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5 真相
しおりを挟むカスティタ城へ来る前のことだった。
ルイスから姉の結婚報告を受けた龍河(りゅうが)は、ルイスが消えるのを確認した後、秋葉を向いた。
「姉ちゃんが結婚することになったのは、あの指輪のせいで間違いないみたいですね」
「そうなの?たしかにあいなは指輪を大事にしてたけど、まさか、そんなことで……。私はちょっとまだ信じられないな」
「そう思うの分かります。あの指輪は、先週、学校帰りに見かけた露店で買ったって、姉ちゃんは言ってました。まさか、そんなものが異世界につながるなんて、俺も考えてませんでしたし」
「だよね。たしか、店の人に声をかけられて指輪を買ったって聞いたよ。『運命の人に出会える指輪だよ~』って」
「姉ちゃんが釣(つ)られるのも当たり前なのかも。昔から結婚願望強かったですから。でも、あの指輪は千円そこそこで買えるみたいだし他にも同じデザインのがたくさん売られてたって話だから、そんな物効くわけない、とも思ってました。だから、ルイスって人が指輪の話をした時もピンとこなくて」
「きっと、何かの間違いであの指輪が露店の売り物に紛(まぎ)れちゃったんだと思う。それがたまたまあいなの元に渡った……。そう考えると、あいなを連れ戻してあげるのが一番だよね。あっちの世界の人達の都合なんて知ったことじゃないし!」
「ですよね。姉ちゃんも突然こんなことに巻き込まれて困ってるだろうし……」
秋葉の提案にうなずきつつも、龍河は難しい顔をした。
「でも、連れ戻すって、どうやって?異世界になんて、仮に宇宙船とか使ったとしても行けるかどうか……」
「私に任せて!」
「……!」
この瞬間、龍河は思い出した。ルイスと秋葉が顔を合わせた時のことを……。二人は初対面のはずなのに、互いの素性(すじょう)を知っているような雰囲気だった。
「もしかして、秋葉さんはルイスと知り合いなんですか?」
「ううん、直接会ったのは初めてだよ。でも……。ロールシャイン王国のシャル王子のことや、その専属執事ルイスさんの名前だけは知ってた。私の両親ね、ロールシャイン王国が存在する惑星グランツェールの出身者なの。地球に来てからも、グランツェールの情報は独自で得ていた」
「秋葉さんの親は異世界人なんですね」
冷静に返しつつ、龍河は内心激しく動揺していた。まさか、昔から関わりのある幼なじみの身内が異世界の出身だなんて。
これまで自分が秋葉に対し知らず知らずかしこまってしまったのは、彼女が才色兼備(さいしょくけんび)だからというだけではなかったのかもしれない。
「私の両親は、昔、グランツェールにあるバロニクス帝国の皇族専属の付き人だったの。親は、私が生まれる前に日本に来たから、私自身は直接グランツェールに行ったことはないけど……」
それでも魔法なら使える。そう言い、秋葉は自宅の書斎(しょさい)に足を運んだ。親がグランツェールから持ってきた魔法書やまじない書がたくさんあるからだ。龍河も、緊張した面持ちで秋葉宅に上がる。
「秋葉さん、魔法使えるんですね。全然知らなかったです」
「気付かれないようにしてたからね。地球でそういうのがバレるとややこしいことになるって言われながら育ったから。龍河君も昔、あいなと一緒にバロニクス製のおまじないを使ったことあるんだよ。覚えてないかもしれないけど」
「そういえば、昔はよく姉ちゃんや秋葉さんに誘われておまじないごっこよくしてましたね。おまじないの内容とかまでは詳しく覚えてないですけど、おまじないに使う材料を近所の公園に探しに行ったりしたのは楽しかったです」
「ほんと、楽しかったよね。あ、あった!これだよ、グランツェールに行ける時空間転移の魔法!」
秋葉が広げた魔法書には、異世界の文字で魔法の手順や呪文が綴(つづ)られていた。龍河にはさっぱり分からなかったが、秋葉にはそれが読めるらしい。
普通の人間として振る舞うため隠してきたが、秋葉の魔力は平均より高い。魔力の強さは生まれつき決まっているので、秋葉は両親の優れた才能を引き継いだといえる。
魔法使いの両親に習い、日常的にこっそり魔法を使う練習をしていたことが、この時、吉と出た。異世界への瞬間移動も秋葉にとっては簡単なことに感じた。二人はスムーズに目的へと近付くことができた。
ものの五分ほど意識を失い、目を開けた時には異世界に着いていた。移動先を細かく絞(しぼ)ることはできなかったものの、異世界への空間転移はそれなりに体力を消耗(しょうもう)するので、魔法の使用にややブランクがある秋葉としては大成功と言える。
しかも、二人の視界には親しげに会話するルイスとあいながいたのだ。書庫の中、二人はテーブルを挟んで向かい合っている。何を話しているのかここからでは分からないが、秋葉達の侵入に気付かないほどルイスとあいなは話すことに夢中で、楽しそうに見える。
龍河は、姉が異性とこんなに仲良く話しているところを見たことがなかったのでそれにも驚いていたが、もっとビックリしたのはルイスの雰囲気の方である。彼はシャル王子の執事だと名乗っていた。そのわりに、あいなと親密過ぎやしないだろうか。
秋葉も同じことを思ったらしい。
二人は、浮気調査を依頼された探偵のような顔つきでルイスとあいなを観察し、小声で言葉を交わす。
「あの人、あいなにプロポーズしたシャル王子の付き人だよね?妙にあいなと仲良くない?」
「俺もそう思います。あの人の方が姉ちゃんの婚約者なんじゃないかってくらい……」
「気になるけど、あの二人に声かけよっか……」
そう思い秋葉が足を踏み出そうとした時、本棚を挟んだ向こう側から女性二人の話し声が聞こえた。書庫にいるメイドのものである。
仕事中の私語は禁止されているのだが、人目のつかない所で作業しているということと、もうひとつ、ルイスがあいなを伴って書庫に居るということが、彼女達の作業の手を止める最大の原因だった。
「ルイスさん、恋愛に興味はないと言って私をフッたのに、なぜ、シャル様の婚約者とあんなに楽しそうにしてるの!?」
「バカね。あなた、よく考えなさいよ。ルイスさんはシャル様の専属執事なのよ。その妃になる人に愛想(あいそ)良く接するのは当たり前でしょう?」
「そうかもしれないけど、でも……。あんな優しい顔したルイスさん見たことない……」
「気のせいよ。ルイスさんは気遣い上手でその上仕事のできる人だもの。シャル様の立場を考えて次期王妃の気分を害さないよう振る舞うのも仕事のうちと思っているのよ」
「そっ、そうよね。それに、こう言ったら悪いけど、色気のカケラもないガサツそうな女ですし、ルイスさんが惹かれるなんてあり得ないわよね。私の方がまだ女として上だと思うわ」
「あなたはその自惚(うぬぼ)れた言動をどうにかしなさい。ルイスさんに聞かれたらはしたないと思われてしまうわよ。しかし、彼女、どこの国の女性なのかしら。今まで、パーティーなどで一度も見かけたことのない人よね。まあ、国王様がお決めになった方なら、私達はそれに従い動くだけよ」
二人のメイドは、秋葉と龍河の存在に気付くことなく好きなだけしゃべり、書庫の奥へ行ってしまった。
「くっそ。人の悪口言ってるヒマあるなら仕事しろっ」
「ホントだよ、あれ何!?」
あいなのことを悪く言っていたメイドに二人は腹を立てた。こうしている間も、ルイスとあいなは楽しげに話し続けている。そろそろ声をかけなくては。
――――ルイスの提案で、一同は応接室に集まった。ルイスと秋葉は隣同士に座り、短足テーブルを挟んで向かいのソファーにあいなと龍河が腰をおろした。
「シャル王子は来ないんですか?」
秋葉が尋ねる。ルイスはお茶を淹(い)れるために立ち上がりながら「申し訳ございません。シャル様は公務で夜までお戻りになりません。代わりに私がお話をさせていただきます」と、答えた。
四人分のお茶を淹れ終わると、ルイスは席に戻り語った。
「あいな様。困惑させてしまいましたね。順を追って説明いたします。
ここ、ロールシャイン王国と秋葉様のご両親が以前いらっしゃったバロニクス帝国ははるか昔より同盟を結んでおり、親しい関係にありました。しかし、バロニクス帝国の一部の者はそれを良く思わず、ロールシャイン王国にスパイを送り込みました。
スパイを送り込んだ者の目的は、ロールシャイン王国を衰退(すいたい)させ、その土地を全てバロニクス帝国の植民地にすることでした。これは確かな情報だと私達は確信しています。ロールシャイン王国に潜入(せんにゅう)していたスパイを捕まえ白状させましたから。
秋葉様のご両親は、そのスパイと通じていた可能性があります。こちらで捕らえようとした時にはすでに、秋葉様のご両親は地球へ移住した後でした。
そのことから、秋葉様のご家族にロールシャイン王国への敵意はないと判断されましたが、こうして秋葉様がこの国に訪れた以上、私は秋葉様を見逃すわけにはいきません。ご両親が日本に移住した経緯(けいい)を詳しく聞かせていただきたいですし、その内容によって、私はシャル様並びに国王様にもその件を報告し相応の処罰を考えなければなりません」
「処罰って!」
「ルイスさん!」
龍河とあいなは同時に立ち上がり、前のめりにルイスを見つめた。
「ルイスさん、秋葉はそんなこと考えてないと思います。私も、今いきなり色んなこと知ってちょっと混乱してるけど……。お願いです、秋葉にひどいことはしないで下さい!」
「そうだよ!仮にアンタの言う通り秋葉さんの親がこの国のスパイと通じて悪いこと企(たくら)んでたとしても昔の話だし秋葉さんには関係ないじゃん!」
「龍河君、あいな……」
秋葉は嬉しそうに目を細め、「二人とも、いいよ、座って。私は大丈夫。そのこと話す覚悟はしてたから」と、ルイスの方を向いた。
「ルイスさん。あなたの言う通り、私の親はバロニクス帝国の出身者だし、昔ロールシャイン王国のスパイとコンタクトを取ってた。でも、それは、ロールシャイン王国を陥(おとしい)れるためじゃない。スパイを操っている黒幕の正体を探るために、スパイと仲間であるフリをしてただけ。つまり、自分の国の悪事を根絶(こんぜつ)して、ロールシャイン王国に対して隠し事のない明るいバロニクス帝国を目指していたのよウチの親は。
――あいにく、それは黒幕に阻止(そし)されてしまって、結果、私の親は地球に逃げることになってしまったけど……」
「それが真実であるという証拠はございますか?」
「そう言われると思って、ハイ。コレ」
秋葉はルイスに、小型のボイスレコーダーを渡した。
そこには、スパイ活動を阻止しようとする彼女の両親の声や、黒幕に追いつめられている時の鬼気(きき)とした状況が録音されていた。
「まさか、あいなの婚約をキッカケにウチの親の潔白(けっぱく)を証明することになるとは思わなかったけど……。いざこういうチャンスが訪れた時のためにって、親はずっとコレを大切に持ってたみたい」
「危険を承知でこの地に足を踏み入れて下さったおかげで、大切な情報を得ることが出来ました。シャル様の代わりに、私からもお礼を申し上げます。ありがとうございます。これまでの非礼な言葉の数々、心からお詫(わ)びいたします」
ルイスは恭(うやうや)しく頭を下げた。
「もういいよ。ウチの親も、疑いが晴れたって知ったら喜ぶし。本当なら親が直接ここへ来てルイスさんに今のこと話すべきなんだろうけど、今お父さんそれなりに大きい会社の社長やってるから忙しくって」
秋葉は清々しい表情で言う。
「それより、私はシャル王子に会いたいよ。あいな、このまま結婚なんて、いいの!?」
「そうだよ姉ちゃん」
秋葉と龍河。二人はあいなをじっと見つめる。
「……ありがとう。二人とも私のこと心配してくれて」
あいなは今の気持ちを正直に話した。
「私も、こんなことになって最初はすっごく嫌だった。好きになった人としか結婚しないって決めてたし、今も戸惑いはある。でも、こうなったのは、運命の人に出会える指輪なんかに頼って楽しようとしたせいだから自業自得(じごうじとく)だし、自分で招いたことだから、どうなろうと自分で落とし前つけるよ。
それに、この一週間ここで生活してみたら、だんだんなじんできて、自分でも意外なんだけど楽しいと感じるようになってきたんだ。
ルイスさんも良くしてくれるし、城にいる他の人とはまだほとんど会ってないけど、シャルも頑張って私を安心させようとしてくれてる……」
秋葉と龍河はホッとしたように肩の力を抜いた。一方ルイスは、冷静ながらも複雑な思いであいなの言葉を聞いていた。
「シャルのこと、チャラくて自分勝手で自信過剰で大嫌いって、最初は思ってた。でも、ホントはただ女の人の扱いに慣れていないだけの無器用なヤツで、偉そうだけど優しいとこもあって、もしかしたら、これが、今まで経験したことのない恋の形になるのかもって、今は思う。だから、前向きにシャルのこと理解していくよ」
「……そっか。それなら本当によかった」
立ち上がり、秋葉はあいなを抱きしめた。
「良かった……。あいながそう言うなら、私応援するよ」
「秋葉……」
「私の自慢の友達だもん。絶対幸せになるに決まってる」
「ありがとう」
ほほえましい友情シーンの中で、ひとり、龍河はルイスのことを観察していた。性格なのか、龍河は昔から、どんな冷静な人を相手にしてもその人の本音を直感的に見抜いてしまうことがよくあった。
そんな視線に気付いているのかいないのか、ルイスは立ち上がり、あいなを促(うなが)す。
「盛り上がっているところ大変申し訳ございません。そろそろ、王族の間にご案内するお時間になります」
王族の間。その単語に、あいなはドキッとしてしまう。シャルとの新婚生活が具体性を増してきたように感じるからだ。前向きに考えるとは言ったものの、これまで男性と深い交際をしたことのなかったあいなは、どうしても、シャルが異性であることを強く意識してしまう。
「王族の間って?」
「あっ、後で話すよ。行ってきまーす!」
龍河の質問をかわし、あいなはルイスと共に応接室を出た。
「こちらになります。あいな様」
王族の間に案内されたあいなは、ルイスの導きで室内に足を踏み入れた。王族の間は客室以上にきらびやかで、室内プールと温泉までついている。ダイニングやリビング等の生活スペースも充実していた。
「これまで通り食事は城のコック達が用意いたしますが、気が向きましたらこちらをご自由にお使い下さい。全て、あいな様とシャル様のために作られた物となります」
「マンション……。ううん。邸宅みたい……。ホント、立派なところですね」
「お喜びいただけたようで嬉しいです」
「はいっ。なんか、まだ夢の中にいるみたいですけど……」
他人の家の中を歩いている気分で、あいなは室内を見て回った。
「これからはここがあいな様の生活スペースとなります。私やメイド達もたびたび様子を伺(うかが)うことになりますが、一人になりたい時や何かお困りになることがあった場合は遠慮なくお申し付け下さい。王族の間には基本的な生活雑貨を全て揃(そろ)えておりますが、その他にも必要な物がある時は、客室同様、内線をお使い下さい」
「分かりました。ありがとうございます」
城の最上階にあるここ王族の間からは、城内の庭園だけでなく城外、街のはるか向こうまで見渡すことができた。青空と緑豊かな大地。自然を感じられるモダンな城下町。その景色を見て、あいなは改めて自分の置かれている状況を実感する。
「シャル様は宇宙一の幸福者(しあわせもの)ですね」
あいなの背後で、ルイスがつぶやく。
「羨ましい限りです」
「そうですかね?私まだ、シャルのことよく知らないんですけど、それでうまくいくのかなって……」
「お互いによく知る間柄で夫婦になった者同士でもそういった不安があるものと言いますから、あいな様がそうお考えになるのは当然のことですよね。シャル様のことでもし知りたいことがありましたら、いつでもお教えいたしますよ」
「はい、自分でも頑張ってみますが、その時はお願いします」
「それでは、私はこれで失礼します。ゆっくりおくつろぎ下さいませ」
「色々とすみません。ありがとうございました」
「お気になさらず。私の仕事ですから。それでは」
秋葉(あきは)と龍河(りゅうが)の使う客室を用意するべく、ルイスは移動した。
王族の間でルイスを見送った後、あいなはひとり寝室に行ってみた。ルイスといる時はなんだか恥ずかしくて入れなかったのだ。
「ルイスさん、シャルの言う通りにしてくれたんだ」
天蓋(てんがい)付きの大きなベッドが二つ、人二人分ほどの距離を開けて配置してある。
(今日からここで……。王族の間で、シャルと暮らすんだ……。こういうの、本当に婚約者って感じ……。)
少ない荷物を整理した後、あいなは王族の間を出て秋葉と龍河(りゅうが)の元に向かった。二人の客室は隣同士で手配されたらしい。さきほどルイスが内線で教えてくれた通り通路を移動し、5分ほどで二人の所へたどり着いた。
龍河はすでに秋葉の部屋に来ていた。
あいなが二人の元へ行くと、三人は自然と話に花が咲く。久々の再会。メンツにとって嬉しいことこの上なかった。
「秋葉、ごめんね。ずっと謝りたかったんだ。買い物行く約束してたのに、こういうことになって……」
「いいよ。こうしてあいなが無事ってことが分かったんだから」
「スマホでメールとかラインしようと思ったけど、できなくてさ……。さすがにここでは日本のスマホは使えないみたいで……」
「じゃあ、俺がルイスさんに持たせたゲームも無駄になったか」
「うん、ゲームの充電器も使えなかったから。でも、気持ちはありがたく受け取ったよっ!」
「ところでさ」
秋葉が尋ねた。
「さっき言ってた王族の間って何?」
「あ……。それはね……」
気恥ずかしいながらも、あいなは話した。
「私とシャルのために用意された部屋なの。高級マンションみたいに広くて便利な空間でさ。そこでシャルと暮らすことを言い渡されたというか……」
「つまり、夫婦の新居ってワケか」
龍河がつっこむ。
「姉ちゃん、たまーに鼾(いびき)と歯ぎしりヒドイからなー。シャル王子に呆(あき)れられんなよー」
「うっ。それは考えてなかった」
異性にそんな醜態(しゅうたい)は晒(さら)せない。あいなは青ざめた。
「私、やっぱり結婚やめるっ!!」
「大丈夫だよ、あいな。そんなことで婚約破棄するような男だったらさっさと捨てて日本に帰ればいいだけだからっ」
「それもそうだな」
「ちょっと、二人とも!私の結婚、実はあんまり実感してないでしょ!!」
あいなはムキになる。
「たしかに急展開だとは思うけど、私はあいなが幸せになることを望んでる」
「俺も同感!!」
二人を見て、あいなは笑った。
「あはは!二人とも、なんか仲良くなったね」
以前はギクシャクしていた秋葉と龍河。あいなのいない所で様々な非日常を経験したせいか、二人の親密度はグンと上がっている。あいなにそのことを気付かれ、秋葉は嬉しそうに微笑(ほほえ)み、龍河は頬をうっすら赤くするのであった。
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