しゃぼん玉

をかや れいと

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私は擦り減らす

あなたが約束を守らなかったとき

約束を守ってよとは言えないので
自分を擦り減らすしかないのです

あなたが嘘をついたとき

本当のことを知りたいけど聞けなくて
心を削って、ポカリと空いた穴はそのまま

あなたが先に眠った夜

豆電球の下で焦点をぼやかして
私は私を知る みじめだ

あなたが家に帰らなかった日の朝

飛び起きて横を見る
誰もいない空間に舌打ちをする

本当はイライラしている
本当は全てに怒り狂いたい
本当はあなたに満足なんかしていない

そういういろいろを
飲み込む度に、私は私を擦り減らす

後、何回擦り減らせば
あなたは私が小さくなっていることに気付くの
後、何回擦り減らせば
私はみじめじゃなくなってしまう?

手を荒らして洗い物をしながら
歯を食いしばって洗濯物を干しながら
口を開けて眠るあなたを見つめながら

焦点の合わない日々を過ごしている
私は

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