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第二十五話 わかんないわけないだろ
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佳樹の緊張を凌介は敏感に感じとり、そのたびに浸食の手を止め優しく目くばせをした。
「痛かったら言ってくださいね」
「ウン……」
「気持ちいい?」
「……わかんない……」
快感を認めるのがどうしても憚られて佳樹はまた嘘をついた。本当はもっといじくってほしかった。凌介の指先がある一点を擦ると、そわそわ、むずむず、へその下あたりに血液が集まる感じがするのだ。甘えるように腰を揺すったら、ちゃっかり興奮を覚えた股間が凌介の目の前に躍り出た。
「ここは気持ちいいって」
「う……てか、凌介は、それ、よく平気だな……」
「ぜんぜん平気じゃないですよ。覚悟してね」
その言葉通り、首筋に感じる彼の唇からはとめどなく熱い息が漏れ、凌介の欲望が今にもはち切れそうなのがわかった。
「なぁ、りょうすけ……んあ、あ……そこ、ぐいってして……」
「ああもう、えっろいなぁ。じゃあぐいってしましょうね。気持ちよくなってね」
顔が熱い。自分でねだったくせになんだか怖くて佳樹は身を縮こませたが、凌介はそんなことお構いなしに求めたとおりの刺激をくれた。そしてその瞬間、背筋にゾゾゾっと甘い痺れが走った。
「ウ、ンっ……あぁぁっ……やっ、……それっ……んあぁんっ、ごめんっ、声……出る!んひゃぁぁぁっ…!」
「いいえ、可愛いから気にしないで。……そうだ、ねぇ、佳樹、声たくさん出していいから、代わりにいっこだけ僕のお願い聞いてくれる?」
「へ?なに……?っいっ、ひ、あ……」
ふいに凌介の指の動きが止まり、激流から一転、温泉にでも浸かったような心地よさに佳樹は思わずため息を漏らした。
「あのね、佳樹と出会って、僕、大学行ってみたいなって思ったんです。勉強したり研究したりしたいなって。だいぶ遅いけど、そのぶん人生の一大決心でもあるというか、とにかく今日までできることはしたつもり。でもけっこうね、不安です。だから、佳樹、絶対受かるって言ってくれる?」
一息にそう言い切ると、凌介は後孔への刺激で屹立した佳樹の昂りにかぶりつく真似をしてみせた。お願い聞いてくれなきゃこうするぞと必死な眼差しがそう言っていた。
「う、あ……!言ってることとやってること無茶苦茶だよ、ばか!」
「若いんで、勘弁してください」
「話すなって!う、受かるかどうかは、知らない。んっ、あっ、てか……知ってても絶対言わない。でも、凌介の、面接が、アタマひとつ抜けてた……あっ、あ……」
「そりゃそうでしょうね、社会人経験あるし。でも嬉しいです、お礼」
「んぃぁぁっ……!」
カリ、と前歯が先端を掠め、直後、鈴口をすすられる快感に佳樹は両脚をバタつかせた。その間にも腹の奥の指は二本に増え三本に増え、体中がくまなく疼いた。
「そしたら僕もいい加減辛いし、佳樹、いい?優しくするから」
「ん……あぇ……?」
ぼんやりした顔でもしていたのか、凌介は耳元で「優しくする」と念を押した。真剣な凌介の横顔に今さら見惚れていただけだから誤解しないでほしい。それに、凌介が自分に優しくしなかったことなんて今まで一度だってなかった。
うつぶせて膝を立てたら、背後で息を呑む音がした。佳樹が自らの指で晒したその場所に、とうとう熱い楔が触れた。
「痛かったら言ってくださいね」
「ウン……」
「気持ちいい?」
「……わかんない……」
快感を認めるのがどうしても憚られて佳樹はまた嘘をついた。本当はもっといじくってほしかった。凌介の指先がある一点を擦ると、そわそわ、むずむず、へその下あたりに血液が集まる感じがするのだ。甘えるように腰を揺すったら、ちゃっかり興奮を覚えた股間が凌介の目の前に躍り出た。
「ここは気持ちいいって」
「う……てか、凌介は、それ、よく平気だな……」
「ぜんぜん平気じゃないですよ。覚悟してね」
その言葉通り、首筋に感じる彼の唇からはとめどなく熱い息が漏れ、凌介の欲望が今にもはち切れそうなのがわかった。
「なぁ、りょうすけ……んあ、あ……そこ、ぐいってして……」
「ああもう、えっろいなぁ。じゃあぐいってしましょうね。気持ちよくなってね」
顔が熱い。自分でねだったくせになんだか怖くて佳樹は身を縮こませたが、凌介はそんなことお構いなしに求めたとおりの刺激をくれた。そしてその瞬間、背筋にゾゾゾっと甘い痺れが走った。
「ウ、ンっ……あぁぁっ……やっ、……それっ……んあぁんっ、ごめんっ、声……出る!んひゃぁぁぁっ…!」
「いいえ、可愛いから気にしないで。……そうだ、ねぇ、佳樹、声たくさん出していいから、代わりにいっこだけ僕のお願い聞いてくれる?」
「へ?なに……?っいっ、ひ、あ……」
ふいに凌介の指の動きが止まり、激流から一転、温泉にでも浸かったような心地よさに佳樹は思わずため息を漏らした。
「あのね、佳樹と出会って、僕、大学行ってみたいなって思ったんです。勉強したり研究したりしたいなって。だいぶ遅いけど、そのぶん人生の一大決心でもあるというか、とにかく今日までできることはしたつもり。でもけっこうね、不安です。だから、佳樹、絶対受かるって言ってくれる?」
一息にそう言い切ると、凌介は後孔への刺激で屹立した佳樹の昂りにかぶりつく真似をしてみせた。お願い聞いてくれなきゃこうするぞと必死な眼差しがそう言っていた。
「う、あ……!言ってることとやってること無茶苦茶だよ、ばか!」
「若いんで、勘弁してください」
「話すなって!う、受かるかどうかは、知らない。んっ、あっ、てか……知ってても絶対言わない。でも、凌介の、面接が、アタマひとつ抜けてた……あっ、あ……」
「そりゃそうでしょうね、社会人経験あるし。でも嬉しいです、お礼」
「んぃぁぁっ……!」
カリ、と前歯が先端を掠め、直後、鈴口をすすられる快感に佳樹は両脚をバタつかせた。その間にも腹の奥の指は二本に増え三本に増え、体中がくまなく疼いた。
「そしたら僕もいい加減辛いし、佳樹、いい?優しくするから」
「ん……あぇ……?」
ぼんやりした顔でもしていたのか、凌介は耳元で「優しくする」と念を押した。真剣な凌介の横顔に今さら見惚れていただけだから誤解しないでほしい。それに、凌介が自分に優しくしなかったことなんて今まで一度だってなかった。
うつぶせて膝を立てたら、背後で息を呑む音がした。佳樹が自らの指で晒したその場所に、とうとう熱い楔が触れた。
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