16 / 50
一章◆お見合い
16
しおりを挟む
コンビニでペットボトルのラベルを見て無意識に広人を思い出す。
他にはどんなデザインを手掛けているのだろうか。
ショッピングモールの自販機で買って貰ったジュースの他の味が置いてあり、これも広人が手掛けたのだろうかと手に取る。
もう関係ない人なんだとわかっているのに、普段は買わないようなジュースを無意識にレジに持っていく自分に嫌気がさした。
「優しい甘さの潤い、か。」
ラベルのデザインはイラストだけではなくキャッチコピーのような文字も入っている。
先日広人に教えてもらったことを思い出しながら、まじまじとラベルを眺めてみた。
色使いや文字の書体、繊細に描かれているフルーツ。
そのどれもが丁寧に描かれていて、すっと頭に入りやすい。
普段何の気なしに触れている飲料水なのに、デザインの行程を考えると何とも感慨深いものに変わる。
ひとくち飲むと、フルーツの甘味が体全体に広がり、優しく潤っていくようだった。
他にはどんなデザインを手掛けているのだろうか。
ショッピングモールの自販機で買って貰ったジュースの他の味が置いてあり、これも広人が手掛けたのだろうかと手に取る。
もう関係ない人なんだとわかっているのに、普段は買わないようなジュースを無意識にレジに持っていく自分に嫌気がさした。
「優しい甘さの潤い、か。」
ラベルのデザインはイラストだけではなくキャッチコピーのような文字も入っている。
先日広人に教えてもらったことを思い出しながら、まじまじとラベルを眺めてみた。
色使いや文字の書体、繊細に描かれているフルーツ。
そのどれもが丁寧に描かれていて、すっと頭に入りやすい。
普段何の気なしに触れている飲料水なのに、デザインの行程を考えると何とも感慨深いものに変わる。
ひとくち飲むと、フルーツの甘味が体全体に広がり、優しく潤っていくようだった。
0
お気に入りに追加
64
あなたにおすすめの小説
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
じれったい夜の残像
ペコかな
恋愛
キャリアウーマンの美咲は、日々の忙しさに追われながらも、
ふとした瞬間に孤独を感じることが増えていた。
そんな彼女の前に、昔の恋人であり今は経営者として成功している涼介が突然現れる。
再会した涼介は、冷たく離れていったかつての面影とは違い、成熟しながらも情熱的な姿勢で美咲に接する。
再燃する恋心と、互いに抱える過去の傷が交錯する中で、
美咲は「じれったい」感情に翻弄される。

記憶がないなら私は……
しがと
恋愛
ずっと好きでようやく付き合えた彼が記憶を無くしてしまった。しかも私のことだけ。そして彼は以前好きだった女性に私の目の前で抱きついてしまう。もう諦めなければいけない、と彼のことを忘れる決意をしたが……。 *全4話


夫が寵姫に夢中ですので、私は離宮で気ままに暮らします
希猫 ゆうみ
恋愛
王妃フランチェスカは見切りをつけた。
国王である夫ゴドウィンは踊り子上がりの寵姫マルベルに夢中で、先に男児を産ませて寵姫の子を王太子にするとまで嘯いている。
隣国王女であったフランチェスカの莫大な持参金と、結婚による同盟が国を支えてるというのに、恩知らずも甚だしい。
「勝手にやってください。私は離宮で気ままに暮らしますので」


好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。

今日は私の結婚式
豆狸
恋愛
ベッドの上には、幼いころからの婚約者だったレーナと同じ色の髪をした女性の腐り爛れた死体があった。
彼女が着ているドレスも、二日前僕とレーナの父が結婚を拒むレーナを屋根裏部屋へ放り込んだときに着ていたものと同じである。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる