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第三章:よからぬ影
竜ガ叫ベバ大地ハ揺レル
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「ちょっ……」
「ねぇ……」
「……」
「「止まれよ!!」」
「うおっ!?どうした二人とも!」
今、僕と美琴は勇大に引っ張られながら
走っていた。
でも、実際勇大は炎虎族なだけあって
足がめちゃくちゃ速い。
だからだんだんついていけなくなってね。
運動神経の悪い美琴はともかく、
100m11秒台の僕がついていけないって
どんだけ足速いんだか。
でも、先生に許可なく授業を
抜けてしまったのは事実。
明日は地獄確定か……。いや、
良かった。今日は金曜だった。
土曜日。
買い物頼まれてスーパー来たはいいんだ。
でも。
「あっれぇー?昨日授業抜け出した
咲人君じゃなーい!」
「なぁにしてるの~?」
うわぁ。
会いたくなかった。クラスの女子。
「買い物だよ。頼まれてんの。」
と言ってなるべくスルーした。
でもこれだけじゃなかった。
「やぁ。ちょうど、君を探していたんだ。」
「……誰?」
同じ年くらいのやつ、多分隣のクラス。
「僕?僕は小久保由翔。3Bだよ。」
やっぱり隣だよ。
「僕に何か用ですか?」
「うん。ちょっと、聞きたい事があってね。」
話の内容はこう。
3Aで美琴が化け物だと言われる理由は何か。
三大妖族というものを知っているか。
妖怪に出くわしたことはあるか。
ぶっちゃけ全部分かってる。
美琴が妖狐族の能力を暴発させて
しまったからいじめられてる訳で、
三大妖族?妖怪?アンタの目の前にいるよ。
でも話が拗れたら困るので言わないでおいた。
「知らないよ。」
そう言うと由翔は少しニヤリとして、
「へぇ、学年トップの君なら分かってる
はずだと思ったんだけど。」
「……。」
「知らないフリして逃げるつもりかい?
……青龍さん。」
今のでハッキリわかった。
コイツは、妖族だ。
「……少し、場所を変えましょう。
一般の方に聞かれては困るのでね。」
少し広い路地裏。ここなら、
多少叫んでも問題無いだろう。
「……あなた随分と僕の事を聞いてきますが、
あなたは、何者なんですか?
僕が明かしたのだからあなたも明かしても
問題ないはず……そうでしょう?」
とりあえず煽ってみる。
こういう感じに乗せた方がいい。
「……なら、教えようか。
僕は……煙羅族だ。三大妖族なら
知っているだろう?」
ごめん初めて聞いた、なんて言えない。
「その顔は知らないんだな?」
分かってらっしゃるーーーー!
「……っと。ここまで話してもらって
悪いんだけど、僕はもう行くよ。」
「……?」
「あ、君とは話が合いそうだから
少し優しくしておいてあげるよ。
忠告しとくけど、
煙羅族は、常に三大妖族を狙っているよ。」
「……なーんてね。おいで、2人とも。
青龍は先に潰しておこうよ。」
なーんか見たことある顔ぶれだ。
さっきから居る小久保由翔、
B組のカリスマ小野瀬夢輝、
バドミントン部のエース小滝佑真。
この3人、いつも一緒にいると
思ってたけど、そういう関係か。
てか、今俺の事潰しておくっつったよな!?
うわぁ面倒臭い。
でも、仕方ないか。
青龍族の特徴―――
氷などの冷たいものを操れる他に、
大声による衝撃波を出せる!!
「……あまりやりたくないけど。」
「何を言っているんだ、戦うんだろう?」
違う、お前らを一瞬痺れさせるだけさ。
そうして僕は一気に息を吸い込む!
「うあああああーーーーー!!!!!!!」
「ちょっ、こんなこと聞いていないぞ!」
「隠してたのか!」
「……戦うって言っておきながら
隅々まで調べてこない方がヤバいでしょ。」
とりあえず3人を一時的に立てなくさせた。
一瞬自分も痺れたけどまぁいいか。
退散退散~っと。
あ、3対1で勝てた俺すごくね?!
でも、次はあっちも万全で来るだろう。
早く美琴と勇大に伝えなくちゃなぁ。
「ねぇ……」
「……」
「「止まれよ!!」」
「うおっ!?どうした二人とも!」
今、僕と美琴は勇大に引っ張られながら
走っていた。
でも、実際勇大は炎虎族なだけあって
足がめちゃくちゃ速い。
だからだんだんついていけなくなってね。
運動神経の悪い美琴はともかく、
100m11秒台の僕がついていけないって
どんだけ足速いんだか。
でも、先生に許可なく授業を
抜けてしまったのは事実。
明日は地獄確定か……。いや、
良かった。今日は金曜だった。
土曜日。
買い物頼まれてスーパー来たはいいんだ。
でも。
「あっれぇー?昨日授業抜け出した
咲人君じゃなーい!」
「なぁにしてるの~?」
うわぁ。
会いたくなかった。クラスの女子。
「買い物だよ。頼まれてんの。」
と言ってなるべくスルーした。
でもこれだけじゃなかった。
「やぁ。ちょうど、君を探していたんだ。」
「……誰?」
同じ年くらいのやつ、多分隣のクラス。
「僕?僕は小久保由翔。3Bだよ。」
やっぱり隣だよ。
「僕に何か用ですか?」
「うん。ちょっと、聞きたい事があってね。」
話の内容はこう。
3Aで美琴が化け物だと言われる理由は何か。
三大妖族というものを知っているか。
妖怪に出くわしたことはあるか。
ぶっちゃけ全部分かってる。
美琴が妖狐族の能力を暴発させて
しまったからいじめられてる訳で、
三大妖族?妖怪?アンタの目の前にいるよ。
でも話が拗れたら困るので言わないでおいた。
「知らないよ。」
そう言うと由翔は少しニヤリとして、
「へぇ、学年トップの君なら分かってる
はずだと思ったんだけど。」
「……。」
「知らないフリして逃げるつもりかい?
……青龍さん。」
今のでハッキリわかった。
コイツは、妖族だ。
「……少し、場所を変えましょう。
一般の方に聞かれては困るのでね。」
少し広い路地裏。ここなら、
多少叫んでも問題無いだろう。
「……あなた随分と僕の事を聞いてきますが、
あなたは、何者なんですか?
僕が明かしたのだからあなたも明かしても
問題ないはず……そうでしょう?」
とりあえず煽ってみる。
こういう感じに乗せた方がいい。
「……なら、教えようか。
僕は……煙羅族だ。三大妖族なら
知っているだろう?」
ごめん初めて聞いた、なんて言えない。
「その顔は知らないんだな?」
分かってらっしゃるーーーー!
「……っと。ここまで話してもらって
悪いんだけど、僕はもう行くよ。」
「……?」
「あ、君とは話が合いそうだから
少し優しくしておいてあげるよ。
忠告しとくけど、
煙羅族は、常に三大妖族を狙っているよ。」
「……なーんてね。おいで、2人とも。
青龍は先に潰しておこうよ。」
なーんか見たことある顔ぶれだ。
さっきから居る小久保由翔、
B組のカリスマ小野瀬夢輝、
バドミントン部のエース小滝佑真。
この3人、いつも一緒にいると
思ってたけど、そういう関係か。
てか、今俺の事潰しておくっつったよな!?
うわぁ面倒臭い。
でも、仕方ないか。
青龍族の特徴―――
氷などの冷たいものを操れる他に、
大声による衝撃波を出せる!!
「……あまりやりたくないけど。」
「何を言っているんだ、戦うんだろう?」
違う、お前らを一瞬痺れさせるだけさ。
そうして僕は一気に息を吸い込む!
「うあああああーーーーー!!!!!!!」
「ちょっ、こんなこと聞いていないぞ!」
「隠してたのか!」
「……戦うって言っておきながら
隅々まで調べてこない方がヤバいでしょ。」
とりあえず3人を一時的に立てなくさせた。
一瞬自分も痺れたけどまぁいいか。
退散退散~っと。
あ、3対1で勝てた俺すごくね?!
でも、次はあっちも万全で来るだろう。
早く美琴と勇大に伝えなくちゃなぁ。
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