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第33章~転生王子と出会いと別れ
旅での学び
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エドに視察団と一緒に来たと言われ、俺たちは目を瞬かせた。
「し、視察団と一緒に!?」
レイが聞き返すと、エドは笑顔で頷く。
「はい。クロノア王国からずっと、視察団に同行しています」
俺は二人の顔を窺いながら尋ねる。
「その同行っていうのは、もしかして身分を隠しての同行なの?レイも言っていたけど、王族として同行するとなると、護衛とか身の回りのお世話をする人を入れたりするから、人数が増えて大変だよね?」
隊の統制がとりにくくなる上に、視察費用が数倍に跳ね上がってしまう。
自給自足でやってきたクロノアが、視察にそこまでの費用を割けないはずだ。
俺の質問に、ヴァンは少し視線を下げ、言い辛そうな表情で口を開く。
「その……エド様の希望で、視察団の時は職人の息子ということになっています。護衛は多めに入れてはおりますが、身の回りの世話をしてくれるメイドや料理人などは入れていません」
俺は驚いて、さらに聞き返す。
「え!平民として、同行しているの!?」
「てっきり、団長さんの息子としてだと思ったわ」
アリスの言葉に、レイたちも驚愕した様子で頷く。
俺もそう思っていた。
団長は通常、視察団メンバーの中で最も爵位の高い者が務める。つまり、貴族だ。
その息子であれば、小さな子供であっても同等の待遇が得られるはずである。
「初めはそのつもりだったんですけど、エド様に拒まれまして……」
ヴァンがため息を吐くと、エドは唇を尖らせる。
「せっかく国を出るのだから、いろいろな経験をしなくては意味がないだろう。民と同じ目線に立つことは、僕にとって重要なことなのだ。本当は馬車や宿の部屋も職人たちと一緒が良かったが、ヴァンたちが止めるから我慢したんだぞ」
偉いだろうとばかりに胸を張るエドに、ヴァンは眉を顰める。
「安全面を考えたら、それは当然でしょう」
どうやら平民としてとは言いつつ、部屋や馬車は貴族用を使っていたようだ。
そりゃあ、そうだよねぇ。その方が格段に安全だ。
貴族が泊まる高級宿などは、宿で雇った護衛を見張りとして配置していることが多い。
平民用の宿屋より、守りが厳重なのである。
厳重なのには幾つか理由があるんだよね。
護衛のいる宿はそれだけでお客にとって信用度が上がるし、安心して過ごせればリピーターも増える。
何より、全く防犯対策をしていない時に、自分の宿で貴族に何かあった場合、店主や宿側に処罰が下る可能性があるからなぁ。
馬車に関しても、エドが平民の馬車を使うとなれば、どうしても周りに護衛を配置せざるを得なくなる。
平民の乗る馬車を厳重に守っていたら、違和感があるもんね。
要人が隠れているのではないかと怪しまれるし、狙われる。
それだったら、エドをこっそり貴族用の部屋や、馬車に紛れ込ませた方が簡単だ。
レイはホッと息を吐く。
「宿と移動が貴族待遇ならまだマシか」
トーマは「うんうん」と頷いて、朗らかに笑う。
「長距離の旅の中で、宿や馬車が辛いもんねぇ」
安堵する俺たちに、エドは真面目な顔で訴える。
「確かに、僕は一部貴族待遇を受けています。しかし、そんな中でも、いろいろな経験を経て成長したのです」
「いろいろな経験?たとえば?」
俺が興味津々で尋ねると、エドは思い出す仕草で視線を上げる。
「え~っと、たとえば……。あ!視察団は国境を越える時、検問の時間が長いんですよ。国境を何度も通るうちに、辛抱強さを身につけました」
あぁ、国境かぁ。
王族なら多少は早く通してもらえるんだけど、視察団の場合はしょうがないよね。
国境を守る警備兵は、自国に入れる人間や品物を、しっかり見極めなければならない。
視察団は通常、入国予定の国々に申請をして事前に通行許可をもらっているけれど、他の一団より人も積荷も多いからね。
どさくさに紛れて、危険人物を入れたり、国が許可していない物を持ち込まれたら大変だもん。
どうしても検問の時間が長くなってしまうのだ。
まぁ、視察団に限らず、入国する国の情勢や方針変化によって国境通過に時間がかかったり、入国自体できなかったり……。よくあることではあるんだけどね。
王族であるエドにとっては、衝撃だったんだろうな。
「それは大変だったね」
俺は小さく笑って、エドを労う。
褒められたと思ったのか、エドは笑顔で身を乗り出す。
「他にもいろいろ学びましたよ!悪路を走行中の馬車ではちゃんとつかまっていないと転がるってことや、市場で目新しものに飛びついてふらふら歩くと迷子になるということを学びました」
旅の初歩とも言える可愛い経験に、俺とアリスは微笑んで相槌を打つ。
「それから、木造の古い宿屋は歩くと床板がギィギィ鳴るんですよ。そんなことも知らずに走った僕は、いったいどうなったとと思います?」
急に問題を出されて、少し戸惑いつつ俺は答える。
「他の人に迷惑になって、注意された?」
エドは驚嘆した顔で、コクコクと頷いた。
「さすがですね!そうなんです!しかも、そういう宿は壁も薄くて、いつものように話をしていたら、隣の部屋の宿泊客に怒られたんです!」
俺の横でレイが「そりゃ、そうだろ」と呟く。
しかし、それが聞こえなかったのか、エドは得意満面で胸を張る。
「それ以来、僕は静かに歩く技と、小声で話す術を身につけました」
誇らしげなエドの隣で、ヴァンは頭を押さえていた。
カイルはそんなヴァンに、同情めいた視線を向ける。
「ここに来るまで大変だったな」
憂鬱な顔でヴァンは頷く。
「はい。大変なんです。頑張って学ぼうという気概はあるのですが……。気苦労が絶えなくて。この前は森での休憩中にいろいろありまして……」
「いろいろ?」
カイルが尋ねると、後ろに控えていた護衛たちが答える。
「エドモンド様が魔獣が現れたと叫ばれ」
「視察団が混乱状態になったのです」
それを聞いて、俺たちは声を揃えて言った。
「「「「「魔獣!?」」」」」
のんびりと話を聞いていたのに、突然物騒な話になったぞ。
魔獣とは、もともとは普通の動物だったものだ。
それが、非道な行いを繰り返すうちに、魔獣へと変化していく。
その性質は残忍で、凶暴。強大な力を手に入れる代わりに、自我を失う。
動物と話ができる俺が、唯一対話できない相手である。
魔獣に変化した時に、能力や容姿が変わることがあるんだよね。
小型のものでも魔獣になって巨大化したら被害は大きくなるし、群れで行動する動物の中に魔獣になった個体がいると周りも影響されて魔獣化していく場合もある。
放っておいたらいけない、危険な存在だ。
魔獣化する前なら元の性質に戻ることもあるそうだが、完全な魔獣になってしまえば元に戻す術はない。
ただ、討伐するにも魔獣は聖属性しか効かないんだよね。
聖属性の動物は稀少だからなぁ。
一般の人は、魔獣の対抗手段が殆どない。
そんな魔獣が現れたと言われたら、視察団がパニックになるのも当然である。
「どんな魔獣だったんだ?」
「怪我はなかったの?」
「クリティア聖教会には連絡したのか?」
カイルと俺とレイが、ほぼ同時に質問をする。
魔獣が出た場合は、速やかに聖クリティア教会へ連絡をするのが鉄則だ。
彼らは強力な結界を作ることができる者や、教会所属の信徒には聖属性の動物を召喚獣にしている者が多く、その者たちで構成されている討伐隊がある。
すると、ヴァンと護衛たちが、慌てて「いえ、いえ」「違います、違います」と否定した。
「誤解させてすみません。現れたのは野生の山犬で、魔獣ではなかったのです」
ヴァンの説明に、俺たちは安堵する。
魔獣じゃない山犬かぁ。
だけど、じゃあ、どういうことだ?
エドの勘違いってことかな?
俺たちはその答えを求めるように、エドに視線を向ける。
「し、視察団と一緒に!?」
レイが聞き返すと、エドは笑顔で頷く。
「はい。クロノア王国からずっと、視察団に同行しています」
俺は二人の顔を窺いながら尋ねる。
「その同行っていうのは、もしかして身分を隠しての同行なの?レイも言っていたけど、王族として同行するとなると、護衛とか身の回りのお世話をする人を入れたりするから、人数が増えて大変だよね?」
隊の統制がとりにくくなる上に、視察費用が数倍に跳ね上がってしまう。
自給自足でやってきたクロノアが、視察にそこまでの費用を割けないはずだ。
俺の質問に、ヴァンは少し視線を下げ、言い辛そうな表情で口を開く。
「その……エド様の希望で、視察団の時は職人の息子ということになっています。護衛は多めに入れてはおりますが、身の回りの世話をしてくれるメイドや料理人などは入れていません」
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「え!平民として、同行しているの!?」
「てっきり、団長さんの息子としてだと思ったわ」
アリスの言葉に、レイたちも驚愕した様子で頷く。
俺もそう思っていた。
団長は通常、視察団メンバーの中で最も爵位の高い者が務める。つまり、貴族だ。
その息子であれば、小さな子供であっても同等の待遇が得られるはずである。
「初めはそのつもりだったんですけど、エド様に拒まれまして……」
ヴァンがため息を吐くと、エドは唇を尖らせる。
「せっかく国を出るのだから、いろいろな経験をしなくては意味がないだろう。民と同じ目線に立つことは、僕にとって重要なことなのだ。本当は馬車や宿の部屋も職人たちと一緒が良かったが、ヴァンたちが止めるから我慢したんだぞ」
偉いだろうとばかりに胸を張るエドに、ヴァンは眉を顰める。
「安全面を考えたら、それは当然でしょう」
どうやら平民としてとは言いつつ、部屋や馬車は貴族用を使っていたようだ。
そりゃあ、そうだよねぇ。その方が格段に安全だ。
貴族が泊まる高級宿などは、宿で雇った護衛を見張りとして配置していることが多い。
平民用の宿屋より、守りが厳重なのである。
厳重なのには幾つか理由があるんだよね。
護衛のいる宿はそれだけでお客にとって信用度が上がるし、安心して過ごせればリピーターも増える。
何より、全く防犯対策をしていない時に、自分の宿で貴族に何かあった場合、店主や宿側に処罰が下る可能性があるからなぁ。
馬車に関しても、エドが平民の馬車を使うとなれば、どうしても周りに護衛を配置せざるを得なくなる。
平民の乗る馬車を厳重に守っていたら、違和感があるもんね。
要人が隠れているのではないかと怪しまれるし、狙われる。
それだったら、エドをこっそり貴族用の部屋や、馬車に紛れ込ませた方が簡単だ。
レイはホッと息を吐く。
「宿と移動が貴族待遇ならまだマシか」
トーマは「うんうん」と頷いて、朗らかに笑う。
「長距離の旅の中で、宿や馬車が辛いもんねぇ」
安堵する俺たちに、エドは真面目な顔で訴える。
「確かに、僕は一部貴族待遇を受けています。しかし、そんな中でも、いろいろな経験を経て成長したのです」
「いろいろな経験?たとえば?」
俺が興味津々で尋ねると、エドは思い出す仕草で視線を上げる。
「え~っと、たとえば……。あ!視察団は国境を越える時、検問の時間が長いんですよ。国境を何度も通るうちに、辛抱強さを身につけました」
あぁ、国境かぁ。
王族なら多少は早く通してもらえるんだけど、視察団の場合はしょうがないよね。
国境を守る警備兵は、自国に入れる人間や品物を、しっかり見極めなければならない。
視察団は通常、入国予定の国々に申請をして事前に通行許可をもらっているけれど、他の一団より人も積荷も多いからね。
どさくさに紛れて、危険人物を入れたり、国が許可していない物を持ち込まれたら大変だもん。
どうしても検問の時間が長くなってしまうのだ。
まぁ、視察団に限らず、入国する国の情勢や方針変化によって国境通過に時間がかかったり、入国自体できなかったり……。よくあることではあるんだけどね。
王族であるエドにとっては、衝撃だったんだろうな。
「それは大変だったね」
俺は小さく笑って、エドを労う。
褒められたと思ったのか、エドは笑顔で身を乗り出す。
「他にもいろいろ学びましたよ!悪路を走行中の馬車ではちゃんとつかまっていないと転がるってことや、市場で目新しものに飛びついてふらふら歩くと迷子になるということを学びました」
旅の初歩とも言える可愛い経験に、俺とアリスは微笑んで相槌を打つ。
「それから、木造の古い宿屋は歩くと床板がギィギィ鳴るんですよ。そんなことも知らずに走った僕は、いったいどうなったとと思います?」
急に問題を出されて、少し戸惑いつつ俺は答える。
「他の人に迷惑になって、注意された?」
エドは驚嘆した顔で、コクコクと頷いた。
「さすがですね!そうなんです!しかも、そういう宿は壁も薄くて、いつものように話をしていたら、隣の部屋の宿泊客に怒られたんです!」
俺の横でレイが「そりゃ、そうだろ」と呟く。
しかし、それが聞こえなかったのか、エドは得意満面で胸を張る。
「それ以来、僕は静かに歩く技と、小声で話す術を身につけました」
誇らしげなエドの隣で、ヴァンは頭を押さえていた。
カイルはそんなヴァンに、同情めいた視線を向ける。
「ここに来るまで大変だったな」
憂鬱な顔でヴァンは頷く。
「はい。大変なんです。頑張って学ぼうという気概はあるのですが……。気苦労が絶えなくて。この前は森での休憩中にいろいろありまして……」
「いろいろ?」
カイルが尋ねると、後ろに控えていた護衛たちが答える。
「エドモンド様が魔獣が現れたと叫ばれ」
「視察団が混乱状態になったのです」
それを聞いて、俺たちは声を揃えて言った。
「「「「「魔獣!?」」」」」
のんびりと話を聞いていたのに、突然物騒な話になったぞ。
魔獣とは、もともとは普通の動物だったものだ。
それが、非道な行いを繰り返すうちに、魔獣へと変化していく。
その性質は残忍で、凶暴。強大な力を手に入れる代わりに、自我を失う。
動物と話ができる俺が、唯一対話できない相手である。
魔獣に変化した時に、能力や容姿が変わることがあるんだよね。
小型のものでも魔獣になって巨大化したら被害は大きくなるし、群れで行動する動物の中に魔獣になった個体がいると周りも影響されて魔獣化していく場合もある。
放っておいたらいけない、危険な存在だ。
魔獣化する前なら元の性質に戻ることもあるそうだが、完全な魔獣になってしまえば元に戻す術はない。
ただ、討伐するにも魔獣は聖属性しか効かないんだよね。
聖属性の動物は稀少だからなぁ。
一般の人は、魔獣の対抗手段が殆どない。
そんな魔獣が現れたと言われたら、視察団がパニックになるのも当然である。
「どんな魔獣だったんだ?」
「怪我はなかったの?」
「クリティア聖教会には連絡したのか?」
カイルと俺とレイが、ほぼ同時に質問をする。
魔獣が出た場合は、速やかに聖クリティア教会へ連絡をするのが鉄則だ。
彼らは強力な結界を作ることができる者や、教会所属の信徒には聖属性の動物を召喚獣にしている者が多く、その者たちで構成されている討伐隊がある。
すると、ヴァンと護衛たちが、慌てて「いえ、いえ」「違います、違います」と否定した。
「誤解させてすみません。現れたのは野生の山犬で、魔獣ではなかったのです」
ヴァンの説明に、俺たちは安堵する。
魔獣じゃない山犬かぁ。
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