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第八章
アラフォー、departure!
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「よーし、みんな、準備はいいか?」
「「「「はい!」」」」
あれから一週間。旅立ちの準備と領地の整備、それらをこなして今日は出発の日。
メンバーは私とアイナ、ヴィルベル、リヴェラ、シンシアだ。小悪魔は城の番をしてくれるという。ドリアードとフレイは農作物の管理で忙しい。土産をたくさん持ってこないとな。
シャドウテレポートの関係上、進んだらマークして城に戻り、マーク地点からまた進み、進んだ先をマークして……というのもできないではないがそれでは味気ない。みんなに旅を満喫してほしいのだ。
魔導車(リヴェラ作)のラゲッジスペースとルーフキャリアに物資を積み、車に乗り込んで王都の外、東側にシャドウテレポート。さぁ、始まりだ。
「今から向かう最終目的地は東の島国ヤマトですよね?」
「ああ、独自の……とはいっても多分私には馴染みがあるはずなんだが、そんな文化のある国だな」
「ヤマトは妖界に縁のある国じゃ。我の知り合いもおるかもしれんな」
「私も書物でしか知らない……楽しみ……」
「楽しみだね、お兄ちゃん!」
みんなワクワクしている。そうだ、こんな気分がいいんだ。
地図上で分かる要所に車の行き先をピン留めしているためオートで進む。速度はゆっくりだがそれくらいでいい。歩いてもよかったのだが流石に時間を食い過ぎる。ヤマトまでは遠いのだ。山を越え、砂漠と海を渡らなくてはならない。
宿場町はある程度地図で把握している。夜に動けるだけ動いて日中は宿で、という流れだ。
まずは隣国アスラフィルを目指す。そこを足掛かりに砂漠越えの準備をして大陸の東の端、ラクユウの国に向かう。それから船に乗ってヤマトへ、だ。
アスラフィル国へ入るには4日。首都アスラフィルまでに3日。とりあえずそんなところである。
夜間の移動は魔物の出没が伴うがそれはヴィルベルの武器、ヘルズゲートデストロイで蹴散らせる。差し詰めこの車は機銃のついた装甲車とも言えるだろう。荷馬車本体の耐久性はリヴェラの魔法でとんでもないものになっている。
実はこの旅、シンシアをいかに守るか、というのも課題だ。シンシアは確かに魔法は使える。だが攻撃系は弱い。搦手を得意とするシンシアは魔物との戦闘ではイマイチで対人戦、それも不意打ちにおいて真価を発揮する。
普通のパーティならお荷物だが私たちには関係ない。誰もシンシアをお荷物だとは思わない。みんなの可愛い妹なのだ。
さて、のんびりと進み第一の宿場町が見えてきた。今日はここらへんで一息いれよう。
「「「「はい!」」」」
あれから一週間。旅立ちの準備と領地の整備、それらをこなして今日は出発の日。
メンバーは私とアイナ、ヴィルベル、リヴェラ、シンシアだ。小悪魔は城の番をしてくれるという。ドリアードとフレイは農作物の管理で忙しい。土産をたくさん持ってこないとな。
シャドウテレポートの関係上、進んだらマークして城に戻り、マーク地点からまた進み、進んだ先をマークして……というのもできないではないがそれでは味気ない。みんなに旅を満喫してほしいのだ。
魔導車(リヴェラ作)のラゲッジスペースとルーフキャリアに物資を積み、車に乗り込んで王都の外、東側にシャドウテレポート。さぁ、始まりだ。
「今から向かう最終目的地は東の島国ヤマトですよね?」
「ああ、独自の……とはいっても多分私には馴染みがあるはずなんだが、そんな文化のある国だな」
「ヤマトは妖界に縁のある国じゃ。我の知り合いもおるかもしれんな」
「私も書物でしか知らない……楽しみ……」
「楽しみだね、お兄ちゃん!」
みんなワクワクしている。そうだ、こんな気分がいいんだ。
地図上で分かる要所に車の行き先をピン留めしているためオートで進む。速度はゆっくりだがそれくらいでいい。歩いてもよかったのだが流石に時間を食い過ぎる。ヤマトまでは遠いのだ。山を越え、砂漠と海を渡らなくてはならない。
宿場町はある程度地図で把握している。夜に動けるだけ動いて日中は宿で、という流れだ。
まずは隣国アスラフィルを目指す。そこを足掛かりに砂漠越えの準備をして大陸の東の端、ラクユウの国に向かう。それから船に乗ってヤマトへ、だ。
アスラフィル国へ入るには4日。首都アスラフィルまでに3日。とりあえずそんなところである。
夜間の移動は魔物の出没が伴うがそれはヴィルベルの武器、ヘルズゲートデストロイで蹴散らせる。差し詰めこの車は機銃のついた装甲車とも言えるだろう。荷馬車本体の耐久性はリヴェラの魔法でとんでもないものになっている。
実はこの旅、シンシアをいかに守るか、というのも課題だ。シンシアは確かに魔法は使える。だが攻撃系は弱い。搦手を得意とするシンシアは魔物との戦闘ではイマイチで対人戦、それも不意打ちにおいて真価を発揮する。
普通のパーティならお荷物だが私たちには関係ない。誰もシンシアをお荷物だとは思わない。みんなの可愛い妹なのだ。
さて、のんびりと進み第一の宿場町が見えてきた。今日はここらへんで一息いれよう。
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