血塗れの十字架

孤独な少女

「親が居なくて可哀想。w」

「これからはずーっと1人なのね。」

同情はいらない。哀れみはいらない。

私は元々ずっと1人。

親がいなくなっても変わらない。むしろ、嬉しい。

友達なんていらない。私は1人でいい。

私は。。ずーっと。。ずーっと1人。

私はルキア。たった1人の少女。いや、違うわ。

私は、女の子の姿をしているお人形さん。私の唯一無二の家族とも言える兎のぬいぐるみのリーフもずっと私のそばにいた。

私を作り出した両親はとっくの昔に他界し、今はこの屋敷で1人。でもね、リーフが居るから、私は1人じゃない。寂しくなんて、ないの。

「ねぇねぇ。兎さん。あなたはどんな夢を見せてくれるの？」

「それはね、まだ、教えられないけど、近いうちに面白そうな人達が現れると思うんだ。」

リーフは未来を予言することが出来る。今までもよく当っていた。だから私はリーフを信じるの。

リーフはとてもいい子よ。

リーフに人間の体がないことがおかしいくらい。私なんかに体なんていらないのに。。

「ルキア。大丈夫だよ。ルキアはきっと過去を忘れられるよ！」

「うん。そうね。。」

人形少女と黒兎の人形劇は幕を開けようとしている。。