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好きって言ってなかったっけ?
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「姫乃さん、ごめんね。せっかくいろいろ教えてくれたのに」
お詫びの品と称したロールケーキを片手に、私はお兄ちゃん家に足を運んだ。
お見合いするために結婚相談所を紹介してくれた姫乃さんに申し訳なくて、有名ショップの美味しいロールケーキを並んで手に入れた私。物が全てではないけれど、誠意は見せたいところ。
「使う使わないは人の自由だもの、気にしなくていいのに。でも、ありがとう。私ロールケーキ大好きなの。なぎさちゃんも一緒に食べましょう?」
姫乃さんは柔らかく笑うと、私の分までロールケーキを取り分けて紅茶まで淹れてくれた。姫乃さんの優しさは空気を穏やかにさせる。
「でね、実は彼氏ができたの」
「えっ?」
「は?」
姫乃さんがポカンとする後ろで、したたかに話を聞いていた兄までもが驚愕の表情を浮かべた。レンくんだけが一人キャッキャとご機嫌に遊んでいる。
「え、彼氏?お見合いせずにできたの?」
「うん」
「うわぁ、うわぁ、すごい!さすがなぎさちゃんだね!」
「マジかよ。この恋愛脳めが」
「ちょっとお兄ちゃん、失礼すぎ!」
純粋に喜んでくれる姫乃さんと思い切り冷ややかな目で貶してくる兄の温度差が天と地ほど離れていて、私は不満げに兄を睨んだ。
「モテ期終わってなかったね!馴れ初め聞きたい聞きたい~」
「ね、なんかモテ期まだ続いていたみたいよ」
「都合の良い言葉だな、モテ期って」
「もう、お兄ちゃん黙ってて!」
こういう恋話は女子だけでペチャクチャしゃべりたいのに、いちいち話に茶々を入れる空気の読めない兄にイライラする。
「姫乃さん、ごめんね。せっかくいろいろ教えてくれたのに」
お詫びの品と称したロールケーキを片手に、私はお兄ちゃん家に足を運んだ。
お見合いするために結婚相談所を紹介してくれた姫乃さんに申し訳なくて、有名ショップの美味しいロールケーキを並んで手に入れた私。物が全てではないけれど、誠意は見せたいところ。
「使う使わないは人の自由だもの、気にしなくていいのに。でも、ありがとう。私ロールケーキ大好きなの。なぎさちゃんも一緒に食べましょう?」
姫乃さんは柔らかく笑うと、私の分までロールケーキを取り分けて紅茶まで淹れてくれた。姫乃さんの優しさは空気を穏やかにさせる。
「でね、実は彼氏ができたの」
「えっ?」
「は?」
姫乃さんがポカンとする後ろで、したたかに話を聞いていた兄までもが驚愕の表情を浮かべた。レンくんだけが一人キャッキャとご機嫌に遊んでいる。
「え、彼氏?お見合いせずにできたの?」
「うん」
「うわぁ、うわぁ、すごい!さすがなぎさちゃんだね!」
「マジかよ。この恋愛脳めが」
「ちょっとお兄ちゃん、失礼すぎ!」
純粋に喜んでくれる姫乃さんと思い切り冷ややかな目で貶してくる兄の温度差が天と地ほど離れていて、私は不満げに兄を睨んだ。
「モテ期終わってなかったね!馴れ初め聞きたい聞きたい~」
「ね、なんかモテ期まだ続いていたみたいよ」
「都合の良い言葉だな、モテ期って」
「もう、お兄ちゃん黙ってて!」
こういう恋話は女子だけでペチャクチャしゃべりたいのに、いちいち話に茶々を入れる空気の読めない兄にイライラする。
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