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溜め込んでいた思い。
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家に帰って来ると、そこにルイスはいなくて、
家に帰る=ルイスに会える。
と言う俺の式は、成り立たなかったらしい。
と、途端に
バンっ!
と言う扉を叩き開ける音が聞こえて、
ビクッと肩が跳ねる。
お腹の子が心配になり、ついお腹に手を当ててしまう。
「ノア!?」
「ルイス?どうしたの?
そんなに焦って。
ふふっ。汗、垂れてるよ?」
クスクスと笑いながら、近くにあったタオルでルイスの汗をぬぐってやる。
「はあ。よかった。
ノアが足りなくて急いで帰って来たのに、肝心のノアがいなくて待ってたんだけど、なかなか帰ってこないから心配して探してたんだ。」
ノアはあまり遠くへは行けないから、連れ去られたのかと思ったよ。
と、真面目な顔で言われると、またクスリと笑ってしまう。
「ノア、何笑ってるんだ?本気なんだぞ?本当に俺は心配なんだから。
ノアは走れないから、強盗とか来ても逃げられないだろう?その時はどうするんだ?」
と、詰め寄られる。
お互いの吐息が混ざり合う位置にあるルイスの顔に、つい顔を赤らめる。
「ち、ちかいよルイス。
離れて離れて。
それに前言ったじゃん。俺が危ない時は、ルイスが守ってくれんだろ?じゃあ安心じゃんか。だろ?
俺には最強のセキュリティシステムがいるからな。だから大丈夫!!」
「ん、ノア可愛い。」
「ち、ちょっとルイス!
最近俺たちやり過ぎだってば!
もうそろそろ休もう!俺はヤらなくても、ルイスが隣にいれば満足なんだから。ルイスは、ちがうの?」
子供がいることが分かったから、いつもは応じるセックスのお誘いのようなキスも、その気になる前に止める。
でも、もしかしてルイスは俺じゃなくてもセックスが目的なのかもしれない。
前からずっと思っていたけど、そんなわけない。って隠してた思いが顔を出す。
そうだったらどうしよう。
ちょん。と、僅かに出て来た不安の芽が、俺の心を揺らす。
すると、慌てたようにルイスが
「な訳ないだろ!俺だって、ノアが側にいればそれでいい。だから、そんな顔すんなって。不安な思いさせて、ごめんな?」
気づかないうちに、俺はひどい顔をしていたらしい。
「ん、ありがと。」
微笑むと、ルイスも嬉しそうに笑った。
家に帰る=ルイスに会える。
と言う俺の式は、成り立たなかったらしい。
と、途端に
バンっ!
と言う扉を叩き開ける音が聞こえて、
ビクッと肩が跳ねる。
お腹の子が心配になり、ついお腹に手を当ててしまう。
「ノア!?」
「ルイス?どうしたの?
そんなに焦って。
ふふっ。汗、垂れてるよ?」
クスクスと笑いながら、近くにあったタオルでルイスの汗をぬぐってやる。
「はあ。よかった。
ノアが足りなくて急いで帰って来たのに、肝心のノアがいなくて待ってたんだけど、なかなか帰ってこないから心配して探してたんだ。」
ノアはあまり遠くへは行けないから、連れ去られたのかと思ったよ。
と、真面目な顔で言われると、またクスリと笑ってしまう。
「ノア、何笑ってるんだ?本気なんだぞ?本当に俺は心配なんだから。
ノアは走れないから、強盗とか来ても逃げられないだろう?その時はどうするんだ?」
と、詰め寄られる。
お互いの吐息が混ざり合う位置にあるルイスの顔に、つい顔を赤らめる。
「ち、ちかいよルイス。
離れて離れて。
それに前言ったじゃん。俺が危ない時は、ルイスが守ってくれんだろ?じゃあ安心じゃんか。だろ?
俺には最強のセキュリティシステムがいるからな。だから大丈夫!!」
「ん、ノア可愛い。」
「ち、ちょっとルイス!
最近俺たちやり過ぎだってば!
もうそろそろ休もう!俺はヤらなくても、ルイスが隣にいれば満足なんだから。ルイスは、ちがうの?」
子供がいることが分かったから、いつもは応じるセックスのお誘いのようなキスも、その気になる前に止める。
でも、もしかしてルイスは俺じゃなくてもセックスが目的なのかもしれない。
前からずっと思っていたけど、そんなわけない。って隠してた思いが顔を出す。
そうだったらどうしよう。
ちょん。と、僅かに出て来た不安の芽が、俺の心を揺らす。
すると、慌てたようにルイスが
「な訳ないだろ!俺だって、ノアが側にいればそれでいい。だから、そんな顔すんなって。不安な思いさせて、ごめんな?」
気づかないうちに、俺はひどい顔をしていたらしい。
「ん、ありがと。」
微笑むと、ルイスも嬉しそうに笑った。
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