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────2ヶ月前。
シャルロットとハロルドがエリックを寝かしつけた後、部屋でワインを飲みながら一緒に時間を楽しむことが日課となっていた。
「そういえば、ハルは日記をどこまで読んだのですか?」
「…俺のことが…その……好きかどうか書いてあるところだけ…読んだ。」
「ふふっ。本当にそこが知りたかったのですね。」
「……あぁ。情けないが…すまない。」
「いえ、いいんですよ。…あの、毒の入手先の件はどうですか?」
「あぁ。そのことなんだが、メイドをつかったのはレイチェルだ。ただレイチェルがメイドに渡したのは睡眠薬のようだ。」
ハロルドは、シャルロットが目を覚ました日、テオドールから説明されたようだ。
レイチェルがテオドールのところにやって来て、テオドールに毒を手に入れたいと言ってきたと。その際、自分がこの世界のヒロインで、ハロルドと愛し合い結婚するはずだった、テオドールは幼少期からシャルロットにいじめられて言いなりになっているトラウマがあるためシャルロットを憎んでいること、利害が一致するはずだから協力してほしい。
と、おかしなことをレイチェルは言っていて、あまりにしつこかったので、一般的に知られている睡眠薬を毒だと言って渡したらしい。もし、レイチェルが実行した時にシャルロットに害のないように。
どうやって飲ませるか聞いたところ、以前からシャルロットの私物を盗んで換金していた使用人がいて、そのことをシャルロットが気づいていると脅し実行してもらおうと計画していると得意に言っていた、と。
それをハロルドとシャルロットに伝えようと思っていたが、ハロルドが全く会ってくれなかったので言えなかった、まさか本物の毒を飲んで倒れるとは思っていなかったとも説明されたようだ。
「すまない。テオドールとシャルの結婚の話を伯爵から聞いてからシャルに彼を近づけたくなくて会わずにいたんだ。会っていたらこんなことにならなかった。」
「…結果論ではありますが、今夫婦仲も、家族の関係も良くて毎日幸せです。…でも、毒はどうして…。」
「…シャルには黙っていたんだが、メイドの父親が国が調べている麻薬組織の関係者だったようだ。毒もそこから入手したのだろう。今国が組織を追っている。」
「…そうですか。そんな大事になっていたんですね。」
「黙っていてすまない。」
「いえ。…レイチェルさんはその事を?」
「いや、知らない。テオドールとも話したんだが、レイチェルは殺意はあったが睡眠薬だ。実際はメイドが睡眠薬を知っていて、毒にすり替えたんだろう。…その、シャルはレイチェルをどうしたい?」
ハルに言われて考えてみる。
確かに毒殺しようと思っての行動だけど、用意したのは睡眠薬。結果毒だったけれど、それはメイドがやったこと。
日記に書いてあるレイチェルは、嫌みを言ったきたりおかしなことを言ってはいるけれど、そんなに悪い人じゃないような感じだったわ。幼稚で、現実がわかっていないような……転生か……。
「私は、レイチェルさんは殺意があったとは言ってもレイチェルさんのせいではないと思うんです。…もちろん、やったことは良くはないですが。現実を知ってもらってしっかり反省してほしいですかね。…甘いですか?」
「いや…、シャルは本当にそれでいいのか?」
「えぇ。」
「そうか、わかった。」
そうしてレイチェルが、ハロルドがいない日を狙ってくるのを待っていた。
──────
「そんな……私が飲まそうとしていたのが睡眠薬なんて……。」
レイチェルはすとっと力が抜けて床にしゃがみこんでしまった。
「君がバカで助かったよ。」
テオドールはにっこり微笑みながらレイチェルの近くに行く。
「…私が甘やかしすぎたわ。私のせいね。…シャルロットさん、ごめんなさいね。」
「いえ、お義母様が謝ることではないので。」
「……すみません。レイチェル嬢のことですが、今から婚約者を探すのも難しいと思います。反省をしてもらうためにも、僕のところで働くのはどうでしょうか。」
「まぁ!それは良い考えだわ。レイチェル、お医者様のところは厳しいわよ。頑張りなさい!」
「……そうだな、それがいい。ここに来ることもなくなるな。」
「僕は君みたいなバカで自分勝手なわがまま女を調教するのが趣味でね。」
「っ!!!なんで私が……。」
レイチェルの顔色が青ざめていく。
……テオドール様が危険てこういうことだったんだわ。
もし私が転生者?でなかったらテオドール様と結婚……監禁やばい…
シャルロットは想像し、ゾッとした。
…でも反省するのには……ちょうど良いかしら?
長い1日が終わり、シャルロットはエリックとハロルドとベッドに横になり、家族3人で寝る前の会話を楽しんでいた。
「今日は1日大変でしたね。」
「あぁ。…もう少しで仕事が落ち着く。…そしたら家族で旅行に行かないか?」
「みんなで!?行きたい!」
「良いですね。楽しみです。」
「…ねぇ、僕からもお願いというか…欲しいものがあるんだけど。」
「欲しいもの?」
「なんだ?」
「僕ね、このまま3人で一緒も楽しいんだけど…兄弟がほしい!!」
「「え?」」
二人は顔を見合わせた。
「…ふふっ。そうね。リックも4歳よね。そろそろ兄弟がほしいわね。…考えてみるわね。」
「!!!!!!!!」
ハロルドはガバッと起き上がり、真っ赤な顔をしてシャルロットをみる。
「……子供はもう寝る時間だ!」
「ふふっ。お顔が真っ赤ですよ。」
「本当だ!真っ赤!お父様、どうして?」
「…!!もう寝る!ふたりともおやすみ!」
「えぇ!もう?」
「ふふっ。そうね、寝ましょう。おやすみ、リック。おやすみなさい、ハル。」
「はーい。おやすみなさい。」
──────────
ありがとうございました。
近況ボード更新しました。
シャルロットとハロルドがエリックを寝かしつけた後、部屋でワインを飲みながら一緒に時間を楽しむことが日課となっていた。
「そういえば、ハルは日記をどこまで読んだのですか?」
「…俺のことが…その……好きかどうか書いてあるところだけ…読んだ。」
「ふふっ。本当にそこが知りたかったのですね。」
「……あぁ。情けないが…すまない。」
「いえ、いいんですよ。…あの、毒の入手先の件はどうですか?」
「あぁ。そのことなんだが、メイドをつかったのはレイチェルだ。ただレイチェルがメイドに渡したのは睡眠薬のようだ。」
ハロルドは、シャルロットが目を覚ました日、テオドールから説明されたようだ。
レイチェルがテオドールのところにやって来て、テオドールに毒を手に入れたいと言ってきたと。その際、自分がこの世界のヒロインで、ハロルドと愛し合い結婚するはずだった、テオドールは幼少期からシャルロットにいじめられて言いなりになっているトラウマがあるためシャルロットを憎んでいること、利害が一致するはずだから協力してほしい。
と、おかしなことをレイチェルは言っていて、あまりにしつこかったので、一般的に知られている睡眠薬を毒だと言って渡したらしい。もし、レイチェルが実行した時にシャルロットに害のないように。
どうやって飲ませるか聞いたところ、以前からシャルロットの私物を盗んで換金していた使用人がいて、そのことをシャルロットが気づいていると脅し実行してもらおうと計画していると得意に言っていた、と。
それをハロルドとシャルロットに伝えようと思っていたが、ハロルドが全く会ってくれなかったので言えなかった、まさか本物の毒を飲んで倒れるとは思っていなかったとも説明されたようだ。
「すまない。テオドールとシャルの結婚の話を伯爵から聞いてからシャルに彼を近づけたくなくて会わずにいたんだ。会っていたらこんなことにならなかった。」
「…結果論ではありますが、今夫婦仲も、家族の関係も良くて毎日幸せです。…でも、毒はどうして…。」
「…シャルには黙っていたんだが、メイドの父親が国が調べている麻薬組織の関係者だったようだ。毒もそこから入手したのだろう。今国が組織を追っている。」
「…そうですか。そんな大事になっていたんですね。」
「黙っていてすまない。」
「いえ。…レイチェルさんはその事を?」
「いや、知らない。テオドールとも話したんだが、レイチェルは殺意はあったが睡眠薬だ。実際はメイドが睡眠薬を知っていて、毒にすり替えたんだろう。…その、シャルはレイチェルをどうしたい?」
ハルに言われて考えてみる。
確かに毒殺しようと思っての行動だけど、用意したのは睡眠薬。結果毒だったけれど、それはメイドがやったこと。
日記に書いてあるレイチェルは、嫌みを言ったきたりおかしなことを言ってはいるけれど、そんなに悪い人じゃないような感じだったわ。幼稚で、現実がわかっていないような……転生か……。
「私は、レイチェルさんは殺意があったとは言ってもレイチェルさんのせいではないと思うんです。…もちろん、やったことは良くはないですが。現実を知ってもらってしっかり反省してほしいですかね。…甘いですか?」
「いや…、シャルは本当にそれでいいのか?」
「えぇ。」
「そうか、わかった。」
そうしてレイチェルが、ハロルドがいない日を狙ってくるのを待っていた。
──────
「そんな……私が飲まそうとしていたのが睡眠薬なんて……。」
レイチェルはすとっと力が抜けて床にしゃがみこんでしまった。
「君がバカで助かったよ。」
テオドールはにっこり微笑みながらレイチェルの近くに行く。
「…私が甘やかしすぎたわ。私のせいね。…シャルロットさん、ごめんなさいね。」
「いえ、お義母様が謝ることではないので。」
「……すみません。レイチェル嬢のことですが、今から婚約者を探すのも難しいと思います。反省をしてもらうためにも、僕のところで働くのはどうでしょうか。」
「まぁ!それは良い考えだわ。レイチェル、お医者様のところは厳しいわよ。頑張りなさい!」
「……そうだな、それがいい。ここに来ることもなくなるな。」
「僕は君みたいなバカで自分勝手なわがまま女を調教するのが趣味でね。」
「っ!!!なんで私が……。」
レイチェルの顔色が青ざめていく。
……テオドール様が危険てこういうことだったんだわ。
もし私が転生者?でなかったらテオドール様と結婚……監禁やばい…
シャルロットは想像し、ゾッとした。
…でも反省するのには……ちょうど良いかしら?
長い1日が終わり、シャルロットはエリックとハロルドとベッドに横になり、家族3人で寝る前の会話を楽しんでいた。
「今日は1日大変でしたね。」
「あぁ。…もう少しで仕事が落ち着く。…そしたら家族で旅行に行かないか?」
「みんなで!?行きたい!」
「良いですね。楽しみです。」
「…ねぇ、僕からもお願いというか…欲しいものがあるんだけど。」
「欲しいもの?」
「なんだ?」
「僕ね、このまま3人で一緒も楽しいんだけど…兄弟がほしい!!」
「「え?」」
二人は顔を見合わせた。
「…ふふっ。そうね。リックも4歳よね。そろそろ兄弟がほしいわね。…考えてみるわね。」
「!!!!!!!!」
ハロルドはガバッと起き上がり、真っ赤な顔をしてシャルロットをみる。
「……子供はもう寝る時間だ!」
「ふふっ。お顔が真っ赤ですよ。」
「本当だ!真っ赤!お父様、どうして?」
「…!!もう寝る!ふたりともおやすみ!」
「えぇ!もう?」
「ふふっ。そうね、寝ましょう。おやすみ、リック。おやすみなさい、ハル。」
「はーい。おやすみなさい。」
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