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13.神の御業
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聖女宴会の翌日。
ぐったりした表情で、マルティン様がお茶の席に姿を見せた。
「お……、お疲れですか?」
「え、あ、まあ……。聖女候補たちと会うのは……ひどく疲れるのです」
「昨日はそうは見えませんでしたのに」
「それは、聖騎士としての立場がありますから……。公私混同はいたしません」
「……なにが、そんなにマルティン様を疲れさせたのです? 和やかで厳かな集まりとお見受けしましたけど」
マルティン様は、少し言いにくそうな表情を浮かべてから、重たい口を開いた。
「……すごいのです。言葉にも表情にも出されないのですが……、その……、ぶつけられる……恋愛感情が……」
「まあ……」
「アリエラ殿のお陰で、例年ほどではなかったのですが……それでも……」
ルイーゼがお茶を淹れたカップを、私たちの前に置いてくれた。
「大晦日の今日一日ぐったりと休んで、明日の新年の宴に備えるのが、毎年のことなのです……」
「それなのにお運びいただいて、なんだか申し訳ありませんわ」
「いえ、しかし……」
マルティン様は、お茶をグイッと一口飲まれてから、私を真剣な瞳で見詰めた。
「いかがでしょうか? アリエラ殿のお気持ちが変わらぬのであれば、明日、陛下の御前にお連れさせていただきたいのですが?」
「その確認のために……?」
「はい」
「もちろん、喜んで」
「そうですか、良かった……」
「良かった……と、おっしゃっていただけるのですね」
「……、アリエラ殿は私の出した無理な条件を実に楽しそうに乗り越えていかれた。……恋でも愛でもないかもしれませんが、人として尊敬しております」
「嬉しいお言葉ですわ」
部屋の片隅ではルイーゼが涙ぐんでくれている。そして、耐えられなくなったのか、そっと部屋の外に出た。
2人きりになった部屋で、マルティン様は疲労と安堵の入り交じった表情でお茶を飲んでいる。
冬の陽光が窓から差し込んで、実に穏やかな午後だ。
明日からの新年の祝いの喧騒を控えて、陽の光までウキウキしているように見えた。
「マルティン様! そんなにお疲れなのでしたら、膝枕に挑戦しましょう!」
ぷふーっ! と、マルティン様がお茶を噴き出した。
動揺しすぎであろう。
「し、失礼……。ひ、膝枕ですか?」
「そうです。疲れたときには、膝枕が一番なのです!」
「それは……」
「ルイーゼ情報です。さあ、挑戦してみましょう!」
「むむ……」
この1ヶ月間、さんざん挑戦させられてきた私の頼みなので、断りきれずにいるな。
「いかがです?」
「……分かりました。やってみましょう」
「さすがでございます」
「さあ、どうぞ!」
「…………マルティン様が、こちらに来るのです」
「私が行くのですか!?」
「疲れているのはマルティン様でございます。私が休んでどうするのです。さあ、片目をつむってもいいので。さあ」
「むむっ……」
真剣な顔付きをしたマルティン様が、片目を押さえて、恐る恐る、私の隣に座る。
そして、ゆっくりと上体を倒して、頭を私の膝の上に乗せた。
綺麗な金髪を撫でて差し上げたかったけど、それはグッとこらえた。窓の外の景色を眺める。
「……いいお天気でございますわね」
「え、ええ……」
「明日には、陛下の前にお連れいただけるのですね」
「……そうです」
「夢のようです。……こんな日が迎えられるだなんて」
やがて、マルティン様の身体から徐々に力が抜けていき、太ももに心地よい重みを感じられるようになった。
「昨夜は、よくない夢を見ましたの……」
「どんな夢ですか?」
「……マルティン様が、恐ろしい魔王に立ち向かい……瀕死の重傷を負っていました……」
「そうですか」
「たぶん、昨日、聖女候補の皆さんから、魔王の話をたくさん聞かされたせいですね……。マルティン様が魔王なんかに負けるはずございませんのに」
「それは、分かりません」
「あら、そんなことおっしゃらないでください」
「でも、アリエラ殿の擬態魔法を解くまで、私は死にません」
「マルティン様……」
「お待たせしてしまい、申し訳ない」
「……そのお気持ちだけで、充分に嬉しゅうございます」
「しかし……」
マルティン様は、膝の上で少し頭を傾け、鏡を見た。つられて私の視線も鏡に……。
――うおっ、ビックリしたあ。すごい綺麗、私たち。
「時折……、私の目にだけ美しくあってくれれば、それで良いと思ってしまうことがあります」
「まあっ」
「……誰にも見せたくないと思う心は、よくない心ですね」
マルティン様は自嘲するような苦笑いを浮かべた。
「これは、神とアリエラ殿への懺悔なのです」
チチチチッという、小鳥のさえずりが聞こえた。
「マルティン様」
「なんでしょう?」
「……私の“本当の姿“を知ってくれている方が、この世に一人いる。この先の私の人生にとって、どれほど心強いことでしょう」
「……」
「マルティン様が懺悔するなど必要ありません。私の心に、平穏と自尊と勇気を、もう充分にお与えくださっているのですから……。それに、私の美しさを独占したいだなんて、褒め言葉ではあっても、罪にはなりませんわっ!」
マルティン様は、クスリと笑ってくれた。
「アリエラ殿らしい励ましです」
「きっと、神もこう思われていることでしょう。『できることなら、アリエラの美しさを独占したいものだ』って」
「ふふ。そうかもしれません」
「あ。だから、ゴリラの擬態なんて被せられたのかもしれません。きっとそうですわ」
「では私が解くのは、神の御業ということになりますね」
「マルティン様は、神が隠していた私を見つけられたのです。きっと、もうすぐです」
「ふふっ」
「そして、神の御業を超えるマルティン様なら、魔王なんかちょちょいっと退治できてしまいますわ」
「アリエラ殿に言われたら、ほんとうに出来そうな気がしてきます……」
「ええ。マルティン様なら、きっと出来ます……」
というところで、マルティン様から小さく寝息が聞こえてきた。
よっぽどお疲れだったのね。
それなのに私に付き合ってくださって。
――ほ、惚れてまうやろ――――っ!!!
ね、寝たら、恋愛感情センサー切れてるわよね? 今くらい、鏡に映るマルティン様と“本当の私“を愛でて過ごしてもいいわよね。
嗚呼。ルイーゼのスケッチにショックを受けて絵画の筆を折ってしまったのが悔やまれるわ。
あのまま修練を続けていれば、この絶景を絵にして残しておけたのに。
誰にも見てもらえないんだから、自分で描くしかないのに、惜しいことをしてしまった。
明日はいよいよ新年の宴で、国王陛下の謁見。結婚にお許しはいただけるかしら……?
お許しいただけなかったら、機会を改めて再チャレンジさせてもらえるのかしら? それとも、そのままお別れになるのかしら……?
鏡に映るマルティン様の寝顔を、まじまじと眺めた。穏やかな表情で、よく眠ってる……。
私は慎重に、起こさないように気を付けながら、スーッと少しだけ、美しいお髪を撫でさせてもらった。
そして、やっぱりスーッとドアを開けてたルイーゼと目が合った。
グッと親指を立てたルイーゼは、スーッとドアを閉めた。
……見られちゃった。
てへっ。
ぐったりした表情で、マルティン様がお茶の席に姿を見せた。
「お……、お疲れですか?」
「え、あ、まあ……。聖女候補たちと会うのは……ひどく疲れるのです」
「昨日はそうは見えませんでしたのに」
「それは、聖騎士としての立場がありますから……。公私混同はいたしません」
「……なにが、そんなにマルティン様を疲れさせたのです? 和やかで厳かな集まりとお見受けしましたけど」
マルティン様は、少し言いにくそうな表情を浮かべてから、重たい口を開いた。
「……すごいのです。言葉にも表情にも出されないのですが……、その……、ぶつけられる……恋愛感情が……」
「まあ……」
「アリエラ殿のお陰で、例年ほどではなかったのですが……それでも……」
ルイーゼがお茶を淹れたカップを、私たちの前に置いてくれた。
「大晦日の今日一日ぐったりと休んで、明日の新年の宴に備えるのが、毎年のことなのです……」
「それなのにお運びいただいて、なんだか申し訳ありませんわ」
「いえ、しかし……」
マルティン様は、お茶をグイッと一口飲まれてから、私を真剣な瞳で見詰めた。
「いかがでしょうか? アリエラ殿のお気持ちが変わらぬのであれば、明日、陛下の御前にお連れさせていただきたいのですが?」
「その確認のために……?」
「はい」
「もちろん、喜んで」
「そうですか、良かった……」
「良かった……と、おっしゃっていただけるのですね」
「……、アリエラ殿は私の出した無理な条件を実に楽しそうに乗り越えていかれた。……恋でも愛でもないかもしれませんが、人として尊敬しております」
「嬉しいお言葉ですわ」
部屋の片隅ではルイーゼが涙ぐんでくれている。そして、耐えられなくなったのか、そっと部屋の外に出た。
2人きりになった部屋で、マルティン様は疲労と安堵の入り交じった表情でお茶を飲んでいる。
冬の陽光が窓から差し込んで、実に穏やかな午後だ。
明日からの新年の祝いの喧騒を控えて、陽の光までウキウキしているように見えた。
「マルティン様! そんなにお疲れなのでしたら、膝枕に挑戦しましょう!」
ぷふーっ! と、マルティン様がお茶を噴き出した。
動揺しすぎであろう。
「し、失礼……。ひ、膝枕ですか?」
「そうです。疲れたときには、膝枕が一番なのです!」
「それは……」
「ルイーゼ情報です。さあ、挑戦してみましょう!」
「むむ……」
この1ヶ月間、さんざん挑戦させられてきた私の頼みなので、断りきれずにいるな。
「いかがです?」
「……分かりました。やってみましょう」
「さすがでございます」
「さあ、どうぞ!」
「…………マルティン様が、こちらに来るのです」
「私が行くのですか!?」
「疲れているのはマルティン様でございます。私が休んでどうするのです。さあ、片目をつむってもいいので。さあ」
「むむっ……」
真剣な顔付きをしたマルティン様が、片目を押さえて、恐る恐る、私の隣に座る。
そして、ゆっくりと上体を倒して、頭を私の膝の上に乗せた。
綺麗な金髪を撫でて差し上げたかったけど、それはグッとこらえた。窓の外の景色を眺める。
「……いいお天気でございますわね」
「え、ええ……」
「明日には、陛下の前にお連れいただけるのですね」
「……そうです」
「夢のようです。……こんな日が迎えられるだなんて」
やがて、マルティン様の身体から徐々に力が抜けていき、太ももに心地よい重みを感じられるようになった。
「昨夜は、よくない夢を見ましたの……」
「どんな夢ですか?」
「……マルティン様が、恐ろしい魔王に立ち向かい……瀕死の重傷を負っていました……」
「そうですか」
「たぶん、昨日、聖女候補の皆さんから、魔王の話をたくさん聞かされたせいですね……。マルティン様が魔王なんかに負けるはずございませんのに」
「それは、分かりません」
「あら、そんなことおっしゃらないでください」
「でも、アリエラ殿の擬態魔法を解くまで、私は死にません」
「マルティン様……」
「お待たせしてしまい、申し訳ない」
「……そのお気持ちだけで、充分に嬉しゅうございます」
「しかし……」
マルティン様は、膝の上で少し頭を傾け、鏡を見た。つられて私の視線も鏡に……。
――うおっ、ビックリしたあ。すごい綺麗、私たち。
「時折……、私の目にだけ美しくあってくれれば、それで良いと思ってしまうことがあります」
「まあっ」
「……誰にも見せたくないと思う心は、よくない心ですね」
マルティン様は自嘲するような苦笑いを浮かべた。
「これは、神とアリエラ殿への懺悔なのです」
チチチチッという、小鳥のさえずりが聞こえた。
「マルティン様」
「なんでしょう?」
「……私の“本当の姿“を知ってくれている方が、この世に一人いる。この先の私の人生にとって、どれほど心強いことでしょう」
「……」
「マルティン様が懺悔するなど必要ありません。私の心に、平穏と自尊と勇気を、もう充分にお与えくださっているのですから……。それに、私の美しさを独占したいだなんて、褒め言葉ではあっても、罪にはなりませんわっ!」
マルティン様は、クスリと笑ってくれた。
「アリエラ殿らしい励ましです」
「きっと、神もこう思われていることでしょう。『できることなら、アリエラの美しさを独占したいものだ』って」
「ふふ。そうかもしれません」
「あ。だから、ゴリラの擬態なんて被せられたのかもしれません。きっとそうですわ」
「では私が解くのは、神の御業ということになりますね」
「マルティン様は、神が隠していた私を見つけられたのです。きっと、もうすぐです」
「ふふっ」
「そして、神の御業を超えるマルティン様なら、魔王なんかちょちょいっと退治できてしまいますわ」
「アリエラ殿に言われたら、ほんとうに出来そうな気がしてきます……」
「ええ。マルティン様なら、きっと出来ます……」
というところで、マルティン様から小さく寝息が聞こえてきた。
よっぽどお疲れだったのね。
それなのに私に付き合ってくださって。
――ほ、惚れてまうやろ――――っ!!!
ね、寝たら、恋愛感情センサー切れてるわよね? 今くらい、鏡に映るマルティン様と“本当の私“を愛でて過ごしてもいいわよね。
嗚呼。ルイーゼのスケッチにショックを受けて絵画の筆を折ってしまったのが悔やまれるわ。
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お許しいただけなかったら、機会を改めて再チャレンジさせてもらえるのかしら? それとも、そのままお別れになるのかしら……?
鏡に映るマルティン様の寝顔を、まじまじと眺めた。穏やかな表情で、よく眠ってる……。
私は慎重に、起こさないように気を付けながら、スーッと少しだけ、美しいお髪を撫でさせてもらった。
そして、やっぱりスーッとドアを開けてたルイーゼと目が合った。
グッと親指を立てたルイーゼは、スーッとドアを閉めた。
……見られちゃった。
てへっ。
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