ノア

あた

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崩落

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 次に気がついた時には、寮のベッドの上だった。
 ベッドの脇にはマダラメさんが座っていた。その隣にはきれいな女の人がいて、相変わらず僕に銃を突きつけていた。彼女はシズノ、と名乗った。

 さっさと撃てばいいのに。ぼんやりした頭で、そう思aった。

 マダラメさんは話した。ノア計画とはなんなのか。
 要するに、と僕は言った。

「僕たちは、人を殺すために選ばれてるんだ」

 いかに人を惹きつける演奏ができるか。会場内を満たすガスに気付かれずに、安らかに観客を天国に送れるか。

「あなた、天才なんでしょう? 舞台に立ちなさい」
 シズノがそう言うと、マダラメさんが口をはさんだ。
「まだ、十三歳だ」
「関係ないわ。ねえ、いいでしょう? 滝沢くん」
 僕は乾いた声で言った。
「はいと言わなきゃ、殺す気なんでしょう」
 シズノは否定も肯定もせず、軽く微笑む。

「まあ、今回のデモで課題が山ほど見つかったから、次の実行は、四年後くらいになるだろうけど」

 四年後。デモンストレーション。あんなにひどい光景を、シズノはそう表現した。試しに殺されたのだ、あのピアニストも、会場にいた三千五百人も。

 未来なんて、最初からなかったのだ。

 僕はいいですよ、と答えた。自分のものとは思えない乾いた声だった。
 殺してやる。全員。そう思った。未来なんかない。みんな死ねばいいのだ。

 僕の様子をじっと見ていたマダラメさんが、口を開いた。
「タキザワ」
「なんですか」
 慰めの言葉をかけてきたら、本を投げつけてやろうと思った。

「牧師が亡くなったよ。今朝連絡が来た」
 僕はピクリと肩を揺らした。
「牧師が君に宛てて書いた遺言だ」
 理事長は手紙を机の上に置く。かさり、という音がした。それは、人の命がどれだけ軽いかを知らしめるような音だった。

 理事長と女が部屋を出て行く。俺は理事長が置いていった手紙を見た。
 さぞ恨みごとが書かれているのだろう、と思った。ええ、あなたが正しくて、僕が間違っていました、牧師様。
 かさりと開いた手紙には、かすれた字で、たった一言、こうあった。

「God bless you」
 ──神のご加護を。

 手が震えた。のち、僕は叫んだ。

「っわあああああ」

 シュウという名前が、私は好きだ。どんな字にしようか、迷ったけれど、お前には秀という字が似合うと思った。牧師様はそう言って、僕に微笑んだ。その笑顔に打算などなかったのに。
 本当の子供のように慈しんでくれたのに。

 僕は手紙をぐしゃりと握りつぶして泣いた。涙を流して、神様に祈った。僕の命を差し出します。だから、牧師様の命を返してください。お願いします。どうか、助けてください。

 ウトが神経を逆なでするような笑い声をあげている。僕は辞書を投げつけ、消えろ、といった。ウトは消えなかった。あいつは死なない。僕が死なない限り、あいつは消えないのだ。

 神に祈ったところで、願いは叶わない。

 それから僕は、死ぬために生きていた。静乃という女は僕を監視するために寮の管理人になった。元いた管理人がどこに行ったのかは知らない。どうでもよかった。みんな死ねばいい。こんな世界は、滅べばいいのだ。

 助けてくれるかみさまなんて、いないのだから。




 四月六日。リード学院に来て、五年目の春。新入生が入ってきた。俺はみんなと同じく初めてのような顔をして、入学式に参列していた。もうずっと学院にいるのに。

 女生徒がひとり、遅れて式場に入ってきた。講師が壇上から声を飛ばした。
「そこの生徒、遅刻だぞ」
「す、すいません」

 女生徒はびくびくしながら俺の後ろに並んだ。ぱさり。何かが落ちた音がして、俺は視線を下げた。学生証だ。
俺はそれを拾い上げた。千秋明日香、と名前が書かれている。

「ごめん、それ私の……」

 背後から小さな声がした。俺は振り向いて、彼女に学生証を差し出した。
 黒目勝ちの大きな瞳が、自信なさげに伏せられている。肩まで伸びた髪は細くて柔らかそうだった。

「あ、ありがとう」

 指先がかすかに触れ合う。千秋は赤くなって、学生証を受け取った。その小さな手を見て、彼女はすぐ落ちるだろう、と思った。

 それはとても幸せなことだ。


 新学期が始まったばかりだからなのか、クラスの雰囲気はのんきだった。俺はみんなの馬鹿さ加減に耐えられなくて、よく図書室に向かった。

 図書館は、すべての練習室を抜けた突き当りにあった。だから俺は、誰がどの程度練習しているのかをチェックをしていた。

 千秋は誰よりも練習をしていた。細くて頼りない手で、ミスタッチをなんとか減らそうと、一生懸命弾いていた。
 俺は一瞬で、千秋を嫌いになった。


 もうすぐ第一試験が始まるころ。練習室はどこも混んでいた。
 俺は練習室の空きを待つ間、視聴覚室でCDを聴いていた。千秋が通りかかって、俺に声をかけてきた。

「なに聞いてるの? 滝沢君」
「ゴスペルだよ」

 ヘッドホンを外し、彼女に手渡す。千秋はヘッドホンを耳にあてた。頭が小さいからか、ずれていたのを直してやる。彼女はありがとう、と言ってはにかんだ。指先に触れた髪はやはり柔らかかった。

 俺は、CDに聞き入っている千秋の横顔をじっと見た。千秋をこんなに近くで見るのは初めてだった。長いまつげに付着したほこりが、きらきら光っていた。
 ちいさな唇が動いた。

「神のご加護を、だね」

 俺は思わずCDケースを落とした。かしゃん、と鳴った間抜けな音にびくりとして、千秋はそそくさとその場を離れた。

「邪魔してごめんなさい」

 俺はCDケースに入ったひびをぼんやりと見た。神のご加護を。忘れていたかったのだ、その言葉を。どうしていとも簡単に口にするんだ。逆恨みだと誰もがいうだろう。だが一度入ったひびは治らない。

 落ちろ。そう思った。才能がないのだから、なにも知らないのだから。落ちてしまえ。二度と希望なんか持つな。そのほうが幸せなのだ。

 第一期試験で、千秋はあっさり不合格になった。
 ああ、それでいい。そう思ったのに、悲しげにしている千秋を見ると胸が痛んだ。祖母を亡くして動揺する千秋を哀れんだ。俺にもそんな心があることに驚いた。そんなものは偽善でしかない。千秋のためでもあるのだ。ここにいないほうが幸せなのだ。

 その日、用事があったので理事長室に行くと、千秋はなぜかピアノを弾いていた。
 全身の血が凍りついた。

 なんだ、これは。なぜ急にここまで力量が上がったのだ。あり得ない。何か、魔法でもかけない限り。実際それは、ノアという猫がかけた魔法だった。
 俺には予感があった。

 千秋はいつか俺を超える。そして選ばれ、死ぬ。

 はじめに来た感情は嫉妬だった。どうして。そして、焦りが来た。どうして。怒った。恐れた。どうして。どうしてでも、いい。
 どうにか、しなければならない。


 ノアという猫が、何者なのか探ることにした。どうやらウトに似た化け物らしかった。ということは、殺しても死なないのだ。俺の殺意に気づいていたのか、ノアは俺を嫌った。別にかまわないと思ったが。

 理事長は、やけに千秋を気に入っていた。
 班目は、誰よりも才能を見つけるのが上手い。間違いなかった。ノアが千秋を選んだのは偶然などではない。千秋明日香をなんとかしなければならない。

 俺にできることは嫌味を言うことくらいだった。千秋の気持ちを折ることだけだった。
 千秋は俺の言うことにいちいち傷ついた。弱いくせに、すぐ逃げるくせに、震えながらも俺に刃向かった。だから俺は、彼女をますます嫌いになった。

 ノアは千秋の他に三人選んだ。その三人は非凡だが、脅威ではなかった。
 ノアは恐らく、千秋を育てるライバルを選んでいるのだ。俺もその一人だ。ノアのいう革命とはなんなのか、俺はウトに尋ねた。ねずみはヒゲを揺らし、
「おそらく、オレに勝つことだねえ」

 要するに、千秋が俺に勝つことだ。そして千秋は死ぬ。そんなこと、許されない。俺が選ばれるのだ。選ばれて、ピアノを弾く。ピアノを弾いて、三千五百人を殺す。そのために生きてきたのだ。奪われてたまるか。

 それはエゴだった。俺は頭がおかしいのだろうか。千秋に役目を押し付け、逃げればいいのに。
 千秋以外なら誰でもいい。千秋だけは嫌だった。俺は千秋が、大嫌いだから。 



 夏が来て、最終試験が間近に迫った。千秋はまだ残っていた。理事長は爪を磨きながら、
「まさかチアキアスカが最終試験まで残るなんてねえ」
「残ったからって、俺が選ばれることに変わりはないでしょう」
「タキザワはさあ、死ぬの怖くないの?」
 まさかそんな質問をされるとは思わなかった。
「いいえ」

 手が震えるかもしれない。みっともない演奏をするかもしれない。それが一番、怖かった。人の命より、音楽の出来を気にしている。
班目と俺に大した違いはない。

 部屋を出る間際、班目は俺に尋ねた。
「ねえ、僕のこと、恨んでる?」
 邪気のない瞳だった。この人は、子供のようだ、と思った。悪意はないが、残酷だ。
「いいえ」
 俺はそう言って、ドアを閉めた。

 最終試験の課題を知らされ、残る三人は生真面目に今までの課題曲の練習をしていた。披露することなどないというのに。千秋たちを眠らせ、その隙に演奏会を開くことは決まっていた。もう俺に明日はこない。

 俺がしくじれば、口をすべらせれば、学院の生徒全員が殺される。俺はずっとうらやましかった。何も知らずにピアノを弾いているクラスメートのように、笑って日々を過ごしたかった。

 死にたくない。どうして今更、そんなことを思うんだろう。こんな世界滅んでしまえと思っていたのに。俺は勝手だ。傲慢だ。何も変わっちゃいない。

 それでも祈りたかった。
 神様。助けてください。四分三三秒の殺戮を成功させる代わりに、三千五百人を殺す代わりに、彼女を助けてください。
 どうか千秋に、神の祝福を。

 




 明日香は日記を閉じて、うつむいていた。沈黙していた春川が口を開く。
「千秋……」
「滝沢、くん」
 春川は目をそらし気味に言う。
「日記が本当なら、もう」
「まだ、間に合う、かも」
 明日香はふらふらと立ち上がった。
「千秋!」
 エントランスに向かって歩き始める。春川が追いかけてきた。
 テレビを見ていた酒井が、明日香の様子に驚いて立ち上がる。

「千秋さん? どないしたん」
 春川は、無言で日記を差し出した。酒井がそれを読む。コチコチ、と、時計の針が鳴っている。

 酒井がこんな、と呟いた。誰もなにも言わない。その時、ブレーキ音が聞こえた。明日香ははっとして玄関から出る。寮の前に、黒いバンが止まっていた。

 がらり、と車のドアが開いて、顔を出したのは──滝沢ではなかった。
「やー」
 班目がいつもと変わらぬ、能天気な顔で現れる。彼は強張った顔の明日香を、首を傾げて見た。
「どーしたの。こっわい顔しちゃって」

 今までずっと、何食わぬ顔で明日香たちをだましてきたのだ。明日香は理事長の頬を叩いた。ばしん、という音が響く。もう一度叩こうと振りかぶった腕を、難なく掴まれる。声を震わせ、明日香は叫ぶ。

「っなんで、どうして!」
 班目がどうどう、と明日香を鎮める。
「落ち着けって、チアキアスカ」
「滝沢、くんは!」
「ん? 死んだよ」
 班目は、こともなげにそう言った。明日香はその言葉に目を見開く。ガクガクと足を震わせる。
「う、そ」
「嘘じゃないよ。死体、見る?」
 班目はバンを指差した。春川が叫ぶ。

「理事長、あんた!」
 明日香は班目を押しのけ、バンの扉を開けた。
「滝沢くん!」
 シートに寝かされた滝沢は、眠っているようにみえた。死んでいるなんて、信じられない。班目が、他人事のように言う。
「青酸ガスは、顔色が良く見えるんだ」

 明日香は震える手で滝沢の頬に触れ、心臓のあたりに耳を当てた。鼓動は感じない。そんな。酒井が理事長をにらみつけて、震える声で叫んだ。
「なんでこんなことができるんや!」

 悪びれずに、理事長は言う。
「なんでって……あのさー、当たり前なんだよね、命をかけることくらい。最高の芸術っていうのはそういうものだよ」
「違うだろ」
 春川は理事長を睨みつけた。

「あんたは、命を捨てさせたんだ」
「学院に残る人ー」
 班目が手を挙げるそぶりをした。明日香も、春川も、酒井も誰も挙手しなかった。全員が、班目をにらみつけていた。

「そう、じゃあ、あなたたちには死んでもらわないとね」
 バンの後ろから出てきた静乃が、明日香たちに銃を突き付けてくる。明日香は声を震わせた。

「静乃さん、どうして」
 静乃は眉を下げて、
「ごめんね、明日香ちゃん。仕方ないの」
 理事長も銃を突き付けてくる。春川が酒井の前に立った。明日香は滝沢を背に二人をにらみつける。

 パアン、と乾いた銃声が響いた。

「あ、ごめん」
 彼が撃ったのは、静乃だった。手が滑っちゃった。理事長がそう言うと同時に、もう一発弾を撃った。二発の銃弾を受けた静乃が崩れ落ちる。班目が手にした銃から、煙が出ていた。

 静乃が胸を押さえながら、呻く。
「な、んで」
「僕はさ、ただ、最高峰の音楽学院を作りたかっただけだよ」
 理事長はそう言って、呆然としている明日香たち三人に微笑みかけた。
「別に人を殺したかったわけじゃない」

 ブレーキ音を立てて、もう一台の黒いバンが止まった。ぞろぞろと武装した男たちが下りてくる。理事長は特に動揺した様子もなく言う。
「早く逃げたほうがいいよ」

 春川が酒井とともに駆け出して、明日香に声をかける。
「千秋!」
 明日香は地面に膝をついたまま首を振った。班目が、穏やかな声で尋ねてくる。
「逃げないの、千秋明日香」
「……逃げません」
「滝沢秀一は、君に生きていてほしかったと思うよ」
「あなたがそれを、いうんですか……」

 明日香は声を震わせて理事長をにらみつけた。班目はふっ、と目を伏せて、何かを囁いた。
 明日香ははっとして、彼を見た。
 班目が、ポケットから何かを出す。あれは──なにかのスイッチ?

「伏せて」
 彼がそう告げた瞬間、爆発が起きる。
「!」

 明日香は爆風に吹き飛ばされ、地面に転がった。呻きながら起き上がり、呆然と目前の光景を見つめた。もうもうと、爆炎が立ち込めている。煙の中からぴん、と飛んできたのは理事長の爪やすりだった。

黒い炎の中に、人影はない。明日香はぼうぜんと、爪やすりを見る。

 すべてが、嘘のようだった。
 春川が、そっと明日香の肩に手を置いた。
「行こう、千秋」
「……私、やることがあるんだ」

 明日香はそう言って、よろよろと立ち上がる。学院に歩いていこうとする明日香の手を、酒井が握りしめる。
「あかんって」
 明日香はそっと酒井の手を離して、微笑んだ。
「大丈夫だから、行って」
 春川が酒井の腕を引く。
「行こう」

 酒井は何度も何度も、こちらを振り向いた。明日香は、去っていく二人を見送って、学院に向かう。

 校舎は完全に閉められていた。石で校舎の窓を割り、中に入る。誰もいない廊下を抜けて、理事長室へと向かう。

 逃げたんだ。教師たちも、全員。滝沢を、明日香たちを見殺しにして。
 もう、悲しいとも、ひどいとも思えなかった。感情がマヒしてしまったようだった。

「理事長室のピアノの上を見て」
 理事長が最後に残した言葉だった。明日香は白いピアノの上を見て、そこに置いてあった封筒を開く。理事長の字なのか、大きさのまちまちな、雑な字が並んでいた。

「学院の内部、寮に爆弾を仕掛けた。起爆装置は理事長室のピアノだ。ねこふんじゃったのワンフレーズを弾くと、三分四四秒後に、爆弾が起動する」

 謝罪も何もなかった。いったい彼が何を考えていたのか、最後までわからなかった。班目のおかげで、またピアノが弾けたのだ。悪い人だとは思いたくなかった。

 静乃のことも、優しくしてくれたことを忘れて、なじるなんてできなかった。
 理事長と静乃のせいで、滝沢は死んだのに。

 明日香はピアノのふたを開いた。震える指で、鍵盤に触れる。歌いながら、片手で旋律を奏でた。このフレーズを、こんなに悲しく感じるなんて。祖母と初めてこの曲を弾いた時、こんな気持ちは知らなかった。

「ねこ、ふん、じゃった……」

 ポーン……最後の音が、空しく響く。と同時に、カチッ。乾いた音がした。起爆装置のスイッチが入ったのだ。

 明日香はその場から動かなかった。三分四四秒。滝沢も、こんな気分で死を待ったのかと思うと、胸が苦しくなった。

「……っ」
 明日香は、両手を組み合わせて祈った。どうか、滝沢を生き返らせてください。

 私の命を捧げます。だからどうか、どうか。助けてください。どうか。
「かみさま……」

 ドォン……。爆音がすると同時に、建物がガタガタと揺れだした。天井がバラバラと崩れ落ちてくる。明日香は地面にたたきつけられた。ガタガタガタガタ……。揺れる地面の上、明日香はふせっている。その近くに、ゆらりと猫の影が現れる。

 リード音楽学院は、音を立て、ゆっくりと倒壊した。









 地響きを聞きながら、静乃は朦朧とする意識の中で、目を開いた。班目は全身熱傷で、浅く呼吸をしていた。武装した男たちが、周りで倒れている。

「どう、して」

 人の命などどうでもいい、いい演奏が聴ければ構わないのだ、そう言ったではないか。
 静乃は銃を持って、班目のところに這っていった。こんな、子供のような男に裏切られ
て、はらわたが煮えくりかえそうだった。

 殺してやる。そう思って顔を覗き込ん
だら、班目が薄く目を開けた。
 静乃をじっと見て、ふ、と笑う。

「……天使みたい」
 顔だけは。そう言って、また目を閉じた。
「……悪魔よ、あなたも、私も」

 地獄に行くのだから。そう呟いて、静乃は銃を手離し、班目に重なるようにして倒れた。
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