しゃぼん玉

をかや れいと

文字の大きさ
上 下
50 / 149

暗闇のなかで

しおりを挟む

心地の良い音楽 程よい温度
わたしは少し酔っ払ってる

あなたの寝息が聞こえて
それだけで心が安らぐ

画面に映る有名な歌手のBGMと
あなたの少しうるさい寝息
その2つで十分

足元だけがこたつで暖かくて

頭の中には真っ白な風景が浮かぶ

もう何も考えなくていい

今日起こったことや悪い夢の事は
もう全て忘れてしまっていい

これがきっと
安らぐと言うことなんでしょう

私は暗闇の中で
心地の良い音楽と程良い温度

そして自分の体に回っていくアルコール

電子式のタバコの煙を、肺の中に入れて

いろんなことに気づくには

少し時間がかかりすぎた

ぼやっとした頭の中に浮かぶ

後ろで聞こえるあなたの寝息
あなたとの思い出

そんなことぐらい

それでも幸せ
それが幸せ


私の足元に
ぬくもりを与えてくれる炬燵みたいに

じんわりと体を温めてくれる

酔いが回ってきた私に
かける詩はこれぐらい 

眠る前の30分間
これさえあればずっときっと
生きていけるんじゃないかと思う

ぼーっとした焦点の
はっきりしない目線で

過去の自分にそっと言うよ

これが幸せ
今の私の幸せなんだと

言い聞かせるまでもない
体がしっかり感じている

もう眠ろうと
あなたの温かい体にしっかりと抱かれてもう眠ろう

夜は短い
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

職場のパートのおばさん

Rollman
恋愛
職場のパートのおばさんと…

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

私は心を捨てました 〜「お前なんかどうでもいい」と言ったあなた、どうして今更なのですか?〜

月橋りら
恋愛
私に婚約の打診をしてきたのは、ルイス・フォン・ラグリー侯爵子息。 だが、彼には幼い頃から大切に想う少女がいたーー。 「お前なんかどうでもいい」 そうあなたが言ったから。 私は心を捨てたのに。 あなたはいきなり許しを乞うてきた。 そして優しくしてくるようになった。 ーー私が想いを捨てた後で。 どうして今更なのですかーー。 *この小説はカクヨム様、エブリスタ様でも連載しております。

【完結】失いかけた君にもう一度

暮田呉子
恋愛
偶然、振り払った手が婚約者の頬に当たってしまった。 叩くつもりはなかった。 しかし、謝ろうとした矢先、彼女は全てを捨てていなくなってしまった──。

【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。

五月ふう
恋愛
 リックストン国皇太子ポール・リックストンの部屋。 「マティア。僕は一生、君を愛するつもりはない。」  今日は結婚式前夜。婚約者のポールの声が部屋に響き渡る。 「そう……。」  マティアは小さく笑みを浮かべ、ゆっくりとソファーに身を預けた。    明日、ポールの花嫁になるはずの彼女の名前はマティア・ドントール。ドントール国第一王女。21歳。  リッカルド国とドントール国の和平のために、マティアはこの国に嫁いできた。ポールとの結婚は政略的なもの。彼らの意志は一切介入していない。 「どんなことがあっても、僕は君を王妃とは認めない。」  ポールはマティアを憎しみを込めた目でマティアを見つめる。美しい黒髪に青い瞳。ドントール国の宝石と評されるマティア。 「私が……ずっと貴方を好きだったと知っても、妻として認めてくれないの……?」 「ちっ……」  ポールは顔をしかめて舌打ちをした。   「……だからどうした。幼いころのくだらない感情に……今更意味はない。」  ポールは険しい顔でマティアを睨みつける。銀色の髪に赤い瞳のポール。マティアにとってポールは大切な初恋の相手。 だが、ポールにはマティアを愛することはできない理由があった。 二人の結婚式が行われた一週間後、マティアは衝撃の事実を知ることになる。 「サラが懐妊したですって‥‥‥!?」

ドSな彼からの溺愛は蜜の味

鳴宮鶉子
恋愛
ドSな彼からの溺愛は蜜の味

【完結】待ってください

仲 奈華 (nakanaka)
恋愛
ルチアは、誰もいなくなった家の中を見回した。 毎日家族の為に食事を作り、毎日家を清潔に保つ為に掃除をする。 だけど、ルチアを置いて夫は出て行ってしまった。 一枚の離婚届を机の上に置いて。 ルチアの流した涙が床にポタリと落ちた。

今更気付いてももう遅い。

ユウキ
恋愛
ある晴れた日、卒業の季節に集まる面々は、一様に暗く。 今更真相に気付いても、後悔してももう遅い。何もかも、取り戻せないのです。

処理中です...