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2018.12.15(土)見慣れない電話番号

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昨日、見慣れない番号からスマートフォンに連絡がありました。明らかに日本の番号ではありません。曲がった首をさらに傾げながら、電話をとりました。

「俺だ!」と第一声。オレオレ詐欺?

よくよく話を聞いていくと、事情が飲み込めました。中国からの電話です。そう同級生からの励ましの電話だったのでした。大手の企業に勤めており、海外赴任中の友人からの突然の電話でした。

お互い結婚式では、友人の挨拶をした中です。つまり、親友からの電話でした。私は人付き合いが苦手なので、数少ない友達からの電話です。

よく職場では、人見知りだと言うと、驚かれます。病気になったあとに、母に言った際にも、驚かれたくらいです。仕事の特性上、人見知りなんて言ってられません。仕事では、別のスイッチを入れるので、周囲にはそう見えないようでした。

そんな人見知りの私の数少ない友人がわざわざ病気のことを聞きつけて、連絡をくれたのです。話を聞いてみると、以前の電話は壊れたとのことでした。直接話したのは、何年ぶりだろうか?

しかし、そこはあっという間に高校時代に舞い戻ります。気兼ねなく話し合える数少ない友人からの電話に会話が弾みました。全く感傷的にはならず、ときに笑いながら、元気づけてもらいました。

彼がいなければ、東京にも来ていないだろうし、上京したときも心細かったでしょう。影響を受けた友人の一人に違いありません。

数年前に、数少ない友人の一人が他界しました。彼は医者でした。医者なのになぜ?医者だって病気になるし、死ぬときは死ぬのです。だからこそ、一日を大切に生きようとそのとき思ったものです。

生きていくのは苦難の連続ですが、生きているからこそ、感じることができることもあります。清濁併せ吞みながら、これからも人生を歩みます。
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