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7.婚約破棄のケジメ
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ベアトリスから、毎日押しかける元婚約者ジョアンに困っていると聞き出された王太后陛下は、
その凛々しく美しいお顔に、柔らかな微笑みを浮かべ、わたしを見詰められた。
「マダレナ」
「……はい」
「その三男坊、妾が首を刎ねてやっても良いのだが、そこまでのことはそなたも望むまい」
「あ、はい……。そこまでは……」
あれからジョアンは、毎日押しかけて来ては、入口ホールで騒いで、ベアトリスに追い返されていた。
ベアトリスの口上を聞くのは心地よかったけど、さすがに頭が痛くなってきていたところだった。
ジョアンの声を聞くたび、つい先日までの、あの最悪な気分だった日々を思い出してしまうようになっていたのだ……。
――け、けど、いきなり極刑というのは、さすがにちょっと違う……。
王太后陛下が、ニヤリと笑われた。
「マダレナよ。よい機会だ。そなた自身でケジメを付けよ」
「ははっ……」
「ところで、サビア伯爵として帝国貴族に列せられたマダレナであるが、帝政を司る中央貴族ではなく、領地を治める地方貴族である」
「はい。さよう心得ております」
「うむ。地方貴族は、帝政に連なる高位貴族を〈帝使〉に持ち、皇帝陛下の治政に仕えるのだ」
「……はっ」
「うむ。帝政の仕組みや儀礼は、領地に赴いた後に詳しく習えばよいが、ネヴィス王国に育ったそなたに、縁ある帝国貴族がおらぬのは道理」
「え、ええ……」
「ゆえに妾が、そなたの〈帝使〉を務めておる」
「そ、そうでしたか……。それは、もったないことにございます」
王太后陛下が、わたしの顔をのぞき込まれた。
澄んだ菖蒲色の瞳をほそめて、慈愛あふれる微笑みを向けてくださる。
「ま、つまり、妾は帝国における、そなたの母親になったようなものだ。気軽になんでも相談せよ」
「あ、ありがとうございます……」
「それで、その愚かな三男坊であるがな……」
と、王太后陛下が、ベアトリスに目くばせをして近寄せられた。
急に悪戯っ子のような笑みを浮かべられた王太后陛下のお話を、ベアトリスとふたり「ふんふん」と真面目にうかがう。
そして、〈端正過ぎる〉美人3人で、すこし黒い笑顔になってしまった――。
Ψ
「ジョアン殿が、どうしてもマダレナ閣下にお会いしたいということであれば、父君のメンデス伯爵、および兄君おふたりと共にお越しください。それであれば、お通しさせていただきます」
と、ベアトリスから言い渡されたジョアン。
必死に説得したのか、翌日は父親に兄2人を連れて姿を見せた。
しかし、ベアトリスが4人を通したのは、謁見の間。
元は王太后陛下の離宮。謁見の間にはふんだんに大理石が使われ、威厳に満ち溢れている。
しかも、
「よいよい。そのまま使え」
と仰っていただいた、王太后陛下がお使いになられていた立派な純白の椅子が置かれている。
その精緻な彫刻がほどこされた瀟洒で重厚な椅子に、わたしが腰を降ろす。
ジョアンは、わたしの姿が目に入った瞬間、パッと表情を明るくしたけど、
父君のメンデス伯爵と兄君2人がサッと片膝を突いて頭をさげる、帝国貴族への礼容を執られるのを見て、慌てて自分も片膝を突いた。
「これはメンデス=ネヴィス伯爵。わざわざのお越し、いったい何用でございましょうか?」
と、昨日、王太后陛下に特訓していただいた威厳ある振る舞いで、父君メンデス伯爵に声をかける。
ちなみに「ネヴィス伯爵」とは、ネヴィス王国の伯爵であることを強調した言い回しだ。
帝国爵位になおせば、子爵より下になる王国伯爵。王国では高位貴族でも、帝国では男爵より半分上なだけの下級貴族に過ぎない。
その身分をより明確にする場合に使われる。
そのメンデス伯爵は、わたしの叙爵式でも、小さくなって気配を消していた。
話をするのは、あの婚約破棄を告げに来たとき以来だ。
「はっ……、あの……。ジョアンめが、私と一緒であれば会っていただけるからと……」
「あら。では用事は終りましたわね。わざわざのお越し、大儀でありました」
「は、ははっ……」
と、メンデス伯爵が頭をさげると、ジョアンが慌てた様子で立ち上がった。
「マ、マダレナ! 俺の話を聞いて……」
「そなたに直言を許した覚えはない」
自分でも驚くほど、低く重い声が響いた。
幼い頃から楽しく過ごした日々。
わたしの青春。
ふたりの結婚生活を想像して胸を躍らせた日々。
そのすべてが偽りであったと気が付いたときの惨めさ。憤り。落胆。失望。
わたしは、自分が頭で考える以上に、ジョアンに怒っていたようだ。
身分を嵩に着るのは好きではないけど、ジョアンと仲良くする理由はない。
顔面蒼白になったジョアンは、口をパクパクさせながら立ち尽くしている。
「……大儀であった。さがれ」
「マダレナ! ま、まだ俺のこと好きなんだろ!? 好きだよな!? 俺が婿になってやるからさ!!」
と、ジョアンが聞き心地のわるい、媚びた叫び声をあげたとき、
兄のひとりが、ジョアンを殴り飛ばした。
「ジョアン! これ以上、メンデス伯爵家の家名に泥を塗るようなマネはやめろ!」
その瞬間――、
「控えよ!!」
と、ベアトリスの淀みない叱責の声が、謁見の間に響き渡った。
「帝国伯爵たるマダレナ閣下の御前にて荒事に及ぶとは、なんたる無礼! かくなる上はサビア伯爵家の〈帝使〉たる王太后陛下を通じ、王政に正式に抗議させていただく」
「ご、ご容赦くださいませ!」
と、平伏するメンデス伯爵と兄ふたり。
放心状態のジョアンは、虚ろな目でわたしを見ている。
「……ベアトリス」
「はっ」
「すこし差し出がましいわね」
「失礼いたしました」
まさか殴り飛ばすとは思わなかったけど、
ベアトリスが一喝するというのは、実は王太后陛下にご指導いただいた筋書き通りだ。
もちろん、わたしが嗜めるのも打ち合わせ通り。
――だけど、兄までこれでは、メンデス伯爵家も先は長くないわね。
と、呆れる思いがしつつ、父君に声をかける。
「メンデス=ネヴィス伯爵」
「はは――っ」
「面白い座興にございました。……思いがけず帝国貴族に列せられたこの身です」
「……はっ」
「改めて〈帝国にて〉わが婿を探すのに、殿方を見る目を鍛えていただいたご子息には、感謝しておりますのよ?」
「……まこと、不出来な息子にて」
「今日のことは大ごとにはいたしませんが、……二度は、ございませんわよ?」
「はっ……、しかと」
「もう、お目にかかることはないでしょうけど、一度は義父と仰ぐはずであられたメンデス=ネヴィス伯爵でございます。どうぞ、ご健勝にお過ごしくださいませ」
兄ふたりに引きずられるようにして退出してゆくジョアン。
わたしが、こういうときに勝ち誇れる、パトリシアのような気性であれば良かったのだけど……、
いつもヘラヘラと優しかった幼馴染の無様な姿を目にするのは、さすがに苦い味がした。
けれど、これでわたしの婚約破棄にケジメはついた。
グッと親指を立てて見せるベアトリスに、スッキリと苦笑いを返した。
そして、顛末を報告するため王太后宮にあがると、
王太后陛下に大笑いされた。
「ははははっ! 男4人が震え上がるとは、凛々しい侍女の一喝はさぞかし迫力があったのであろうな!?」
「恐れ入ります」
「名乗りを許す! 名を申せ!」
「ありがとうございます。ベアトリスと申します。ロシャ伯爵家の次女にございます」
「うむうむ、ベアトリス・ロシャ。覚えておくぞ!」
「身に余る栄誉。光栄に存じます」
「はははっ! しかし、やはり物陰に潜んで見ておればよかった! うんうん、よくやったぞ、マダレナ!」
――そうね。笑い飛ばしておくのが一番ね。
と、わたしも一緒に大笑いさせてもらった。
やがて、領地サビアからの迎えの馬車が王都に到着した。
いよいよ王都を離れるという、その前日、
お父様とお母様が、別れの挨拶にお見えになられた――。
その凛々しく美しいお顔に、柔らかな微笑みを浮かべ、わたしを見詰められた。
「マダレナ」
「……はい」
「その三男坊、妾が首を刎ねてやっても良いのだが、そこまでのことはそなたも望むまい」
「あ、はい……。そこまでは……」
あれからジョアンは、毎日押しかけて来ては、入口ホールで騒いで、ベアトリスに追い返されていた。
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「はい。さよう心得ております」
「うむ。地方貴族は、帝政に連なる高位貴族を〈帝使〉に持ち、皇帝陛下の治政に仕えるのだ」
「……はっ」
「うむ。帝政の仕組みや儀礼は、領地に赴いた後に詳しく習えばよいが、ネヴィス王国に育ったそなたに、縁ある帝国貴族がおらぬのは道理」
「え、ええ……」
「ゆえに妾が、そなたの〈帝使〉を務めておる」
「そ、そうでしたか……。それは、もったないことにございます」
王太后陛下が、わたしの顔をのぞき込まれた。
澄んだ菖蒲色の瞳をほそめて、慈愛あふれる微笑みを向けてくださる。
「ま、つまり、妾は帝国における、そなたの母親になったようなものだ。気軽になんでも相談せよ」
「あ、ありがとうございます……」
「それで、その愚かな三男坊であるがな……」
と、王太后陛下が、ベアトリスに目くばせをして近寄せられた。
急に悪戯っ子のような笑みを浮かべられた王太后陛下のお話を、ベアトリスとふたり「ふんふん」と真面目にうかがう。
そして、〈端正過ぎる〉美人3人で、すこし黒い笑顔になってしまった――。
Ψ
「ジョアン殿が、どうしてもマダレナ閣下にお会いしたいということであれば、父君のメンデス伯爵、および兄君おふたりと共にお越しください。それであれば、お通しさせていただきます」
と、ベアトリスから言い渡されたジョアン。
必死に説得したのか、翌日は父親に兄2人を連れて姿を見せた。
しかし、ベアトリスが4人を通したのは、謁見の間。
元は王太后陛下の離宮。謁見の間にはふんだんに大理石が使われ、威厳に満ち溢れている。
しかも、
「よいよい。そのまま使え」
と仰っていただいた、王太后陛下がお使いになられていた立派な純白の椅子が置かれている。
その精緻な彫刻がほどこされた瀟洒で重厚な椅子に、わたしが腰を降ろす。
ジョアンは、わたしの姿が目に入った瞬間、パッと表情を明るくしたけど、
父君のメンデス伯爵と兄君2人がサッと片膝を突いて頭をさげる、帝国貴族への礼容を執られるのを見て、慌てて自分も片膝を突いた。
「これはメンデス=ネヴィス伯爵。わざわざのお越し、いったい何用でございましょうか?」
と、昨日、王太后陛下に特訓していただいた威厳ある振る舞いで、父君メンデス伯爵に声をかける。
ちなみに「ネヴィス伯爵」とは、ネヴィス王国の伯爵であることを強調した言い回しだ。
帝国爵位になおせば、子爵より下になる王国伯爵。王国では高位貴族でも、帝国では男爵より半分上なだけの下級貴族に過ぎない。
その身分をより明確にする場合に使われる。
そのメンデス伯爵は、わたしの叙爵式でも、小さくなって気配を消していた。
話をするのは、あの婚約破棄を告げに来たとき以来だ。
「はっ……、あの……。ジョアンめが、私と一緒であれば会っていただけるからと……」
「あら。では用事は終りましたわね。わざわざのお越し、大儀でありました」
「は、ははっ……」
と、メンデス伯爵が頭をさげると、ジョアンが慌てた様子で立ち上がった。
「マ、マダレナ! 俺の話を聞いて……」
「そなたに直言を許した覚えはない」
自分でも驚くほど、低く重い声が響いた。
幼い頃から楽しく過ごした日々。
わたしの青春。
ふたりの結婚生活を想像して胸を躍らせた日々。
そのすべてが偽りであったと気が付いたときの惨めさ。憤り。落胆。失望。
わたしは、自分が頭で考える以上に、ジョアンに怒っていたようだ。
身分を嵩に着るのは好きではないけど、ジョアンと仲良くする理由はない。
顔面蒼白になったジョアンは、口をパクパクさせながら立ち尽くしている。
「……大儀であった。さがれ」
「マダレナ! ま、まだ俺のこと好きなんだろ!? 好きだよな!? 俺が婿になってやるからさ!!」
と、ジョアンが聞き心地のわるい、媚びた叫び声をあげたとき、
兄のひとりが、ジョアンを殴り飛ばした。
「ジョアン! これ以上、メンデス伯爵家の家名に泥を塗るようなマネはやめろ!」
その瞬間――、
「控えよ!!」
と、ベアトリスの淀みない叱責の声が、謁見の間に響き渡った。
「帝国伯爵たるマダレナ閣下の御前にて荒事に及ぶとは、なんたる無礼! かくなる上はサビア伯爵家の〈帝使〉たる王太后陛下を通じ、王政に正式に抗議させていただく」
「ご、ご容赦くださいませ!」
と、平伏するメンデス伯爵と兄ふたり。
放心状態のジョアンは、虚ろな目でわたしを見ている。
「……ベアトリス」
「はっ」
「すこし差し出がましいわね」
「失礼いたしました」
まさか殴り飛ばすとは思わなかったけど、
ベアトリスが一喝するというのは、実は王太后陛下にご指導いただいた筋書き通りだ。
もちろん、わたしが嗜めるのも打ち合わせ通り。
――だけど、兄までこれでは、メンデス伯爵家も先は長くないわね。
と、呆れる思いがしつつ、父君に声をかける。
「メンデス=ネヴィス伯爵」
「はは――っ」
「面白い座興にございました。……思いがけず帝国貴族に列せられたこの身です」
「……はっ」
「改めて〈帝国にて〉わが婿を探すのに、殿方を見る目を鍛えていただいたご子息には、感謝しておりますのよ?」
「……まこと、不出来な息子にて」
「今日のことは大ごとにはいたしませんが、……二度は、ございませんわよ?」
「はっ……、しかと」
「もう、お目にかかることはないでしょうけど、一度は義父と仰ぐはずであられたメンデス=ネヴィス伯爵でございます。どうぞ、ご健勝にお過ごしくださいませ」
兄ふたりに引きずられるようにして退出してゆくジョアン。
わたしが、こういうときに勝ち誇れる、パトリシアのような気性であれば良かったのだけど……、
いつもヘラヘラと優しかった幼馴染の無様な姿を目にするのは、さすがに苦い味がした。
けれど、これでわたしの婚約破棄にケジメはついた。
グッと親指を立てて見せるベアトリスに、スッキリと苦笑いを返した。
そして、顛末を報告するため王太后宮にあがると、
王太后陛下に大笑いされた。
「ははははっ! 男4人が震え上がるとは、凛々しい侍女の一喝はさぞかし迫力があったのであろうな!?」
「恐れ入ります」
「名乗りを許す! 名を申せ!」
「ありがとうございます。ベアトリスと申します。ロシャ伯爵家の次女にございます」
「うむうむ、ベアトリス・ロシャ。覚えておくぞ!」
「身に余る栄誉。光栄に存じます」
「はははっ! しかし、やはり物陰に潜んで見ておればよかった! うんうん、よくやったぞ、マダレナ!」
――そうね。笑い飛ばしておくのが一番ね。
と、わたしも一緒に大笑いさせてもらった。
やがて、領地サビアからの迎えの馬車が王都に到着した。
いよいよ王都を離れるという、その前日、
お父様とお母様が、別れの挨拶にお見えになられた――。
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