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運命の番???

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レイル達に案内してもらい、宿まで歩いて行くことにした。

近づけば近づくほどノアの香りが強くなっていく。

「ノアっ!」

宿に着くと、ベッドの上でノアが寝ていた。

スースーと聞こえる寝息に少し安心しながら、ノアの醸し出す匂いにくらっとくる。

発情期か?と一瞬考えたが、ノアの発情期はもう少し先のはずだ。

とにかく近くにアルファがいたら危ない!っと思い、慌てて周りを見渡すとレイルがノアの手を握っていた。

「レイルっ!お前!」

無理やり引っ張って離したが、ノアの匂いに反応している様子はない。

何故だ?まだ番はいない筈だが。

因みに俺とノアもまだ番契約をしていない。

「あ?あー、リル。もしかしなくても今ノア、フェロモン出てんのか?」

「ええ。出てるわよ?うっすらとだけど。」

「まじかー。取り敢えず言うしかねえよな。俺たちのこと。ルイスあんなに反応してんのに怪しまれるよな。」

「そう…よね。いつまでも隠しておけることじゃないもの。」

急に2人がこそこそと話し始めたと思ったら、レイルは何かを言うつもりらしい。何を言うんだ?なんでリルはそんな不安そうな目でレイルを見つめているんだ?

不思議に思って視線がレイルとリルの間を行ったり来たりする。

すると突然、覚悟を決めたようにレイルが口を開き、大きく息を吐いた。

「あのな、ルイス。ノアはもう知ってるけど、俺たち運命の番なんだわ。」

……………。

「は!?え?誰が?お前とノアが?」

「違うわよ!私とレイルが!」

「よかった。」

「だからさ、もともとあの国からは出て行こうと思ってた。ルイスのせいでそれが早まっただけだ。ま、気にすんなよっ!」

気にすんなって…。めちゃくちゃ目が怖いんですけど。

言葉の端々に悪意を感じる…。

「いいえ!気にするべきよ!
貴方は、私達のノアを泣かせたんだから!」

「うん。ごめん。でもさ、なんでノアは俺から逃げたの?ノアに聞けばいいやって思ってたけど、寝てるし。」

「仕方ないわねー。私が言うわ!
ノアね、妊娠してるのよ。」

「……っ!?ほんとか!?それって、俺の…子供?」

本気で聞いたのに、頭をバシンッと勢いよく叩かれる。

「当たり前じゃない!ノアがそんな節操なしだとでも!?」

「んなわけねーだろ!
さっきから感じてるフェロモンはこれだったのか。
オメガは妊娠するとフェロモンが出るって聞いたことある。」

「そうよ。でも、ほとんどの人は気付かないでしょうね。うっすらだし、ノアには睡眠薬と一緒に抑制剤も出しといたし。オメガは気付くと思うけど。あとはー、運命の番。とか?」

俺はリルの思いがけない言葉に、顔に血液が集まるのを感じた。

「ふふっルイスったら真っ赤!
照れちゃって!」

三人で歓談していると、後ろでゴソゴソっと音が聞こえた。

「「「…っ!?」」」

「おはよ。レイル、リル、って、ルイス?な、なんでここにいるの!?」

ノアが目を覚ました。
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