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壁
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**アリー
クレアは、いないわね。部屋の中を見渡し、ふん、と思った。
昨日、ほんの少し意地悪だったことは認めるけど、彼女は、勘違いの嫉妬をして私を困らせようとした生意気な娘なのだ。
視界に入るのは不快だわ。
**
食事の前に、ノアは私に改めて家族を紹介した。
ご両親のベンとマーサ、次男のジョン、長女のミラ、3男のカイ、4男のリオそして、生まれたばかりの5男のロパだ。
兄弟が多いわね、だけど、人数が多からというよりも、この限られた空間の中にごちゃごちゃとしていることが何だか不思議に感じられた。正直、あまり好きな雰囲気ではない。
「あれ~?アリーさん、髪型戻しちゃったんですか?」
今朝、部屋に訪ねてきたミラが話しかけてきて、私はさりげなく距離を取った。
「ああ、ごめんなさい、元に戻してしまったの。」
「せっかくお姫様みたいだったのに。残念。」
なにが残念よ、と思う。にやけた顔になっているのが何よりの証拠だ。そしてその視線は私を通り越してノアのところまで行っていて、ミラの視線を受けたノアが、気まずそうに目を反らすのを見た。ノアはクレアだけでなくミラまで庇うのね、憎たらしい。
**
「ノアは、いつから仕事にいくんだい?」
「んー、もう少し休んでから行くよ。」
「へぇ、随分と待遇がいいんだねぇ。それで給料はちゃんと出るのかい?」
「うん、まあね。あ、そうだ、後でちょっと相談したいことがあるから。」
「・・・そぅかい。」
マーサの問いにノアが答え、会話が進んでいくのを何となく聞いていた。その周りでは、他の者達もそれぞれ会話を楽しんでいる。昨日はあれほどじろじろ見られたのに今日はミラ以外、誰とも目が合わないのは、昨日言っていた通り、ノアは彼らに話をしたのだと思う。
でも、これはこれで、居心地が悪い。はぁ、と、ため息が漏れた。何か話題を振るべきかしら?
思いついたのは、当たり障りの無さそうな子供の話。
「ねぇ、子供達の学校は、ここから遠いのかしら?」
皆の動きが一瞬止まり、3男のカイと4男のリオは首を傾げ、その後、ベンがゆっくり口を開いた。
「こんな田舎に学校はないさ。」
「学校が、ない・・・」
驚いていると、マーサが話し始めた。
「・・・学校に行ってないって言うと無学のように思うだろうけどねぇ、月に2日くらいは町から先生が来て、読み書きと簡単な計算は教わるんだ。」
「アリー、アリー、田舎じゃ普通の事だから。」
横からノアがつついてきた。
「あ、ええと、そうなのね、知らなかったわ。・・・、じゃ、じゃあ、ええと、皆さんのご趣味は?」
沈黙の後、ぶっ、とミラが水を吐いた。
「あははっ、アリーさん、こんな田舎じゃ、趣味も仕事なんですよ。」
明らかに馬鹿にしたと分かる口調で、ミラが言った。
「お仕事が、とても忙しいってことなのかしら?」
「アリー、無理して話そうとしなくても大丈夫だよ。」
口調を強めただけなのに、ノアが割って入ってきた。ノアには恩があるから悪くは言えないけれど、彼は時々、余計なこともするのだ。
「アリーさんはきっと、良いところのお嬢さんなんだろうねぇ。」
憤りを感じていたところに、マーサが私に向かって言った。優しく聞こえるようで、内側に少し刺があるような言い方だ。
「どうしてそう思うのかしら?」
「そりゃあ、違うもの。考え方も、感じ方も何もかも。立っていても座っていても、それだけで分かるさ。」
どこが「皆いい人」なのだろうと思った。私は完全に、よそ者扱いをされているのだ。
「私にはよく分からないけれど、そうだと言うのなら、きっとそうなのね。だけど、それでは私にも、分かるように教えてくださる?」
しっかりと目を合わせて言うと、マーサの目は一瞬見開き、だけど意外なことに、すぐに三日月のようになった。
「っははは、はは。こんな気の強い娘は初めてだね。まぁ嫌いじゃないけどさ。さっきのはアリーさんの言った通りだよ、ここらじゃ1日中仕事して、食事取って寝るだけだ。趣味なんて贅沢なものはないんだよ。」
「驚きだわ。そんな生活があるだなんて。」
「それだけ無縁だったっていうことだろうねぇ。」
今度の言い方には、刺がない。ちらりと周りを見ると、4男のリオと目が合い、へらり、と笑いかけられた。・・・さっきよりは、いくらかましな雰囲気になったわね。
だけど、ノアだけは険しい顔をしていた。喋り過ぎて怒っているのかしら?
**
食事が終わると、皆それぞれが空になった食器を台所まで運んでいった。それを見て、なるほど、と思う。一気にワゴンで運ぶ方が早いけれど、ここはごちゃごちゃしているからワゴンは使いにくい。1人1人が食器下げる方が断然効率的なのだ。私も真似しなくっちゃ。いそいそと食器を積み重ねた。
「アリー?何してるの?」
ノアが、突然口を開いた。
「なにって、食器を下げるのよ。あなたのも運んであげましょうか?」
「・・・、俺、するよ。こんなことをさせたい訳じゃない。」
ノアは、サッと私の手元から重ねた食器を抜き取った。こんなことをさせたい訳じゃないって、どういう意味かしら?
時々ノアは、よく分からない。
クレアは、いないわね。部屋の中を見渡し、ふん、と思った。
昨日、ほんの少し意地悪だったことは認めるけど、彼女は、勘違いの嫉妬をして私を困らせようとした生意気な娘なのだ。
視界に入るのは不快だわ。
**
食事の前に、ノアは私に改めて家族を紹介した。
ご両親のベンとマーサ、次男のジョン、長女のミラ、3男のカイ、4男のリオそして、生まれたばかりの5男のロパだ。
兄弟が多いわね、だけど、人数が多からというよりも、この限られた空間の中にごちゃごちゃとしていることが何だか不思議に感じられた。正直、あまり好きな雰囲気ではない。
「あれ~?アリーさん、髪型戻しちゃったんですか?」
今朝、部屋に訪ねてきたミラが話しかけてきて、私はさりげなく距離を取った。
「ああ、ごめんなさい、元に戻してしまったの。」
「せっかくお姫様みたいだったのに。残念。」
なにが残念よ、と思う。にやけた顔になっているのが何よりの証拠だ。そしてその視線は私を通り越してノアのところまで行っていて、ミラの視線を受けたノアが、気まずそうに目を反らすのを見た。ノアはクレアだけでなくミラまで庇うのね、憎たらしい。
**
「ノアは、いつから仕事にいくんだい?」
「んー、もう少し休んでから行くよ。」
「へぇ、随分と待遇がいいんだねぇ。それで給料はちゃんと出るのかい?」
「うん、まあね。あ、そうだ、後でちょっと相談したいことがあるから。」
「・・・そぅかい。」
マーサの問いにノアが答え、会話が進んでいくのを何となく聞いていた。その周りでは、他の者達もそれぞれ会話を楽しんでいる。昨日はあれほどじろじろ見られたのに今日はミラ以外、誰とも目が合わないのは、昨日言っていた通り、ノアは彼らに話をしたのだと思う。
でも、これはこれで、居心地が悪い。はぁ、と、ため息が漏れた。何か話題を振るべきかしら?
思いついたのは、当たり障りの無さそうな子供の話。
「ねぇ、子供達の学校は、ここから遠いのかしら?」
皆の動きが一瞬止まり、3男のカイと4男のリオは首を傾げ、その後、ベンがゆっくり口を開いた。
「こんな田舎に学校はないさ。」
「学校が、ない・・・」
驚いていると、マーサが話し始めた。
「・・・学校に行ってないって言うと無学のように思うだろうけどねぇ、月に2日くらいは町から先生が来て、読み書きと簡単な計算は教わるんだ。」
「アリー、アリー、田舎じゃ普通の事だから。」
横からノアがつついてきた。
「あ、ええと、そうなのね、知らなかったわ。・・・、じゃ、じゃあ、ええと、皆さんのご趣味は?」
沈黙の後、ぶっ、とミラが水を吐いた。
「あははっ、アリーさん、こんな田舎じゃ、趣味も仕事なんですよ。」
明らかに馬鹿にしたと分かる口調で、ミラが言った。
「お仕事が、とても忙しいってことなのかしら?」
「アリー、無理して話そうとしなくても大丈夫だよ。」
口調を強めただけなのに、ノアが割って入ってきた。ノアには恩があるから悪くは言えないけれど、彼は時々、余計なこともするのだ。
「アリーさんはきっと、良いところのお嬢さんなんだろうねぇ。」
憤りを感じていたところに、マーサが私に向かって言った。優しく聞こえるようで、内側に少し刺があるような言い方だ。
「どうしてそう思うのかしら?」
「そりゃあ、違うもの。考え方も、感じ方も何もかも。立っていても座っていても、それだけで分かるさ。」
どこが「皆いい人」なのだろうと思った。私は完全に、よそ者扱いをされているのだ。
「私にはよく分からないけれど、そうだと言うのなら、きっとそうなのね。だけど、それでは私にも、分かるように教えてくださる?」
しっかりと目を合わせて言うと、マーサの目は一瞬見開き、だけど意外なことに、すぐに三日月のようになった。
「っははは、はは。こんな気の強い娘は初めてだね。まぁ嫌いじゃないけどさ。さっきのはアリーさんの言った通りだよ、ここらじゃ1日中仕事して、食事取って寝るだけだ。趣味なんて贅沢なものはないんだよ。」
「驚きだわ。そんな生活があるだなんて。」
「それだけ無縁だったっていうことだろうねぇ。」
今度の言い方には、刺がない。ちらりと周りを見ると、4男のリオと目が合い、へらり、と笑いかけられた。・・・さっきよりは、いくらかましな雰囲気になったわね。
だけど、ノアだけは険しい顔をしていた。喋り過ぎて怒っているのかしら?
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食事が終わると、皆それぞれが空になった食器を台所まで運んでいった。それを見て、なるほど、と思う。一気にワゴンで運ぶ方が早いけれど、ここはごちゃごちゃしているからワゴンは使いにくい。1人1人が食器下げる方が断然効率的なのだ。私も真似しなくっちゃ。いそいそと食器を積み重ねた。
「アリー?何してるの?」
ノアが、突然口を開いた。
「なにって、食器を下げるのよ。あなたのも運んであげましょうか?」
「・・・、俺、するよ。こんなことをさせたい訳じゃない。」
ノアは、サッと私の手元から重ねた食器を抜き取った。こんなことをさせたい訳じゃないって、どういう意味かしら?
時々ノアは、よく分からない。
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