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寝る前
しおりを挟む生暖かい布団には穏やかさが混じってる
茶色い毛布に入ると
熊やりすになった気持ちになる
それならいっそ
冬眠用のエサをもってくるんだった
どんぐりや木の実や
床は色づいたイチョウの葉でふかふかにして
潜ったその後に
夜が布団に染み込んでくる
じゅわ、じゅわと
まぶたを閉じて息を吸うと
あぁもう本当に夜なんだと思い知る
けいたいのがめんだけが
仲間外れみたいに明るい
この場にはどうも似合わないみたい
ごめんなさい
あくびをすると狭い空間の空気が
ずっとずっと薄くなる
この瞬間が好きだ
頭がぼやけてきて
もうあくびがとまらない
左目からだけ溢れる涙には
特に何の意味もないんです
遠くの街の誰かに会いたい
ああでもないこうでもないと
言い合うだけでいいのにと思う
そんな相手見当もつかない
のに
ごわんごわんと頭とお腹がうるさくなる
文字の羅列の認識も難しくなる夜
きっと僕ここで一度寝て仕舞えば
もう二度と目を覚さない気がする
しっとりとしたケーキ
その中の一部
いちごのかわりはどんぐりでもいいかなぁ?
隙間から入る部屋の冷たい風は
だめだよ
一気にそちら側へ引き込まれるからね
なるべくちいさくなって
暖かい中で眠ろう
朝が来るまで
彼がくるまで
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