しゃぼん玉

をかや れいと

文字の大きさ
上 下
106 / 149

人生選択

しおりを挟む

つまらない人生だ

私なんかが生きているこの人生には

なんの意味もないと思いながら

きちんと働いている

石膏ボードが貼られた天井を見上げて

喉の奥から込み上げてくる何かを知らんぷりした


私はあの人よりも優れている

でも今電話をした先にいる人よりは落ちぶれている

比較をして、落ち込んで

少しでも自分のマシなところを見つけようと

しがみついている、私は

生きることを誰よりも渇望しているじゃないか


誰が私をこんな風に仕立てたのだろう

お母さん、お父さん、お姉ちゃん

学校の先生、大学の教授、居酒屋のオーナー

誰のせいにも出来なかった

誰のせいでもなかった

結局は私が自分でこの道を選択していきてきた

選んだのは私で

誰が仕立てた訳でもなかった


責めたいのだ、常に
誰かのせいにして逃げていたいのだ

溢れてくる涙を知らん振りする理由を
泣いてしまうぐらい弱すぎる自分を

見て見ぬ振りして

それでもやっぱり生きることを望んでる

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

職場のパートのおばさん

Rollman
恋愛
職場のパートのおばさんと…

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

私は心を捨てました 〜「お前なんかどうでもいい」と言ったあなた、どうして今更なのですか?〜

月橋りら
恋愛
私に婚約の打診をしてきたのは、ルイス・フォン・ラグリー侯爵子息。 だが、彼には幼い頃から大切に想う少女がいたーー。 「お前なんかどうでもいい」 そうあなたが言ったから。 私は心を捨てたのに。 あなたはいきなり許しを乞うてきた。 そして優しくしてくるようになった。 ーー私が想いを捨てた後で。 どうして今更なのですかーー。 *この小説はカクヨム様、エブリスタ様でも連載しております。

私の知らぬ間に

豆狸
恋愛
私は激しい勢いで学園の壁に叩きつけられた。 背中が痛い。 私は死ぬのかしら。死んだら彼に会えるのかしら。

【完結】失いかけた君にもう一度

暮田呉子
恋愛
偶然、振り払った手が婚約者の頬に当たってしまった。 叩くつもりはなかった。 しかし、謝ろうとした矢先、彼女は全てを捨てていなくなってしまった──。

ドSな彼からの溺愛は蜜の味

鳴宮鶉子
恋愛
ドSな彼からの溺愛は蜜の味

【完結】待ってください

仲 奈華 (nakanaka)
恋愛
ルチアは、誰もいなくなった家の中を見回した。 毎日家族の為に食事を作り、毎日家を清潔に保つ為に掃除をする。 だけど、ルチアを置いて夫は出て行ってしまった。 一枚の離婚届を机の上に置いて。 ルチアの流した涙が床にポタリと落ちた。

今更気付いてももう遅い。

ユウキ
恋愛
ある晴れた日、卒業の季節に集まる面々は、一様に暗く。 今更真相に気付いても、後悔してももう遅い。何もかも、取り戻せないのです。

処理中です...