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しおりを挟む慶太くんがとても気を使ってくれているのがわかる。
本当にゆっくりゆっくり俺がしんどくないように奥へと進んでくれる。
慶太くんからしたらさっさとぶち込んで気持ちよくなりたいだろうに。
俺はと言うとじわじわと涙が溢れてきた。
今までの数知れない男たちを抱いた記憶が走馬灯のように浮かんでくる...。
痛くてもキツくても我慢してくれてたりしないだろうか...ケツどころか腹にまで届きそうなデカチンで体が真っ二つになりそう...。
ちょっとだけ怖い...。
はた、と慶太くんが動きを止めた。
「...泣いてる?優輝さん。痛い?」
眉間に皺を寄せて、慶太くんが心配そうに顔を覗き込んできた。
唇を噛み締めたまま、ぶんぶんと首を横に振る。
「...違うんだ。...今まで悪いことしたな、て...ちょっと後悔というか、反省というか...」
「後悔...?反省...?なにを?」
半分くらい突っ込んだまま変わらず俺を上から見下ろし顔を寄せ、指で涙を拭ってくれる。
「や...俺、ずっとタチだったし...ウケの気持ち考えたことなかったな、て...」
一瞬、慶太くんはきょとんとした後、柔らかい笑みを浮かべた。
「優しいんだね、優輝さん」
「そ、んなこと」
ヤバい、また泣きそ、恥ずかしい...。
よしよし、と俺に声をかけてくれながら、細く華奢な体で俺を抱き締め、背中を優しく何度も摩ってくれる。
「今は僕のことだけ考えて欲しいな」
「ご、ごめん」
「ううん。なるべく痛くないように頑張るから。優輝さんも気持ちよくなってくれたら嬉しい、少しでも」
そしてまた瞼や鼻先、頬に優しい触れるだけのキスを繰り返し、俺もやさぐれた気分が薄れていくのがわかった。
「じゃ、動くね?痛かったらいつでも言って?気持ちよくてもね」
にこ、と可愛らしい笑顔に俺も微かに口角が上がり微笑みを返した。
しっかり解してくれたからか、痛みは殆どなく、仕舞いには...気持ちよくなって来てた。
気持ちいい箇所をしっかり捉えたらしい。
俺にもあったんだな...いつも探す側だったけど。
「気持ちいい!優輝さんの中...」
「ああ...ヤバい、ヤバいって...」
気がついたら慶太くんの華奢な背中にしがみついてる。
快楽に溺れすぎないように、快楽の波から放り出されないように...。
「あっ、イきそう...!」
生だったけど、慶太くんは中に出したりはせず、すんでのところで抜き、俺の腹に射精した。
....俺も慶太くんがイクまでのラストスパートの激しさの最中に自分で扱き、無事に射精してしまいました。
...俺の記念すべき?初体験。
❤️
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