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第二部
43.アレが恋だったのかどうかも
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エンカンターダスの山奥の秘湯で、一緒に楽しい日々を過ごしてくださったルシアさん。
そのあと、クーデター鎮圧に赴くわたしについて来てくださったのは、恩返しのつもりだったのだと思う。
だけど、大荷物から大剣を引き抜くとき、最初に出会った頃とおなじ「微笑」を浮かべられた。
その壮絶な戦闘力を見せれば、わたしとベアトリスから怖がられてしまうことを、覚悟されたんだと思う。
それでも、力を振るい恩返しがしたくなるほどに、秘湯での日々が楽しかった。
白騎士になって以降、初めて出来た〈お友だち〉に報いたかった。
爆風で王国騎士団を吹き飛ばし、ご自分の上着までズタズタになったけど、
破壊力よりも、ルシアさんの丸出しになった胸にわたしが慌てている顔を見られたときの、
ルシアさんが浮かべた「微笑み」。
まだ砂塵の舞う中、ケープを広げて全力ダッシュするベアトリスに向けた、照れくさそうな「笑顔」。
胸が締め付けられる思いだった。
「……私の幼馴染は、ドレスの仕立て職人になったんです」
「へぇ~」
「あっ。……男の子です」
「ええ」
「……私に終焉が近づいて、動けなくなって聖都に送られたら、着せてくれるんですって……、自分のつくったドレスを私に」
「あら、素敵」
「へへへっ。……私が白騎士候補になったのは11歳のときなので、アレが恋だったのかどうかも分かりませんけど……。私にある唯一の〈恋だの愛だの〉のお話でした」
ルシアさんは照れくさそうに、そして嬉しそうにはにかんでいる。
その日が来るのを待ち切れないかのように、とても楽しみにされている。
――終焉、
のことは考えない。
いまは、わたしも一緒に微笑むべき。
切ない気持ちになるのは、あとでひとりになってからでいい。
うん。
お役目から解放されたルシアさんに、自分のつくった綺麗なドレスを着せてあげたいだなんて、すごく素敵な――、
「ええっ!?」
「……ど、どうされました、マダレナ閣下?」
「……わたし」
「はい……」
「わたし、ルシアさんにドレス着せちゃいましたけど、……余計なことしちゃいました?」
「ふふっ。そんなことありませんよぉ。自分に似合う綺麗なドレスが着られて、嬉しくない女の子なんかいません」
「だけど……」
「マダレナ閣下は、アルフォンソ殿下から贈られたドレスを着て『ああっ! いままでドレスを着ないでおけば良かったわ!』って思われました?」
「ははっ。……そうですね」
「特別な一着は、なにがあっても特別な一着なんですよ……。って、ホアキンはまだ見習いなんで、私が終焉を迎えるまでに一人前になれるかも怪しいんですけどね」
「ホアキンって仰るんですね。ルシアさんの幼馴染」
「あっ、言っちゃいました。へへっ……。ちゃんと努力もしてて、皇宮の宮廷仕立工になってるんです」
「まあ……。それは、すごいですね」
「まだ見習いですけど、マダレナ閣下が妃殿下になられたら、ご贔屓にしてやってください」
「承知しました」
「ふふっ。幼馴染のために営業です」
「見事に売り込まれてしまいました」
「……ベアトリス殿とフリア殿には、内緒にしといてくださいね? ちょっと恥ずかしいから」
「ご自分は根掘り葉掘り聞かれるくせに」
「ふふっ。自分勝手なんです、私」
「分かりました。ルシアさんと、ふたりだけの内緒話にしておきますね」
「……はい」
と、はにかんだルシアさんは、どこにでもいる普通の女の子だった。
――戻せるものなら、元の身体に戻してあげたい。
それは、アルフォンソ殿下とも共有している、つよくて儚い願いだ。
戦乱期も含めた帝国千年の歴史で、成功した者は誰もいない。
だけど、一歩でもそこに近づくことが出来るのなら、
わたしも殿下も、力の限りを尽くしたい――。
Ψ
山岳地帯に位置する学都サピエンティアは、雪が降るとアクセスが難しくなる。
名残惜しいけど、収穫祭めぐりを切り上げて、旅支度を始めた。
「なんで、マダレナの学都行きはいつも冬なのかしらね? 夏だったら避暑に最適だと思うのに」
という、ベアトリスのボヤキはもっともだ。
ただ、こればかりはめぐり合わせというもので、悩んでも仕方がない。
アルフォンソ殿下にいただいた真っ白のコートをはじめ、防寒着をしっかりと荷物に入れてもらう。
エンカンターダスの代官ナディアと、騎士団長フェデリコは、もともとは第3皇女ロレーナ殿下につけていただいた家臣だ。
「あのふたりは、私の〈子飼い〉だ。そろそろ返してもらってもいいか?」
というお話だったので、交代要員の選定もはじめる。
文官のナディアはともかく、フェデリコは皇帝陛下の直属である〈庭園の騎士〉様だ。
にも関わらず皇女殿下の〈子飼い〉とかあるのかと、すこし帝政の複雑さに気圧された。
ただ、わたしの侍女をつづけるベアトリスとすれば、恋人のフェデリコが帝都に戻るのは願ったりかなったりだろう。
「むこうのお父様とお母様からも、基本的にはご承諾いただいてて、あとは直接ご挨拶すれば……、本決まりなの。結婚」
と、ほほを赤くしている。
ちなみに、サビア伯爵位をあげると言ってた話は、ベアトリスからつよく断られた。
「私、統治とかできないし。そもそも結婚のためにって話だったんだから、私のお父様が帝国伯爵に叙爵していただいただけで充分」
「……そう?」
「それに、エレオノラ大公閣下のご実家、グティエレス公爵家にとっても大事な地なんでしょ? サビアって」
「うん、そう仰られてたわ」
「いらない。ほんとに、いらない。……私、苦労するマダレナを援けるのは好きだけど、私自身が苦労したい訳じゃないのよ」
「おう……。すごい本音を、サラッと言ったわね……」
「……サビア代官のエステバン様。グティエレス公爵閣下のこと『頭の切れる悪戯っ子だった』って仰られてたわよね」
「ええ。幼馴染でいらしたそうだから」
「そんな方が大人になって、帝政で権勢を握る……。私じゃ太刀打ちできないわよ」
「ええ~っ!? わたしは?」
「だから、援けるって言ってるじゃない。出来る侍女ですから」
「……見捨てないでね、ベア」
「もう! ……大丈夫よ。なにがあっても、私たちは一蓮托生。絶対、私はマダレナの側から離れないわ」
エレオノラ大公閣下の兄君、ルイス・グティエレス公爵閣下。
帝政を壟断する実力者。
いまの地位に昇り詰めるため、悪どい手も使われたと、よくない評判も多い方だ。
けれど、アルフォンソ殿下の最大の後ろ盾でもいらっしゃるはず。
大変な大物でいらっしゃるけど、わたしはきっと冷静に向き合わなくてはいけない。
わたしの愛した人は帝国の第2皇子で、しかも皇太子の座を目指そうとされている。
結婚に向けて〈恋だの愛だの〉だけに浮かれている訳にもいかない。
けど――、
最近届く、アルフォンソ殿下からのお手紙は、わたしが結婚式で着るウェディングドレスのことばかりだ。
それも、毎日仰ることが変わる。
いろいろなわたしを想像してくださっていることが伝わって、
照れる。
殿下はまだまだ、わたしに恋焦がれてくださっていて、わたしを浮かれさせる。
――うん。まずは、学都でしっかり皇子妃教育を修めて、あれこれややこしいことは、結婚式のあとね。
と、胸を弾ませておくことにした。
嗚呼! 待ち遠しい……。
Ψ
学都に到着した朝。もう、息が白い。
とにかくまずは、わたしの心のスーパースター、ビビアナ教授にご挨拶させていただこうと、研究室を訪ねた。
「やあ、よく来たね」
と、久しぶりにお会いするビビアナ教授は、えらく……、
個性的な髪形になっていた。
ツヤのある黒髪はそのままだけど、片側を大胆に刈り上げたアンシンメトリーで、前髪は斜めにカット、レイヤーがたっぷり入れられていて、毛先は外巻きにワンカール。
後頭部には、大きめの真っ赤なリボンが付けられていた。
「……な、なにかあったのですか?」
「うん?」
「いえ……、あの、その髪形……」
「ああ、これか」
と、ビビアナ教授は眠たそうな大きな瞳に、苦笑いを浮かべられた――。
そのあと、クーデター鎮圧に赴くわたしについて来てくださったのは、恩返しのつもりだったのだと思う。
だけど、大荷物から大剣を引き抜くとき、最初に出会った頃とおなじ「微笑」を浮かべられた。
その壮絶な戦闘力を見せれば、わたしとベアトリスから怖がられてしまうことを、覚悟されたんだと思う。
それでも、力を振るい恩返しがしたくなるほどに、秘湯での日々が楽しかった。
白騎士になって以降、初めて出来た〈お友だち〉に報いたかった。
爆風で王国騎士団を吹き飛ばし、ご自分の上着までズタズタになったけど、
破壊力よりも、ルシアさんの丸出しになった胸にわたしが慌てている顔を見られたときの、
ルシアさんが浮かべた「微笑み」。
まだ砂塵の舞う中、ケープを広げて全力ダッシュするベアトリスに向けた、照れくさそうな「笑顔」。
胸が締め付けられる思いだった。
「……私の幼馴染は、ドレスの仕立て職人になったんです」
「へぇ~」
「あっ。……男の子です」
「ええ」
「……私に終焉が近づいて、動けなくなって聖都に送られたら、着せてくれるんですって……、自分のつくったドレスを私に」
「あら、素敵」
「へへへっ。……私が白騎士候補になったのは11歳のときなので、アレが恋だったのかどうかも分かりませんけど……。私にある唯一の〈恋だの愛だの〉のお話でした」
ルシアさんは照れくさそうに、そして嬉しそうにはにかんでいる。
その日が来るのを待ち切れないかのように、とても楽しみにされている。
――終焉、
のことは考えない。
いまは、わたしも一緒に微笑むべき。
切ない気持ちになるのは、あとでひとりになってからでいい。
うん。
お役目から解放されたルシアさんに、自分のつくった綺麗なドレスを着せてあげたいだなんて、すごく素敵な――、
「ええっ!?」
「……ど、どうされました、マダレナ閣下?」
「……わたし」
「はい……」
「わたし、ルシアさんにドレス着せちゃいましたけど、……余計なことしちゃいました?」
「ふふっ。そんなことありませんよぉ。自分に似合う綺麗なドレスが着られて、嬉しくない女の子なんかいません」
「だけど……」
「マダレナ閣下は、アルフォンソ殿下から贈られたドレスを着て『ああっ! いままでドレスを着ないでおけば良かったわ!』って思われました?」
「ははっ。……そうですね」
「特別な一着は、なにがあっても特別な一着なんですよ……。って、ホアキンはまだ見習いなんで、私が終焉を迎えるまでに一人前になれるかも怪しいんですけどね」
「ホアキンって仰るんですね。ルシアさんの幼馴染」
「あっ、言っちゃいました。へへっ……。ちゃんと努力もしてて、皇宮の宮廷仕立工になってるんです」
「まあ……。それは、すごいですね」
「まだ見習いですけど、マダレナ閣下が妃殿下になられたら、ご贔屓にしてやってください」
「承知しました」
「ふふっ。幼馴染のために営業です」
「見事に売り込まれてしまいました」
「……ベアトリス殿とフリア殿には、内緒にしといてくださいね? ちょっと恥ずかしいから」
「ご自分は根掘り葉掘り聞かれるくせに」
「ふふっ。自分勝手なんです、私」
「分かりました。ルシアさんと、ふたりだけの内緒話にしておきますね」
「……はい」
と、はにかんだルシアさんは、どこにでもいる普通の女の子だった。
――戻せるものなら、元の身体に戻してあげたい。
それは、アルフォンソ殿下とも共有している、つよくて儚い願いだ。
戦乱期も含めた帝国千年の歴史で、成功した者は誰もいない。
だけど、一歩でもそこに近づくことが出来るのなら、
わたしも殿下も、力の限りを尽くしたい――。
Ψ
山岳地帯に位置する学都サピエンティアは、雪が降るとアクセスが難しくなる。
名残惜しいけど、収穫祭めぐりを切り上げて、旅支度を始めた。
「なんで、マダレナの学都行きはいつも冬なのかしらね? 夏だったら避暑に最適だと思うのに」
という、ベアトリスのボヤキはもっともだ。
ただ、こればかりはめぐり合わせというもので、悩んでも仕方がない。
アルフォンソ殿下にいただいた真っ白のコートをはじめ、防寒着をしっかりと荷物に入れてもらう。
エンカンターダスの代官ナディアと、騎士団長フェデリコは、もともとは第3皇女ロレーナ殿下につけていただいた家臣だ。
「あのふたりは、私の〈子飼い〉だ。そろそろ返してもらってもいいか?」
というお話だったので、交代要員の選定もはじめる。
文官のナディアはともかく、フェデリコは皇帝陛下の直属である〈庭園の騎士〉様だ。
にも関わらず皇女殿下の〈子飼い〉とかあるのかと、すこし帝政の複雑さに気圧された。
ただ、わたしの侍女をつづけるベアトリスとすれば、恋人のフェデリコが帝都に戻るのは願ったりかなったりだろう。
「むこうのお父様とお母様からも、基本的にはご承諾いただいてて、あとは直接ご挨拶すれば……、本決まりなの。結婚」
と、ほほを赤くしている。
ちなみに、サビア伯爵位をあげると言ってた話は、ベアトリスからつよく断られた。
「私、統治とかできないし。そもそも結婚のためにって話だったんだから、私のお父様が帝国伯爵に叙爵していただいただけで充分」
「……そう?」
「それに、エレオノラ大公閣下のご実家、グティエレス公爵家にとっても大事な地なんでしょ? サビアって」
「うん、そう仰られてたわ」
「いらない。ほんとに、いらない。……私、苦労するマダレナを援けるのは好きだけど、私自身が苦労したい訳じゃないのよ」
「おう……。すごい本音を、サラッと言ったわね……」
「……サビア代官のエステバン様。グティエレス公爵閣下のこと『頭の切れる悪戯っ子だった』って仰られてたわよね」
「ええ。幼馴染でいらしたそうだから」
「そんな方が大人になって、帝政で権勢を握る……。私じゃ太刀打ちできないわよ」
「ええ~っ!? わたしは?」
「だから、援けるって言ってるじゃない。出来る侍女ですから」
「……見捨てないでね、ベア」
「もう! ……大丈夫よ。なにがあっても、私たちは一蓮托生。絶対、私はマダレナの側から離れないわ」
エレオノラ大公閣下の兄君、ルイス・グティエレス公爵閣下。
帝政を壟断する実力者。
いまの地位に昇り詰めるため、悪どい手も使われたと、よくない評判も多い方だ。
けれど、アルフォンソ殿下の最大の後ろ盾でもいらっしゃるはず。
大変な大物でいらっしゃるけど、わたしはきっと冷静に向き合わなくてはいけない。
わたしの愛した人は帝国の第2皇子で、しかも皇太子の座を目指そうとされている。
結婚に向けて〈恋だの愛だの〉だけに浮かれている訳にもいかない。
けど――、
最近届く、アルフォンソ殿下からのお手紙は、わたしが結婚式で着るウェディングドレスのことばかりだ。
それも、毎日仰ることが変わる。
いろいろなわたしを想像してくださっていることが伝わって、
照れる。
殿下はまだまだ、わたしに恋焦がれてくださっていて、わたしを浮かれさせる。
――うん。まずは、学都でしっかり皇子妃教育を修めて、あれこれややこしいことは、結婚式のあとね。
と、胸を弾ませておくことにした。
嗚呼! 待ち遠しい……。
Ψ
学都に到着した朝。もう、息が白い。
とにかくまずは、わたしの心のスーパースター、ビビアナ教授にご挨拶させていただこうと、研究室を訪ねた。
「やあ、よく来たね」
と、久しぶりにお会いするビビアナ教授は、えらく……、
個性的な髪形になっていた。
ツヤのある黒髪はそのままだけど、片側を大胆に刈り上げたアンシンメトリーで、前髪は斜めにカット、レイヤーがたっぷり入れられていて、毛先は外巻きにワンカール。
後頭部には、大きめの真っ赤なリボンが付けられていた。
「……な、なにかあったのですか?」
「うん?」
「いえ……、あの、その髪形……」
「ああ、これか」
と、ビビアナ教授は眠たそうな大きな瞳に、苦笑いを浮かべられた――。
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