42 / 101
健全黒字経営目指します!
あらすじが荒すぎ
しおりを挟む第42話 あらすじが荒すぎ
おっふー!そう言えば全然説明してなかったー!!
「…あの、まず、うーん…、簡単に言うとですね、俺は、「ちょっと待った!」…え?」
レオさんから突然のストップ。
「今から話す事はどれくらいの重要度だ?個人の秘密程度か?国家レベルの機密か?…すまん、俺が言い出しといてなんだが、前もって聞いとかねえとコウがとんでもない事を話しそうな予感がしてな…。」
眉間を揉みながらストップのハンドサインをしてらっしゃる。
素晴らしい。予感的中です。まあ、今から話そうとしたの国家超えて神レベルの話ですけどね…。
「しいて言うなら、…世界レベルかな?」
気を遣って少しダウングレードしてみた 笑。
「…世界…。国家超えたのかよ…。」
ああ、と天を仰ぐレオさん。
これでもいきなり神ネタ振るよりはいいかと思ったんですよ?一応…。
「そろそろ話しても大丈夫?」
「大丈夫じゃねえよ…。…いや、いい。とりあえず、俺が色々聞くからそれに答えてくれ。多分、それが俺的に一番ダメージが少ない…。」
「じゃあ、それで。わかる範囲で答えるね。」
オーケーとハンドサインすると、レオさんは頷き白湯をゴクリと飲んだ。そうそう、リラックスリラックス。白湯で悪いけど喉潤してね。
俺もドキドキな質問に備えてゴクリと白湯を飲んだ。
二人でふうとひと息つく。
よし!どんと来い!
「それじゃあまず最初に聞いたヤツな。コウは何処から来たのか?」
オーケー、オーケー。まずは軽いジャブね。
「実は俺、この近隣諸国の住人じゃない。こことは全く違う世界から来たんだ。…ええと、ちょっと理解が難しいかもしれないけど、地球って言う異世界から来てる。」
俺の回答にレオさんが初っ端から頭を抱えた。
ジャブが予想外に入ってしまったようだ…。
…ですよねー、他国どころじゃなくて異世界ですもんねー。
「…ちきゅうってトコは妖精界とか、精霊界じゃないよな?」
「うん、そう言うのとは全然違うと思う。俺達の世界は…、うーん、理屈?いや理って言うのかな?…あ!そうか!違う神さまが作った世界!互換性がなくて繋がる事がない世界が妥当かな?」
シーン。
レオさんが無になった…。
…互換性くらいしか浮かばない、他にいい表現がなかったんだって…。
「…レオさん?大丈夫?」
「…全然大丈夫じゃねえ。理解がおっつかない所の話じゃねえ。…もう意味がわからんが、ちきゅうから来たまではわかったわ。はあ…。」
「まあ、普通は異世界から来たって言われても簡単に飲み込めないよね。俺もこっちに転勤で来たばっかりだからわかるなあ。」
ウンウンと相槌を打つ。
「…来たばっかりでソレなのか。コウお前、意外と順応性高いんだな…。」
お、褒めてる?ふふふ、営業マンってのもあるけど、実は結構すぐ違う部署に馴染むタイプなんだぜ。友達はいないけどな!…うっ、地味にツラ(自爆)
「仕事柄色々な所に出向くせいかな。現地に馴染まないと営業取れないしね。」
「えいぎょう、ね。コウは確かダンジョンを作る仕事なんだよな?ちきゅうでもそう言う仕事をしていたのか?」
「…あー、そうか。ええと、まず前置きから話すけど、前の仕事は営業って言う商人向けの商人みたいなのやってたんだ。会社…、ええと職人さんの集まりで作った商品を商店さんで扱って貰う為にお伺いして契約してくる仕事。で、今の仕事は職種自体違う。ダンジョンマスター。前職で言うと職人さん側かな。で、このダンジョンマスターって言うのは、地球にない仕事。」
これを話さないと話が進まないんだな。
「ちきゅうにない仕事?」
「そう、ないんだ。なんでかって言うと、地球には魔法がないから。本来俺達地球人は、こんな不思議な拠点をタブレットひとつで作れない。地道に手作業でイチから作るのが基本。まあ、科学ってのもあるけど、レオさん達みたいに魔力で地面から土を引っ張り出したり、剣から爆炎をだしたり出来ないよ。」
「魔法がない世界、そんな不思議な世界があるのか…。」
あるんだなあ。いやはや世界?は広いぜ。
「で、本題。こんな仕事が出来るようになったのは、ひとえに神様からの依頼なんだ。神様に頼まれて、俺ダンジョンマスターになりました。」
ちーん。
再び天を仰いだレオさんから魂が抜けた。
も、戻ってこーい!レオさん、まだ天に召されちゃダメだー!!
「………はっ!」
肩をトントンしたら無事に戻ってきた。お帰りなさい。まあ、白湯でもお飲みよ。
キッチンへ行き、新しく湯を沸かしマグカップに注いでやる。この竈門、秒で湯が沸くから便利だよなあ。
ダイニングテーブルに戻り、未だここに心あらずなレオさんに白湯をすすめ、落ち着いた所で話を再開した。
「で、さっきの続きなんだけど。ちょっとこの世界でダンジョン作って文明を刺激して来いって神様に言われてさ。そのまま丸め込まれてこっちに転職転勤した訳なんだなー。まさか朝家から出たら、神様の仕事場に呼び出されるなんてさ、普通あり得ないでしょ…。こっちに転勤してやっと実感したって感じだよ。」
「………。」
「あ、でも神様に依頼されたって言っても俺自体は至って普通の人だよ?神様みたいな奇跡も使えないし、魔法すらダメ。」
こんなあらすじでオーケーかな?
「…話が神レベルだった…。これは俺が聞いていいレベル話だったのか…?神の依頼とか、個人で知る範囲超えすぎてねえか…?」
おっとまだ目が泳いでるな。しきりにマグカップの中の湯をゆらしたり無意味に回したりしてる。
ちょっと、レオさん動揺しすぎ。異世界人には神ネタ、そんなダメージすごいの…?
よし、ここでひと押し行っとくか!
「レオさんだから話したんだよ。だって俺の仲間になってくれたんでしょ?」
ニッコリと必殺最後のひと押しスマイル。胸に手をあて小首をすこし傾げるのがポイントだ。オッさんのクセにあざといポーズは絵面的に激ヤバだが、実際使ってみると意外に効くんだぜ!
「…っ!」
あっ、俺やらかしたな…?レオさんがいつもの頭が痛いポーズに…。変なモノ見せてごめんて。
コホン、とひとつ咳払いをして仕切り直し。
「俺は信用してる人にしか『大事な情報』は流さないんです。商人は信用第一ですからね!」
今度は普通のニコッにした。俺の笑顔点では60点レベル、軽く同意を求め笑顔だぜ。ちなみにさっきのは85点だよ…。うん…。
「…そ、そうか。…ん、わかった。俺はコウに信用されてんだな。まだ飲み込めないところもあるが…、と、言うかコレ契約してから話すネタだろうがよ。コウはそう言う意味でほんと異世界人だな。」
レオさんが呆れた風に笑った。
え、ディスられた??
対面に座っていたレオさんが立ち上がり俺の椅子の隣りにきた。そして片膝をつき俺を見上げる。
「契約無しで悪りぃが、…俺はコウに信用を預ける。証に我が名を捧ごう。レオナルド・リ・アーロイス。」
マテウスさんがやったあの十字をきるような仕草、額から胸へトントンと二本指で触れた。但し、マテウスさんのアレとは違い俺には触れなかった。
え?これ、なんの儀式?マテウスさんのアレもわからなかったけど、そのレオさんの名前を捧げるってマジ何の儀式????
「え、えっと?」
「気にすんな、ちょっと気取っただけさ。それより誓いのキスの方が良かったか?」
ニヤリと笑い、立ち上がって俺にガバリと抱きついてきた!
「ち、ち、誓いのキスいらねーッ!!」
ギュウギュウに抱きしめられケツまで揉まれたが、顔はなんとか押しのけ唇は死守した!!ゆ、油断ならん!!
「ま、コイツがしばらく俺の誓いの証さ。もっと信用しくれよ、俺の主。」
笑いながら腕を緩め、ネックレスを引き出し命環にキスした。
…こ、これだから、イケメンは!!
0
お気に入りに追加
279
あなたにおすすめの小説

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

俺が総受けって何かの間違いですよね?
彩ノ華
BL
生まれた時から体が弱く病院生活を送っていた俺。
17歳で死んだ俺だが女神様のおかげで男同志が恋愛をするのが普通だという世界に転生した。
ここで俺は青春と愛情を感じてみたい!
ひっそりと平和な日常を送ります。
待って!俺ってモブだよね…??
女神様が言ってた話では…
このゲームってヒロインが総受けにされるんでしょっ!?
俺ヒロインじゃないから!ヒロインあっちだよ!俺モブだから…!!
平和に日常を過ごさせて〜〜〜!!!(泣)
女神様…俺が総受けって何かの間違いですよね?
モブ(無自覚ヒロイン)がみんなから総愛されるお話です。
皇帝にプロポーズされても断り続ける最強オメガ
手塚エマ
BL
テオクウィントス帝国では、
アルファ・べータ・オメガ全階層の女性のみが感染する奇病が蔓延。
特効薬も見つからないまま、
国中の女性が死滅する異常事態に陥った。
未婚の皇帝アルベルトも、皇太子となる世継ぎがいない。
にも関わらず、
子供が産めないオメガの少年に恋をした。
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?

悪役令息シャルル様はドSな家から脱出したい
椿
BL
ドSな両親から生まれ、使用人がほぼ全員ドMなせいで、本人に特殊な嗜好はないにも関わらずSの振る舞いが発作のように出てしまう(不本意)シャルル。
その悪癖を正しく自覚し、学園でも息を潜めるように過ごしていた彼だが、ひょんなことからみんなのアイドルことミシェル(ドM)に懐かれてしまい、ついつい出てしまう暴言に周囲からの勘違いは加速。婚約者である王子の二コラにも「甘えるな」と冷たく突き放され、「このままなら婚約を破棄する」と言われてしまって……。
婚約破棄は…それだけは困る!!王子との、ニコラとの結婚だけが、俺があのドSな実家から安全に抜け出すことができる唯一の希望なのに!!
婚約破棄、もとい安全な家出計画の破綻を回避するために、SとかMとかに囲まれてる悪役令息(勘違い)受けが頑張る話。
攻めズ
ノーマルなクール王子
ドMぶりっ子
ドS従者
×
Sムーブに悩むツッコミぼっち受け
作者はSMについて無知です。温かい目で見てください。
ド平凡な俺が全員美形な四兄弟からなぜか愛され…執着されているらしい
パイ生地製作委員会
BL
それぞれ別ベクトルの執着攻め4人×平凡受け
★一言でも感想・質問嬉しいです:https://marshmallow-qa.com/8wk9xo87onpix02?t=dlOeZc&utm_medium=url_text&utm_source=promotion
更新報告用のX(Twitter)をフォローすると作品更新に早く気づけて便利です
X(旧Twitter): https://twitter.com/piedough_bl

【本編完結】十八禁BLゲームの中に迷い込んだら、攻略キャラのひとりに溺愛されました! ~連載版!~
海里
BL
部活帰りに気が付いたら異世界転移していたヒビキは、とあるふたりの人物を見てここが姉のハマっていた十八禁BLゲームの中だと気付く。
姉の推しであるルードに迷子として保護されたヒビキは、気付いたら彼に押し倒されて――?
溺愛攻め×快楽に弱く流されやすい受けの話になります。
ルード×ヒビキの固定CP。ヒビキの一人称で物語が進んでいきます。
同タイトルの短編を連載版へ再構築。話の流れは相当ゆっくり。
連載にあたって多少短編版とキャラの性格が違っています。が、基本的に同じです。
※ムーンライトノベルズ様にも投稿しています。先行はそちらです。
精霊の港 飛ばされたリーマン、体格のいい男たちに囲まれる
風見鶏ーKazamidoriー
BL
秋津ミナトは、うだつのあがらないサラリーマン。これといった特徴もなく、体力の衰えを感じてスポーツジムへ通うお年ごろ。
ある日帰り道で奇妙な精霊と出会い、追いかけた先は見たこともない場所。湊(ミナト)の前へ現れたのは黄金色にかがやく瞳をした美しい男だった。ロマス帝国という古代ローマに似た巨大な国が支配する世界で妖精に出会い、帝国の片鱗に触れてさらにはドラゴンまで、サラリーマンだった湊の人生は激変し異なる世界の動乱へ巻きこまれてゆく物語。
※この物語に登場する人物、名、団体、場所はすべてフィクションです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる