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「……私の方こそ側にいさせてください」
震える声で伝えると、日下さんは私の頬を壊れ物でも扱うかのように柔らかく包む。
「ここも怪我をしたの?」
「擦り傷ですよ」
頬に貼られた傷テープの上から優しく撫でられ、あたたかく優しい手つきにうっとりとしてしばし微睡んだ。
ふ、と顎を持ち上げられる。
日下さんの形のいい唇が視界に入った。
と同時に、部屋の奥から携帯電話の着信音がけたたましく鳴った。
「えっ、あっ、私仕事中なんだった!」
はっと我に返り日下さんから離れる。ドキドキとする胸を押さえながら慌てて部屋へ入ろうとすると、玄関の段差にギプスが当たって躓きよろけた。
「きゃっ!」
「芽生っ!」
後ろから抱きかかえられる形で、日下さんが私を抱き止めてくれる。
「す、すみません」
「気をつけて」
ドキドキと胸が高鳴る。
日下さんと触れあうのは初めてじゃないのに、まるで初めてかのように緊張してしまう。
それもこれも、日下さんの私を見る目が甘いから。こんなことは初めてで、ドキドキが止まらなくなる。
一体どうしたというの?
震える声で伝えると、日下さんは私の頬を壊れ物でも扱うかのように柔らかく包む。
「ここも怪我をしたの?」
「擦り傷ですよ」
頬に貼られた傷テープの上から優しく撫でられ、あたたかく優しい手つきにうっとりとしてしばし微睡んだ。
ふ、と顎を持ち上げられる。
日下さんの形のいい唇が視界に入った。
と同時に、部屋の奥から携帯電話の着信音がけたたましく鳴った。
「えっ、あっ、私仕事中なんだった!」
はっと我に返り日下さんから離れる。ドキドキとする胸を押さえながら慌てて部屋へ入ろうとすると、玄関の段差にギプスが当たって躓きよろけた。
「きゃっ!」
「芽生っ!」
後ろから抱きかかえられる形で、日下さんが私を抱き止めてくれる。
「す、すみません」
「気をつけて」
ドキドキと胸が高鳴る。
日下さんと触れあうのは初めてじゃないのに、まるで初めてかのように緊張してしまう。
それもこれも、日下さんの私を見る目が甘いから。こんなことは初めてで、ドキドキが止まらなくなる。
一体どうしたというの?
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