9 / 93
◆まさか物語の世界へ?!◆
09
しおりを挟む
それはそうと、ウィズラブの世界は日本とは全く異なる世界。イメージ的には中世のヨーロッパだ。私はこの国の王の娘シャルロットで、城の中に大きくて豪華な一室を与えられている。もちろん侍女も側に控えているお姫様だ。
そしてどうやらシャルロットは私とは全く雰囲気の異なる人物だったらしい。目覚めた私の態度に、記憶喪失を抜いたとしても皆戸惑いを隠せていなかったように思う。
まあ確かに小説のシャルロットはいかにもな可憐な王女様だった。笑うときも「ウフフ」とか「ニッコリ」という表現が使われていたし、どう考えても私みたいなオタク臭はゼロよね。
「すごい!何これドレス?私金髪?うわー、マジでコスプレっぽい。天蓋付きのベッド?お姫様じゃん!」
なんてはしゃいでしまったものだから、周囲の人達はドン引きしてた。ごめん、ついテンション上がっちゃって。これだからオタク女子は困るわよね……ちょっと反省。
そのせいもあって、シャルロットは頭を打って記憶喪失になったと医者に結論付けられたのだ。
これは賢明な判断だと思う。
私にとってもそれは好都合だし。
あれこれとやかく追及されても困ってしまう。
第一、私自身、この状況をどう説明したらいいかわからないし。
そしてどうやらシャルロットは私とは全く雰囲気の異なる人物だったらしい。目覚めた私の態度に、記憶喪失を抜いたとしても皆戸惑いを隠せていなかったように思う。
まあ確かに小説のシャルロットはいかにもな可憐な王女様だった。笑うときも「ウフフ」とか「ニッコリ」という表現が使われていたし、どう考えても私みたいなオタク臭はゼロよね。
「すごい!何これドレス?私金髪?うわー、マジでコスプレっぽい。天蓋付きのベッド?お姫様じゃん!」
なんてはしゃいでしまったものだから、周囲の人達はドン引きしてた。ごめん、ついテンション上がっちゃって。これだからオタク女子は困るわよね……ちょっと反省。
そのせいもあって、シャルロットは頭を打って記憶喪失になったと医者に結論付けられたのだ。
これは賢明な判断だと思う。
私にとってもそれは好都合だし。
あれこれとやかく追及されても困ってしまう。
第一、私自身、この状況をどう説明したらいいかわからないし。
0
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
月読の塔の姫君
舘野寧依
恋愛
『イルーシャはわたし、わたしはイルーシャ』
今まで惰性で生きてきた少女、由希。ある日目覚めたらなぜか絶世の美女になっていた彼女は、古の王妃として第二の人生を歩むこととなって──
これは伝説の姫君と呼ばれた少女とその周囲の人々と国の変化の物語。
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
年下男子に追いかけられて極甘求婚されています
あさの紅茶
恋愛
◆結婚破棄され憂さ晴らしのために京都一人旅へ出かけた大野なぎさ(25)
「どいつもこいつもイチャイチャしやがって!ムカつくわー!お前ら全員幸せになりやがれ!」
◆年下幼なじみで今は京都の大学にいる富田潤(20)
「京都案内しようか?今どこ?」
再会した幼なじみである潤は実は子どもの頃からなぎさのことが好きで、このチャンスを逃すまいと猛アプローチをかける。
「俺はもう子供じゃない。俺についてきて、なぎ」
「そんなこと言って、後悔しても知らないよ?」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる