千年に一度の美少女になったらしい

みな

文字の大きさ
上 下
6 / 13

5話

しおりを挟む


俺が望んでたのはこんなんじゃねぇ、なんでノアとリリーがイチャイチャしてんのを見なきゃなんねぇんだよ。


「おいお前らここでいちゃいちゃすんじゃねぇ」
(俺だってもっとリリーと話したいのに...)


「何?レオもしかして僕に嫉妬してるの?ほんとはリリーのこと好きなんでしょ?はやく認めちゃえばいいのに...」
(わかってんだよそんなこと...)
「うるせぇ!俺はっ!別にリリーのことなんか好きじゃねぇし...」


こんなに俺の性格を恨んだことはなかった。今まで女が寄ってくることなんてなかったし、寄ってきたとしても他種族の女で、そんなやつには冷たくあしらうのがちょうどよかった。だからこの性格に不自由したことなんてなかったけど今はすっげぇ不自由だ。好きなのに好きって言えねぇし、そのせいでリリーからは話しかけても貰えない。しまいには俺よりもライアンに話しかけてる始末だ。


「うーん...でも私あと2人見つけないといけないからなぁ...明日からはお見合い会場行くつもりなんだけどノアもくる?」
(はっ?こいつノア以外にまだ相手いねぇのか?こんなに綺麗なのに?じゃ俺にもチャンスあるってことだよな...リリーが他のやつに取られるなんて考えられねぇ、俺がリリーのそばにいたい)


「俺たちじゃダメなのかよ...」
「えっ?ごめん、なんて言ったのか聞こえなかった」
「俺たちじゃお前の夫にはなれねぇのかって聞いてんだよ!!まぁ...そりゃ無理だよな、お前夫3人しかとらねぇって言ってたし...お前すっげぇ美人だからもっといいやつ選べるもんな。さすがにお前でも3人ともこんな姿の夫じゃ生活するの苦痛だよな...子どももつくんねぇといけねぇし...」
(そうだよ...何考えてんだよ...3人しかとらねぇのに残りの枠を俺にくれるわけねぇじゃねぇかよ...)


「ごめんなんでそんな思考になってるのか全然分からないけど、もしレオとライアンが私の夫になってくれるって言うならこんなに嬉しいことはないよ?」
「はっ?お前わかって言ってんのか?俺たちに抱かれなきゃいけねぇんだぞ?みんなから軽蔑される姿をしてる俺たちに」
「いやっ///その子どものことも私は別に大丈夫っていうか...そのほんとに私はレオとノアとライアンのこと今日たくさん話していい人だなって思ったし、この4人ならすごい幸せに生活出来るんだろうなって思えたよ?それともそう思ってたのは私だけ?」


話せば話すほど沼に落ちていく。こんなやつが存在しててもいいのか?こんな俺が夫でも嬉しいって言ってくれる、俺と生活したら幸せになれるって...
「本当に俺がお前の夫でいいのか?後悔しないのか?」


もしリリーが俺を夫として認めてくれるなら、後悔しないなら、俺はもうリリーを手放せそうにない。俺はお前を一生かけて愛して、お前が嫌って言うほど甘やかしてやるよ。俺はお前を一途に愛するから、なぁ俺を選べよ。


「私は後悔しないよレオ。でもレオがいやって言うなら無理強いはしない、レオの添い遂げたいって思える人と結婚してほしい。大丈夫だよ?ノアとは定期的に会えるようにちゃんと調節するし」
「違う!そう言うこと言ってるんじゃなくて...!俺はお前のことを思って言ってるんだ。俺と結婚したら絶対悪いように言われるに決まってる」


あぁいつでも俺は自分を守っちまう、俺のせいでお前が悪口を言われたらとか、それのせいで俺のこと嫌いになっちまうんじゃねぇかとかそんなことばっかり考えて俺がいいって言ってくれるお前の気持ちを否定しちまう。でももっと言ってくれよ、俺がいいって俺がこんなことを思わなくなるまで俺がいいって言い続けてくれよ。

「私はレオの気持ちが聞きたい。周りの意見とかこれからの生活とかどうでもいい、レオは私と一緒にいたくない?」
「いたいに決まってんだろ!!一緒にいてぇよ...」
「じゃ一緒にいよう?」
(ほんといい女だよお前は、もう俺は迷わねぇ、俺はリリーを愛してる。俺の壁を最も簡単に飛び越えて来てくれる、俺はもうお前以外考えられねぇ...もう遠慮なんてしねぇからな)


「後から後悔しても話してなんかやんねぇからな...」
「絶対後悔なんてしないよ、あの時私といることを選んでよかったってレオに思わせてあげる!」
「っ/// 俺もリリーに俺を選んでよかったって思わせてやるからな!!」


しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

竜人のつがいへの執着は次元の壁を越える

たま
恋愛
次元を超えつがいに恋焦がれるストーカー竜人リュートさんと、うっかりリュートのいる異世界へ落っこちた女子高生結の絆されストーリー その後、ふとした喧嘩らか、自分達が壮大な計画の歯車の1つだったことを知る。 そして今、最後の歯車はまずは世界の幸せの為に動く!

俺の番が見つからない

Heath
恋愛
先の皇帝時代に帝国領土は10倍にも膨れ上がった。その次代の皇帝となるべく皇太子には「第一皇太子」という余計な肩書きがついている。その理由は番がいないものは皇帝になれないからであった。 第一皇太子に番は現れるのか?見つけられるのか? 一方、長年継母である侯爵夫人と令嬢に虐げられている庶子ソフィは先皇帝の後宮に送られることになった。悲しむソフィの荷物の中に、こっそり黒い毛玉がついてきていた。 毛玉はソフィを幸せに導きたい!(仔猫に意志はほとんどありませんっ) 皇太子も王太子も冒険者もちょっとチャラい前皇帝も無口な魔王もご出演なさいます。 CPは固定ながらも複数・なんでもあり(異種・BL)も出てしまいます。ご注意ください。 ざまぁ&ハッピーエンドを目指して、このお話は終われるのか? 2021/01/15 次のエピソード執筆中です(^_^;) 20話を超えそうですが、1月中にはうpしたいです。 お付き合い頂けると幸いです💓 エブリスタ同時公開中٩(๑´0`๑)۶

“代わりに結婚しておいて”…と姉が手紙を残して家出しました。初夜もですか?!

みみぢあん
恋愛
ビオレータの姉は、子供の頃からソールズ伯爵クロードと婚約していた。 結婚直前に姉は、妹のビオレータに“結婚しておいて”と手紙を残して逃げ出した。 妹のビオレータは、家族と姉の婚約者クロードのために、姉が帰ってくるまでの身代わりとなることにした。 …初夜になっても姉は戻らず… ビオレータは姉の夫となったクロードを寝室で待つうちに……?!

転生したら竜王様の番になりました

nao
恋愛
私は転生者です。現在5才。あの日父様に連れられて、王宮をおとずれた私は、竜王様の【番】に認定されました。

獣人の彼はつがいの彼女を逃がさない

たま
恋愛
気が付いたら異世界、深魔の森でした。 何にも思い出せないパニック中、恐ろしい生き物に襲われていた所を、年齢不詳な美人薬師の師匠に助けられた。そんな優しい師匠の側でのんびりこ生きて、いつか、い つ か、この世界を見て回れたらと思っていたのに。運命のつがいだと言う狼獣人に、強制的に広い世界に連れ出されちゃう話

内気な貧乏男爵令嬢はヤンデレ殿下の寵妃となる

下菊みこと
恋愛
ヤンデレが愛しい人を搦めとるだけ。

番(つがい)と言われても愛せない

黒姫
恋愛
竜人族のつがい召喚で異世界に転移させられた2人の少女達の運命は?

【完結】魂の片割れを喪った少年

夜船 紡
恋愛
なぁ、あんた、番【つがい】って知ってるか? そう、神様が決めた、運命の片割れ。 この世界ではさ、1つの魂が男女に分かれて産まれてくるんだ。 そして、一生をかけて探し求めるんだ。 それが魂の片割れ、番。 でもさ、それに気付くのが遅い奴もいる・・・ そう、それが俺だ。 ーーーこれは俺の懺悔の話だ。

処理中です...