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第八夜 昨晩は、

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第八夜 昨晩は、



「キスしたい。…その先も。」

「…っ!」

 実はエルと恋人になった俺ですが、いまだ清い交際中でして…。
 だって、マジ忙しくてさ! 野営は不寝番交代だし、街に行っても他人の恋路に奔走しすぎてイチャイチャタイム中に寝落ちとか!

「…サイが不安だったの知ってる。痛くしない。大丈夫。」

 …バレてた。
 本当は男同士のセックスが怖かった。
 付き合いだしてから、キスや触れ合いをしながらエルと繋がりたいとは思った。でも、尻にチンコを突っ込んでと思うと…やはり男としては怖い。
 勇者はすぐアンアン言ってたけど。

 ふわっとエルが優しく髪を撫でた。
 エルを見上げると、チュッとこめかみにキスされた。…キュウっと体の奥が疼いた。

「…優しく、して。怖くないように。」

 エルの首に腕を回し、自らエルの唇へキスをした。

「…うん、優しくする。」

 エルはそう言って俺を抱き上げバードキスを絶え間なくしながら寝室へ向かった。


「…ふっ、ん、…エル、」

「サイ、…可愛い、好き、」

 ベッドの上に座りキスを交わしながらお互いの服を脱がす。普段あまり晒されない素肌が触れ合い、その度にふるりと震える。
 怖くないよ、とエルが囁きながら背中を手で支えパンツ一枚になった俺をベッドにゆっくりと寝かす。それから俺の腰に跨り、後ろ手でパンツに手を掛ける。

「あっ、エル、待って、」

 少し身体をおこし、待ってとエルの太腿を軽く叩く。

「…どうしたの? 怖い?」

「…ち、違う。…えっと、灯り消して?」

 部屋がちょっと明るすぎる。
 そんな中、自分の下半身が晒されるのには少し抵抗があった。サイズは日本人平均だけどエルよりは小さいし、あともう結構ガチガチなので恥ずかしい…。
 今夜はエルとのハジメテだし落ち着いたムーディーな感じにベッドサイドランプに切り替えて欲しいデス…。

「暗い方が見えなくて怖くなるからダメ。」

 エ、エルさん?! いきなり優しくないんですが?!

 慌ててパンツを押さえたが、エルの手は止まらない。スポンと足からパンツを抜いてしまう。

「や、ちょ、エル!」

 プルンと飛び出したチンコを手と太腿で隠し、真っ赤になった顔を横にそらし枕に埋める。

「サイ、俺を見て。」

 頬から顎に手をするりと撫でる仕草に顔を上げるとサイの筋肉で引き締まった男らしい裸。
 そして全てを脱ぎ去ったサイのチンコは腹につきそうなくらいそそり立っていた。

「…おっきい…。」

 何回か触れた事はあったが、明るい中で素のチンコを見るのは初めてだった。手からめちゃめちゃはみ出るとは思ってたが、ソイツはマジ外人サイズ…。ゴクリ…。

「うっ、…その感想はクる。…いや、そうじゃなくて…、俺の、すごく勃ってる。サイの身体に興奮して。だからサイも俺で興奮して?」

 エルは俺の手を取り、自分のチンコを握らせる。

「エルのすごいガチガチ…。」

 ヤケドしそうなくらい熱くて硬い。その痛いくらいに張り詰めながら勃ってるデカいチンコを無意識でコスコスと擦った。

「…うん。いつもより勃ってるよ。次は俺がサイのに触るよ?」

 エルは股間を隠してる手にゆっくり割り込み、軽く握ってきた。

「んっ…、」

 大きな手のひらに包まれ、すでにガチガチだったチンコはピクンと震えた。

「サイのも熱くてガチガチだね。俺といっしょ。」

 エルが欲に染まった目で微笑み、俺の身体の奥底がキュンと疼いた。
 そこからスタートと言わんばかりに、どちらともなくキスを交わしながらお互いのモノをしごき重ねる。
 先走りがヌルヌルとローションがわりになり、少しの動きでも凄く気持ちいい。

「…っ、んっ、ぅ、そこ…っ、えるっ♡、」

「…は、俺も、そこいい…、」

 覚えたてのオナニーに溺れるガキのように、猛りまくった塊をしごき腰を振り合う。出したくて自分のイイところを擦ったが、擦っているのはエルのモノで、ダイレクトに気持ち良さがこなくてもどかしい。でもそのもどかしさにも良さがあって…、

「も、出ちゃう出ちゃうよッッッ!!」
「あ、あ、イクッ、イクッ!!」

 昇り詰めお互いの身体の奥から熱い白濁を吹き出した。

「はあはあ…、ヤバ…、気持ちいい…、」

「は、すご…、」

 吐き出した後も緩く腰をふり、出し切るまでの後追いの感覚を堪能する。

 感覚が落ち着き、賢者タイム…、

 とは、いかなかった。

「サイ、もっと気持ちよくなろうね。次はこっち。サイのおまんこにいっぱい種付けして、俺のチンコしっかり覚えていこ?」

 エルさん、賢者タイムそっちのけお下品ワード満載で、いつの間にか準備されてたいつもの浄化のアイテムで俺の中を綺麗にしてた…。
 そのまま返事も儘ならないくったりした俺のあらぬところにやはりいつの間か準備されてたいつものローションを塗しながら、指をニュプゥゥと尻の中へゆっくり滑らせる。尚、フェラ同時進行である…。

「いらくなひ? ひもちい?(痛くない? 気持ちいい?) 」

「やぁ♡ そこで、しゃべんな、れぇ♡ チ…んコ、ヤバ、あッ♡」

 実は人生二回目(一回目は清水の舞台から飛び降りる覚悟で行ったフェラ専門風俗)のフェラで、いま前後不覚な俺です…。
 嬢のスーパー早抜きテクニックで瞬殺された身としては、恋人的な絡みフェラめっちゃヤバい。ゆるゆる舐め上げる大きな舌が、唾液がからむ温かい口内の感触が…、ナニコレ、すごい。
 童貞じゃないけどフェラ素人童貞、そんなの負けちゃうんだからぁ…!

「あ、あ、そんな♡ 吸わな…いれぇ♡ 指、コスコス、ダメぇ♡♡♡」

 そんな負けちゃうフェラと、同時進行の尻もヤバいくらい感じるワケで…。

「あ♡ あ♡ なんで、尻、気持ちいい、の?!♡」

 俺の尻穴は全く拒否る事なくすんなり指の抜き差し感覚にゾクゾクするような気持ち良さを拾っていた。

 ジュブジュブと口でチンコを蹂躙されながら、指で尻の中拡げられていく。

「…っぷは、見て、サイ。今、指3本目だよ。」

 エルは俺のチンコからチュポンと口を離して、嬉々として俺の膝裏を持ち上げまんぐり返しスタイルにし、指が3本刺さった尻穴を見せつけてきた。抜き差しされる度、ローション(?)が溢れグチュグチュと卑猥な音を立てる。

「や、見せないでッ! 恥ずかし…よ♡ だめ、…ンアアああーッ!!♡♡♡」

 恥ずかしがって身体を捻った瞬間、グリと突然腹側の何かに突っ込まれた指がぶつかり、痛みに似た激しい刺激がチンコに走った。射精してないのにチンコがビクンビクンと震えた。

「…は、これもしかして前立腺ってヤツ? ほんとにシコリがあるし、マジ反応すごい…。」

 偶然にも男のガチ性感帯と言われる前立腺を見つけたエルはニヤリと笑って、

開発しようね。立派なおまんこにしよ♡」

 エロ漫画の竿役みたいなセリフを吐いた。

「やらああああ!! 」

 グリリっと押し潰すように捏ねら俺の叫びは虚しく響いた…。

グプッ、グチュグチュ、チュコチュコ

「アアッ♡ や、またイッちゃ♡♡♡ エルッ♡ も、アアアアッ♡♡♡」

 まんぐり返しの体勢からは解放されたが、エルの肩に足を担がれ尻が浮いた状態でしつこいくらい前立腺を捏ねられる。
 痛かった筈の感覚はビリビリと快楽に痺れる感覚に成り変わり、感覚が直結したチンコから精子を何回も吐き出す。
 最初はしごかれて射精していたがその内精子が出なくなって、チンコから手を離され手マン(?)だけになった。だがチンコは射精するようにビクンビクン跳ねる。出す気持ちよさと違う気持ちよさに身体が震える。
 そんな俺の姿を眺めつつエルは手マンをしながら自身もしごき、間近にある俺の尻にぶっかけた。

「…はは、サイ、チンコから何も出てないのにイってる。完全にメスイキ。めっちゃエロい。あは、そろそろおまんこの仕上げしないと…。俺も中出しするタマなくなっちゃいそ。」

 …え? 今なんて?

 チュポンと水音をたて指が引き抜かれ、また身体をグイッと折りたたむようにしてまんぐり返しに戻す。
 
「ね、今から俺のチンコ、サイのトロトロおまんこに挿入するよ? よぉく見ててね。ここが俺専用になるとこ♡」

 ポッカリ開いた尻穴に、エルの赤黒い厳ついチンコが押し当てられる。何回かプチュプチュと確認するように先端を当てた後、それは潜りこんできた。

「ア、ア、ア、ア、あああああァァァ♡♡♡」

 ズププププ…、実際にはそんな音はしないけれど脳内では太いチンコが肉にめり込む音がした…。

「ヒあんッ!!」

 カサが張った亀頭がヌリュンとキツい部分を超え前立腺にゴリと触れた瞬間、尻が痙攣して頭が真っ白になる。

「は、は、サイのおまんこの中、すごい震えて俺のチンコ、チュウチュウ吸ってるっ、さいこ…っ♡」

「アアあああァァァア……、」

 衝撃に意識が遠くに行こうとしたが、更に中を進むゴリゴリとしたチンコとそのチンコの持ち主がそれを許さなかった。
 エルがチンコを中でクンックンッとあげ今ここと存在を主張した。突然の不規則な動きで正気(?)にもどる。

「ほら目を瞑っちゃダメッ…、俺のチンコ挿入はいるの…ちゃんと見て?」

 尻にズブズブ沈んでいくチンコを必死に見る。それは自分の身に起こっている事なのに凄く卑猥で、今までの俺がして来た経験なんかよりずっとエロくて興奮する光景だった。
 あ、あ、あ、と絶え間なく口から細切れの喘ぎ声が漏れる。

「…もう少し、あ、もう少し、…っ、はは、ぜーんぶ入ったッ♡」

 ズンッとラストは少し性急に奥の壁にチンコがぶち込まれる。衝撃に身体が跳ねる。

「あグッ!! …はふッ、くるしっ、ぅふッ、おく、くるしぃッ、ふぐ、」

 全てを収めるとミチミチに詰まった感じに腹がいっぱいで、苦しくない筈なのに謎の息苦しさにハフハフと浅い息をする。

「…はあ、はあ、馴らしたけどちょっとキツいね。ふ、…は、少し馴染ませよっか…。」

 エルが膝裏を少し強めに押しながら荒い息で俺を見下ろす。ピッタリと奥に留まるエルの熱く硬いチンコからドクンドクンと脈打っているのが伝わってくる。


 …とても、オスだ。牙を剥いて暴れ出す寸前のオスの目が、

 俺を見下ろす。

 俺の中が勝手にエルを締め付けていた。

「…ウッ! そんな、締め付け…!」

 俺の締め付けにエルは集中が途切れ、我慢の限界に腰をゆるく引いた。ズリュぅとチンコがほんの少し抜ける動きに身体が快楽に震える。

 こんなの、まるで尻が性器まんこになったみたいだ。

「あっ、あ♡ …んあっ、こ、これ、せっくす♡ …俺、エルと、せっくすして…るっ♡」

「あ、煽りすぎっ、セックスとか…! そんな、ヤバエロワード! …ウッ、ちょ、ヤバっ! サイ、中うねって、……ああっ、のセックスしちゃうよ?!」

 さっきまで凄くオスだったエルが、カアアッと頬を赤らめ年相応の男の子(成人済みだけど)の顔になった。
 あ、なんか可愛い…。

 両手を伸ばして膝裏にかかってたエルの手をついっと撫で、そのまま自分の膝裏を掴んでちょっと足を開いた。

「…ん♡  して…、俺の…お、おまんこで、本気の種付けセックす……、イアアアああああーーーッッッ♡♡♡」

 俺渾身のエロセリフが言い終わらない内にエルは激しく腰を叩きつけた…。



 …ハイ! 昨晩はお楽しみでしたね! です。
 正直、エルとのハジメテのエッチは凄かった…。調子乗ってあんな破廉恥な事を言った俺が悪いんだが、あの後にあんな事やこんな事が…。エッチしすぎて腰が抜けるってエロ同人誌の話だけじゃなかったヨ…。

 あとエルは絶倫だった…。アッー…。



<次回予告>

甘く囁く声に蕩ける身体は褥に沈む。
しかし夢のような星の雨は明ける。また闇に沈む為に。
次回、待ちうける者。『第九夜 策略の城』
お楽しみに!

「月の光は残業のメッセージ。」

※次回予告はあんまり本編に関係ありません。
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