婚約破棄をされたので～こうして私は素敵な人と出会いました～

14話 図書館の奥の扉

「この図書館の一番奥の部屋よ」
「どうしてそんなところに？」
「それは入ってみればわかると思うわ」
「そうか。わかったよ」
「それでは私はこれで失礼するわね」

そう言ってクレアさんは去って行った。
残された私達は大きな扉を開ける。

「これは……」
「すごい部屋ですね」

部屋の中はとても広く、たくさんの本が並んでいる。
まるで小さな図書室のようだ。

「ミスティ。早速何か読もうか」
「そうですね」

私たちは本の山を眺める。
一体どれを読むべきか迷う。
すると一つの本のタイトルが目に入った。

『魔法大全』
「この本を読んでみましょう」
「それがいいかもしれないな」
「はい。では借りてきます」
「いや。僕も一緒に行くよ」
「そうですか？じゃあお願いします」
「了解だ」

そう言って私達は受付に向かう。
そして手続きをしてもらった。

「ありがとうございます」
「大したことじゃない。気にするな」
「はい。ありがとうございます」

お礼を言った私はウォーレンさんと一緒に図書館を出る。

「それじゃあ家に帰ろうか」
「はい」

　こうして私達は一度家に帰った。