再創世記 ~その特徴は「天使の血筋」に当てはまらない~

タカナデス

文字の大きさ
上 下
135 / 174
第4章

124 第2学院:初回武術

しおりを挟む






オズムンドが渋々といった様子でこちらに来た。みんなが左に1つずれ、リカルドの前の席に移動した。

「なんすか。」

『アグニと知り合いらしいからこちらに来た方がいいかと思ってな。ところでアグニはシド様といつお知り合いになったんだ?』

リカルドの質問にオズムンドがピクッと反応した。俺の答えを知りたいようだ。

「あー…俺少しだけシド公国の傭兵やったことあって。そん時に…まぁ結果的に知り合ったっす。」

正確には黒の一族と軍の全面戦争が生じた時にその間で倒れてたから……みたいな感じだが、そんな正確に言わなくてもいいだろう。

「どういうことだ?一傭兵がシド様と知り合えるわけないだろ?具体的にいつからいつまで働いていた?」

オズムンドが眉間に皺を寄せて俺に詰め寄ってきた。けどよく考えたら確かに天使の血筋が一傭兵と仲良くなるわけがない。

「いや、けど嘘じゃないよ?!」

「けど??」

「いや、ほんとに!」

何を言っても逆手に取られる気がする。俺がどこから説明しようかと考えているとリカルドがため息を吐いた。

『まぁまぁオズムンド、お前からシド様に聞いてみればいいじゃないか。』

「これしきのことでシド様を煩わせるわけないだろ。」

オズムンドはぷいっと横を向いて昼食を食べ始めた。リカルドは仕方なさそうな顔をしていたので、これが通常通りのオズムンドなんだろう。





・・・




午後からは早速合同授業だ。今日の午後はフルで武術の授業だった。

第2の生徒全員武芸を履修している。対して第1は文部や技術部志望の生徒らは武芸を履修していない。武芸の授業を取っていない第1の生徒は第2の生徒から護衛術等を習うらしい。そしていつもの履修組は第2に混ざって練習を行う。

「とりあえず今日は初日なので第1対第2の試合を行いたいと思う!!」

第2学院の武芸の先生が声を張り上げて言う。雰囲気と芸素の性質が少しバノガー先生に似てて笑ってしまいそうになった。

そしてもちろん、この一言で生徒らはピリついた。「絶対に負けられない試合がここにある!」みたいな雰囲気になってる。



・・・



「ふっ。第2の平民がこの私と対戦するなんて…お前の一家はこのことを一生語り続ければいい!」

ただ今の謎発言はエベル王子です。

なんとエベル王子、武芸を履修していたらしい。学年が違い授業を一緒に取ったことがないから知らなかった。というか放課後の武芸研究会では一度も見たことないけど、大丈夫だろうか?

ちなみにエベル王子は「第2学院で飯など食えん」ってことで、昼食後、遅れて来ました。

「オズムンド、エベル王子様のお相手をして差し上げろ。」

オズムンドは辺境伯の家柄で、第2学院の中ではリカルドと共に1番家柄が良い。シルヴィアの相手はリカルドがするのだろう。そのためオズムンドがエベル王子に割り当てられたのだ。
先生からの指示にオズムンドは明らかに嫌そうな顔をした。しかし先生は決定を覆すつもりはないらしく、オズムンドはまた渋々とエベルの前に立った。

「……………よろしくお願いします。」

「許可する。」

よろしくという答えに許可するという返しを聞いたのはこれが初めてだ。エベル王子、なんだか面白い奴に思えてきた。

「…………はじめ!!!!」

エベル王子が走った!少しお腹が揺れている!

あぁっと!!!これは……! 

おっそい!!!

オズムンドが「はぁ?まじで?」という顔で第1の生徒らを見てきたが、俺たちは必死に目を逸らすしかない。初めてオズムンドが困惑の表情を見せた。

たぶん初撃で勝てるのだろう。逆にどうすればいいのか悩んでそうだ。
オズムンドは走ってきたエベル王子の剣を上へ跳ね飛ばし、首元に剣を突きつけるようにして止まった。

はい、終わり。


「いっったああぁぁぁぁぁぁぁぁ?!、?!!」

おおっと!?エベル王子が騒ぎ始めた!!
どうやら剣同士がぶつかった時の衝撃が手首にキタのだろう。手首を抑えながら転がり始めた。

「おいぃぃぃ!!お前!!!どういうつもりだ?!!」

おおっと!エベル王子がキレ始めた!

「どういうって……試合ですし、剣を弾いただけですけど。」

オズムンドが困惑気味に言う。そりゃ困惑だよな。

「剣を弾いていいなんて聞いてないぞ!反則だ!!!」

おおっと!!すげぇ面白い駄々のこね方だ!!

第2の先生もまさかすぎる物言いに困惑している。第2の生徒が小声で話し始めたのが聞こえた。

「第1の武芸ってこのレベルなのか?」

「貴族って本当にこんな絡み方するんだな…」

「これだから第1学院は……」

「今からでも第2は交流会不参加にした方がいいんじゃないか?」


   うわ~!!
   ますます生徒間で溝ができ始めた!


その時、シルヴィアが動いた。シルヴィアは転がるエベル王子の脇に立ったまま言った。

『エベル様、ひどく痛むのでしょう?周りの者もといってます。どうぞ、早く医務室へ。第2のどなたか、案内を。』

シルヴィアの言った「痛い」という言葉の前に、「存在が」って意味が含まれてそうだった。まぁ実際には聞こえてないけど。その後、エベル王子は元気に騒ぎながら医務室へ向かっていった。

『アグニ…笑いすぎだよ‥…』

「おおっ 悪ぃ。え??俺笑ってた?」

『……さっきからずっと笑ってるよ…」

コルネリウスに指摘されるまで自分では全く気付いていなかったが、どうやらケラケラしてたらしい。こんな雰囲気の中で笑ってるやばい奴だと思われるところだった。あぶなかったぜ。

エベルの様子を見届けたシルヴィアは、すっと優雅にカーテシーをした。今はスカートを履いていないが、まるでこの場は舞踏会だったかと錯覚するほどに綺麗で洗練されたお辞儀だった。

『我が学院の者が失礼しました。試合だと先に伝えられている以上、先程エベル王子が仰っていた「反則」はございません。どうぞ安心なさってください。そして再度試合のお相手をして頂けると幸いです。……オズムンドさん、私のお相手をしていただけますか?』

「ええぇ??!」

オズムンドも、他の生徒も先生も驚いている。シルヴィアのまさかの提案にオズムンドは半分嫌そうに、半分困った様子で言った。

「えっと…僕…相手で、もし天使の血筋様がケガをされたら困りますし…その…僕は軍部志望で…戦い方も荒いと言いますか…」

『構いません。ケガはすぐに治療しますし、もちろんあなたが責任を取ることもありません。』

「えっ、でも…。」

『オズムンド。有難くお相手をさせていただきなさい。』

リカルドが一歩前に出て、オズムンドに言った。そしてシルヴィアの方を向いて綺麗に礼をした。

『オズムンドは第2学院の中でも上位を争うほど武芸に秀でています。第2学年においてはオズムンドが優秀生です。シルヴィア様と相対する価値のある子です。どうか、引き続きオズムンドの試合相手をお願い致します。』

『ええ。わかりました。』





・・・





オズムンドとシルヴィアが一定の距離を開け、互いに向かい合った。今回は芸無しの武術試合だ。オズムンドは右手で木剣を持ち、自身の前に構えている。対してシルヴィアは剣を鞘に納めたままだ。

「では……はじめ!!!!」

シルヴィアとオズムンドが一斉に動いた。けれどもオズムンドの方が速い。

カァァァン!!!!

「っ!!」

しかし、両者が木剣を合わせるスピードと威力は互角だった。つまりシルヴィアの抜刀の速さが尋常ではないということだ。滑りの悪い木剣でこの速さならば実剣ではどれほどのものだろう。

剣裁きは互角。力はオズムンドの方が上。けれど技術面ではシルヴィアの方が上。

オズムンドは腕力に頼りすぎた戦い方をしている。そして重心が高い位置にあるという欠点に、シルヴィアも気づいたようだ。

「うぉっ!!?」

暫く打ち合いを続けていたシルヴィアが、チャンスを見て大きくしゃがみ、オズムンドの足を払った。そしてそれは上手くいき、オズムンドが大きく重心を崩す。

『はぁっ!!!』

シルヴィアが水平に剣を振りオズムンドの胴体を狙う。一方、重心を崩しているオズムンドは右手に剣を持ったままで左脇からの攻撃に対処できない。

ドス!!!

「うっ!!!!」

「そこまで!!!」

胴に剣が入りオズムンドが転がったのを見て、先生から止めが入る。予想とは違う結末に第2の生徒が唖然としていた。シルヴィアが負けると思っていたのだろう。

一見、シルヴィアは大切に育てられ剣を触ったこともなさそうなお姫様に見えるが、実際は毎日剣の練習をし、俺が見る限りコルネリウスに次いで武術の腕がある。もちろん芸の方はコルネリウスより達者で、第1学院の中では圧倒的上位の武芸レベルを誇る。

つまり第2学院で上位争いをしているオズムンドとも互角に戦える。勝っても何も不思議ではない。けれどもシルヴィアの外見と立場から、まさかそんな強いとは思わなかったのだろう。

試合を終え、こちらに戻ってきたシルヴィアに声をかけた。

「よっお疲れ。最初の抜刀、すげぇ速かったよ」

シルヴィアは少し嬉しそうな表情をした。

『……朝の練習が役に立ちました。』

「そうか!それはなんだか嬉しいな。」

練習してたことが上手くできたのなら嬉しいだろう。抜刀が速ければ急な襲撃にも対応できる。天使の血筋だからこそシルヴィアは抜刀を練習したのだろうが、こういう授業でも良い結果が出るなら一石二鳥だ。

「リカルド、お前はどうする?」

『あ~そうですね……』

第2の先生がリカルドに問いかけた。元々リカルドはシルヴィアと対戦するはずだったが、さすがにシルヴィアに2回も対戦してもらうことができない。リカルドは大きな声で第1の生徒に呼びかけた。

『第1学院の中で最も武術に秀でている人!!!是非お相手をして頂きたい!』

リカルドは第2学院の総長だ。つまりたぶん第2学院の中では最も武芸に秀でている。だから同じレベルの人と対戦したいのだろう。
呼びかけられた第1の生徒が次々と後ろを向く。皆が後ろを向いていて……いや、違う。みんなは……俺を見ている?


「えっ……俺?」

1番後ろで壁にもたれかかっていたのに、なぜか皆と視線が合う。リカルドもそのことに気づいたようだ。

『おっ!アグニか!!ちょうどいい!ほら来い!』

「えええええ~~~~~~」

『アグニ、ほら!行ってきてよ!』

コルネリウスがぐいっと俺を前に押しやる。

「え~まじで?コルネリウスが行けよ」

俺が少し駄々をこねていると周りから口々に聞こえた。

「ほらアグニ、行ってこいって!さっき笑ってたじゃないかよ。」

「あんだけ楽しそうに笑えるならお前は大丈夫だって。ほら!」

第2の生徒からも何か聞こえる。

「あいつ……さっきの王族の試合で笑ってたやつだ。」

「あぁめちゃくちゃ楽しそうだったな、あいつ。」

「え?あの笑ってたやつが一番強いのか??」


   …………。
   周りに聞こえてたじゃん。
   うそだろ


第1と第2の生徒が急に一体感を示し始めた。………俺がやばいやつだという認識で。

『ほら見て?皆の視線、アグニに向いてるね?ほら、いってらっしゃい!』

コルネリウスがちょっと楽しそうな顔をしてる。絶対面白がっている。


   やだな~
   今日動きたくない日だったのにな~
   食後は座学が好きなんだよな~
   あぁぁ~まじか~


俺はオズムンドの渋々顔を真似て前へ出た。しかしリカルドは俺の様子を意にも介さず、近寄ってきて木剣を手渡した。   
  
『よろしくな!アグニ!』

「……はい。よろしくお願いします……。」







しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!

どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入! 舐めた奴らに、真実が牙を剥く! 何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ? しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない? 訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、 なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト! そして…わかってくる、この異世界の異常性。 出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。 主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。 相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。 ハーレム要素は、不明とします。 復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。 追記  2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。 8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。 2024/02/23 アルファポリスオンリーを解除しました。

魔石と神器の物語 ~アイテムショップの美人姉妹は、史上最強の助っ人です!~

エール
ファンタジー
 古代遺跡群攻略都市「イフカ」を訪れた新進気鋭の若き冒険者(ハンター)、ライナス。  彼が立ち寄った「魔法堂 白銀の翼」は、一風変わったアイテムを扱う魔道具専門店だった。  経営者は若い美人姉妹。  妹は自ら作成したアイテムを冒険の実践にて試用する、才能溢れる魔道具製作者。  そして姉の正体は、特定冒険者と契約を交わし、召喚獣として戦う闇の狂戦士だった。  最高純度の「超魔石」と「充魔石」を体内に埋め込まれた不死属性の彼女は、呪われし武具を纏い、補充用の魔石を求めて戦場に向かう。いつの日か、「人間」に戻ることを夢見て――。

初めて入ったダンジョンに閉じ込められました。死にたくないので死ぬ気で修行したら常識外れの縮地とすべてを砕く正拳突きを覚えました

陽好
ファンタジー
 ダンジョンの発生から50年、今ではダンジョンの難易度は9段階に設定されていて、最も難易度の低いダンジョンは「ノーマーク」と呼ばれ、簡単な試験に合格すれば誰でも入ることが出来るようになっていた。  東京に住む19才の男子学生『熾 火天(おき あぐに)』は大学の授業はそれほどなく、友人もほとんどおらず、趣味と呼べるような物もなく、自分の意思さえほとんどなかった。そんな青年は高校時代の友人からダンジョン探索に誘われ、遺跡探索許可を取得して探索に出ることになった。  青年の探索しに行ったダンジョンは「ノーマーク」の簡単なダンジョンだったが、それでもそこで採取できる鉱物や発掘物は仲介業者にそこそこの値段で買い取ってもらえた。  彼らが順調に探索を進めていると、ほとんどの生物が駆逐されたはずのその遺跡の奥から青年の2倍はあろうかという大きさの真っ白な動物が現れた。  彼を誘った高校時代の友人達は火天をおいて一目散に逃げてしまったが、彼は一足遅れてしまった。火天が扉にたどり着くと、ちょうど火天をおいていった奴らが扉を閉めるところだった。  無情にも扉は火天の目の前で閉じられてしまった。しかしこの時初めて、常に周りに流され、何も持っていなかった男が「生きたい!死にたくない!」と強く自身の意思を持ち、必死に生き延びようと戦いはじめる。白いバケモノから必死に逃げ、隠れては見つかり隠れては見つかるということをひたすら繰り返した。  火天は粘り強く隠れ続けることでなんとか白いバケモノを蒔くことに成功した。  そして火天はダンジョンの中で生き残るため、暇を潰すため、体を鍛え、精神を鍛えた。  瞬発力を鍛え、膂力を鍛え、何事にも動じないような精神力を鍛えた。気づくと火天は一歩で何メートルも進めるようになり、拳で岩を砕けるようになっていた。  力を手にした火天はそのまま外の世界へと飛び出し、いろいろと巻き込まれながら遺跡の謎を解明していく。

世の中は意外と魔術で何とかなる

ものまねの実
ファンタジー
新しい人生が唐突に始まった男が一人。目覚めた場所は人のいない森の中の廃村。生きるのに精一杯で、大層な目標もない。しかしある日の出会いから物語は動き出す。 神様の土下座・謝罪もない、スキル特典もレベル制もない、転生トラックもそれほど走ってない。突然の転生に戸惑うも、前世での経験があるおかげで図太く生きられる。生きるのに『隠してたけど実は最強』も『パーティから追放されたから復讐する』とかの設定も必要ない。人はただ明日を目指して歩くだけで十分なんだ。 『王道とは歩むものではなく、その隣にある少しずれた道を歩くためのガイドにするくらいが丁度いい』 平凡な生き方をしているつもりが、結局騒ぎを起こしてしまう男の冒険譚。困ったときの魔術頼み!大丈夫、俺上手に魔術使えますから。※主人公は結構ズルをします。正々堂々がお好きな方はご注意ください。

うちのポチ知りませんか? 〜異世界転生した愛犬を探して〜

双華
ファンタジー
 愛犬(ポチ)の散歩中にトラックにはねられた主人公。  白い空間で女神様に、愛犬は先に転生して異世界に旅立った、と聞かされる。  すぐに追いかけようとするが、そもそも生まれる場所は選べないらしく、転生してから探すしかないらしい。  転生すると、最初からポチと従魔契約が成立しており、ポチがどこかで稼いだ経験値の一部が主人公にも入り、勝手にレベルアップしていくチート仕様だった。  うちのポチはどこに行ったのか、捜索しながら異世界で成長していく物語である。 ・たまに閑話で「ポチの冒険」等が入ります。  ※ 2020/6/26から「閑話」を従魔の話、略して「従話」に変更しました。 ・結構、思い付きで書いているので、矛盾点等、おかしなところも多々有ると思いますが、生温かい目で見てやって下さい。経験値とかも細かい計算はしていません。 沢山の方にお読み頂き、ありがとうございます。 ・ホトラン最高2位 ・ファンタジー24h最高2位 ・ファンタジー週間最高5位  (2020/1/6時点) 評価頂けると、とても励みになります!m(_ _)m 皆様のお陰で、第13回ファンタジー小説大賞で奨励賞を頂きました。ありがとうございます。 ※ 2020/9/6〜 小説家になろう様にもコッソリ投稿開始しました。

(改訂版)帝国の王子は無能だからと追放されたので僕はチートスキル【建築】で勝手に最強の国を作る!

黒猫
ファンタジー
帝国の第二王子として生まれたノルは15才を迎えた時、この世界では必ず『ギフト授与式』を教会で受けなくてはいけない。 ギフトは神からの祝福で様々な能力を与えてくれる。 観衆や皇帝の父、母、兄が見守る中… ノルは祝福を受けるのだが…手にしたのはハズレと言われているギフト…【建築】だった。 それを見た皇帝は激怒してノルを国外追放処分してしまう。 帝国から南西の最果ての森林地帯をノルは仲間と共に開拓していく… さぁ〜て今日も一日、街作りの始まりだ!!

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~

さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。 キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。 弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。 偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。 二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。 現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。 はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!

処理中です...