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二十一 魔力
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「うん、いい景色だ」
「そうですわね」
放課後。
時刻は午後四時ほど。
なにやらお願いごとがあるというユールに付き合い、小高い丘に来ていた。
街をでてそう遠くはない、街の景色が見渡せる位置だ。
「アストン、見張りは頼んだよ」
「はっ!」
私と同じ、黒い髪をもつ短髪の男性。
二十歳くらいだろうか?
どこかウルムのような、体格のいい長身。
いくら魔法学校に使用人の同行は認められていないとはいえ、さすがに他国の要人ともなれば話は変わる。
彼は、授業中クラスには居ないものの、学校内でも見えない位置からユールを護衛している凄腕だ。
ここは一応、王都セントエレデアの外。
街の近くにはそれほど寄り付かないとはいえ、魔物の危険性がゼロではない。
「それで?」
「ん?」
「おねがい、とは」
あまり長居をして暗くなるのも場所的に良くない。
早速、本題を促した。
「少し言いづらいんだけど……」
(言いづらい……?)
婚約したくない、という私に『ご実家に伺います』と普通に言える人が、言いづらいこと?
想像ができない。
「単刀直入にいうと、魔力。分けてくれないかな?」
「!?」
な、なるほど。そうきたか。
それは確かに言いづらいだろう。
「ええと、それはどういう」
「……貴女は魔族についてどの程度の知識があるかな?」
「魔族……、ですか。そうですね」
うーーんと頭をひねって考えるが、自分がそれほどの知識を持ち合わせていないことに気付く。
「闇の魔力を有し、その力に自身が侵されないよう、外部から魔力を補う必要がある。……でしょうか?」
実のところ、それ以外は自分たちと変わらない。
この世界が魔力を重視する世界だから、それは結構な違いと思われているかもしれないが。
前世の自分、としての意見であれば。
むしろそこしか、違いはないのだ。
「うん、そうだね。その通りだ。……でも一つだけ、貴女たちが誤解していることがある」
「誤解?」
「そう。この世に闇の魔力を持つのは魔族と……魔物だけ。そう思っているだろうけれど」
まさか、違う。とでも?
「誤解を恐れずに言えば、我らも、貴女たちも、魔物も、何ら変わりはないのさ。……なぜなら」
どこか、言葉を選んで慎重に。
まるで、私に対して自身をさらけだしているようだ。
「すべての母である、愛と相の光の女神は、みなすべからく愛していただろうからね」
「それは……?」
「そして、それこそ闇の魔力が不安定である理由なのだよ」
「……?」
創世の神話。
だれもが知る、光の女神と闇の男神の物語。
それが、魔力とどう関係が……?
「世界のはじまり。ただそこに在る存在だった神たち。いつしか光の女神は自分以外を愛しく想い、闇の男神は自分だけを愛した。……そうして、神が心を持ったために他の生命が生まれた。それらは光の力によるもの」
「それゆえ、自分の力を分け与える……愛と相の女神とよばれるのですよね」
「そう。だけど、闇の男神は愛してしまった。……自分だけを愛せない、光の女神のことを」
「だから、闇の男神は世界を憎んだ。光の女神が愛するすべてを。本来自分だけが得るはずだった、女神の愛情を奪った生命を。……彼女の生んだ魔力さえも」
子供のころから何度も聞かされた。
魔法を修める者ならば尚更。
「だから、闇の魔力にのみ魔力を奪う、という特性が備わった」
「それは、……存じております」
だから、魔物は基本的に魔力に乾いて人を襲う。
大人しいとされる魔物は、自然に満ちる魔力を得る術を知るものか、強い人間には適わないと知る知恵者か、だ。
「それで、さきほどの話だけれど」
「この世に闇の魔力を持つのは、魔族と魔物だけ?」
「うん。厳密に言うと、ちがう。……人はだれしも闇の魔力をもつし、光の魔力をもつんだ」
「だれもが?」
「……じゃぁ、人間と魔物のちがいはなんだと思う?」
闇の魔力……、いやちがうな。
魔族もふくめて、という意味ならば。
違いとは……?
「ーーそれは、他を思いやる力。愛の心があるかどうか、だよ」
「なるほど……だから」
だから、精神に直接作用するのは光と闇の魔法だけなのか。
つまり、光とは自分以外を想う心。
闇とは自分だけを想う心。
「もちろん神話が元だからね。どこまでが合ってるかも分からないし、人間はすでに自分達で発展し、進化する力を得た。魔物だって独自の生態系が発達して、もはや原理に反することもある」
「……でも、あなたは知っている。他の魔力を得ないと、闇の魔力が暴走することを」
「……まぁね」
「しかし、私達は、闇の魔法は使えません」
その説でいえば、闇の魔力とは感知できないながら私達の中に、確かに存在していることになる。
「そう。私達の魂、存在は。……元は女神の力。だから、生まれもつ魔力には女神の力から派生した、生命を司る四属性にしかならない。己を愛する心が多少あったところで、大多数を占めるのは光に由来する魔力だから、使えない」
「では、魔族は……?」
「私たちは、地脈の影響でその四属性の魔力と同等、そのくらい闇の力が増幅しているんだ……。だから、いつも求めている」
「?」
「魔力が強く、他人のために力を使う者。……そんな人に、惹かれる習性があるんだよ」
そういうユールは、縋るように。
なにかを、求めているかのように真っ直ぐ私を射抜いた。
「--っ!」
「それが誰、とは言わないけれどね?」
真剣な表情から、今度はいたずらが成功した子供のように笑う。
表情が変わるのと同じように、私の心が左右に揺さぶられるのを感じた。
(もしかして……。裏ルートというのは、そういうのが関係しているんだろうか)
敵だったヒロインに、本能で惹かれたのだろうか。
「まぁ、そういう訳で。私たちが魔力を求めるのはもちろん闇の力に侵されないように、っていうのが一番。ふつうの魔族なら、魔石でも間に合うくらいの量だ。けど、私の抱える闇の魔力は……膨大だ」
「そこで、私ですか」
「話が早くて助かるよ」
「これまではどうしていたのです?」
「国では主に魔石だね。こちらに来てからはエルドナーレ殿や魔法師団の方に分けて頂いていたよ」
「お、お兄様ですか……」
若干いけない妄想をしてしまった。
さすがに身内でそれは申し訳ない。
「今ので分かったと思うけど」
「なにをです?」
「私にシンシア嬢の魅了が効かない理由」
あぁ。そういえば。
シンシアに対して、『魔族をわかっていない』と言っていた気がする。
「自分の都合のために他人を意のままに操るような精神操作は、闇の魔法の領分なのですね」
「そういうことだ。まぁ、逆をいえば他人を鼓舞するような魔法は……得意ではないな」
ふむふむ。
補助魔法は光の魔法が領分、と。
元がゲーマーだからか、なんとなくイメージはわく。
「魔力をもらう方法だけど」
「そうですわね、どのようにすれば?」
なんだか餌のような気がしないでもないが。
さすがに兄や魔法師団の皆さんが気の毒だ。
手を触れればいいんだろうか?
「手でもいいんだけれど。できれば、素肌……顔に触れたいんだけど、……いいかな?」
「っ!」
ダメ! ……とは、さすがもう言えない。
魔族の事情を聞いたからには、その選択肢はなくなった。
どこかに、私以上の魔法使い。いませんか?
「……触れるよ?」
少し、ほんの少しだけ私の体が跳ねた。
やさしく頬を、大きな手が撫でる。
意外に大きい手であるとか。
いつもの堂々とした声色ではなく、音色のような声であるとか。
男性が、自分に触れている。
その事実から逃げるように別のことを考えた。
……意外に平気なのは、なんでだ。
「……うん、やっぱり美味しいね」
「!?」
頬を手全体で包んだかと思えば、するりと顎まで落ち、そしてユール自身の唇まで持っていった。
食事でもしたかのように、舌をだす。
(やっぱりこの男……!)
あらゆる意味で、危険だわ。
「そうですわね」
放課後。
時刻は午後四時ほど。
なにやらお願いごとがあるというユールに付き合い、小高い丘に来ていた。
街をでてそう遠くはない、街の景色が見渡せる位置だ。
「アストン、見張りは頼んだよ」
「はっ!」
私と同じ、黒い髪をもつ短髪の男性。
二十歳くらいだろうか?
どこかウルムのような、体格のいい長身。
いくら魔法学校に使用人の同行は認められていないとはいえ、さすがに他国の要人ともなれば話は変わる。
彼は、授業中クラスには居ないものの、学校内でも見えない位置からユールを護衛している凄腕だ。
ここは一応、王都セントエレデアの外。
街の近くにはそれほど寄り付かないとはいえ、魔物の危険性がゼロではない。
「それで?」
「ん?」
「おねがい、とは」
あまり長居をして暗くなるのも場所的に良くない。
早速、本題を促した。
「少し言いづらいんだけど……」
(言いづらい……?)
婚約したくない、という私に『ご実家に伺います』と普通に言える人が、言いづらいこと?
想像ができない。
「単刀直入にいうと、魔力。分けてくれないかな?」
「!?」
な、なるほど。そうきたか。
それは確かに言いづらいだろう。
「ええと、それはどういう」
「……貴女は魔族についてどの程度の知識があるかな?」
「魔族……、ですか。そうですね」
うーーんと頭をひねって考えるが、自分がそれほどの知識を持ち合わせていないことに気付く。
「闇の魔力を有し、その力に自身が侵されないよう、外部から魔力を補う必要がある。……でしょうか?」
実のところ、それ以外は自分たちと変わらない。
この世界が魔力を重視する世界だから、それは結構な違いと思われているかもしれないが。
前世の自分、としての意見であれば。
むしろそこしか、違いはないのだ。
「うん、そうだね。その通りだ。……でも一つだけ、貴女たちが誤解していることがある」
「誤解?」
「そう。この世に闇の魔力を持つのは魔族と……魔物だけ。そう思っているだろうけれど」
まさか、違う。とでも?
「誤解を恐れずに言えば、我らも、貴女たちも、魔物も、何ら変わりはないのさ。……なぜなら」
どこか、言葉を選んで慎重に。
まるで、私に対して自身をさらけだしているようだ。
「すべての母である、愛と相の光の女神は、みなすべからく愛していただろうからね」
「それは……?」
「そして、それこそ闇の魔力が不安定である理由なのだよ」
「……?」
創世の神話。
だれもが知る、光の女神と闇の男神の物語。
それが、魔力とどう関係が……?
「世界のはじまり。ただそこに在る存在だった神たち。いつしか光の女神は自分以外を愛しく想い、闇の男神は自分だけを愛した。……そうして、神が心を持ったために他の生命が生まれた。それらは光の力によるもの」
「それゆえ、自分の力を分け与える……愛と相の女神とよばれるのですよね」
「そう。だけど、闇の男神は愛してしまった。……自分だけを愛せない、光の女神のことを」
「だから、闇の男神は世界を憎んだ。光の女神が愛するすべてを。本来自分だけが得るはずだった、女神の愛情を奪った生命を。……彼女の生んだ魔力さえも」
子供のころから何度も聞かされた。
魔法を修める者ならば尚更。
「だから、闇の魔力にのみ魔力を奪う、という特性が備わった」
「それは、……存じております」
だから、魔物は基本的に魔力に乾いて人を襲う。
大人しいとされる魔物は、自然に満ちる魔力を得る術を知るものか、強い人間には適わないと知る知恵者か、だ。
「それで、さきほどの話だけれど」
「この世に闇の魔力を持つのは、魔族と魔物だけ?」
「うん。厳密に言うと、ちがう。……人はだれしも闇の魔力をもつし、光の魔力をもつんだ」
「だれもが?」
「……じゃぁ、人間と魔物のちがいはなんだと思う?」
闇の魔力……、いやちがうな。
魔族もふくめて、という意味ならば。
違いとは……?
「ーーそれは、他を思いやる力。愛の心があるかどうか、だよ」
「なるほど……だから」
だから、精神に直接作用するのは光と闇の魔法だけなのか。
つまり、光とは自分以外を想う心。
闇とは自分だけを想う心。
「もちろん神話が元だからね。どこまでが合ってるかも分からないし、人間はすでに自分達で発展し、進化する力を得た。魔物だって独自の生態系が発達して、もはや原理に反することもある」
「……でも、あなたは知っている。他の魔力を得ないと、闇の魔力が暴走することを」
「……まぁね」
「しかし、私達は、闇の魔法は使えません」
その説でいえば、闇の魔力とは感知できないながら私達の中に、確かに存在していることになる。
「そう。私達の魂、存在は。……元は女神の力。だから、生まれもつ魔力には女神の力から派生した、生命を司る四属性にしかならない。己を愛する心が多少あったところで、大多数を占めるのは光に由来する魔力だから、使えない」
「では、魔族は……?」
「私たちは、地脈の影響でその四属性の魔力と同等、そのくらい闇の力が増幅しているんだ……。だから、いつも求めている」
「?」
「魔力が強く、他人のために力を使う者。……そんな人に、惹かれる習性があるんだよ」
そういうユールは、縋るように。
なにかを、求めているかのように真っ直ぐ私を射抜いた。
「--っ!」
「それが誰、とは言わないけれどね?」
真剣な表情から、今度はいたずらが成功した子供のように笑う。
表情が変わるのと同じように、私の心が左右に揺さぶられるのを感じた。
(もしかして……。裏ルートというのは、そういうのが関係しているんだろうか)
敵だったヒロインに、本能で惹かれたのだろうか。
「まぁ、そういう訳で。私たちが魔力を求めるのはもちろん闇の力に侵されないように、っていうのが一番。ふつうの魔族なら、魔石でも間に合うくらいの量だ。けど、私の抱える闇の魔力は……膨大だ」
「そこで、私ですか」
「話が早くて助かるよ」
「これまではどうしていたのです?」
「国では主に魔石だね。こちらに来てからはエルドナーレ殿や魔法師団の方に分けて頂いていたよ」
「お、お兄様ですか……」
若干いけない妄想をしてしまった。
さすがに身内でそれは申し訳ない。
「今ので分かったと思うけど」
「なにをです?」
「私にシンシア嬢の魅了が効かない理由」
あぁ。そういえば。
シンシアに対して、『魔族をわかっていない』と言っていた気がする。
「自分の都合のために他人を意のままに操るような精神操作は、闇の魔法の領分なのですね」
「そういうことだ。まぁ、逆をいえば他人を鼓舞するような魔法は……得意ではないな」
ふむふむ。
補助魔法は光の魔法が領分、と。
元がゲーマーだからか、なんとなくイメージはわく。
「魔力をもらう方法だけど」
「そうですわね、どのようにすれば?」
なんだか餌のような気がしないでもないが。
さすがに兄や魔法師団の皆さんが気の毒だ。
手を触れればいいんだろうか?
「手でもいいんだけれど。できれば、素肌……顔に触れたいんだけど、……いいかな?」
「っ!」
ダメ! ……とは、さすがもう言えない。
魔族の事情を聞いたからには、その選択肢はなくなった。
どこかに、私以上の魔法使い。いませんか?
「……触れるよ?」
少し、ほんの少しだけ私の体が跳ねた。
やさしく頬を、大きな手が撫でる。
意外に大きい手であるとか。
いつもの堂々とした声色ではなく、音色のような声であるとか。
男性が、自分に触れている。
その事実から逃げるように別のことを考えた。
……意外に平気なのは、なんでだ。
「……うん、やっぱり美味しいね」
「!?」
頬を手全体で包んだかと思えば、するりと顎まで落ち、そしてユール自身の唇まで持っていった。
食事でもしたかのように、舌をだす。
(やっぱりこの男……!)
あらゆる意味で、危険だわ。
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