ギフト

未来ミキ

文字の大きさ
上 下
21 / 42

レオレオ詐欺🐶

しおりを挟む
 オレオレ詐欺みたいに、逝く逝くレオレオ詐欺。

 オオカミ少年みたいに、レオが危ないと言っても、娘以外は来ないし、元夫や息子には、もう知らせない。
 
 一度、レオがもう少しで死んじゃうと娘から聞いて、娘と一緒に来てくれた元夫。

「レオは、もう目が見えないし、耳も聞こえないから、マスクを取って名前呼んであげて」

と、3回同じ事を言っても無視する元夫。

「ねえ、耳遠いの?」

元夫は還暦。

「聞こえてるけど、取りたくないから取らない」

「聞こえてるならさ、返事くらいしてよ」
 やっぱり別れて正解だったと12年経ち、納得した。

 昨夜もレオは苦しそうで見ているのが辛かった。

 朝起きて、寝ているのか死んでいるのか、わからないレオ。

 触ると温かい。目を開けてくれた。

 レオが今朝も生きていた事に感謝。
 最近の私は、何故か落ち着かなくて、ウルトラマンのカラータイマーがピコンピコンと鳴り響いている。

 母が亡くなった後に、家に来たレオ。
 
「もういいかい?」

と、私の心に亡き母が尋ねる。

「まぁだだよ」

と、答える私。

 レオが苦しそうなのを見ているのが辛いから、

「もういいよ、レオ頑張らなくていいよ」
と思う私にレオは、

「生きたい、みーちゃんが来るの待っているの」

    2023.7.4am7∶30
しおりを挟む

処理中です...