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7月と慌ただしい日曜日
7月と慌ただしい日曜日 5
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屋敷を出て少し歩くと、顔に冷たいものがぽつりと当たった。かと思うとあっという間にぱらぱらと雨が降り出した。
けれど、どこかで雨宿りしている時間は無い。濡れて黒く染まりつつある地面を踏みながらわたしは走り出す。
暫くすると目的地であるヴェルナーさんの家が見えた。強くなる雨脚から逃れるように急いで屋根の下に駆け込む。
ほっと一息ついて足元に目をやると、ドアの前に黒い塊があった。
猫だ。
黒い猫がドアの前に座り込んでいる。雨宿りしているんだろうか。わたしが近くにいても逃げ出す様子も無い。
もしかしてヴェルナーさんが飼い始めたんだろうか? でも、アトリエで猫なんて飼ったら、大事な画材だとかをひっくり返してしまいそうだ。
そんな事を考えながら、濡れた衣服を軽くハンカチで拭っていると、隣の家のドアが開くのが視界の端に入り、わたしは反射的にそちらを向く。
隣の家からはひとりの女性が出てくるところだったが、ふとこちらに顔を向けたかと思うと小さく悲鳴を上げた。
わたしが反応する間も無く、次の瞬間勢い良くドアが閉まり、女性は再び家の中へと姿を消してしまった。
「え……?」
わけもわからず少しの間呆然として閉まったドアを眺めていたが、はっと我に返る。
なんだろう? わたしの顔に何か付いてるとか……?
そう思って自分の顔を擦ってみるが、ハンカチを見ても特に汚れてはいない。
不思議に思っていると、今度はアトリエのドアが開いてヴェルナーさんが顔を覗かせた。
それには流石に猫も驚いたらしく、ぱっと駆け出して雨の中どこかへ行ってしまった。どうやらヴェルナーさんの飼い猫ではなかったみたいだ。
その後ろ姿を見送った後、ヴェルナーさんに挨拶しようと振り返るが、その途端、喉まで出掛かった言葉が引っ込む。
ヴェルナーさんもまた、驚いたように目を瞠ってわたしを見ていた。
その様子にこちらが戸惑ってしまった。
普段の彼はほとんど表情を変えることは無い。ごくたまに僅かに微笑むような事はあるけれど、こんなにはっきりと感情を表に出すのはひどく珍しい。
その彼がこんな表情を浮かべるほどに、わたしの見た目に何かおかしなところがあるんだろうか……?
「あ、あの……」
おそるおそる声を掛けると、ヴェルナーさんは何度か瞬きする。
「……鈴の音が聞こえたような気がしたから、もしかしてと思って。中に入るといい。タオルを貸そう」
そう言う彼は、いつものように感情の読み取れない顔に戻っていた。
借りたタオルで髪を拭きながら、洗面所を使わせてもらう。
自分で見えないところに何かくっついているんじゃないかと鏡で確認したかったのだが、ぴかぴかの鏡面を覗き込んでみても、変わりばえしない自分の顔があるだけだった。
念のため背中を向けて後姿も映してみるが、そちらも別におかしなところは無い。
一体なんだったんだろう。それとも驚いているように見えたのも自分の勘違いだったんだろうか。
首を捻りながら洗面所を出る。一瞬ヴェルナーさんがこちらを見たが、その表情に変化はない。
……まあ良いか。特に何も言われないし。それに、今日はそれよりも優先すべき事があるのだ。
「ヴェルナーさん。今日は絵を描く前に、ちょっとご相談したいことがあって……」
言いながらわたしは巻いていたマフラーを首から外す。
その途端ヴェルナーさんがわたしの首元に目を留める。
「その包帯は……?」
「ええと、これはその、学校の猫にちょっとだけ引っかかれてしまって……」
あらかじめマフラーを外すつもりだった為に、首には包帯を巻いていたのだが、やっぱり目立つみたいだ。
「そ、それよりも、これを見てもらえませんか?」
それ以上掘り下げられないように、わたしはマフラーを指差し話を進める。
「コーヒーをこぼしたら、こんなふうに染みが残ってしまったんですが……もしかして、ヴェルナーさんなら、絵の具の汚れを落とすみたいにコーヒーの汚れを落とす方法も知ってるんじゃないかと思って……」
そこは前にイザークにコーヒーを掛けられた箇所だった。綺麗に洗い流したと思ったはずなのだが、暫くするといつのまにか茶色っぽい染みがまだらに浮き出した。しかも、すっかり色素が定着してしまったのか、いくら洗っても落ちなくなってしまったのだ。
クルトに謝ると「気にするな」と言われたのだが、やっぱりそういう訳にはいかない。大切に使うと誓ったのに。
それでヴェルナーさんの持つ美術の知識の中になら何とかする方法があるのでは、と思って相談を持ちかけたのだが、話を聞いた彼は首を横に振る。
「……力になりたいのは山々だが、生憎と俺はそちらの方面には詳しくなくて……絵の具とは勝手が違う」
「そ、そうですよね。変な相談してしまってすみません……」
考えてみれば当然だ。いくらヴェルナーさんでも染色みたいな事に関しては専門外だろう。我ながら随分と無茶を言ってしまった。
でも、どうしてもマフラーの染みをどうにかしたかったのだ。
わたしの落ち込んだ雰囲気を感じ取ったのか
「だが、そうだな――」
ヴェルナーさんは頬に手を当てて暫し何かを考え込む。
「……コーヒーの染みを目立たなくしたいのなら、いっその事マフラー全体をコーヒーで染めてしまうというのは?」
「あ……ええと、できればそれは避けたいんです。すみません、勝手なことばっかり言って……」
それだと染みが全体に広がってしまうようで、なんだかイザークに負けたみたいな気分なのだ。
「……それなら、染みになっている部分を隠すという方法もあるだろうな。たとえば、似たような色の毛糸で上から刺繍を施すとか、ブローチのようなものを付けるだとか……そうだ、レースのように毛糸で四角だとか丸だとかの形に編むやり方があるだろう? それで作ったものを縫い付けるというのはどうだろう」
「ああ、モチーフ編みですね! それ、良いかもしれません! ……ちなみにヴェルナーさん、作り方を知ってたりとか……しませんよね。さすがに」
念のため聞いてみるが、ヴェルナーさんは首を振る。
うーん、やっぱりそうだろうな……
「専門店になら指南書があるだろうし、必要な道具や毛糸もそこで揃えれば良い。少し待っててくれ。上着を取ってくる」
「……まさか、今から行くんですか?」
「ああ。早くその染みを何とかしたいんだろう? それに、俺も編み物に興味が湧いたんだ」
相談に乗ってもらうだけで、そこまで手伝って貰うつもりは無かったのだが、なんだか予想外の事になってしまった。
外に出ると、雨はすっかり上がり、雲の合間から青空が見える。通り雨だったみたいだ。
「……綺麗だな」
ふとヴェルナーさんが呟いたので、彼の視線の先を追うと、虹が出ていた。
うん。今日はこれから良いことがあるかもしれない。
ヴェルナーさんと共に、街にある手芸用品を扱う店に行く。
毛糸を選んでいると、男の二人連れというのが珍しかったのか、店番の女性に用途を尋ねられたので説明する。
こちらが未経験者だと知ると、彼女は基本的な編み方を丁寧に教えてくれた上に、毛糸や編み針についても熱心に助言してくれた。主にヴェルナーさんに対して。
「ヴェルナーさん。アトリエに戻る前に少し寄り道しても良いですか?」
必要なものを買って店を出てた後に、そう切り出して、商店の並ぶ通りを目指す。
そのうちの一軒、いつもお菓子を買っている雑貨屋の前まで来ると、ガラス越しに店内の様子を伺う。店番が女性だと確認して、財布を取り出してヴェルナーさんを見上げる。
「あの、図々しいお願いだと思いますが、わたしの代わりにお菓子を買ってきてもらえませんか? 自分で買おうとすると、いつも目移りして、つい買いすぎてしまうんです。あ、勿論お金は渡しますから」
そうして彼がチョコレートを選んで代金を支払う様子を、店内の棚の陰から伺う。
すると、店番の女性が心なしか顔を赤らめながら
「これ、おまけです」
と言って、小さなキャンディの箱をヴェルナーさんに手渡した。
うーん……自分が「女の子と見紛うばかりに愛らしい男の子」に分類されるんじゃないかなんて、勘違いも甚だしかった。真の美形というのはこういうものなのか……
さっきのお店での事もそうだが、わたしは彼みたいな扱いを受けたことなんて無い。
なんだか感心してしまった。もしかして、ヴェルナーさんが本気を出したら、この世界を支配できるんじゃないだろうか。なんて、それは大袈裟だとしても、働かなくても暮らしていけるような気がする。
「本当はこれが目当てだったのか?」
店の外でキャンディの箱を渡される。
「あ、わかりました? あはは……」
頬を掻いて誤魔化すと、ヴェルナーさんは静かに溜息をつく。
「こういう事は今回だけにして貰えないか。今後は余計なものは受け取らないつもりだ」
「どうしてですか? お菓子なら高価でも無いし、貰えるものは貰っておいたら良いのに……」
「……些細な事でも、積み重なると後が怖い」
怖いってどういう事だろう? 何か嫌な思い出でもあるんだろうか? パンを買ったら勝手にバターを塗られたとか……?
わたしにはわからないが、美形には美形の悩みがあるのかもしれない。彼の態度からして、女性にああいう対応をされるのはよくある事のようだし。
しかし、上手く行ったらまたお菓子を買うのをお願いしようと思っていたが当てが外れてしまった。
今度はクルトに頼んでみようかな……
けれど、どこかで雨宿りしている時間は無い。濡れて黒く染まりつつある地面を踏みながらわたしは走り出す。
暫くすると目的地であるヴェルナーさんの家が見えた。強くなる雨脚から逃れるように急いで屋根の下に駆け込む。
ほっと一息ついて足元に目をやると、ドアの前に黒い塊があった。
猫だ。
黒い猫がドアの前に座り込んでいる。雨宿りしているんだろうか。わたしが近くにいても逃げ出す様子も無い。
もしかしてヴェルナーさんが飼い始めたんだろうか? でも、アトリエで猫なんて飼ったら、大事な画材だとかをひっくり返してしまいそうだ。
そんな事を考えながら、濡れた衣服を軽くハンカチで拭っていると、隣の家のドアが開くのが視界の端に入り、わたしは反射的にそちらを向く。
隣の家からはひとりの女性が出てくるところだったが、ふとこちらに顔を向けたかと思うと小さく悲鳴を上げた。
わたしが反応する間も無く、次の瞬間勢い良くドアが閉まり、女性は再び家の中へと姿を消してしまった。
「え……?」
わけもわからず少しの間呆然として閉まったドアを眺めていたが、はっと我に返る。
なんだろう? わたしの顔に何か付いてるとか……?
そう思って自分の顔を擦ってみるが、ハンカチを見ても特に汚れてはいない。
不思議に思っていると、今度はアトリエのドアが開いてヴェルナーさんが顔を覗かせた。
それには流石に猫も驚いたらしく、ぱっと駆け出して雨の中どこかへ行ってしまった。どうやらヴェルナーさんの飼い猫ではなかったみたいだ。
その後ろ姿を見送った後、ヴェルナーさんに挨拶しようと振り返るが、その途端、喉まで出掛かった言葉が引っ込む。
ヴェルナーさんもまた、驚いたように目を瞠ってわたしを見ていた。
その様子にこちらが戸惑ってしまった。
普段の彼はほとんど表情を変えることは無い。ごくたまに僅かに微笑むような事はあるけれど、こんなにはっきりと感情を表に出すのはひどく珍しい。
その彼がこんな表情を浮かべるほどに、わたしの見た目に何かおかしなところがあるんだろうか……?
「あ、あの……」
おそるおそる声を掛けると、ヴェルナーさんは何度か瞬きする。
「……鈴の音が聞こえたような気がしたから、もしかしてと思って。中に入るといい。タオルを貸そう」
そう言う彼は、いつものように感情の読み取れない顔に戻っていた。
借りたタオルで髪を拭きながら、洗面所を使わせてもらう。
自分で見えないところに何かくっついているんじゃないかと鏡で確認したかったのだが、ぴかぴかの鏡面を覗き込んでみても、変わりばえしない自分の顔があるだけだった。
念のため背中を向けて後姿も映してみるが、そちらも別におかしなところは無い。
一体なんだったんだろう。それとも驚いているように見えたのも自分の勘違いだったんだろうか。
首を捻りながら洗面所を出る。一瞬ヴェルナーさんがこちらを見たが、その表情に変化はない。
……まあ良いか。特に何も言われないし。それに、今日はそれよりも優先すべき事があるのだ。
「ヴェルナーさん。今日は絵を描く前に、ちょっとご相談したいことがあって……」
言いながらわたしは巻いていたマフラーを首から外す。
その途端ヴェルナーさんがわたしの首元に目を留める。
「その包帯は……?」
「ええと、これはその、学校の猫にちょっとだけ引っかかれてしまって……」
あらかじめマフラーを外すつもりだった為に、首には包帯を巻いていたのだが、やっぱり目立つみたいだ。
「そ、それよりも、これを見てもらえませんか?」
それ以上掘り下げられないように、わたしはマフラーを指差し話を進める。
「コーヒーをこぼしたら、こんなふうに染みが残ってしまったんですが……もしかして、ヴェルナーさんなら、絵の具の汚れを落とすみたいにコーヒーの汚れを落とす方法も知ってるんじゃないかと思って……」
そこは前にイザークにコーヒーを掛けられた箇所だった。綺麗に洗い流したと思ったはずなのだが、暫くするといつのまにか茶色っぽい染みがまだらに浮き出した。しかも、すっかり色素が定着してしまったのか、いくら洗っても落ちなくなってしまったのだ。
クルトに謝ると「気にするな」と言われたのだが、やっぱりそういう訳にはいかない。大切に使うと誓ったのに。
それでヴェルナーさんの持つ美術の知識の中になら何とかする方法があるのでは、と思って相談を持ちかけたのだが、話を聞いた彼は首を横に振る。
「……力になりたいのは山々だが、生憎と俺はそちらの方面には詳しくなくて……絵の具とは勝手が違う」
「そ、そうですよね。変な相談してしまってすみません……」
考えてみれば当然だ。いくらヴェルナーさんでも染色みたいな事に関しては専門外だろう。我ながら随分と無茶を言ってしまった。
でも、どうしてもマフラーの染みをどうにかしたかったのだ。
わたしの落ち込んだ雰囲気を感じ取ったのか
「だが、そうだな――」
ヴェルナーさんは頬に手を当てて暫し何かを考え込む。
「……コーヒーの染みを目立たなくしたいのなら、いっその事マフラー全体をコーヒーで染めてしまうというのは?」
「あ……ええと、できればそれは避けたいんです。すみません、勝手なことばっかり言って……」
それだと染みが全体に広がってしまうようで、なんだかイザークに負けたみたいな気分なのだ。
「……それなら、染みになっている部分を隠すという方法もあるだろうな。たとえば、似たような色の毛糸で上から刺繍を施すとか、ブローチのようなものを付けるだとか……そうだ、レースのように毛糸で四角だとか丸だとかの形に編むやり方があるだろう? それで作ったものを縫い付けるというのはどうだろう」
「ああ、モチーフ編みですね! それ、良いかもしれません! ……ちなみにヴェルナーさん、作り方を知ってたりとか……しませんよね。さすがに」
念のため聞いてみるが、ヴェルナーさんは首を振る。
うーん、やっぱりそうだろうな……
「専門店になら指南書があるだろうし、必要な道具や毛糸もそこで揃えれば良い。少し待っててくれ。上着を取ってくる」
「……まさか、今から行くんですか?」
「ああ。早くその染みを何とかしたいんだろう? それに、俺も編み物に興味が湧いたんだ」
相談に乗ってもらうだけで、そこまで手伝って貰うつもりは無かったのだが、なんだか予想外の事になってしまった。
外に出ると、雨はすっかり上がり、雲の合間から青空が見える。通り雨だったみたいだ。
「……綺麗だな」
ふとヴェルナーさんが呟いたので、彼の視線の先を追うと、虹が出ていた。
うん。今日はこれから良いことがあるかもしれない。
ヴェルナーさんと共に、街にある手芸用品を扱う店に行く。
毛糸を選んでいると、男の二人連れというのが珍しかったのか、店番の女性に用途を尋ねられたので説明する。
こちらが未経験者だと知ると、彼女は基本的な編み方を丁寧に教えてくれた上に、毛糸や編み針についても熱心に助言してくれた。主にヴェルナーさんに対して。
「ヴェルナーさん。アトリエに戻る前に少し寄り道しても良いですか?」
必要なものを買って店を出てた後に、そう切り出して、商店の並ぶ通りを目指す。
そのうちの一軒、いつもお菓子を買っている雑貨屋の前まで来ると、ガラス越しに店内の様子を伺う。店番が女性だと確認して、財布を取り出してヴェルナーさんを見上げる。
「あの、図々しいお願いだと思いますが、わたしの代わりにお菓子を買ってきてもらえませんか? 自分で買おうとすると、いつも目移りして、つい買いすぎてしまうんです。あ、勿論お金は渡しますから」
そうして彼がチョコレートを選んで代金を支払う様子を、店内の棚の陰から伺う。
すると、店番の女性が心なしか顔を赤らめながら
「これ、おまけです」
と言って、小さなキャンディの箱をヴェルナーさんに手渡した。
うーん……自分が「女の子と見紛うばかりに愛らしい男の子」に分類されるんじゃないかなんて、勘違いも甚だしかった。真の美形というのはこういうものなのか……
さっきのお店での事もそうだが、わたしは彼みたいな扱いを受けたことなんて無い。
なんだか感心してしまった。もしかして、ヴェルナーさんが本気を出したら、この世界を支配できるんじゃないだろうか。なんて、それは大袈裟だとしても、働かなくても暮らしていけるような気がする。
「本当はこれが目当てだったのか?」
店の外でキャンディの箱を渡される。
「あ、わかりました? あはは……」
頬を掻いて誤魔化すと、ヴェルナーさんは静かに溜息をつく。
「こういう事は今回だけにして貰えないか。今後は余計なものは受け取らないつもりだ」
「どうしてですか? お菓子なら高価でも無いし、貰えるものは貰っておいたら良いのに……」
「……些細な事でも、積み重なると後が怖い」
怖いってどういう事だろう? 何か嫌な思い出でもあるんだろうか? パンを買ったら勝手にバターを塗られたとか……?
わたしにはわからないが、美形には美形の悩みがあるのかもしれない。彼の態度からして、女性にああいう対応をされるのはよくある事のようだし。
しかし、上手く行ったらまたお菓子を買うのをお願いしようと思っていたが当てが外れてしまった。
今度はクルトに頼んでみようかな……
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