ギフト

最後の日

　

今日は７月最後の日、そして5年半暮らしたこの家で過ごす最後の日です。
　
　ジジもレオも私も、この家が大好きです。
　　
　目の前にある森には、うぐいす、カラス、すずめや沢山の鳥さんがいます。
　猫さんだけでなくて、たぬきやハクビシン、リスもいます。
　森の中には小川があり、6月には蛍が見られます。

　ジジはベランダで外を見るのが大好きです。

　通りがかりの親子連れに、

「あんな所に猫ちゃんがいるよ。」

「落ちないのかな？猫ちゃん大丈夫～」
　
と、心配されたりもしますが、一度も落ちた事はありません。

　お隣は空き家で、ベランダがパーテーションで仕切られています。

　何年か前に、ジジを去勢手術に連れて行った日には、パーテーションの隙間から隣りのベランダに逃げて6月の暑い日だったにもかかわらず、いくら呼んでも24時間帰って来ませんでした。

　その日は、よほど嫌だったのでしょう。キャリーバックの中でうんちをしてしまい、ジジは身体中が便まみれになってしまいました。

　私は命がけで暴れるジジを洗いました。風呂の外にいた娘は、ジジが磨りガラス越しに、私の頭よりも高くジャンプしてギャオーンと鳴いているのを見ていました。

　明日はキャリーバックに無事に入ってくれる事を祈ります。

　もしもキャリーバックで脱糞したらタクシーに乗れないので、レンタカーを借りる事にしました。