10 / 55
第2部 第1話
しおりを挟む
ヒデオは激怒していた。その怒りの矛先は「自分たちではもう無理だ。」と諦めていたライフセーバーの人たちではなく、なかなか来ない救助隊の人たちでもなく、自分自身に対してだった。
「願いごとを何でも叶えてあげる。」光に包まれて姿形も分からない得体が知れない宇宙人みたいな存在にそう言われた時に、「(強くなりたい!)」と思って、「地球上で一番強くしてほしい!」というくだらない願いごとを叶えてもらった幼かった頃の自分を殴ってやりたいとヒデオは思っていた。
「(そんなくだらない願いごとを叶えてもらったから、ずっとやっていた空手をやめることになったし、ちょっと目を離した隙に大事な妹が離岸流で流されて沖まで行ってしまうという一大事に、助けることも出来ずに手をこまねいていることしか出来ずにいるんだ。)」と自分に腹を立てていた。
「(叶えてもらうんだったらもっと役に立ちそうな願いごとを叶えてもらうんだった。未来を予知できる能力とか、どこでもワープできる能力とか、遠くのものを動かせる能力とか、空を飛べる能力とか…。)」
ヒデオが無意味な後悔をしていると、誰かが沖の方へ飛んでいくのが見えた。
ジリリリリッと目覚まし時計が鳴る音でヒデオは目を覚ました。ヒデオは朝に弱く、目覚まし時計を3個もセットしていた。今止めた目覚まし時計は3個目で、起きなきゃいけない時間の30分前から10分おきになるように一個ずつセットしていた。
「またあの夢か…。」
ヒデオはベッドから起き上がりながら何度も見る夢について考えていた。
3年前家族で海へ行って妹が離岸流で沖に流されるという事件が起こってから週に一度は見ている夢だった。8年前「光のぬし」に願いごとを叶えてもらってから今日まで、ヒデオはその時ほど自分の無力さを感じたことはなかった。ヒデオはどんな怪物でもすぐに倒せてしまうので、その強さを信頼されて世間の人たちから「ヒーロー。」と呼ばれたりしているが、あの夢を見た時は「自分の能力を過信するな!」という「光のぬし」からの警告だと思い、自分の能力や世間の評価におごることがないように気を引き締めていた。
「あの夢を見るということは俺もまだまだおごりがあるってことだな。」
ヒデオは気合いを入れ直した。特に昨日は日本全国に出現した全部で80体以上の怪物のほとんどをヒデオが倒すという自他共に認めるほどの大活躍をしたので、「過信するな!」という警告があってもおかしくないなとヒデオは思った。ヒデオが立ち上がろうとすると部屋のドアがバ~ンッと開き「お兄ちゃん!もう7時だよ~!起きて~!」とヒデオの妹がヒデオを起こしにやってきた。
「あれ?もう起きてる!珍しいこともあるんだね!お兄ちゃん今日は怪物に負けちゃうんじゃない?」
「ランカ、俺が目覚まし時計で起きられるといつもそう言ってるけど、そんなに俺に負けてほしいのか?」
「そんなわけないじゃん!お兄ちゃんが怪物に負けちゃったら日本が終わっちゃうよ。それに…。」
「それに?」
「今うちの家計を一番支えているのはお父さんじゃなくてお兄ちゃんなんだから、頑張って稼いできてもらわないと。ほら、朝食できてるから早めに下りてきてね。」
そう言ってヒデオの妹は部屋を出て行った。
ヒデオの父親は母親と一緒に食堂をやっていた。地元の常連客のおかげで何とか生活費を稼いでいたが、ヒデオが怪物を倒した際に支払われる報酬金のおかげで生活費に困ることが無くなったどころか、家を新しく建てたり従業員を雇って食堂を何軒も増やしたりしても余りあるぐらいの蓄えができていた。ですがヒデオの両親はそういったことは一切せず、ヒデオが全額渡している報酬金のほとんどを貯金していた。
何故かと言うと、今、全世界で出現している怪物が出現しなくなったらヒデオは最終学歴が高卒の無職になってしまうので、そうなった時大学に行って学び直すにしてもヒデオの能力を活用した会社を起業するにしてもお金があれば困らないからだった。もちろんヒデオの家族もヒデオ自身も怪物が出現しない世界を望んでいた。
ヒデオが部屋を出てリビングに行くと、ヒデオ以外は食卓に着いていた。
「おはよう。」
「おはよう。父さん、母さん。」
ヒデオは挨拶をして席に着いた。食卓には人数分のトーストとサラダと目玉焼きと牛乳が入ったコップが用意されていた。
「それじゃあ、いただきます。」
「「「いただきます。」」」
ヒデオが朝食を食べ始めてしばらくすると、ヒデオの父親が話しかけてきた。
「ヒデオ、一人暮らしとかしてみたらどうだ?」
「え?何で?俺この家にいたら邪魔?」
「邪魔ってわけじゃないけど、いつまでも母さんやランカに起こされているようじゃダメだと思うんだ。一人暮らしをすれば誰も起こしてくれる人がいなくなるから、ちゃんと一人で起きられるようになると思うんだ。」
「確かにそうかもしれないけど、父さんたちが俺の渡しているお金にほとんど手を付けずに切り詰めて生活しているのに、俺が一人暮らしをするのは贅沢なお金の使い道な気がしちゃうんだよ。」
「ヒデオが稼いだお金なんだからヒデオが自立するために使うのなら贅沢ではないと思うぞ!だから一人暮らししてみたらどうだ?」
「なんか父さん変じゃない?どうしてそこまで言ってくるんだよ?何か別の理由があるんじゃない?」
ヒデオが問い詰めるとヒデオの父親は白状し始めました。
「いや、実は父さんネットで見ちゃったんだ。一人暮らしもしたことない生活力のない男はモテないって。だからヒデオのことが心配になって、『一人暮らししたら?』ってヒデオに勧めたんだ。」
「なんだ、そういうことか。確かに俺は一人暮らしをしたことないけど、家事全般が出来るしそこら辺のサラリーマンより稼いでいるよ。生活力がないって言ったら父さんが言った通り一人ではなかなか起きられないってことだけだけど、一人で起きられるときもあるしそんなに気にすることかな?」
「でも、一人になってみて初めて気付くこともあるかもしれないし、一度くらいやってみてもいいと思うんだけど。」
「父さん!そんなに言うんだったら言わせてもらうけど、俺が一人暮らしをしない本当の理由は怪物の被害から家族を第一に守るためなんだ。父さんも知ってるだろうけど、昨日日本全国に80体以上の怪物が出現したんだ。昨日は何とか俺や能力をもらった子たちで倒すことができたけど、かなり被害が出た所もあるんだよ。もしもっとたくさんの数が出現したら今度こそ俺んちや父さんたちに被害が出るかもしれない。そんなの嫌だから俺が一緒にいられる時は父さんたちと一緒にいたいんだよ!どうしても一人暮らしをしろって言うんだったら、うちを核シェルターぐらい丈夫な家に建て替えてくれよ!金なら俺が稼いだ金を使えばいいからさ。」
「いや、でもそのお金はお前の将来のために取って置きたいんだ。」
「父さんはひどいよ!ランカが能力で出した卵はうちの食事に使ったり、食堂の料理に使ったりしているのに、俺が自分の能力を使って怪物を倒して稼いだ金はほとんど使わないなんてさ。ほら、今日の目玉焼きだってきっとランカが出した卵だろ!」
結城英雄の妹、結城卵果も光のぬしに願いごとを叶えてもらった子どもの一人でした。
8年前の小学一年生の時に「卵を好きなだけ食べられるようになりたい!」と「光のぬし」に願ったら、望めばいくらでも卵を出せる能力をもらいました。しかも出せる卵の種類も自由に選べて、ウズラや鶏やダチョウと言った鳥類だけでなく、イクラや数の子と言った魚類の卵も自由に出せました。
ヒデオとヒデオの父親がもめていると、インターホンのチャイムが鳴った。
「きっとコウイチが来たんだ。俺が出るよ。」
ヒデオがインターホンに出ると「すみません。ヒデオは起きてますか?」とヒデオが思った通り、ヒデオの相棒エンドウ・コウイチがインターホンのカメラに映っていた。
「起きてるよ。今準備するから10分ぐらい待っててくれるか?」
「分かった。10分後にまた来る!」
コウイチはそう言ってどこかへワープしました。
「父さん、この話はまた今度!」
ヒデオは食器を片付けて、歯を磨いたり、作業着に着替えたりなど身支度を整えて玄関のドアを開けると、それにピッタリ合うタイミングでコウイチがヒデオの前にワープしてきた。
「おはよう。コウイチ。」
「おはよう。ヒデオ。」
「あのさ、ずっと不思議に思っていたんだけどコウイチとワープした時、ワープ先にいる人たちをちゃんとよけてワープ出来るけどどうやってるんだ?今も俺の頭の上にワープしたりしなかったよな?」
ヒデオは挨拶を済ませると、普段疑問に思う瞬間はあるけど機会を逃して聞けずにいたことをコウイチに聞いてみた。
「ああ、それは俺にもよく分からないんだ。俺がここにワープしたいと思ってワープすると、自動的にワープしたい場所で人を避けた所にワープするんだ。」
「そうだったのか。いや~、機会を逃すと聞きづらくてさ。今更聞いてごめん。」
「いや、別に気にしてないよ。ところで、今日はまだ怪物が出現していないみたいだから、いつもの所でいいか?」
「うん、頼むよ!」
ヒデオがそう言うと、コウイチはヒデオの肩をつかんでワープした。
コウイチの能力は「行ったことがある場所ならどこでもすぐにワープ出来る能力」だったが、残念ながらワープできるのはコウイチ一人だけで、コウイチが一緒に行きたいと思っていても念じるだけでは一緒に誰かを連れて行くことは出来なかった。ただし、ワープする時コウイチと体が触れている人はコウイチがワープするのに巻き込まれているのか、一緒にワープすることが出来た。ちなみに実験してみて分かったことですが、コウイチと体が触れている人に触れている人もワープすることが出来た。
「願いごとを何でも叶えてあげる。」光に包まれて姿形も分からない得体が知れない宇宙人みたいな存在にそう言われた時に、「(強くなりたい!)」と思って、「地球上で一番強くしてほしい!」というくだらない願いごとを叶えてもらった幼かった頃の自分を殴ってやりたいとヒデオは思っていた。
「(そんなくだらない願いごとを叶えてもらったから、ずっとやっていた空手をやめることになったし、ちょっと目を離した隙に大事な妹が離岸流で流されて沖まで行ってしまうという一大事に、助けることも出来ずに手をこまねいていることしか出来ずにいるんだ。)」と自分に腹を立てていた。
「(叶えてもらうんだったらもっと役に立ちそうな願いごとを叶えてもらうんだった。未来を予知できる能力とか、どこでもワープできる能力とか、遠くのものを動かせる能力とか、空を飛べる能力とか…。)」
ヒデオが無意味な後悔をしていると、誰かが沖の方へ飛んでいくのが見えた。
ジリリリリッと目覚まし時計が鳴る音でヒデオは目を覚ました。ヒデオは朝に弱く、目覚まし時計を3個もセットしていた。今止めた目覚まし時計は3個目で、起きなきゃいけない時間の30分前から10分おきになるように一個ずつセットしていた。
「またあの夢か…。」
ヒデオはベッドから起き上がりながら何度も見る夢について考えていた。
3年前家族で海へ行って妹が離岸流で沖に流されるという事件が起こってから週に一度は見ている夢だった。8年前「光のぬし」に願いごとを叶えてもらってから今日まで、ヒデオはその時ほど自分の無力さを感じたことはなかった。ヒデオはどんな怪物でもすぐに倒せてしまうので、その強さを信頼されて世間の人たちから「ヒーロー。」と呼ばれたりしているが、あの夢を見た時は「自分の能力を過信するな!」という「光のぬし」からの警告だと思い、自分の能力や世間の評価におごることがないように気を引き締めていた。
「あの夢を見るということは俺もまだまだおごりがあるってことだな。」
ヒデオは気合いを入れ直した。特に昨日は日本全国に出現した全部で80体以上の怪物のほとんどをヒデオが倒すという自他共に認めるほどの大活躍をしたので、「過信するな!」という警告があってもおかしくないなとヒデオは思った。ヒデオが立ち上がろうとすると部屋のドアがバ~ンッと開き「お兄ちゃん!もう7時だよ~!起きて~!」とヒデオの妹がヒデオを起こしにやってきた。
「あれ?もう起きてる!珍しいこともあるんだね!お兄ちゃん今日は怪物に負けちゃうんじゃない?」
「ランカ、俺が目覚まし時計で起きられるといつもそう言ってるけど、そんなに俺に負けてほしいのか?」
「そんなわけないじゃん!お兄ちゃんが怪物に負けちゃったら日本が終わっちゃうよ。それに…。」
「それに?」
「今うちの家計を一番支えているのはお父さんじゃなくてお兄ちゃんなんだから、頑張って稼いできてもらわないと。ほら、朝食できてるから早めに下りてきてね。」
そう言ってヒデオの妹は部屋を出て行った。
ヒデオの父親は母親と一緒に食堂をやっていた。地元の常連客のおかげで何とか生活費を稼いでいたが、ヒデオが怪物を倒した際に支払われる報酬金のおかげで生活費に困ることが無くなったどころか、家を新しく建てたり従業員を雇って食堂を何軒も増やしたりしても余りあるぐらいの蓄えができていた。ですがヒデオの両親はそういったことは一切せず、ヒデオが全額渡している報酬金のほとんどを貯金していた。
何故かと言うと、今、全世界で出現している怪物が出現しなくなったらヒデオは最終学歴が高卒の無職になってしまうので、そうなった時大学に行って学び直すにしてもヒデオの能力を活用した会社を起業するにしてもお金があれば困らないからだった。もちろんヒデオの家族もヒデオ自身も怪物が出現しない世界を望んでいた。
ヒデオが部屋を出てリビングに行くと、ヒデオ以外は食卓に着いていた。
「おはよう。」
「おはよう。父さん、母さん。」
ヒデオは挨拶をして席に着いた。食卓には人数分のトーストとサラダと目玉焼きと牛乳が入ったコップが用意されていた。
「それじゃあ、いただきます。」
「「「いただきます。」」」
ヒデオが朝食を食べ始めてしばらくすると、ヒデオの父親が話しかけてきた。
「ヒデオ、一人暮らしとかしてみたらどうだ?」
「え?何で?俺この家にいたら邪魔?」
「邪魔ってわけじゃないけど、いつまでも母さんやランカに起こされているようじゃダメだと思うんだ。一人暮らしをすれば誰も起こしてくれる人がいなくなるから、ちゃんと一人で起きられるようになると思うんだ。」
「確かにそうかもしれないけど、父さんたちが俺の渡しているお金にほとんど手を付けずに切り詰めて生活しているのに、俺が一人暮らしをするのは贅沢なお金の使い道な気がしちゃうんだよ。」
「ヒデオが稼いだお金なんだからヒデオが自立するために使うのなら贅沢ではないと思うぞ!だから一人暮らししてみたらどうだ?」
「なんか父さん変じゃない?どうしてそこまで言ってくるんだよ?何か別の理由があるんじゃない?」
ヒデオが問い詰めるとヒデオの父親は白状し始めました。
「いや、実は父さんネットで見ちゃったんだ。一人暮らしもしたことない生活力のない男はモテないって。だからヒデオのことが心配になって、『一人暮らししたら?』ってヒデオに勧めたんだ。」
「なんだ、そういうことか。確かに俺は一人暮らしをしたことないけど、家事全般が出来るしそこら辺のサラリーマンより稼いでいるよ。生活力がないって言ったら父さんが言った通り一人ではなかなか起きられないってことだけだけど、一人で起きられるときもあるしそんなに気にすることかな?」
「でも、一人になってみて初めて気付くこともあるかもしれないし、一度くらいやってみてもいいと思うんだけど。」
「父さん!そんなに言うんだったら言わせてもらうけど、俺が一人暮らしをしない本当の理由は怪物の被害から家族を第一に守るためなんだ。父さんも知ってるだろうけど、昨日日本全国に80体以上の怪物が出現したんだ。昨日は何とか俺や能力をもらった子たちで倒すことができたけど、かなり被害が出た所もあるんだよ。もしもっとたくさんの数が出現したら今度こそ俺んちや父さんたちに被害が出るかもしれない。そんなの嫌だから俺が一緒にいられる時は父さんたちと一緒にいたいんだよ!どうしても一人暮らしをしろって言うんだったら、うちを核シェルターぐらい丈夫な家に建て替えてくれよ!金なら俺が稼いだ金を使えばいいからさ。」
「いや、でもそのお金はお前の将来のために取って置きたいんだ。」
「父さんはひどいよ!ランカが能力で出した卵はうちの食事に使ったり、食堂の料理に使ったりしているのに、俺が自分の能力を使って怪物を倒して稼いだ金はほとんど使わないなんてさ。ほら、今日の目玉焼きだってきっとランカが出した卵だろ!」
結城英雄の妹、結城卵果も光のぬしに願いごとを叶えてもらった子どもの一人でした。
8年前の小学一年生の時に「卵を好きなだけ食べられるようになりたい!」と「光のぬし」に願ったら、望めばいくらでも卵を出せる能力をもらいました。しかも出せる卵の種類も自由に選べて、ウズラや鶏やダチョウと言った鳥類だけでなく、イクラや数の子と言った魚類の卵も自由に出せました。
ヒデオとヒデオの父親がもめていると、インターホンのチャイムが鳴った。
「きっとコウイチが来たんだ。俺が出るよ。」
ヒデオがインターホンに出ると「すみません。ヒデオは起きてますか?」とヒデオが思った通り、ヒデオの相棒エンドウ・コウイチがインターホンのカメラに映っていた。
「起きてるよ。今準備するから10分ぐらい待っててくれるか?」
「分かった。10分後にまた来る!」
コウイチはそう言ってどこかへワープしました。
「父さん、この話はまた今度!」
ヒデオは食器を片付けて、歯を磨いたり、作業着に着替えたりなど身支度を整えて玄関のドアを開けると、それにピッタリ合うタイミングでコウイチがヒデオの前にワープしてきた。
「おはよう。コウイチ。」
「おはよう。ヒデオ。」
「あのさ、ずっと不思議に思っていたんだけどコウイチとワープした時、ワープ先にいる人たちをちゃんとよけてワープ出来るけどどうやってるんだ?今も俺の頭の上にワープしたりしなかったよな?」
ヒデオは挨拶を済ませると、普段疑問に思う瞬間はあるけど機会を逃して聞けずにいたことをコウイチに聞いてみた。
「ああ、それは俺にもよく分からないんだ。俺がここにワープしたいと思ってワープすると、自動的にワープしたい場所で人を避けた所にワープするんだ。」
「そうだったのか。いや~、機会を逃すと聞きづらくてさ。今更聞いてごめん。」
「いや、別に気にしてないよ。ところで、今日はまだ怪物が出現していないみたいだから、いつもの所でいいか?」
「うん、頼むよ!」
ヒデオがそう言うと、コウイチはヒデオの肩をつかんでワープした。
コウイチの能力は「行ったことがある場所ならどこでもすぐにワープ出来る能力」だったが、残念ながらワープできるのはコウイチ一人だけで、コウイチが一緒に行きたいと思っていても念じるだけでは一緒に誰かを連れて行くことは出来なかった。ただし、ワープする時コウイチと体が触れている人はコウイチがワープするのに巻き込まれているのか、一緒にワープすることが出来た。ちなみに実験してみて分かったことですが、コウイチと体が触れている人に触れている人もワープすることが出来た。
10
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説
禁滅の縄〜闇の仕置き人「禁縛師」の美しき闘い〜
家頁愛造(やこうあいぞう)
キャラ文芸
時は戦国時代、刃の通らぬ屈強な鎧武者を倒すべく何者かによって縄を用いた恐ろしき最強の戦闘術"禁縛"が生み出された。
その使い手は禁縛師と呼ばれ、あまりの強さ故に人々から尊敬されると同時に畏怖されていた。
やがて乱世の時代は終わり禁縛師の一族は何かを悟ったかの如くそれぞれ何処へと散ってゆき人々の前から姿を消した。
そして時は現代へと流れ、その技は完全に失われたかのように思われていたが、密かにその末裔は裏で暗躍していたのである。
これは縄衣家禁縛流七拾八代目継承者である縄衣一(なわいはじめ)の美しき闘いを描いた物語である。
正義の縄が今夜も唸る…
妻がエロくて死にそうです
菅野鵜野
大衆娯楽
うだつの上がらないサラリーマンの士郎。だが、一つだけ自慢がある。
美しい妻、美佐子だ。同じ会社の上司にして、できる女で、日本人離れしたプロポーションを持つ。
こんな素敵な人が自分のようなフツーの男を選んだのには訳がある。
それは……
限度を知らない性欲モンスターを妻に持つ男の日常
13歳女子は男友達のためヌードモデルになる
矢木羽研
青春
写真が趣味の男の子への「プレゼント」として、自らを被写体にする女の子の決意。「脱ぐ」までの過程の描写に力を入れました。裸体描写を含むのでR15にしましたが、性的な接触はありません。
彼女の浮気相手からNTRビデオレターが送られてきたから全力で反撃しますが、今さら許してくれと言われてももう遅い
うぱー
恋愛
彼女の浮気相手からハメ撮りを送られてきたことにより、浮気されていた事実を知る。
浮気相手はサークルの女性にモテまくりの先輩だった。
裏切られていた悲しみと憎しみを糧に社会的制裁を徹底的に加えて復讐することを誓う。
■一行あらすじ
浮気相手と彼女を地獄に落とすために頑張る話です(●´艸`)ィヒヒ
冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい
一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。
しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。
家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。
そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。
そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。
……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる