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第4章 小泉奏音 - ユータは、ユータよ
第39話 明日はお互い頑張りましょう!
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「今日の練習はここまで! 明日から球技大会だから、今日は家に帰ったらゆっくり休むんだよ~」
練習開始から一時間強過ぎると太陽は西の空に沈み、辺りは闇に包まれた。
一年生の部員たちとともに後片付けを済ませてから着替えると、昨日と同じようにバスで帰宅した。もちろん、高橋さんたちも一緒だ。
地下鉄の駅で別のバスに乗り換え、自宅のある住宅街方面へと向かう。高橋さんは練習で疲れているせいもあって、寝息を立てて眠っていた。
バスに揺られていると、突如誰かが僕の身体に触れた。誰かと思って振り向いたら、小泉さんだった。
「ねえ、ユータ」
「何?」
「今日までよく頑張ったわね」
「そうだね。順延を含めて一週間、本当に大変だったよ」
「先輩たちと一緒になってバスケの練習をしたし、アタシと一緒にアームモーションやスタンツ、それにラインダンスに挑戦したわね」
「バスケでは今まで出来ないと思っていたシュートを決めたし、ディフェンスをかいくぐることが出来たし、そして何より……」
「アタシを持ち上げたのが大きいわね」
「そうだね。しかも変な目で見ないように、ね」
地下鉄の駅からバスに乗り込んだ高校の生徒たちや学生たちがスマホ片手におしゃべりに興じる中、左隣に座っている小泉さんと中間試験が終わってから一週間の出来事について語りあった。
その一方で、僕の右隣に座っている高橋さんは寝息を立てて眠っている。長身でスタイル抜群でありながら可愛い顔が特徴的な彼女は、寝顔も可愛らしかった。高橋さんの体から漂う汗とデオドラントスプレーの残り香は、いつも僕を惑わせる。そして、もうすぐ見納めになる水色のブラジャーも。隣でおしゃべりをしている僕たちに、私はここだよ、と伝えたいのだろうか。
高橋さんの誘惑とはお構いなしに、僕は自分のここ一週間の出来事を総括する。
「ここ一週間で、僕はやればできる子だと感じたよ。今まで苦手意識が強かったけど、果敢に挑戦して全て成し遂げたからね」
「でしょ? 全てアタシの狙い通りよ」
「え? 小泉さん、いきなり何を言い出すんだよ」
一瞬だけ僕は戸惑った。
僕のことを気にせず、小泉さんはいつものように得意げな顔を見せて言う。
「アタシがユータをここまで導いたのは、さっきも話した通りナツの彼氏にふさわしい男になってもらうのもあるけど、アタシの幼なじみとして立派な男になってもらいたいからよ。さっきも話したと思うけど、ユータはイケメン寄りでスポーツだってできる。もちろん、幼なじみの言う通り勉強が得意。でしょ?」
「うん」
「今までは顔に自信がなく、スポーツだって性格が最悪な幼なじみに比べると今一つだと思っていた。言っていることは間違いなかったかしら?」
「その通りだよ」
「幼なじみにいつも言われっぱなしで自分のことを愛せなくなって、ユータはいつも好きな漫画のセリフを引用して奮い立たせていた。これもその通りかしら?」
僕は黙ってうなずいた。
「でもね、ユータはそうやって自分を守っていたのよ。『人は人、お前はお前、自分を変えることはないよ』ってね。ユータに出会う前のアタシと同じような状況だったら、まず間違いなくユータは耐えられなかったでしょうね」
「つまり、僕は小泉さんと同じだったってことか」
「そういうことになるわね。でも、ユータに出会って毎日が変わったの。キッズチアをやって友達も増えたわ。高校に入ってからはまたチアを始めたし、先輩たちに頼まれるようにして軽音楽部にも入った。どちらも人を楽しませるということは一緒よ。軽音楽部は文化部でチア部は運動部という違いはあるけれどね。アタシはどっちも好きよ」
「なるほど。でも、大変じゃない?」
「え? 何が?」
「バンドやりながらチアをやるのって、練習の日がかぶったら……」
「そうね。今はチアをやっていて楽しいと思っているから、先輩に相談して軽音楽部は休部しようかなと思っているの。先輩たちに話すと部から同好会に格下げになっちゃうから止してくれ、って言われそうだけどね……」
小泉さんはそう話すと、肩の力を落としながら寂しそうな表情を浮かべた。
小泉さんの文化祭での活躍は僕の記憶に残っている。ライブでステージを縦横無尽に駆け巡り、チアではとびきりの笑顔を振りまく。どちらも練習が大変だけど、チアとバンド活動を両立させながら試験で好成績を上げられるのは、小泉さんしかいない。
「そんなことないよ。小泉さんは小泉さんだから」
「え、アタシだから?」
「そうだよ。高橋さんもそうだし、小泉さんだってそうだよ。小泉さんは小泉さんらしく自分を信じて歩けばいいんだよ。そうすれば必ず道は開けるよ。ただ、大変だと思ったら先生と相談すればいいから」
「ユータ……」
久しぶりに僕の好きな漫画のセリフを喋ってしまった。
ここ最近好きな漫画のセリフを口にしたのは、米沢さんが落ち込んだ表情を見せた時以来実に久しぶりだ。
「……そうね。いつも強気で元気なアタシらしくなかったわね」
「良いんだよ、弱音を吐くときだってあるんだから。こないだまでの僕がそうだったように、ね」
「言ってくれるじゃないの、ユータ」
小泉さんは笑顔を見せながら僕に向かって脇腹を軽く肘で小突く。
弱気な小泉さんも可愛らしいが、やっぱり元気な小泉さんのほうが僕は好きだ。
「ありがとうね、そう言ってもらえると助かるわ」
「いえいえ、僕でよければ」
そう答えると、右隣に座って眠っていた高橋さんの体がピクリと動いた。
「……ん、優汰君……」
高橋さんが僕の名を呼んで目を覚ます。眠気眼を擦る仕草がとても愛らしく、見た目とのギャップがたまらない。
「ナツ、ごめんね。起こしちゃったかな」
「ううん、平気だよ。それより優汰君、さっき奏音と何を話していたの?」
「うん、ちょっとね」
「変な優汰君。私にも教えてよ」
「う~ん、教えてあげたいのはやまやまだけど、プライベートなことだからなぁ……」
「どうしてもダメ?」
高橋さんはあざとく見える上目遣いで僕を惑わそうとする。バスが時折止まると、生徒たちは次々と降りていく。
あと二つか三つ先の停留所で僕たちは降り、そこから自宅へと向かう。そろそろ会話を打ち切ったほうがよさそうだ。
「ダメってわけじゃないけど……。それよりも、そろそろ降りないと。ところで、高橋さんはどこで乗り降りしているんだっけ?」
「隣町になるけど、ここをまっすぐ行ったところにスーパーがあるでしょ? そこから歩いていくんだよ。すぐ近くには私が通っていた中学校もあるよ」
「なるほど。僕たちは住宅街のど真ん中かな」
「アタシも似たようなものね。公園がすぐ近くにあるのよ」
「それじゃあ、僕たちはどこかで顔を合わせている可能性だってあるわけだ」
「かもね」
小泉さんがそう話すと、お互いに笑いあう。
今までお互いの家について話したことはなかったけど、こうしていると時間はあっという間に過ぎていく。
「それじゃあまた明日ね、奏音に優汰君」
「またね、ナツ」
「おやすみなさい、高橋さん」
バスを降りて高橋さんと別れると、僕は小泉さんと一緒に帰り道を歩いた。
住宅街は光と闇が交錯し、辺りからは香ばしい夕ご飯の香りが漂う。
「ユータ、今夜はどうするの?」
「……そうだな、一通りのルーティンを終わらせてから寝るかも。小泉さんは?」
「アタシも同じね。今日は早く寝て、明日の本番に備えないとね」
「ダンスにスタンツとやることが多いからね」
「そうね。……ユータ」
「何?」
小泉さんが急に立ち止まり、僕の立っている方向を振り返る。
「明日はお互い頑張りましょう! ……それじゃあね!」
いつもの活発そうな声でそう言って笑顔で手を振り、小泉さんは住宅街へと消えていった。
小さくなっていく小泉さんの後ろ姿を見て、僕は思った。小泉さんも高橋さん同様、僕にとって大切な人なんだと。
二人の笑顔のため、明日から二日間頑張ろう。
そう心に誓いながら、僕は自宅への道を歩んだ。
練習開始から一時間強過ぎると太陽は西の空に沈み、辺りは闇に包まれた。
一年生の部員たちとともに後片付けを済ませてから着替えると、昨日と同じようにバスで帰宅した。もちろん、高橋さんたちも一緒だ。
地下鉄の駅で別のバスに乗り換え、自宅のある住宅街方面へと向かう。高橋さんは練習で疲れているせいもあって、寝息を立てて眠っていた。
バスに揺られていると、突如誰かが僕の身体に触れた。誰かと思って振り向いたら、小泉さんだった。
「ねえ、ユータ」
「何?」
「今日までよく頑張ったわね」
「そうだね。順延を含めて一週間、本当に大変だったよ」
「先輩たちと一緒になってバスケの練習をしたし、アタシと一緒にアームモーションやスタンツ、それにラインダンスに挑戦したわね」
「バスケでは今まで出来ないと思っていたシュートを決めたし、ディフェンスをかいくぐることが出来たし、そして何より……」
「アタシを持ち上げたのが大きいわね」
「そうだね。しかも変な目で見ないように、ね」
地下鉄の駅からバスに乗り込んだ高校の生徒たちや学生たちがスマホ片手におしゃべりに興じる中、左隣に座っている小泉さんと中間試験が終わってから一週間の出来事について語りあった。
その一方で、僕の右隣に座っている高橋さんは寝息を立てて眠っている。長身でスタイル抜群でありながら可愛い顔が特徴的な彼女は、寝顔も可愛らしかった。高橋さんの体から漂う汗とデオドラントスプレーの残り香は、いつも僕を惑わせる。そして、もうすぐ見納めになる水色のブラジャーも。隣でおしゃべりをしている僕たちに、私はここだよ、と伝えたいのだろうか。
高橋さんの誘惑とはお構いなしに、僕は自分のここ一週間の出来事を総括する。
「ここ一週間で、僕はやればできる子だと感じたよ。今まで苦手意識が強かったけど、果敢に挑戦して全て成し遂げたからね」
「でしょ? 全てアタシの狙い通りよ」
「え? 小泉さん、いきなり何を言い出すんだよ」
一瞬だけ僕は戸惑った。
僕のことを気にせず、小泉さんはいつものように得意げな顔を見せて言う。
「アタシがユータをここまで導いたのは、さっきも話した通りナツの彼氏にふさわしい男になってもらうのもあるけど、アタシの幼なじみとして立派な男になってもらいたいからよ。さっきも話したと思うけど、ユータはイケメン寄りでスポーツだってできる。もちろん、幼なじみの言う通り勉強が得意。でしょ?」
「うん」
「今までは顔に自信がなく、スポーツだって性格が最悪な幼なじみに比べると今一つだと思っていた。言っていることは間違いなかったかしら?」
「その通りだよ」
「幼なじみにいつも言われっぱなしで自分のことを愛せなくなって、ユータはいつも好きな漫画のセリフを引用して奮い立たせていた。これもその通りかしら?」
僕は黙ってうなずいた。
「でもね、ユータはそうやって自分を守っていたのよ。『人は人、お前はお前、自分を変えることはないよ』ってね。ユータに出会う前のアタシと同じような状況だったら、まず間違いなくユータは耐えられなかったでしょうね」
「つまり、僕は小泉さんと同じだったってことか」
「そういうことになるわね。でも、ユータに出会って毎日が変わったの。キッズチアをやって友達も増えたわ。高校に入ってからはまたチアを始めたし、先輩たちに頼まれるようにして軽音楽部にも入った。どちらも人を楽しませるということは一緒よ。軽音楽部は文化部でチア部は運動部という違いはあるけれどね。アタシはどっちも好きよ」
「なるほど。でも、大変じゃない?」
「え? 何が?」
「バンドやりながらチアをやるのって、練習の日がかぶったら……」
「そうね。今はチアをやっていて楽しいと思っているから、先輩に相談して軽音楽部は休部しようかなと思っているの。先輩たちに話すと部から同好会に格下げになっちゃうから止してくれ、って言われそうだけどね……」
小泉さんはそう話すと、肩の力を落としながら寂しそうな表情を浮かべた。
小泉さんの文化祭での活躍は僕の記憶に残っている。ライブでステージを縦横無尽に駆け巡り、チアではとびきりの笑顔を振りまく。どちらも練習が大変だけど、チアとバンド活動を両立させながら試験で好成績を上げられるのは、小泉さんしかいない。
「そんなことないよ。小泉さんは小泉さんだから」
「え、アタシだから?」
「そうだよ。高橋さんもそうだし、小泉さんだってそうだよ。小泉さんは小泉さんらしく自分を信じて歩けばいいんだよ。そうすれば必ず道は開けるよ。ただ、大変だと思ったら先生と相談すればいいから」
「ユータ……」
久しぶりに僕の好きな漫画のセリフを喋ってしまった。
ここ最近好きな漫画のセリフを口にしたのは、米沢さんが落ち込んだ表情を見せた時以来実に久しぶりだ。
「……そうね。いつも強気で元気なアタシらしくなかったわね」
「良いんだよ、弱音を吐くときだってあるんだから。こないだまでの僕がそうだったように、ね」
「言ってくれるじゃないの、ユータ」
小泉さんは笑顔を見せながら僕に向かって脇腹を軽く肘で小突く。
弱気な小泉さんも可愛らしいが、やっぱり元気な小泉さんのほうが僕は好きだ。
「ありがとうね、そう言ってもらえると助かるわ」
「いえいえ、僕でよければ」
そう答えると、右隣に座って眠っていた高橋さんの体がピクリと動いた。
「……ん、優汰君……」
高橋さんが僕の名を呼んで目を覚ます。眠気眼を擦る仕草がとても愛らしく、見た目とのギャップがたまらない。
「ナツ、ごめんね。起こしちゃったかな」
「ううん、平気だよ。それより優汰君、さっき奏音と何を話していたの?」
「うん、ちょっとね」
「変な優汰君。私にも教えてよ」
「う~ん、教えてあげたいのはやまやまだけど、プライベートなことだからなぁ……」
「どうしてもダメ?」
高橋さんはあざとく見える上目遣いで僕を惑わそうとする。バスが時折止まると、生徒たちは次々と降りていく。
あと二つか三つ先の停留所で僕たちは降り、そこから自宅へと向かう。そろそろ会話を打ち切ったほうがよさそうだ。
「ダメってわけじゃないけど……。それよりも、そろそろ降りないと。ところで、高橋さんはどこで乗り降りしているんだっけ?」
「隣町になるけど、ここをまっすぐ行ったところにスーパーがあるでしょ? そこから歩いていくんだよ。すぐ近くには私が通っていた中学校もあるよ」
「なるほど。僕たちは住宅街のど真ん中かな」
「アタシも似たようなものね。公園がすぐ近くにあるのよ」
「それじゃあ、僕たちはどこかで顔を合わせている可能性だってあるわけだ」
「かもね」
小泉さんがそう話すと、お互いに笑いあう。
今までお互いの家について話したことはなかったけど、こうしていると時間はあっという間に過ぎていく。
「それじゃあまた明日ね、奏音に優汰君」
「またね、ナツ」
「おやすみなさい、高橋さん」
バスを降りて高橋さんと別れると、僕は小泉さんと一緒に帰り道を歩いた。
住宅街は光と闇が交錯し、辺りからは香ばしい夕ご飯の香りが漂う。
「ユータ、今夜はどうするの?」
「……そうだな、一通りのルーティンを終わらせてから寝るかも。小泉さんは?」
「アタシも同じね。今日は早く寝て、明日の本番に備えないとね」
「ダンスにスタンツとやることが多いからね」
「そうね。……ユータ」
「何?」
小泉さんが急に立ち止まり、僕の立っている方向を振り返る。
「明日はお互い頑張りましょう! ……それじゃあね!」
いつもの活発そうな声でそう言って笑顔で手を振り、小泉さんは住宅街へと消えていった。
小さくなっていく小泉さんの後ろ姿を見て、僕は思った。小泉さんも高橋さん同様、僕にとって大切な人なんだと。
二人の笑顔のため、明日から二日間頑張ろう。
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