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4話(3)【死神ファンタジーBL / あらすじショート動画あり】
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◆忙しい方のためのあらすじ動画
https://youtube.com/shorts/GBWun-Q9xOs
「すみません、俺、帰らせていただきます」
「ちょっと待って! わかったわ、わかったわ!」
女医は亘の腕を掴むと、イスに押し戻した。
「私のことはおいておいて、貴方の問題を解決することにしましょう。その友達は女? 男? 年は? 職業は?」
「何でそんなこと聞くんですか?」
「簡単なことよ。その友達の夢に干渉して、貴方のエロい姿の一つ二つでも見せれば、相手も貴方を意識せざるをえなくなる。そのあと、現実でどうなるかは貴方次第。上手くいけば、幻覚も幻聴もなくなるわ。この私がキューピットをして──この言い回し、私的には好きじゃないけど、とにかく私が手を貸して失敗したことなんてないから安心して」
女医はにっこりと笑い、鼻息を荒くして亘に詰め寄った。
「で、どんなシチュエーションがいい? 正常位? 騎乗位? 和姦? SM? 複数? 何でも好きなプレイでいいわよ」
「──おい、そこの淫魔(サキュバス)。それ以上、亘に近寄るな」
ふっと目の前に、白い靄のようなものが入り込んできた。靄は徐々に集まり、人の形をとり始める。
「こ、悠輝!? 何でこんなところに!?」
亘は、慌てて口を閉じた。
悠輝の透けた身体越しに、女医の姿を見やる。彼女はポカンと口を開けて、亘の方を凝視していた。
(やばい。俺、絶対、頭がおかしい奴と思われた……!)
だが、次に女医の口から出てきた言葉は、驚くべきものだった。
「どうして死神が、私の病院にいるのよ!?」
「へ……?」
戸惑う亘をよそに、女医と悠輝は、まるで天敵同士のように睨み合っていた。
「ここであったが百年目ね。日頃から、あんたら死神には色々と文句を言いたかったところなのよ」
「はん。百年って、なに若ぶっているんだよ。もう数百年も生きているオバサンのくせして」
「ほんと、若い男ってのは口が過ぎるわね。それこそあんたみたいな一人前の死神にもなれてないペーペーが、この私に喧嘩売ろうなんて何千万年も早いのよ。どうゆう立場かはっきりわからせてあげましょうか」
「それはこっちのセリフだ。俺の亘に手を出そうとしてタダで済むと思うなよ」
「ふん、自分のものなら唾でもつけておきなさいよ。あ、そうか。もう死んじゃってるから唾どころじゃないもんねぇ。おほほほ」
高笑いをしていた女医は何かに気づいたように、亘の方を見た。
「ということは、もしかしなくても、これが貴方の言っていた『友人』!?」
「はぁ、そうですが」
思わず答えると、女医は額に手をやり首を振った。
「まったく久しぶりに心療内科の依頼がきたと思ったら、まさか死神がついてくるなんて。昔から私たち淫魔(サキュバス)と死神は、そりがあわなくて──」
「あの……さきゅ……? 何ですか? できれば、日本語でお願いしたく──」
「淫魔(サキュバス)だよ、亘」
悠輝が亘の横につき、女医を睨みつけた。
「この女は、男の夢に入っては、エロい夢を見せ、そいつの魂をとる悪魔みたいな奴だ」
「まぁ、そりゃ悪魔の一種ですからね」
女医がうざったそうに髪を掻き上げた。亘はハッと我に返り女医に顔を向けると、悠輝の方を指差した。
「ってことは、貴方にもこれが見えるんですか?」
「おい、亘。これって言うな」
悠輝の言葉は無視して、亘は女医の次の言葉をじっと待った。
「えぇ、見えるわ。もちろん」
ふっと女医の顔に妖艶な微笑みが広がる。亘はごくりと唾を飲んだ。
「じゃ、じゃぁ、これは俺の妄想じゃない……?」
○●----------------------------------------------------●○
9/16(Mon)
閲覧いただき、ありがとうございます。
今週は『ハッピー・ホーンテッド・マンション』の
動画再生数差が4ビュー多かったので、
こちらを週3回に分けて更新させていただきます。
動画を見てくださった方、ありがとうございます!
〈現在レース更新中〉
↓↓以下の作品のあらすじ動画のビュー増加数に応じて、
週末に更新する作品を決めさせていただいていますm
◆『不惑の森』(ミステリーBL)
https://youtube.com/shorts/uVqBID0eGdU
◆『ハッピー・ホーンテッド・マンション』(死神×人間BL)
https://youtube.com/shorts/GBWun-Q9xOs
また、「郁嵐(いくらん)」名義で
ブロマンス風のゆるい歴史ファンタジー小説も書いています。
新連載を始めましたので、気軽におこしくださいませ~
◆あらすじ動画
https://youtu.be/JhmJvv-Z5jI
※本編情報は概要欄にございます。
良い週をお過ごしください!
○●----------------------------------------------------●○
https://youtube.com/shorts/GBWun-Q9xOs
「すみません、俺、帰らせていただきます」
「ちょっと待って! わかったわ、わかったわ!」
女医は亘の腕を掴むと、イスに押し戻した。
「私のことはおいておいて、貴方の問題を解決することにしましょう。その友達は女? 男? 年は? 職業は?」
「何でそんなこと聞くんですか?」
「簡単なことよ。その友達の夢に干渉して、貴方のエロい姿の一つ二つでも見せれば、相手も貴方を意識せざるをえなくなる。そのあと、現実でどうなるかは貴方次第。上手くいけば、幻覚も幻聴もなくなるわ。この私がキューピットをして──この言い回し、私的には好きじゃないけど、とにかく私が手を貸して失敗したことなんてないから安心して」
女医はにっこりと笑い、鼻息を荒くして亘に詰め寄った。
「で、どんなシチュエーションがいい? 正常位? 騎乗位? 和姦? SM? 複数? 何でも好きなプレイでいいわよ」
「──おい、そこの淫魔(サキュバス)。それ以上、亘に近寄るな」
ふっと目の前に、白い靄のようなものが入り込んできた。靄は徐々に集まり、人の形をとり始める。
「こ、悠輝!? 何でこんなところに!?」
亘は、慌てて口を閉じた。
悠輝の透けた身体越しに、女医の姿を見やる。彼女はポカンと口を開けて、亘の方を凝視していた。
(やばい。俺、絶対、頭がおかしい奴と思われた……!)
だが、次に女医の口から出てきた言葉は、驚くべきものだった。
「どうして死神が、私の病院にいるのよ!?」
「へ……?」
戸惑う亘をよそに、女医と悠輝は、まるで天敵同士のように睨み合っていた。
「ここであったが百年目ね。日頃から、あんたら死神には色々と文句を言いたかったところなのよ」
「はん。百年って、なに若ぶっているんだよ。もう数百年も生きているオバサンのくせして」
「ほんと、若い男ってのは口が過ぎるわね。それこそあんたみたいな一人前の死神にもなれてないペーペーが、この私に喧嘩売ろうなんて何千万年も早いのよ。どうゆう立場かはっきりわからせてあげましょうか」
「それはこっちのセリフだ。俺の亘に手を出そうとしてタダで済むと思うなよ」
「ふん、自分のものなら唾でもつけておきなさいよ。あ、そうか。もう死んじゃってるから唾どころじゃないもんねぇ。おほほほ」
高笑いをしていた女医は何かに気づいたように、亘の方を見た。
「ということは、もしかしなくても、これが貴方の言っていた『友人』!?」
「はぁ、そうですが」
思わず答えると、女医は額に手をやり首を振った。
「まったく久しぶりに心療内科の依頼がきたと思ったら、まさか死神がついてくるなんて。昔から私たち淫魔(サキュバス)と死神は、そりがあわなくて──」
「あの……さきゅ……? 何ですか? できれば、日本語でお願いしたく──」
「淫魔(サキュバス)だよ、亘」
悠輝が亘の横につき、女医を睨みつけた。
「この女は、男の夢に入っては、エロい夢を見せ、そいつの魂をとる悪魔みたいな奴だ」
「まぁ、そりゃ悪魔の一種ですからね」
女医がうざったそうに髪を掻き上げた。亘はハッと我に返り女医に顔を向けると、悠輝の方を指差した。
「ってことは、貴方にもこれが見えるんですか?」
「おい、亘。これって言うな」
悠輝の言葉は無視して、亘は女医の次の言葉をじっと待った。
「えぇ、見えるわ。もちろん」
ふっと女医の顔に妖艶な微笑みが広がる。亘はごくりと唾を飲んだ。
「じゃ、じゃぁ、これは俺の妄想じゃない……?」
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9/16(Mon)
閲覧いただき、ありがとうございます。
今週は『ハッピー・ホーンテッド・マンション』の
動画再生数差が4ビュー多かったので、
こちらを週3回に分けて更新させていただきます。
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〈現在レース更新中〉
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週末に更新する作品を決めさせていただいていますm
◆『不惑の森』(ミステリーBL)
https://youtube.com/shorts/uVqBID0eGdU
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また、「郁嵐(いくらん)」名義で
ブロマンス風のゆるい歴史ファンタジー小説も書いています。
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