捨てられた彼女は敏腕弁護士に甘く包囲される

あさの紅茶

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15.二人の未来

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ソレイユを正式に閉店することを決めた。移転するのか再開するのかは、まだこれから考えていくことだけれど、最後に今までお世話になった方を招いておもてなしをしたいと考えた。

千景さんに相談したら快く賛同してくださり、常連さんたちに声をかけてくれることになった。キッチンは結愛ちゃんが手伝ってくれる。

当日はちょっとしたパーティーで、朝から気合いを入れて準備した。キッチンに立つときゅっと身が引き締まる。

「結愛ちゃん、今日はよろしくね」

「うん。素敵なパーティーにしようね」

結愛ちゃんもカフェで働いていただけあって、かなり手際がいい。自分の作業だけじゃなくて、私の仕上がりを見ながら合わせて動いてくれる。

「結愛ちゃんって気配り上手ね。すごくやりやすい」

「ほんと? そう言ってもらえると嬉しいよ。自分の働き方は間違ってないなって思える。前の職場はさ、そういうの嫌がられたの」

「え、なんで? こんなにやりやすいのに?」

「うーん、自分のテリトリーに入ってきてほしくない人が多かったのかも」

「それが原因?」

「うん、それで辞めたの」

やんなっちゃうでしょ、と結愛ちゃんは困ったように笑った。そういえば雄一と働いているときはどうだったかなと思い出すけれど、彼とは上手くやれていた。でも結愛ちゃんみたいなやりやすさとは違って、私が雄一に合わせて動いていたことに気づく。雄一はそれを嫌がらなかったから上手くやれていたのかな?

「結愛ちゃんはどう? 私と働いて」

「やりやすいよ。私とタイプが似てるのかな? 莉子ちゃんも合わせて動いてくれるじゃない」

「じゃあよかった」

「ね。莉子ちゃんみたいな人ばかりだと、働きやすいんだけど」

「相性って、あるよね」

私もソレイユを継ぐ前は、少しだけ別のカフェで働いたことがある。たくさんのスタッフがいたから、人それぞれやり方が違っていて、その日のシフトに合わせて私も気を配っていたっけ。そのときは働き始めたばかりで、とにかく一生懸命にこなすことばかり考えていたけど。働くって単純なことじゃないんだなと今さらながら感じた。
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