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9話
しおりを挟む「ねぇリリー遅すぎない?」
リリーと別れてから俺たちは会場に行って飲み物とお菓子をカゴに詰めて帰ってきた。最初は女子だから時間がかかるものだろうと思い待っていたのだがいかんせんおそすぎる。あれから2時間以上は経っている。
俺たちのことが嫌になったのか?俺たちが離れている間にいいやつと出会ってしまったのだろうか...そんなネガティブな考えに陥っているとライアンが急に立ち上がった。
「探しに行ってくる」
「っおい!探しに行くって言ってもどこを探すんだよ!」
「分からん...けどリリーに何かあったのかもしれない」
「「っ!」」
そうか俺はまだリリーを信じれてなかったんだ。リリーの気持ちを疑っていた。なのにライアンはどうだ?リリーがライアンを思っている気持ちを疑わず、真っ先にリリーの身を案じた。俺は嫌われたと思っていて、リリーの身に何かあったなんて考えもしなかったのに...よく考えればわかることだ。あいつは俺たちを見捨てねぇ、何かあったんだ。そう思うといてもたってもいられず会場を走り回った。
「なぁ!白い髪のスカイブルーの目をした女の子を知らないか?すげぇ小柄なんだ」
相手にどんな目をされようが関係ねぇ、リリーを助けるためならどんなことだって乗り越えられる。たぶんあいつらも同じなんだろう、ライアンまでも色んな人に聞いてまわっている。
「あぁその女の子ならこの会場から急いで出てったのを見たわ、とっても綺麗な子なのに1人でいたから気になってたのよね」
「っそれだ!ありがとう!ノア、ライアン聞いたか?リリーは外に行ったって」
「どうして外になんか...」
「よくわからねぇがそれはここで考えててもしょうがねぇだろ、さっさと探しに行くぞ!」
そうやって俺たちは外に出てリリーを探し回った。そして人気のない公園でうずくまるリリーを見つけたんだ。
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