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7月とクリスマス
7月とクリスマス 7
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日曜日、ロザリンデさんの元を訪れると、彼女は心配そうにわたしの身体の具合についていろいろ尋ねてきた。先週クルトから聞いていたんだろう。
でも、食べすぎというだけでもこんなに心配されるとは……
もうすっかり大丈夫だという旨を伝えると、彼女は安心したようだ。
お茶とお菓子を頂いていると、ロザリンデさんが話し出す。
「そういえば、もうすぐ休暇よね。ユーリくんはどうするの? やっぱり、おうちに帰るのかしら?」
わたしは一瞬言葉に詰まる。
勿論孤児院に帰れるはずも無く、おのずと選択肢も限られる。
「ええと、わたしは、寮に残ろうかなと……」
わたしのように事情があって家に帰れない生徒は、事前に申請してあれば、休暇中も普段と同じように寮で過ごせるようになっている。
ありがたい制度だとは思ったが、あの広い学校に取り残されるのは心細くもあった。
「あら、そうなの……」
ロザリンデさんはそれ以上突っ込んだ事は尋ねてこなかったが、何か考え込むように口元に手を当てた後、ふと思いついたように顔を輝かせた。
「それなら、この家に来ない?」
「え?」
「わたしもクルトもずっとここで過ごすつもりだし、ユーリくんがいてくれたらきっと楽しいわ。お客様用の部屋も空いているから丁度良いし。ああ、もちろんユーリくんさえ構わなければの話なんだけれど」
「良いんですか!? それなら是非……!」
「ねえさま、なんでそんな事……!」
わたしとクルトが同時に声を上げると、ロザリンデさんは二人を見比べる。
「勿論いいに決まってるし、そうして欲しいと思ったんだけれど……でも……」
ロザリンデさんがクルトにちらりと視線を向けた後、悲しげに目を伏せた途端、クルトがこちらを振り向き
「ねえさまの言うとおり、休暇中は是非この家で過ごすといい」
と、力強く頷いた。でも、口ではそう言うが、クルトはなんだかうらめしそうにこちらを見ている。ロザリンデさんには逆らえないようだが、本心では彼女との時間を四六時中わたしに邪魔されるのは嫌みたいだ。
確かにわたしも反射的に答えてしまったが、よく考えたら厚かましい。家族でもないのに。
断ろうかと思ったが、それよりも早くロザリンデさんが
「それじゃあ決まりね。約束よ。絶対に来てね。待ってるから」
そう言って微笑んだので、わたしは釣られて笑顔を返してしまった。
正直なところロザリンデさんの提案は魅力的だった。わたしだって寮でぽつんと過ごすのはまっぴらだからだ。クルトには悪いけれど、休暇中はこの家でお世話になろう。
そう思っていたのだが――
「許可が下りないって、どういうことですか?」
休暇中の予定を記した申請書を付き返され、わたしはミエット先生に抗議していた。
「あれ、聞いてない? きみの後見人によると、休暇中でも学校外での宿泊は禁止だって。それにしても、友人の家への宿泊もその中に含まれるだなんて、なかなか厳しいね」
「後見人……?」
わたしをこの学校に入れて、お小遣いや服を送ってくれるあの人の事だろう。
今まで直接逢ったことも無いし、孤児院を出るときにも詳しく聞かされなかった。教えてもらえなかったのだ。
どんな人物なのか気にならないといえば嘘になる。今なら先生に聞いたら教えてもらえるだろうか?
でも、わたしにはそれを尋ねることができなかった。
クルトの言っていたように、わたしと孤児院との関係を隠すためだとしても、その後見人とやらがわたしとの接触を避けている事実に変わりはない。
もしも自分が後見人の正体を探るような事をして、それが相手に伝わった結果、孤児院になにか悪い影響があるんじゃないかと思うと、今ここで下手に行動できなかった。
わたしが大人しく引き下がると、先生が続ける。
「でも休暇中の外出は許されてるし、帰りが遅くなる時は事前に言ってくれたら対応するからね。あ、ぼくも学校に残るつもりだから、何かあったら頼ってくれて構わないよ」
いつもと同じ笑顔にでそう告げる先生の顔を、わたしはぼんやりと見つめていた。
ついに発表会の日が来た。その朝は特に冷え込んだ。
わたしはクルトと共に教室に向かっていた。発表会は午後からだ。それまでは普段と同じように授業がある。
あれからわたしなりに猛練習して、なんとか台詞を暗記する事が出来た。それでもところどころ怪しいのだが。
「お前、自分の台詞のたびに俺を見るのはいい加減やめろ。台詞を忘れたのかと思って焦るじゃないか」
「だ、だって、ちゃんと言えるか不安で、それでつい……」
「少し怪しいところもあるが、一応全部の台詞を言えるようになっただろう? もう少し自信を持っても……」
その時、白い猫がふらりとわたし達の前に現れたかと思うと、背中を向けて毛づくろいを始める。以前に温室の前で見たあの猫だ。
「あ、クルト、知ってます? あの猫『ブラン』って名前らしいですよ」
「お前は人の話をちゃんと聞いてるのか……?」
「す、すみません……でも、あの猫について面白い噂があって……」
「面白い噂?」
「アルベルトから聞いたんですけど、あの猫フランス生まれらしくて、正確なフランス語の発音で名前を呼ばないと反応すらしてくれないそうですよ。だからミエット先生にしか懐いてないとか。本当だったら賢いですよね」
わたしはその場でブランの名前を呼ぶが、猫はそっぽをむいたままだ。何度呼んでもこちらに目を向けることすらしない。
むむむ……なかなか手ごわい。
「へたくそ」
クルトが進み出ると。綺麗な発音で「ブラン」と呼びかけた。
だが、猫はその声にも反応せず、毛づくろいを続けている。
わたしは思わず噴出してしまう。
「おい、笑うなよ」
クルトが不機嫌そうに言うが、わたしは笑い声を抑えることができなかった。
「だ、だって、あんなに自信満々に名前を呼んでおきながら、全然相手にされてないなんて……あははは、もうだめ、おなか痛い……!」
笑い転げるわたしの横で、クルトが悔しそうに呟く。
「何故だ……俺の母はフランス人なんだぞ……」
そうだったのか。だからフランス語が上手だし、今も自信満々でブランの名前を呼んだのか。
でも、そんなクルトに名前を呼ばれても反応しないだなんて、この猫も相当なものだ。先生にしか懐かないという噂もあながち嘘ではないのかも。確かにわたしも温室の前で先生にじゃれつくブランの姿を見た事がある。
クルトは納得できなかったのか、暫くブランの名前を呼び続けていたが、やがて毛づくろいを終えた白猫は、来たときと同じようにふらりとどこかへ行ってしまった。
「へたくそなフランス語を聞きたくなくて逃げたんですかね?」
そう言うと、クルトに睨まれた。
「おーい!」
その時、背後から声を掛けられわたしたちは振り向く。
見れば、級長のマリウスがこちらに駆けてくるところだった。
「二人とも、ここにいたんだな。大変なんだ。早く来て!」
そういうと、返事をする間もなく腕を引っ張られて連れて行かれる。
なんだかマリウスの様子が尋常では無い。ひどく焦っているように見える。一体何があったんだろう。
連れて行かれた先はわたし達の教室だ。不思議な事に、何人かの生徒達は中に入らず入り口に固まって中の様子を伺っている。
中に何かあるのかな……?
「ごめん、ちょっと通して」
マリウスが生徒達を掻き分けて教室の中へ入るので、わたし達もそれに続く。
その途端、大きく開けられた窓から冷たい風が吹き込んできてわたしの頬を撫でる。
でも、そんな事はすぐにどうでもよくなるほどの光景が目の前に広がっていた。
教室の床が真っ赤に染まっていたのだ。
でも、食べすぎというだけでもこんなに心配されるとは……
もうすっかり大丈夫だという旨を伝えると、彼女は安心したようだ。
お茶とお菓子を頂いていると、ロザリンデさんが話し出す。
「そういえば、もうすぐ休暇よね。ユーリくんはどうするの? やっぱり、おうちに帰るのかしら?」
わたしは一瞬言葉に詰まる。
勿論孤児院に帰れるはずも無く、おのずと選択肢も限られる。
「ええと、わたしは、寮に残ろうかなと……」
わたしのように事情があって家に帰れない生徒は、事前に申請してあれば、休暇中も普段と同じように寮で過ごせるようになっている。
ありがたい制度だとは思ったが、あの広い学校に取り残されるのは心細くもあった。
「あら、そうなの……」
ロザリンデさんはそれ以上突っ込んだ事は尋ねてこなかったが、何か考え込むように口元に手を当てた後、ふと思いついたように顔を輝かせた。
「それなら、この家に来ない?」
「え?」
「わたしもクルトもずっとここで過ごすつもりだし、ユーリくんがいてくれたらきっと楽しいわ。お客様用の部屋も空いているから丁度良いし。ああ、もちろんユーリくんさえ構わなければの話なんだけれど」
「良いんですか!? それなら是非……!」
「ねえさま、なんでそんな事……!」
わたしとクルトが同時に声を上げると、ロザリンデさんは二人を見比べる。
「勿論いいに決まってるし、そうして欲しいと思ったんだけれど……でも……」
ロザリンデさんがクルトにちらりと視線を向けた後、悲しげに目を伏せた途端、クルトがこちらを振り向き
「ねえさまの言うとおり、休暇中は是非この家で過ごすといい」
と、力強く頷いた。でも、口ではそう言うが、クルトはなんだかうらめしそうにこちらを見ている。ロザリンデさんには逆らえないようだが、本心では彼女との時間を四六時中わたしに邪魔されるのは嫌みたいだ。
確かにわたしも反射的に答えてしまったが、よく考えたら厚かましい。家族でもないのに。
断ろうかと思ったが、それよりも早くロザリンデさんが
「それじゃあ決まりね。約束よ。絶対に来てね。待ってるから」
そう言って微笑んだので、わたしは釣られて笑顔を返してしまった。
正直なところロザリンデさんの提案は魅力的だった。わたしだって寮でぽつんと過ごすのはまっぴらだからだ。クルトには悪いけれど、休暇中はこの家でお世話になろう。
そう思っていたのだが――
「許可が下りないって、どういうことですか?」
休暇中の予定を記した申請書を付き返され、わたしはミエット先生に抗議していた。
「あれ、聞いてない? きみの後見人によると、休暇中でも学校外での宿泊は禁止だって。それにしても、友人の家への宿泊もその中に含まれるだなんて、なかなか厳しいね」
「後見人……?」
わたしをこの学校に入れて、お小遣いや服を送ってくれるあの人の事だろう。
今まで直接逢ったことも無いし、孤児院を出るときにも詳しく聞かされなかった。教えてもらえなかったのだ。
どんな人物なのか気にならないといえば嘘になる。今なら先生に聞いたら教えてもらえるだろうか?
でも、わたしにはそれを尋ねることができなかった。
クルトの言っていたように、わたしと孤児院との関係を隠すためだとしても、その後見人とやらがわたしとの接触を避けている事実に変わりはない。
もしも自分が後見人の正体を探るような事をして、それが相手に伝わった結果、孤児院になにか悪い影響があるんじゃないかと思うと、今ここで下手に行動できなかった。
わたしが大人しく引き下がると、先生が続ける。
「でも休暇中の外出は許されてるし、帰りが遅くなる時は事前に言ってくれたら対応するからね。あ、ぼくも学校に残るつもりだから、何かあったら頼ってくれて構わないよ」
いつもと同じ笑顔にでそう告げる先生の顔を、わたしはぼんやりと見つめていた。
ついに発表会の日が来た。その朝は特に冷え込んだ。
わたしはクルトと共に教室に向かっていた。発表会は午後からだ。それまでは普段と同じように授業がある。
あれからわたしなりに猛練習して、なんとか台詞を暗記する事が出来た。それでもところどころ怪しいのだが。
「お前、自分の台詞のたびに俺を見るのはいい加減やめろ。台詞を忘れたのかと思って焦るじゃないか」
「だ、だって、ちゃんと言えるか不安で、それでつい……」
「少し怪しいところもあるが、一応全部の台詞を言えるようになっただろう? もう少し自信を持っても……」
その時、白い猫がふらりとわたし達の前に現れたかと思うと、背中を向けて毛づくろいを始める。以前に温室の前で見たあの猫だ。
「あ、クルト、知ってます? あの猫『ブラン』って名前らしいですよ」
「お前は人の話をちゃんと聞いてるのか……?」
「す、すみません……でも、あの猫について面白い噂があって……」
「面白い噂?」
「アルベルトから聞いたんですけど、あの猫フランス生まれらしくて、正確なフランス語の発音で名前を呼ばないと反応すらしてくれないそうですよ。だからミエット先生にしか懐いてないとか。本当だったら賢いですよね」
わたしはその場でブランの名前を呼ぶが、猫はそっぽをむいたままだ。何度呼んでもこちらに目を向けることすらしない。
むむむ……なかなか手ごわい。
「へたくそ」
クルトが進み出ると。綺麗な発音で「ブラン」と呼びかけた。
だが、猫はその声にも反応せず、毛づくろいを続けている。
わたしは思わず噴出してしまう。
「おい、笑うなよ」
クルトが不機嫌そうに言うが、わたしは笑い声を抑えることができなかった。
「だ、だって、あんなに自信満々に名前を呼んでおきながら、全然相手にされてないなんて……あははは、もうだめ、おなか痛い……!」
笑い転げるわたしの横で、クルトが悔しそうに呟く。
「何故だ……俺の母はフランス人なんだぞ……」
そうだったのか。だからフランス語が上手だし、今も自信満々でブランの名前を呼んだのか。
でも、そんなクルトに名前を呼ばれても反応しないだなんて、この猫も相当なものだ。先生にしか懐かないという噂もあながち嘘ではないのかも。確かにわたしも温室の前で先生にじゃれつくブランの姿を見た事がある。
クルトは納得できなかったのか、暫くブランの名前を呼び続けていたが、やがて毛づくろいを終えた白猫は、来たときと同じようにふらりとどこかへ行ってしまった。
「へたくそなフランス語を聞きたくなくて逃げたんですかね?」
そう言うと、クルトに睨まれた。
「おーい!」
その時、背後から声を掛けられわたしたちは振り向く。
見れば、級長のマリウスがこちらに駆けてくるところだった。
「二人とも、ここにいたんだな。大変なんだ。早く来て!」
そういうと、返事をする間もなく腕を引っ張られて連れて行かれる。
なんだかマリウスの様子が尋常では無い。ひどく焦っているように見える。一体何があったんだろう。
連れて行かれた先はわたし達の教室だ。不思議な事に、何人かの生徒達は中に入らず入り口に固まって中の様子を伺っている。
中に何かあるのかな……?
「ごめん、ちょっと通して」
マリウスが生徒達を掻き分けて教室の中へ入るので、わたし達もそれに続く。
その途端、大きく開けられた窓から冷たい風が吹き込んできてわたしの頬を撫でる。
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