飛んで火に入る夏の虫に転生しました。

いんげん

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媚薬と手錠と、鼻血のおかげ。

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即効性の媚薬なんて飲まされて、僕の体はどうなってしまうのだろう。
ドキドキと心臓が鼓動を早めている。
手錠で吊されている僕と、目の前の木箱に座ってニヤニヤと笑っているバイウー(柏宇)。

「そろそろ、三十分経つ……どうだ?この間飲まされていた男娼は馬鹿みたいに笑いながら半日射精していたぞ」

バイウーが高そうなゴツい時計をみて、立ち上がった。

「……あの…腕が痛いですし…背中もつりそうですが…」

僕のペニスは、平常心を保っている。
ハッキリ言って、薬はまだ効いていない。

「はぁ?」
眉間にシワを寄せた顔が僕の股間に近づいた。美形の怖い顔には迫力があります。

彼の長い指が僕の股間に触れた。
うぅ…ブルっと来た。でも勃起はしない。

「……お前、不能か?いや…この媚薬は勃起不全のじじぃ共も勃つから、高値で売れてるんだぞ…」

顎に手を当てたバイウーが、ポケットから違う媚薬をだして眺めたり、僕の体を見たり…思案している。

「…ただの水になっちゃったのでしょうか?」
なぜ、僕が商品の心配をしているのでしょうか?

「そんなはずは…」
「保存する温度が適切でなかったとか?」
良くあるよね。何度以下で保存するとか。

「いや、常温で管理できるのが売りだ。専用のコンテナでキチンと管理している…」
おぉ…闇社会も意外と会社っぽいのかなぁ?

「コンテナは、船の上ですか?揺れると良くないとかでしょうか?」
「いや……そもそも、今まで効かなかった事などない…」
二人で目を合わせた。
「困りましたね…店長…」
「……」
渾身のギャグは殺意の籠もった目で返された。
釣り上げられた腕で顔を隠して隠れる。



しばらく沈黙したバイウーが、部下を呼び出してアタッシュケースを持ってこさせた。
それを受け取り部下が退出すると、ケースを開き、媚薬を1つの取り出した。

「もう一度飲め」
バイウーに後頭部を支えられ、今一度媚薬を差し出された。
ち…近い。
バイウーの方が背が高いので、見下ろしてくる奥二重がセクシーだ。
それに、ニヤっと笑うと口が大きめなので、凄く表情豊かに見えるから不思議だな。
「なんだ?嫌がらないのか?」
「…いやですけど……」
この媚薬、実はただの水で皆プラセボで気持ちよくなってたのじゃないかと思う。
だって無味無臭で、まさに水だし…何も起きなかった。
「…ほら、口を開けろ」
再び顎を掴まれた。
覗き込むように顔を近づけられ、まるでキスするみたいでドキドキする。

「うぅ…」

また口の中にピュっと入ってくる液体。
ちょっと心配だけど、今度は普通に飲み込んだ。

カチ…コチ…カチ…コチ

「……効かないですね」

僕の体は、全く興奮しなかった。

「……」
バイウーの表情は怒りを通り越して、凍っている。恐ろしい。

「あの……凄く腕が痛いので…下ろして頂けませんか……」

手錠のはめられた手首が、擦れて痛い。

「煩い…黙れ」
「……ちょっとだけ…少しだけ……ごほ…こほ……」
カビ臭さにむせて咳をすると、バイウーは舌打ちをして、吊るしている腕を取ってくれた。

「ありがとうございます」

予想外の優しさに、嬉しくてニコニコ笑ってしまう。
まだ手錠はついているけど、吊るされなくなって本当に楽になった。

「……」

僕は、バイウーを刺激しないように、ゆっくりと床に座った。
彼は、僕を見下ろしながらケースの中の媚薬を見聞し始めた。

「……どうして水になってしまったんでしょう…あっ、すいません!黙ってます」
鋭い眼差しに睨まれて、僕は口を塞いだ。
バイウーが、媚薬の蓋を開けて、少しだけ舐めて、首を傾げている。カッコいいのに、何だか…かわいい。

「……お前は…性欲が無いのか?おい……」

媚薬をポケットに突っ込んだバイウーが、僕に近づいてきた。

「……えっ…」
「……見れば見るほど綺麗な顔をしているな……今まで何人に抱かれた」
僕の目の前でしゃがみ込んだバイウーに、顎クイされた。
「だっ……無いです!そんなの一回も…」
なにせ此処は男たちが、力とプライドでぶつかり合うBL世界。僕など小綺麗な顔したモブなのだから。

「はぁ?そんな事があるか……お前…まさか……精通してないのか」
「ま…まさか!この前ちょっと危なかったですが、ちゃんと我慢しました!」
兄をおかずにするなんて、駄目絶対。

「危ない……我慢?おい、まさか……本当に……」
バイウーが僕の上に覆いかぶさってきた。

いやぁ…精通…してるはず……えっ……してない?
そういえば、勃起したけど…逝ってない!
はっ!この体…まだ精液出したことないじゃないか!
30歳童貞で魔法使いになれるなら、18歳で未発射は何に進化できるのでしょうか?
もしかして、チート能力を手に入れられますか?
いや、このBL世界身体能力のチートと、顔面偏差値のチートはありそうだけど、それ以外はない。

「……すごいな。別に処女や童貞が好みってわけではないが……そこまでだと…穢したくなるな」

耳元で囁く声が…良い声すぎて…首筋と下半身に響いた。

「誰も…自分ですら……触れた事無いのか…」
「ひぃ…」
興奮気味のバイウーが、僕の耳を舐めた。温かい吐息が僕のもみ上げを揺らして去って行く。
恥ずかしさと、恐ろしさ、そして気持ちよさで身をよじる。

しかし熱い視線を感じて振り返ると、バイウーと目が合った。

格好いい!
カッコいいの暴力!
二次元が完璧に再現されて、悪い色男が現実に動いている。
高い鼻が…男らしい眉が…鋭く意思の強い瞳が…悪意と無邪気さを演出する大きな口が…絶妙!

僕は、腐男子だったが、リアルに男性とセックスしたい訳じゃ無かった。
でも…恐ろしい、美しさは全てを凌駕するのかもしれない!
バイウーに耳舐められても、生理的嫌悪感がゼロ!
いや、やめて欲しいけど、それは、バイウーほどの人のお相手に僕は駄目すぎるからだ。
僕は、外野が良い。外から見て楽しみたい。

「……触らせろ」
「まって……僕、ひょろひょろで食べても全く楽しくないと思います!」

僕のTシャツの中にバイウーの手が入ってきた。
密着して腹から胸へ進む、その手が妙に温かくて、ぞわぞわした。
違和感と快感って紙一重なのかな?

「うぅ……手…やめて…」
「良い触り心地だな…」
皮膚の硬いバイウーの手が、僕の胸を優しく撫で回し、時々乳首を擦った。
「んっ……やだ……くすぐったいです!いやだ…」
手錠を着けた手が、バンザイした状態で床に押し倒され、僕の体に乗り上げたバイウーが興奮した顔で見下ろしていた。

「……くそっ…」
頭を上げてチラッと見たバイウーのスラックスは、股間部分が膨らんでいた。
えっ…うそ…。
なんで…そんなに!?

「さっ…さっきの媚薬!」
バイウー、ちょっと舐めてテイスティングしてた!!
えっ…だって、僕、全然効いてないよ。
嘘…不良品じゃなかったの??

なんで?
僕、二本飲んだよ。
僕の胃ってどうなって……。
あああああ!!
頭をよぎる、兄がくれた粘膜に効く薬。

「……普通に効いてるぞ……何なんだよお前…」

自分の上で、ベルトを外して、スラックスに前を寛げるバイウーから目が離せない。
ドキドキと鼓動が五月蠅い。
これが、目を塞ぎたいけど、見たいというアレなんだ…。

下ろされるジッパー

右手で取り出されたペニスは薄暗いオレンジの照明の下ではハッキリと見えないけど…すでに濡れている。

「……っぐ……」

媚薬による快感で苦しそうなバイウーがエロすぎて…見ている此方が恥ずかしい。
わーわー騒ぎたいけど、視覚的に支配された僕は、ただゴクリと唾を飲んだ。

格好いい男の気持ちよくて苦しい顔って……あぁ…。

「…お前も…味わえよ」
「えっ…ちょ……ちょっと待って下さい!」

僕のズボンは彼の手によって簡単に脱がされ、枕のように首の下に置かれた。
そして、残されたボクサーパンツを捲られた。

「こんな所までお綺麗なことだな……無性に噛みつきたくなる…」
自分の唇を歯で噛んだバイウーの瞳が輝いている。
「ひぃ…やだ…いやです……」
僕の情けないソコが、ひゅんっと縮こまった。
「……ビビるなよ…ほら…此処に直接かければ効くだろう?」
再びポケットから取り出された媚薬の蓋が開き、バイウーの左手が僕の萎えているペニスを持ち上げた。
「そんな…ストップ!お断りします…」
本当は激しく抵抗したいけど、腕は手錠かけられているし、太ももの上に乗られているので動けないし……急所を持たれて精神まで拘束された気分だ。

「あっ…あっ……だめ……ひゃっ!」

僕の亀頭に、ぽたん、ぽたんと媚薬が滴る。
ペニスが人の手で濡らされる、むず痒さに全身が震えた。

「ほら…良く見ていろ、お前の初めての射精を一緒に楽しむぞ」

とろっとした媚薬が、僕のペニスに纏わり付く。
バイウーの手が、想像よりも優しく上下し始めた。

くちゅ…くちゅ…

「……んぁ……やっ……いや……」

僕は薄目を開けて、勃起したペニスを見た。

ぬちゅ、ぬちゅと音をたてながら、刺激する手が段々早くなってきた。

「あっ…うぁ…んっ…」
「…くそっ…エロいんだよ…餓鬼のくせに……腕一本で殺せそうなくらいなのに…ここは元気になるんだな…パンパンに腫れてるぞ…」
「いわ…ないで……あぁ…いっ…強い……痛い…」
「これが、気持ち良いって言うんだ……」

バイウーは、僕のペニスを刺激しながら興奮を増して…大きなそれから、つっ…と精液が垂れている。

バイウーの右手で握られたペニスが、どんどん膨らんでいる。
陰茎を擦りながら、時々亀頭も手のひらで撫でられ、親指で優しく弾かれ…もう限界が近い。

「あっああ…やだ…いやだ……うあぁ…だめ……でちゃう…だしたい!」
突き上げるような快感が下半身を支配した。

気持ち良い…

ちんちん気持ちいい

「まだ、早いだろ…」

バイウーが意地悪に笑って、僕のペニスへの刺激を止めた。
絶頂直前で見放され、行き場を失った精液がペニスの中で暴れている。

イキたい!!イキたいよ!!
出したい、精液全部、僕のおちんちんから吹き出したい!

「いや!…もう…やだぁ……うぅ!」

僕は射精したくて、恥も外聞も無く自ら腰を振った。

「んっ…うぅん…うっ…」

バイウーが僕の太ももから体を浮かしてくれたので、僕はバイウーの手で自慰をするように腰を突き上げた。

「きっ…きもちいいよぉ!イキたい!うっ…あっ…はぁ…はぁ…んーー!!はぁ…」

僕は一生懸命腰を突き上げたけど、もともと筋肉なんてないから、すぐに息が切れてつかれてしまう。

「足りない!もっと…もっと…足りないよぉ!」

ペニスから摂取した媚薬は、頭をぼんやりとさせた。
とにかく、もう射精したかった。
僕は泣きながら、バイウーの手にちんちんを擦りつけた。


「くそっ……煽るな……うっ…」
「バイ…ウー……んっ」

開いた口が塞がれた。
噛み付かれたみたいな乱暴なキスが、僕の呼吸の邪魔をする。
僕らの体は密着して、反り返ったお互いのペニスが潰される。

「っあ!!……んっう……あぁあ!」
「あぁ…気に食わない……うっ……お前なんかに……ぐっ……」

バイウーの腰が揺れて、僕らのちんちんが刺激を受ける。

敏感になった亀頭が、バイウーの硬く濡れたペニスを擦ったり、服に当たったり…バイウーの下腹部に押し付けられたり…。
気持ちいいと、ちょっと痛いがメチャクチャになって、襲ってくる。

「うぁあ……んっ…あっ…あああ!ひっ……あぁー!」
「…ふっ……くっ……」
「怖い……怖いよっ……うぁああ!……あっ…あぁーー!こわ……い……兄さん……」

頭と体が全部、気持ちいいに支配される。
絶頂に近い、身の置き場のない快楽の痺れが続き、戻って来れない気がする。

ちんちんが、びゅって何かずっと出している。

「あっ…うぅ…あああ!やだっ……怖い!!あああー!!」
「……ぐっ……うるさいっ……泣くな!!」

バイウーは怒りながら、僕の目尻の涙にキスをして、僕らのペニスを寄り添わせた。
激しく腰を振るのをやめ、優しく手を添えた。

「あああ!んっ…うあ…いっ……気持ちいいよぉ!!やあぁ!…で…でる……あっ…」

大きな手に包まれ、濡れたペニスで擦られて…お互いのヌルヌルが振って来て…。

「もう駄目!!うあっ…あっ…ああーー!!でちゃう!!ああああー!」

バイウーの荒い息遣いと、声を殺した呻きが聞こえる。

まるで失禁するかのような、長い射精が続く。

「あああー!!やだぁ!!とまっ…止まって!!ああああー!!もうしないで!!うあああー!!」

逝っているちんこを更に擦られて、絶頂から降りて来られない!!
手錠の手でバイウーの髪を引っ張って、訴えるが止まらない。

「いやぁ!!やだぁ!!ひっ……んんぅ!!あああー!!」
「…ぐっ!……くっ……イク……うっ…」
息を止めて、歯を食いしばったバイウーは、僕のペニスとお腹に大量の精液を吐き出した。






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