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第5部 第8話 (最終話)
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最終試験から一週間後の水曜日、ヒイロが火星へと出発しようとしていた。
なぜ出発するのに一週間もかかったのかというと「光のぬし」の話を国の官僚や政治家が聞いて、日本はどう対処すればいいのか政府の中で議論が起こったからだった。
「光のぬし」が持ってきた書類には簡単に言うと「今回の試験に懲りたら同じ星の住人が争ってばかりいるのではなく手を取り合っていくように努力しなさい。分かったらこの書類にサインしなさい。そしたら怪物を地球に送るのはやめるよ。」ということが書かれていた。
政府の中では「日本だけの問題ではないのだから日本だけでこれを決めるべきではない。国連で話し合うべきだ。」という声もあったが、「これを国連で話し合ったら、いつ書類を提出できるか分からなくなってしまう。書類を届けに来た「光のぬし」が言うところによると、まだヒイロくんが火星まで飛んで行けるということがばれていないが、ばれたら条件を変えられてしまうかもしれないということだから早めに提出できるように、このことを国連の議題にしない方がいい。それに早く提出すれば日本以外の国にも怪物が現れなくなるのだから問題ないはずだ。」という総理大臣の鶴の一声で外国には知らせずに秘密裏にヒイロを火星へと送り出すことになった。
最終試験の様子は日本全国に放送されていたので光のぬしがその後どうなったのか気になる人が至る所にいたために国会中継の視聴率が急激に上がっていた。
だが政府与党は国民の不安を不必要にあおってはいけないと考えて、野党の厳しい追及をのらりくらりとかわして国会ではあまり重要なことは話さずに議論が遅れているように装った。
そのためヒイロが出発するときも国を挙げて大々的に送り出すことは出来ず、ひっそりとヒイロの家族とこのことを知っているヒイロの知り合いと政府の官僚数人だけで送り出そうとしていた。
「気を付けて行くのよ。ヒイロ。」
ヒイロの母親がヒイロに最後の言葉をかけていた。
「分かってるよ。十分気を付ける。て言ってもRKZ-13619さんの話だと俺が本気のスピードで飛べばそんなに日数がかからずに火星まで行けるって話だけどね。」
ヒイロは心配かけまいと笑いながら答えた。
「それでも心配なの。親なんだから。」
「ありがとう。母さん。」
ヒイロは素直にお礼を言った。
「ヒイロ、頑張ってね!ヒイロに地球の未来が掛かっているんだから。」
チカラが激励の言葉をかけると、ヒイロはすごく嫌そうな顔をして「チカラ、お前ひどい奴だな。出来るだけ考えないようにしていたことを思い出させるなんて。」とチカラを恨み出した。
「アハハ!ショウに絶対言っておいてくれって言われてたからね。ごめん。ごめん。」
ショウは能力で事実と違うことがすぐわかってしまうので、「光のぬし」が嘘をついていないか判断するために政府に呼ばれていたので、ヒイロがこっそりと火星に向けて出発することは知っていましたが、出発の日は警察から被疑者が嘘を言ってないか判断してほしいという要請を受けて現場には来られなかった。
「ヒイロくん、無事に帰ってくることを祈っているよ。」
「ヒデオさん。ありがとうございます!ヒデオさんは外国に現れた怪物を退治しに行くんですよね?」
「ああ。正式な要請があったわけではないけどね。少しでも俺の能力を役立てる方法を考えたらこれしかなかったよ。」
「怪物に困っている人は絶対にいるはずですから、ヒデオさんが怪物退治すれば助かる人はきっといますよ!頑張ってください!」
「ああ。ありがとう。」
ヒイロの激励の言葉にヒデオはお礼を言った。それを見たムカイが「ヒデオくん、それじゃ逆なんじゃないかな?ヒイロくんを激励しないと。」とツッコミを入れるとヒデオは恥ずかしそうにしながら「そうでしたね。ヒイロくん、頑張って!」と付け加えた。
「ヒイロくん、書類は忘れてない?あと水や食料も。…こんな大役を高校生のヒイロくんに任せてしまって申し訳ない。でも日本、いや全世界がヒイロくんに頼るしかないんだ。頑張ってくれ!」
ムカイは本当に申し訳なさそうに言ったが、ヒイロは「大丈夫ですよ!むしろ僕には大役過ぎて何も考えずにいた方が気が楽なので、あまりプレッシャーをかけるようなことは言わないでください。」とぎこちない笑顔で答えた。
「ごめん。ごめん。もう言わないよ。」
「ではそろそろ行きましょうか?ヒイロくん?」
RKZ-13619が出発を促してきたので、ヒイロは「分かりました。」と答えた。
光のぬしが乗り物に乗り込むとすごいスピードで空へと上がっていきました。それを追いかけるようにヒイロも「じゃあ、行ってきます!」と言い残して上空へと飛んで行った。ヒイロが見えなくなるまでその場にいた人たちは空を見上げていた。
火星から地球にヒイロが帰って来た時、ヒイロは地球で一番のヒーローになっていることでしょう。
なぜ出発するのに一週間もかかったのかというと「光のぬし」の話を国の官僚や政治家が聞いて、日本はどう対処すればいいのか政府の中で議論が起こったからだった。
「光のぬし」が持ってきた書類には簡単に言うと「今回の試験に懲りたら同じ星の住人が争ってばかりいるのではなく手を取り合っていくように努力しなさい。分かったらこの書類にサインしなさい。そしたら怪物を地球に送るのはやめるよ。」ということが書かれていた。
政府の中では「日本だけの問題ではないのだから日本だけでこれを決めるべきではない。国連で話し合うべきだ。」という声もあったが、「これを国連で話し合ったら、いつ書類を提出できるか分からなくなってしまう。書類を届けに来た「光のぬし」が言うところによると、まだヒイロくんが火星まで飛んで行けるということがばれていないが、ばれたら条件を変えられてしまうかもしれないということだから早めに提出できるように、このことを国連の議題にしない方がいい。それに早く提出すれば日本以外の国にも怪物が現れなくなるのだから問題ないはずだ。」という総理大臣の鶴の一声で外国には知らせずに秘密裏にヒイロを火星へと送り出すことになった。
最終試験の様子は日本全国に放送されていたので光のぬしがその後どうなったのか気になる人が至る所にいたために国会中継の視聴率が急激に上がっていた。
だが政府与党は国民の不安を不必要にあおってはいけないと考えて、野党の厳しい追及をのらりくらりとかわして国会ではあまり重要なことは話さずに議論が遅れているように装った。
そのためヒイロが出発するときも国を挙げて大々的に送り出すことは出来ず、ひっそりとヒイロの家族とこのことを知っているヒイロの知り合いと政府の官僚数人だけで送り出そうとしていた。
「気を付けて行くのよ。ヒイロ。」
ヒイロの母親がヒイロに最後の言葉をかけていた。
「分かってるよ。十分気を付ける。て言ってもRKZ-13619さんの話だと俺が本気のスピードで飛べばそんなに日数がかからずに火星まで行けるって話だけどね。」
ヒイロは心配かけまいと笑いながら答えた。
「それでも心配なの。親なんだから。」
「ありがとう。母さん。」
ヒイロは素直にお礼を言った。
「ヒイロ、頑張ってね!ヒイロに地球の未来が掛かっているんだから。」
チカラが激励の言葉をかけると、ヒイロはすごく嫌そうな顔をして「チカラ、お前ひどい奴だな。出来るだけ考えないようにしていたことを思い出させるなんて。」とチカラを恨み出した。
「アハハ!ショウに絶対言っておいてくれって言われてたからね。ごめん。ごめん。」
ショウは能力で事実と違うことがすぐわかってしまうので、「光のぬし」が嘘をついていないか判断するために政府に呼ばれていたので、ヒイロがこっそりと火星に向けて出発することは知っていましたが、出発の日は警察から被疑者が嘘を言ってないか判断してほしいという要請を受けて現場には来られなかった。
「ヒイロくん、無事に帰ってくることを祈っているよ。」
「ヒデオさん。ありがとうございます!ヒデオさんは外国に現れた怪物を退治しに行くんですよね?」
「ああ。正式な要請があったわけではないけどね。少しでも俺の能力を役立てる方法を考えたらこれしかなかったよ。」
「怪物に困っている人は絶対にいるはずですから、ヒデオさんが怪物退治すれば助かる人はきっといますよ!頑張ってください!」
「ああ。ありがとう。」
ヒイロの激励の言葉にヒデオはお礼を言った。それを見たムカイが「ヒデオくん、それじゃ逆なんじゃないかな?ヒイロくんを激励しないと。」とツッコミを入れるとヒデオは恥ずかしそうにしながら「そうでしたね。ヒイロくん、頑張って!」と付け加えた。
「ヒイロくん、書類は忘れてない?あと水や食料も。…こんな大役を高校生のヒイロくんに任せてしまって申し訳ない。でも日本、いや全世界がヒイロくんに頼るしかないんだ。頑張ってくれ!」
ムカイは本当に申し訳なさそうに言ったが、ヒイロは「大丈夫ですよ!むしろ僕には大役過ぎて何も考えずにいた方が気が楽なので、あまりプレッシャーをかけるようなことは言わないでください。」とぎこちない笑顔で答えた。
「ごめん。ごめん。もう言わないよ。」
「ではそろそろ行きましょうか?ヒイロくん?」
RKZ-13619が出発を促してきたので、ヒイロは「分かりました。」と答えた。
光のぬしが乗り物に乗り込むとすごいスピードで空へと上がっていきました。それを追いかけるようにヒイロも「じゃあ、行ってきます!」と言い残して上空へと飛んで行った。ヒイロが見えなくなるまでその場にいた人たちは空を見上げていた。
火星から地球にヒイロが帰って来た時、ヒイロは地球で一番のヒーローになっていることでしょう。
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