嘘つき世界のサンタクロースと鴉の木

「どうしても、俺には優衣子が死んだとは思えないんだ」
 外ヶ浜巽は、友人を失くしたことを受け入れられずにいた。そんな彼のもとに一通の手紙が届く。そして、それを機に、彼を取り巻く世界は徐々に様相を変えていく。

 埋葬林の管理実務をになう宮司。国際埋葬林管理研究連盟、通称――国葬連のメンバー。町の本屋さん。そして、サンタクロース。
 広大な墓地である埋葬林を中心に、人々の思惑が錯綜する。
 人は死ぬと木になる。そんな当たり前の世界で、外ヶ浜巽は真実を求めてひた走る。


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