44 / 57
異世界と弓作り
四十四話 ルナリアのお手伝い
しおりを挟む
「できた~~~~!」
『おー』
『おめでとうございます、ですわー!』
ブラッシングも終えた頃には、ナガテの繊維は粗い部分もほとんどなく、ふわふわの細長い髪……いや、ヒゲ? もしくは馬の尻尾? そんな風に見えた。
元の茎からは想像もできない柔らかさになり、また細かくしたことから量も増えたように錯覚する。
『人ってのは大変だなぁ~』
「ほんとにな」
まだここから撚って糸状にして、さらにそれとミライ草とを組み合わせないといけない。やっと入り口の段階だ。
素材の加工だけでこんなにも手間暇がかかるんだ。
弓の道具に限らず、昔ながらの製法に分業制が多いのも納得だ。
弓師である俺でさえ、弓以外のこととなれば「こんなに手間暇をかけてすごい」と思ってしまう。
「んじゃ、お次は……」
次にウィンハックが取り出したのは、糸紬の道具。
ミシンの糸を装着する部分のような構造で、くるくる回すことができる棒に撚った糸を巻き付けていく道具だ。
「これを、こう」
「ほうほう」
『ほー』
『まぁ』
俺と精霊二人は、童心に戻ったかのようにウィンハックの手先を見つめる。
ウィンハックは器に用意した水に手先を濡らし、ナガテの繊維の束をほぐして一本取り出す。
それを右手の親指、人差し指、中指までを使って上方向にねじるように指の上で繊維を転がす。
「撚りをかけるのは、必ず同じ方向にな」
「お、おう」
正直……難しそう──!
「俺にできるかな……?」
「なぁに、大丈夫さ」
『お手伝いしたいのですが、わたくしの手ではむずかしそうですわ……』
ウサギ姿のルナリアは、自分のちいさな両手を見つめて嘆く。
『人型になりゃいいだろ?』
『……! コーヤさま! その手がありましたの!』
「え?」
セローの時は人の姿からイタチの姿になったが……逆バージョンもありなのか?
『風のお方は、ほんとぉ~~~~に稀に役に立つんですのねぇ』
『はぁ~~~~??』
『なにか??』
「えーっと、セローの時と同じことを?」
『そーゆーこった』
セローがイタチ姿になって怒らせた時のことを思い出す。
「ルナリアはなんか、希望とかあるかな?」
『希望、ですの?』
「そうそう。セローは動きやすい小動物ってリクエストがあったんだけど」
『そうですわねぇ……コーヤさまのイメージにお任せいたしますわ!』
『森のやつは木が根城みたいだし、人の姿の想像ができねぇんだろ』
「なるほどな」
じゃあエルフじゃなくて、俺の想像しやすい人間でいいか。
「うーん」
『ドキドキですわ』
ルナリアのイメージか……。
全体的にはまず間違いなく、少女のイメージだ。
口調からして上品だが負けん気は強い女の子。
名前から連想する『月』のように肌は白くて、髪は茶色。
耳元の赤い花は……そうだな、リボンの色とか?
瞳は黒でウサギと同じく丸くて大きい。
ウサギの耳みたいだし、髪型は二つ結びがいいよな。
うーん。でも、ルナリアの耳はそんなに長くない。
……そうだ! あれだ、中華風お団子ヘア!
ピョコっとした耳はそれに似ている。
背中の葉でできた羽根はさすがに人間の姿に応用はできないよな。
なら、緑色のワンピースはどうだろう?
首元の葉っぱや蔦でできた装具は、銀色のストール……とか?
「────っ!! まぁまぁ! 素敵ですわーーーー!!」
「お」
ただでさえ俺は男だ。
イメージすればいいとはいえ、女の子の見た目を想像するのにセンスもなければ馴染みもない。云々とどうにかアイデアをひねりだすと、ルナリアは俺のイメージ通りな女の子の姿となった。
自分で思い描いてなんだが……美少女!
「よし、イメージどおりだ」
「これは、人間の…………少女、ですの? わたくし、初めての感覚です! コーヤさま、ありがとうございますですわー!」
ルナリアは手を握ったり開いたり、ぴょんぴょんと飛び跳ねて体の感覚を確かめる。
「僕も人間の女の子は初めて見るが、たしかにルナリア様って感じがするな」
『人間の街にいる、生意気なガキって感じだな』
「はい~~~~????」
『ああ??』
「あはは。中身はやっぱりルナリアだな」
俺の足元くらいの女の子姿のルナリア。
ウサギ姿では体格的に五分五分だったセロー相手に、ここぞとばかりに睨みを利かせる。
「村の連中にも言っとくよ。もし見慣れぬ人間の少女がいたら、それはルナリア様だってな」
「ありがとう」
さすがにエルフの村に、突然人間の少女が現れたらビックリするよな。
「セローはいいのか?」
『オレ? オレはいいんだよ』
「まぁまぁ。コーヤさまのお手伝いをしないんですの? ええ、怠慢です」
『アホか。オレは動きやすい方がいいっての~』
そう言いながらすい~っと工房内を漂うセロー。
「まったく……風のお方は本当に自由ですわね」
「まぁまぁ、それがセローだから」
人間の姿になっても相変わらずなルナリアをなだめ、引き続き作業に戻る。
「じゃあ、ルナリア。手伝ってくれるか?」
「ええ! もちろんですわ、コーヤさま!」
「じゃあ、この続きからな」
ウィンハックが手本を見せてくれた続きから、さっそくやってみることに。
手先を濡らして、右手の三本の指を駆使しながら撚っていく。
「ルナリアは、こっち側を頼む」
「ええ! お任せくださいな」
左手側のナガテの繊維は、一本だけを取り出そうとしてもふわふわし過ぎて余分な繊維もついてくる。
そこをルナリアに上手く調整してもらうことにした。
『おー』
『おめでとうございます、ですわー!』
ブラッシングも終えた頃には、ナガテの繊維は粗い部分もほとんどなく、ふわふわの細長い髪……いや、ヒゲ? もしくは馬の尻尾? そんな風に見えた。
元の茎からは想像もできない柔らかさになり、また細かくしたことから量も増えたように錯覚する。
『人ってのは大変だなぁ~』
「ほんとにな」
まだここから撚って糸状にして、さらにそれとミライ草とを組み合わせないといけない。やっと入り口の段階だ。
素材の加工だけでこんなにも手間暇がかかるんだ。
弓の道具に限らず、昔ながらの製法に分業制が多いのも納得だ。
弓師である俺でさえ、弓以外のこととなれば「こんなに手間暇をかけてすごい」と思ってしまう。
「んじゃ、お次は……」
次にウィンハックが取り出したのは、糸紬の道具。
ミシンの糸を装着する部分のような構造で、くるくる回すことができる棒に撚った糸を巻き付けていく道具だ。
「これを、こう」
「ほうほう」
『ほー』
『まぁ』
俺と精霊二人は、童心に戻ったかのようにウィンハックの手先を見つめる。
ウィンハックは器に用意した水に手先を濡らし、ナガテの繊維の束をほぐして一本取り出す。
それを右手の親指、人差し指、中指までを使って上方向にねじるように指の上で繊維を転がす。
「撚りをかけるのは、必ず同じ方向にな」
「お、おう」
正直……難しそう──!
「俺にできるかな……?」
「なぁに、大丈夫さ」
『お手伝いしたいのですが、わたくしの手ではむずかしそうですわ……』
ウサギ姿のルナリアは、自分のちいさな両手を見つめて嘆く。
『人型になりゃいいだろ?』
『……! コーヤさま! その手がありましたの!』
「え?」
セローの時は人の姿からイタチの姿になったが……逆バージョンもありなのか?
『風のお方は、ほんとぉ~~~~に稀に役に立つんですのねぇ』
『はぁ~~~~??』
『なにか??』
「えーっと、セローの時と同じことを?」
『そーゆーこった』
セローがイタチ姿になって怒らせた時のことを思い出す。
「ルナリアはなんか、希望とかあるかな?」
『希望、ですの?』
「そうそう。セローは動きやすい小動物ってリクエストがあったんだけど」
『そうですわねぇ……コーヤさまのイメージにお任せいたしますわ!』
『森のやつは木が根城みたいだし、人の姿の想像ができねぇんだろ』
「なるほどな」
じゃあエルフじゃなくて、俺の想像しやすい人間でいいか。
「うーん」
『ドキドキですわ』
ルナリアのイメージか……。
全体的にはまず間違いなく、少女のイメージだ。
口調からして上品だが負けん気は強い女の子。
名前から連想する『月』のように肌は白くて、髪は茶色。
耳元の赤い花は……そうだな、リボンの色とか?
瞳は黒でウサギと同じく丸くて大きい。
ウサギの耳みたいだし、髪型は二つ結びがいいよな。
うーん。でも、ルナリアの耳はそんなに長くない。
……そうだ! あれだ、中華風お団子ヘア!
ピョコっとした耳はそれに似ている。
背中の葉でできた羽根はさすがに人間の姿に応用はできないよな。
なら、緑色のワンピースはどうだろう?
首元の葉っぱや蔦でできた装具は、銀色のストール……とか?
「────っ!! まぁまぁ! 素敵ですわーーーー!!」
「お」
ただでさえ俺は男だ。
イメージすればいいとはいえ、女の子の見た目を想像するのにセンスもなければ馴染みもない。云々とどうにかアイデアをひねりだすと、ルナリアは俺のイメージ通りな女の子の姿となった。
自分で思い描いてなんだが……美少女!
「よし、イメージどおりだ」
「これは、人間の…………少女、ですの? わたくし、初めての感覚です! コーヤさま、ありがとうございますですわー!」
ルナリアは手を握ったり開いたり、ぴょんぴょんと飛び跳ねて体の感覚を確かめる。
「僕も人間の女の子は初めて見るが、たしかにルナリア様って感じがするな」
『人間の街にいる、生意気なガキって感じだな』
「はい~~~~????」
『ああ??』
「あはは。中身はやっぱりルナリアだな」
俺の足元くらいの女の子姿のルナリア。
ウサギ姿では体格的に五分五分だったセロー相手に、ここぞとばかりに睨みを利かせる。
「村の連中にも言っとくよ。もし見慣れぬ人間の少女がいたら、それはルナリア様だってな」
「ありがとう」
さすがにエルフの村に、突然人間の少女が現れたらビックリするよな。
「セローはいいのか?」
『オレ? オレはいいんだよ』
「まぁまぁ。コーヤさまのお手伝いをしないんですの? ええ、怠慢です」
『アホか。オレは動きやすい方がいいっての~』
そう言いながらすい~っと工房内を漂うセロー。
「まったく……風のお方は本当に自由ですわね」
「まぁまぁ、それがセローだから」
人間の姿になっても相変わらずなルナリアをなだめ、引き続き作業に戻る。
「じゃあ、ルナリア。手伝ってくれるか?」
「ええ! もちろんですわ、コーヤさま!」
「じゃあ、この続きからな」
ウィンハックが手本を見せてくれた続きから、さっそくやってみることに。
手先を濡らして、右手の三本の指を駆使しながら撚っていく。
「ルナリアは、こっち側を頼む」
「ええ! お任せくださいな」
左手側のナガテの繊維は、一本だけを取り出そうとしてもふわふわし過ぎて余分な繊維もついてくる。
そこをルナリアに上手く調整してもらうことにした。
1
お気に入りに追加
64
あなたにおすすめの小説

天才ピアニストでヴァイオリニストの二刀流の俺が死んだと思ったら異世界に飛ばされたので,世界最高の音楽を異世界で奏でてみた結果
yuraaaaaaa
ファンタジー
国際ショパンコンクール日本人初優勝。若手ピアニストの頂点に立った斎藤奏。世界中でリサイタルに呼ばれ,ワールドツアーの移動中の飛行機で突如事故に遭い墜落し死亡した。はずだった。目覚めるとそこは知らない場所で知らない土地だった。夢なのか? 現実なのか? 右手には相棒のヴァイオリンケースとヴァイオリンが……
知らない生物に追いかけられ見たこともない人に助けられた。命の恩人達に俺はお礼として音楽を奏でた。この世界では俺が奏でる楽器も音楽も知らないようだった。俺の音楽に引き寄せられ現れたのは伝説の生物黒竜。俺は突然黒竜と契約を交わす事に。黒竜と行動を共にし,街へと到着する。
街のとある酒場の端っこになんと,ピアノを見つける。聞くと伝説の冒険者が残した遺物だという。俺はピアノの存在を知らない世界でピアノを演奏をする。久々に弾いたピアノの音に俺は魂が震えた。異世界✖クラシック音楽という異色の冒険物語が今始まる。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
この作品は,小説家になろう,カクヨムにも掲載しています。
目立ちたくない召喚勇者の、スローライフな(こっそり)恩返し
gari@七柚カリン
ファンタジー
突然、異世界の村に転移したカズキは、村長父娘に保護された。
知らない間に脳内に寄生していた自称大魔法使いから、自分が召喚勇者であることを知るが、庶民の彼は勇者として生きるつもりはない。
正体がバレないようギルドには登録せず一般人としてひっそり生活を始めたら、固有スキル『蚊奪取』で得た規格外の能力と(この世界の)常識に疎い行動で逆に目立ったり、村長の娘と徐々に親しくなったり。
過疎化に悩む村の窮状を知り、恩返しのために温泉を開発すると見事大当たり! でも、その弊害で恩人父娘が窮地に陥ってしまう。
一方、とある国では、召喚した勇者(カズキ)の捜索が密かに行われていた。
父娘と村を守るため、武闘大会に出場しよう!
地域限定土産の開発や冒険者ギルドの誘致等々、召喚勇者の村おこしは、従魔や息子(?)や役人や騎士や冒険者も加わり順調に進んでいたが……
ついに、居場所が特定されて大ピンチ!!
どうする? どうなる? 召喚勇者。
※ 基本は主人公視点。時折、第三者視点が入ります。

10歳で記憶喪失になったけど、チート従魔たちと異世界ライフを楽しみます(リメイク版)
犬社護
ファンタジー
10歳の咲耶(さや)は家族とのキャンプ旅行で就寝中、豪雨の影響で発生した土石流に巻き込まれてしまう。
意識が浮上して目覚めると、そこは森の中。
彼女は10歳の見知らぬ少女となっており、その子の記憶も喪失していたことで、自分が異世界に転生していることにも気づかず、何故深い森の中にいるのかもわからないまま途方に暮れてしまう。
そんな状況の中、森で知り合った冒険者ベイツと霊鳥ルウリと出会ったことで、彼女は徐々に自分の置かれている状況を把握していく。持ち前の明るくてのほほんとしたマイペースな性格もあって、咲耶は前世の知識を駆使して、徐々に異世界にも慣れていくのだが、そんな彼女に転機が訪れる。それ以降、これまで不明だった咲耶自身の力も解放され、様々な人々や精霊、魔物たちと出会い愛されていく。
これは、ちょっぴり天然な《咲耶》とチート従魔たちとのまったり異世界物語。
○○○
旧版を基に再編集しています。
第二章(16話付近)以降、完全オリジナルとなります。
旧版に関しては、8月1日に削除予定なのでご注意ください。
この作品は、ノベルアップ+にも投稿しています。

狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~
一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。
しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。
流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。
その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。
右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。
この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。
数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。
元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。
根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね?
そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。
色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。
……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

無能な勇者はいらないと辺境へ追放されたのでチートアイテム【ミストルティン】を使って辺境をゆるりと開拓しようと思います
長尾 隆生
ファンタジー
仕事帰りに怪しげな占い師に『この先不幸に見舞われるが、これを持っていれば幸せになれる』と、小枝を500円で押し売りされた直後、異世界へ召喚されてしまうリュウジ。
しかし勇者として召喚されたのに、彼にはチート能力も何もないことが鑑定によって判明する。
途端に手のひらを返され『無能勇者』というレッテルを貼られずさんな扱いを受けた上に、一方的にリュウジは凶悪な魔物が住む地へ追放されてしまう。
しかしリュウジは知る。あの胡散臭い占い師に押し売りされた小枝が【ミストルティン】という様々なアイテムを吸収し、その力を自由自在に振るうことが可能で、更に経験を積めばレベルアップしてさらなる強力な能力を手に入れることが出来るチートアイテムだったことに。
「ミストルティン。アブソープション!」
『了解しましたマスター。レベルアップして新しいスキルを覚えました』
「やった! これでまた便利になるな」
これはワンコインで押し売りされた小枝を手に異世界へ突然召喚され無能とレッテルを貼られた男が幸せを掴む物語。
~ワンコインで買った万能アイテムで幸せな人生を目指します~

おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした
高鉢 健太
ファンタジー
ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。
ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。
もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。
とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる