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118.春花と新しい家
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近所の桜がちょうど見頃を迎えた頃。
座敷童の春花が新しい家主を見つけ、その家に住むことになったという手紙が届いた。
差出人は近衛 広武さんという男性から。
春花の新しい家主さんで、ぜひ俺達を家に招待したいとのことだった。
座敷童が新しい家主を選ぶ条件の中には、座敷童の姿が見えることがあるそうだが、今度の家主さんは波長が特に合うらしく会話を交す事が出来るらしい。
会話の中で俺達の話が出たようで、俺達にぜひ会ってみたくなったという。
その後、結月さんが近衛さんと連絡を取ってくれて、日曜日に近衛家に訪問することになった。
結月さんと俺と火焔の他に、慧や紗雪、智樹や千景も一緒である。
「新しいお家が見つかって良かったわね」
紗雪の言葉に、俺は微笑む。
「安心したよ」
俺の胸ポケットから顔を出した小鬼の火焔も、嬉しげにコクコクと頷く。
春花が前の家主に愛想をつかして家を出たのが、去年の秋。
新しい家が見つかるまでに、約半年くらいかかっている。
その間、座敷童は家につく妖怪だから、見つからない状況は良くないのではないかと心配していた。
「今だから言えることだけど、俺は正直、新しい家が見つからないんじゃないかって思ってた」
そう言う千景に、智樹は腕組みして唸る。
「わかる。実は俺もそう思ってた。春花ちゃんの条件、かなり厳しかったからなぁ」
家が見つかるまでの間、春花は時々結月邸を訪れては、進捗を教えてくれていた。
その時の口癖が『私の条件に合う人と家がない』だった。
春花の新しい家主に求める条件は、座敷童が見えること以外にも複数ある。
・真面目で努力家。
・家を継いでいる長男であること。
・自分の考えがあった上で、人の意見を聞いて取り入れる柔軟性がある人。
・結婚し、すでに跡継ぎがいる。
・年齢は二十代から六十代くらい。
他にもあるけれど、上げたらきりがないので省略する。
人柄の条件以外にも、家の条件もあった。
土地付きの持ち家、梁や柱がしっかりしている古民家、縁側があって庭が広い……などなど。
現代社会において、なかなか見つけるのが難しそうな人と家の条件ばかりだ。
とは言え、座敷童は一度家に入れば、家と家主を何代にもわたり守っていくことになる。
春花が適当に選べないという気持ちもよくわかる。
だからこそ、新しい家主が見つかって良かったと心から思っていた。
近衛さんの家は、俺達の住む街から山を二つほど越えた、バスで四十分ほどの場所にあった。
バスを降りた慧が、訝しげに辺りを見回す。
「本当にこの辺なのか?春花の好む家がありそうには見えないが……」
確かにバス停の周りは、新しい家が建ち並び、公園では真新しい遊具で遊ぶ子供達の姿が見える。
春花の好む古民家などありそうになかった。
「古い家だとしたら、多分この奥じゃないかな。江戸時代に来た時に、村の集落があった気がする」
そう言って、結月さんは西側にある道を指し示す。
江戸時代……村の集落……。
結月さんが千年近く生きる妖狐だとわかっていても、何百年も昔のことをつい先日のことのように話されるのは、やっぱり変な感じがする。
「結月様の記憶は合ってますよ。携帯のナビでも、そっちを示してます」
智樹はニッと笑って、携帯画面上の地図をこちらに見せる。
「案内します。行きましょう」
智樹が先頭に立って歩く。西にある横道に入って住宅街を抜けると、小高い丘の上に数件の家が見えた。
どっしりとした形の古い日本家屋だ。感じから言って、百年は経っているのではないかと思う。
「あの家だな」
智樹が携帯を確認しつつ指差したのは、腰ほどの高さの竹垣に囲まれた家だった。
表の門扉から敷地内に入って、玄関のインターフォンを押す。
「はぁーい」
インターフォンからではなく、家の中から男性の声が聞こえた。
ややして扉が横にガラリと開き、五十代くらいの男性が現れる。
この人が春花の新しい家主さんの近衛さんだろうか?
「いらっしゃいま……」
出迎えの言葉を言いかけた近衛さんは、口をポカンと開けたまま俺達を見回し、結月さんで視線を止めた。
「……あやかしの方々って、見目麗しいんですね」
驚きのためか、近衛さんから思わず本音が漏れる。
まぁ、俺と智樹は平均的だが、結月さん達は美形揃いだもんな。驚くのも無理はない。
そんな彼に結月さんはにっこりと微笑む。
「結月と申します。本日はお招きいただきありがとうございます」
近衛さんはハッと気付いて、深々と頭を下げた。
「いらっしゃいませ。こんな田舎までご足労いただきありがとうございます。どうぞ中におはいりください」
そう言って、家の中へと招き入れる。
入ると、ちょうど春花が奥の廊下から歩いてくる所だった。
「結月様ようこそいらっしゃいました。貴方達もいらっしゃい。来てくれてありがとう」
俺達の前に立った春花は、花が綻ぶかの如き微笑みを浮かべる。
新しい家と家主が出来たからだろうか、以前会った時よりもとても元気そうだった。
「久しぶり。元気そうだね」
俺が言うと、春花は嬉しそうな顔で頷く。
「ええ。やっぱり家があるというのは落ち着くわ」
「春花。私はお茶を淹れてくるから、案内お願いできるかい?」
近衛さんが春花にお願いすると、春花は俺の手を引く。
「わかったわ。皆、お庭の見える部屋を案内するわ。縁側もあるのよ」
無邪気な笑顔は、子供の容姿ながら大人びている春花には珍しいものだ。
いや、本来の座敷童は子供の妖怪。元々これが自然なのかもしれない。
案内された部屋は二十畳ほどの部屋で、春花の言った通り広い縁側があり、部屋の目の前が庭になっている。
庭には様々な種類の植木があり、小さな池があり鯉もいた。
家を囲う竹垣の先には、先ほどのニュータウンと山が見える。
この縁側に座れば、四季の移り変わりが楽しめるだろう。
梁や柱、廊下も飴色に輝き、大切に使われている家だとわかる。
「古民家で庭と縁側。確かに春花の好きそうな家だな」
「よく見つけたね。春花ちゃん」
慧と智樹が庭の景色を眺めながら言うと、春花は小さく笑った。
「好みの家があったから、竹垣越しに眺めていたの。『このお庭素敵だわ』って独り言を呟いていたら、庭の手入れをしていた広武が『お嬢さん、どうもありがとう』って言ってね。それで、見えるだけでなく私の声が聞こえる人なんだってわかったのよ」
「それから何回かうちの庭を観に来てくれまして、話をするようになったんです」
そう言いながら、近衛さんがお盆にお茶を載せて部屋へ入ってきた。その後ろには、年配の女性がいる。
近衛さんが「家内の志乃です」と紹介してくれ、俺達は手土産を渡すと共に改めて自己紹介をした。
「ありがとうございます。皆様のことは主人や春花ちゃんに聞いております」
春花の方をチラッと見て微笑む志乃さんに、俺達は驚く。
「志乃さんも春花のことが見えるだけでなく、言葉もわかるんですか?」
「実は息子の誠司や、孫の真守もそうなんですよ」
近衛さんの言葉に続き、春花が少し身を乗り出して言う。
「真守はまだ子供だから見えるのかもしれないけど、志乃と誠司は大人なのによ。すごいでしょ」
子供の頃に見えていた座敷童も、大人になるに連れ見えなくなり、忘れていくことが多いそうだ。
それを考えれば、すごいことだと言える。
「霊力の高い血族ですと、蒼真くんのように見る能力を受け継ぐこともあるので、息子さんやお孫さんが見えることもあります。しかし、奥様もというのは珍しいですね」
結月さんの言葉に、志乃さんはクスクスと笑う。
「幽霊とかだって見たことがなかったのに、座敷童が見えるなんて不思議ですよね」
「座敷童は陽の気、幽霊は陰の気で性質が異なりますから」
結月さんがそう教えると、志乃さんは目を瞬かせる。
「あら、そうなんですか?」
「そうよ。幽霊と一緒にしないでちょうだい」
ちょっと口を尖らせる春花に、志乃さんは困り顔で笑う。
「春花ちゃん、ごめんなさいね」
志乃さんが陽の気をとらえやすいというのは、ふんわりとした雰囲気でなんとなくわかった。
「我々は春花のことが見え、話すことも出来るので、座敷童だと打ち明けられた時、とても信じられなかったんですが……」
近衛さんが優しげな目で、春花を見つめて言う。
「ご近所さんには春花のことが見えないこともありまして、だんだん本当のことなんだと……。あやかしの世界というのは複雑すぎて私にはまだわかりませんが、春花の家族になってあげられたらと思っております」
「うちなら一人きりにすることもないですから、ご安心ください」
誠実そうな二人の言葉に、俺達も安心する。
「良かったね。春花」
俺の言葉に春花は嬉しそうに頷いた。
座敷童の春花が新しい家主を見つけ、その家に住むことになったという手紙が届いた。
差出人は近衛 広武さんという男性から。
春花の新しい家主さんで、ぜひ俺達を家に招待したいとのことだった。
座敷童が新しい家主を選ぶ条件の中には、座敷童の姿が見えることがあるそうだが、今度の家主さんは波長が特に合うらしく会話を交す事が出来るらしい。
会話の中で俺達の話が出たようで、俺達にぜひ会ってみたくなったという。
その後、結月さんが近衛さんと連絡を取ってくれて、日曜日に近衛家に訪問することになった。
結月さんと俺と火焔の他に、慧や紗雪、智樹や千景も一緒である。
「新しいお家が見つかって良かったわね」
紗雪の言葉に、俺は微笑む。
「安心したよ」
俺の胸ポケットから顔を出した小鬼の火焔も、嬉しげにコクコクと頷く。
春花が前の家主に愛想をつかして家を出たのが、去年の秋。
新しい家が見つかるまでに、約半年くらいかかっている。
その間、座敷童は家につく妖怪だから、見つからない状況は良くないのではないかと心配していた。
「今だから言えることだけど、俺は正直、新しい家が見つからないんじゃないかって思ってた」
そう言う千景に、智樹は腕組みして唸る。
「わかる。実は俺もそう思ってた。春花ちゃんの条件、かなり厳しかったからなぁ」
家が見つかるまでの間、春花は時々結月邸を訪れては、進捗を教えてくれていた。
その時の口癖が『私の条件に合う人と家がない』だった。
春花の新しい家主に求める条件は、座敷童が見えること以外にも複数ある。
・真面目で努力家。
・家を継いでいる長男であること。
・自分の考えがあった上で、人の意見を聞いて取り入れる柔軟性がある人。
・結婚し、すでに跡継ぎがいる。
・年齢は二十代から六十代くらい。
他にもあるけれど、上げたらきりがないので省略する。
人柄の条件以外にも、家の条件もあった。
土地付きの持ち家、梁や柱がしっかりしている古民家、縁側があって庭が広い……などなど。
現代社会において、なかなか見つけるのが難しそうな人と家の条件ばかりだ。
とは言え、座敷童は一度家に入れば、家と家主を何代にもわたり守っていくことになる。
春花が適当に選べないという気持ちもよくわかる。
だからこそ、新しい家主が見つかって良かったと心から思っていた。
近衛さんの家は、俺達の住む街から山を二つほど越えた、バスで四十分ほどの場所にあった。
バスを降りた慧が、訝しげに辺りを見回す。
「本当にこの辺なのか?春花の好む家がありそうには見えないが……」
確かにバス停の周りは、新しい家が建ち並び、公園では真新しい遊具で遊ぶ子供達の姿が見える。
春花の好む古民家などありそうになかった。
「古い家だとしたら、多分この奥じゃないかな。江戸時代に来た時に、村の集落があった気がする」
そう言って、結月さんは西側にある道を指し示す。
江戸時代……村の集落……。
結月さんが千年近く生きる妖狐だとわかっていても、何百年も昔のことをつい先日のことのように話されるのは、やっぱり変な感じがする。
「結月様の記憶は合ってますよ。携帯のナビでも、そっちを示してます」
智樹はニッと笑って、携帯画面上の地図をこちらに見せる。
「案内します。行きましょう」
智樹が先頭に立って歩く。西にある横道に入って住宅街を抜けると、小高い丘の上に数件の家が見えた。
どっしりとした形の古い日本家屋だ。感じから言って、百年は経っているのではないかと思う。
「あの家だな」
智樹が携帯を確認しつつ指差したのは、腰ほどの高さの竹垣に囲まれた家だった。
表の門扉から敷地内に入って、玄関のインターフォンを押す。
「はぁーい」
インターフォンからではなく、家の中から男性の声が聞こえた。
ややして扉が横にガラリと開き、五十代くらいの男性が現れる。
この人が春花の新しい家主さんの近衛さんだろうか?
「いらっしゃいま……」
出迎えの言葉を言いかけた近衛さんは、口をポカンと開けたまま俺達を見回し、結月さんで視線を止めた。
「……あやかしの方々って、見目麗しいんですね」
驚きのためか、近衛さんから思わず本音が漏れる。
まぁ、俺と智樹は平均的だが、結月さん達は美形揃いだもんな。驚くのも無理はない。
そんな彼に結月さんはにっこりと微笑む。
「結月と申します。本日はお招きいただきありがとうございます」
近衛さんはハッと気付いて、深々と頭を下げた。
「いらっしゃいませ。こんな田舎までご足労いただきありがとうございます。どうぞ中におはいりください」
そう言って、家の中へと招き入れる。
入ると、ちょうど春花が奥の廊下から歩いてくる所だった。
「結月様ようこそいらっしゃいました。貴方達もいらっしゃい。来てくれてありがとう」
俺達の前に立った春花は、花が綻ぶかの如き微笑みを浮かべる。
新しい家と家主が出来たからだろうか、以前会った時よりもとても元気そうだった。
「久しぶり。元気そうだね」
俺が言うと、春花は嬉しそうな顔で頷く。
「ええ。やっぱり家があるというのは落ち着くわ」
「春花。私はお茶を淹れてくるから、案内お願いできるかい?」
近衛さんが春花にお願いすると、春花は俺の手を引く。
「わかったわ。皆、お庭の見える部屋を案内するわ。縁側もあるのよ」
無邪気な笑顔は、子供の容姿ながら大人びている春花には珍しいものだ。
いや、本来の座敷童は子供の妖怪。元々これが自然なのかもしれない。
案内された部屋は二十畳ほどの部屋で、春花の言った通り広い縁側があり、部屋の目の前が庭になっている。
庭には様々な種類の植木があり、小さな池があり鯉もいた。
家を囲う竹垣の先には、先ほどのニュータウンと山が見える。
この縁側に座れば、四季の移り変わりが楽しめるだろう。
梁や柱、廊下も飴色に輝き、大切に使われている家だとわかる。
「古民家で庭と縁側。確かに春花の好きそうな家だな」
「よく見つけたね。春花ちゃん」
慧と智樹が庭の景色を眺めながら言うと、春花は小さく笑った。
「好みの家があったから、竹垣越しに眺めていたの。『このお庭素敵だわ』って独り言を呟いていたら、庭の手入れをしていた広武が『お嬢さん、どうもありがとう』って言ってね。それで、見えるだけでなく私の声が聞こえる人なんだってわかったのよ」
「それから何回かうちの庭を観に来てくれまして、話をするようになったんです」
そう言いながら、近衛さんがお盆にお茶を載せて部屋へ入ってきた。その後ろには、年配の女性がいる。
近衛さんが「家内の志乃です」と紹介してくれ、俺達は手土産を渡すと共に改めて自己紹介をした。
「ありがとうございます。皆様のことは主人や春花ちゃんに聞いております」
春花の方をチラッと見て微笑む志乃さんに、俺達は驚く。
「志乃さんも春花のことが見えるだけでなく、言葉もわかるんですか?」
「実は息子の誠司や、孫の真守もそうなんですよ」
近衛さんの言葉に続き、春花が少し身を乗り出して言う。
「真守はまだ子供だから見えるのかもしれないけど、志乃と誠司は大人なのによ。すごいでしょ」
子供の頃に見えていた座敷童も、大人になるに連れ見えなくなり、忘れていくことが多いそうだ。
それを考えれば、すごいことだと言える。
「霊力の高い血族ですと、蒼真くんのように見る能力を受け継ぐこともあるので、息子さんやお孫さんが見えることもあります。しかし、奥様もというのは珍しいですね」
結月さんの言葉に、志乃さんはクスクスと笑う。
「幽霊とかだって見たことがなかったのに、座敷童が見えるなんて不思議ですよね」
「座敷童は陽の気、幽霊は陰の気で性質が異なりますから」
結月さんがそう教えると、志乃さんは目を瞬かせる。
「あら、そうなんですか?」
「そうよ。幽霊と一緒にしないでちょうだい」
ちょっと口を尖らせる春花に、志乃さんは困り顔で笑う。
「春花ちゃん、ごめんなさいね」
志乃さんが陽の気をとらえやすいというのは、ふんわりとした雰囲気でなんとなくわかった。
「我々は春花のことが見え、話すことも出来るので、座敷童だと打ち明けられた時、とても信じられなかったんですが……」
近衛さんが優しげな目で、春花を見つめて言う。
「ご近所さんには春花のことが見えないこともありまして、だんだん本当のことなんだと……。あやかしの世界というのは複雑すぎて私にはまだわかりませんが、春花の家族になってあげられたらと思っております」
「うちなら一人きりにすることもないですから、ご安心ください」
誠実そうな二人の言葉に、俺達も安心する。
「良かったね。春花」
俺の言葉に春花は嬉しそうに頷いた。
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