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陰キャは目覚めた。

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高校生活、それは人生において最も青春を味わうことが出来る時期では無いだろうか?4月の入学式、それから月日が経ち、クラスの中でも、「リア充」というワードが出てくるようになってきた今日この頃。1人の、そう、たった1人の陰キャが、今、「革命」を起こそうとしていた!

-12月2日-

教室はいつものようににぎわっている。しかし、それをうるさく思うものもいる。少なくとも1人の男はそう感じていたであろう。その名も「加賀美 裕也」。
彼はこの学校を代表する陰キャと言っても過言では無い。
そんな彼は、今、ある1つの大きな悩みを抱えていた。
「あぁ、何がリア充だぁ?誰々と誰々付き合ってるー!(棒)。舐めてんだろ。あぁ、マジムカつく!(心情)」
そう、彼はマジモンのリア充アンチであった。しかし、この瞬間何故か彼に思いもよらぬ考えが頭に入ってきた。
「待てよ、俺がリア充になればいいんじゃないか?そーすれば逆にハピネス的な?人生勝ち組・て・き・な?!」
加賀美 裕也、彼の頭は今、人生で1番湧いていた。
しかし、皆さん。お忘れにならないように。彼はゲームオタクのクソ陰キャです。彼がまともな恋愛生活を送れるわけが無いということ。ましてや、告白が成功するかどうかも分かってないのです。
「よし、とりあえず、告白のパターンを考えるか。」
【スキル01「ギャルゲーマスター」】加賀美 裕也はギャルゲーの猛者である。そのため様々な告白パターンを分析、理解している。
そう、だから今、彼の脳内には告白が成功するという未来しか見えていなかったのだ。
「よし。まず最初は手始めに1番スタンダードな真正面スタイルで行こう。」彼はほんとに行動が早い。なのに何故陰キャになってしまったのだろう。天の声である私少しショックであります。
「あとは、良さげな女の子のに告白すればリア充になれると。」そうしていると、ある1人の女の子が彼の目の前に飛び込んできた。白い肌、細い足、綺麗な黒髪ロング。「可愛い。いや、美人だ。」そう、彼の目に飛び込んできたのは学年でも1位2位を争う究極の美女。
彼女の名は「内菜 紅音(うちな あかね)」。学校で彼女を知らない人はいないと言われるほど、彼女は男子から人気であった。しかし、加賀美 裕也、この男は今初めて、彼女を知った。いや、正確には彼女のことを初めて「見た。」というところである。「よし、彼女だ。彼女に告白しよう!そうしよう!」考え直してほしい気持ちでいっぱいの天の声である。そして、いよいよ告白の時、彼はまた頭の悪い行動に出た。本来であればほとんどの男子は告白する際に学校の裏や体育館の裏に呼ぶのが普通である。
しかァし!彼は違かったァ!
彼はまさかの今さっき自分の教室前を歩いていた内菜 紅音いきなり声をかけた。
もちろん、内菜の方はいきなり学校1の陰キャで名高い加賀美に声をかけられたのが怖いようでびっくりしたようで嫌なようで、、、。とりあえず変な気持ちになっていた。そして、加賀美は大きく息を吐く。そして、「なぁ?1つ、言いたいことがあるんだけど、聞いてくれないか?その、もう気づいてるかもしれないが、俺は、その、お前が好きなんだ!だから付き合ってくれ!(ギャルゲーより引用)」さすがギャルゲーマスター。ほんとにギャルゲーの告白セリフを言い放つ。告白した本人加賀美は今後の人生に夢と期待を抱えていた。そして、告白された側の内菜。とりあえず彼女の目は人間を見る目では無かった。まるで、生ゴミを見ているかのような瞳であった。その瞳は相手を下に見ている訳ではなく。ただただ気持ち悪がるような、哀れむような、そんな目をしていた。そして、次の瞬間、彼女は口を開けてこう言い放った。
「すいません。みんなの前で、しかも廊下でいきなり告白してくるのは辞めて頂けませんか?恥ずかしいし【キモイ】ですよ?あなたとはおそらく絶対に付き合わないと思いますよ。」
加賀美.HP:0    死亡
死因:予想外の結果によるショック死

彼はただただ廊下の中央で固まっていた。
気がつくと周りにいた人はいなくなっていて、内菜もどこかに行ってしまったようだ。それもそのはず、彼は昼休みから放課後まで廊下で1人固まっていたのだ!「俺、振られたのか?、、、まぁいっか!よし!次行こう!」

反省の色   無し

そうこれは終わりではない。

彼、最強の陰キャ、加賀美 裕也の伝説はこれが始まりなのだ!

続く…
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