しゃぼん玉

をかや れいと

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音を立てる

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急に音を立てて
崩れていくのが分かった

自分の心が崩れ落ちていく
自分の心が崩れ落ちていく

ずっと一緒にいるとか
離れないとか約束したことを
投げ出してしまいたくなる

もうやだ
もう見たくない

そんな風に
あなたを拒絶する自分が
容易に想像できてしまう

そんな夜がある

でもきっとあなたは知らないでしょう

一言しかないメールの返事を見て
私がこの恋愛を
諦めようとしていること

逃げ出そうとしていること

もういやだ
見たくない

顔も、声も、忘れてしまって
1人になりたい

そんな風にあなたを忘れてしまう自分を受け入れる想像ができる

私はそういう人間です
私はそういう人間です

知っていましたか

すぐに諦めたくなったり
投げ出してしまいたくなったり

自分の心が1番大切で
それ以上のものはありません

大事にしてくれないなら大事にしませんあなたが望むものがもうわからない

笑っておかえりって言える
外寒くなかった?って
ジャケット預かって
ハンガーにかけることもできる

お風呂入った?今から入る?
お腹すいてない?
あなたに投げかける言葉の
それらは全て嘘だ

唐突に残酷になれる
曖昧な優しさを振りかざせる

後悔すればいいと思ってる

あなたが
あの時短いメールを返したこと

それだけのことが許せなくて
それだけのことで

耐えて、耐えて、耐えていた心が
崩れ落ちる

きっと私の心はもう戻らない
愛想笑いはできたって
愛してるはもう言えない

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