恋人が本命の相手と結婚するので自殺したら、いつの間にか異世界にいました。

本音。

ノアside


俺が泣いていると、ルイスの弱々しい声が聞こえた。

「ノア、泣かないでくれ。
ノアに泣かれると、
俺が悲しくなる。」

「…うん。ごめん。取り乱した。」

2人の間に一瞬の沈黙が走った。

その沈黙を解したのは
ルイスの方だった。

「ノア。ひとついいか？」

急に、ルイスが話しかけてきた。

「うん、なに？」

「ノアは、まだそいつのこと、
好きなのか？」

当たり前じゃないか。
まだ綾のこと、好きに決まってる。

うん
好きに、決まってる。

んん？
好き…なのか？

正直、さっきから考えてるのは
ルイスの事ばっかりだ。

綾のことを話したのも、
ルイスに怪しまれて距離を置かれたくなかったから…だし？

あれ？俺、ルイスが好きなのか？

出逢って1日も経ってないのに？



好きに…なっちゃったかも…。