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覗くもの
しおりを挟む初めて見たとき、その繊細で可憐な姿に、本当に生きているのか、現実なのかと疑いました。
視線が外せなかった…恐ろしい程の強制力。存在しているだけで、誰もを従わせてしまう。
深澤隊長に会ったときも、そのカリスマ性と能力に驚かされたけれど……。
そんな華たちを従えてしまう蝶の恐ろしさ…
私は、二人の行為から目が離せなかった。
今日は深澤隊長が夕方まで外で所用があったため、この家にとどまっていた。
大分日が暮れた後だったので日が昇るまで、一室を借りて休ませてもらう事になった。
二階で休んでいた、あさひ様の様子を見に行った深澤隊長が戻ってこない。
すこし気になって階段下に行ってみると、妖しげな声が聞こえてくる。
あぁ、深澤隊長が蜜を吸われているのだろう。
蝶は蜜が無いと生きていけないというし……。
江戸の頃より、明治、大正と変わっても蝶と華の春画、ポルノは人間にとっては人気の作品だ。
美しい蝶と精悍な華の淫靡な行為。
「ぐぅあああ!!」
「っ!?」
深澤隊長の叫び声が聞こえる。
苦しみのなかに快楽が混じる声…。
あんな華奢なあさひ様と何をするとそんな叫びが生まれるのか……。
駄目だと思うのに、好奇心が止まらない。
知りたい。
人間とは無縁の、天上の営みを……。
この目で見てみたい。
蝶の媚態を。
気配を殺して、音を立てずに階段を上る。
深澤隊長の声が引っ切りなしに聞こえてくる。
私は、今まで特定の恋人など作らなかったけれど、それなりに経験はある。
でも、淡々とすませ……前後不覚になるようなことなど起きるわけも無い。
いったいどんな状態だというのだ?
見たい。
この襖を開ければ見ることができる。
心臓の鼓動が止まらない。
ほんの少し襖を開き、見ることが出来た。
その狂宴を。
深澤隊長の人間の男性よりも遙かに大きいペニスに、何かが刺さっている。
そしてペニスがキラキラと金色の粉で部屋のかすかな灯りを受けて光っている。
「……っ!?」
あさひ様が深澤隊長の上に乗り、鎖骨のしたに唇を当て吸い付いている。
「あぁぅ……うっ…ぐっ……たのむ……抜いてくれっ!」
深澤隊長が畳に爪を立て、悶えながら懇願する。
あさひ様はチラリと視線を上げると微笑んで、ペニスから自然と上がってきた棒を細い指で掴むと、また押し込んだ。
「くあぁ!?んん!」
隊長のペニスが痛々しい程腫れ上がっている。
しかし、あさひ様は美味しそうにチュウチュウと蜜を吸っている。
時よりペニスの棒をいじったり、ペニスを擦ったりしながら……
チラチラと覗く、あさひ様のペニスと……太もも……そして何かとても良い匂いがする。
私は、完全に勃起した自分のペニスを触らずには居られない。
こんなに強い欲情を感じたのは初めてだ。
あぁ……くそぅ……なぜ私は人間なのだろう……なぜ華として生まれて来られなかったのか……
「……蜜が出てこなくなってきちゃった……」
そういうと、あさひ様が唇を離して体を起こした。
「……はぁ…はぁ…くっ…うぅ…あさひくん……」
あさひ様が立ち上がって、着物を広げ、その美しいペニスを深澤隊長の前にさらけ出した。
つんと愛らしく立ち上がるそれは、少しだけ涙をながしている。
「僕の毒吸ってくれる?」
「んむっ!?はぁはぁ…あさひ…あさひ…むっ…ん」
深澤隊長があさひ様のペニスにむしゃぶりついた。
欲望のままそれに吸い付き舐め回している。
自分のペニスに棒を刺されたまま…
「あっ…あん…あぁ…ひゃぁ…」
あさひ様が頬を上気させて、自然と腰を振っている。
「んっ…む…はぁ…んむ…いいか?…んん」
「ふぅ…ん…あぁ…あん…いい…でる……僕の……あぁ…」
あさひ様のよがる姿に、私の手が止まらない。
「っ!」
不意に射精をしてしまい、精液が床板に飛び散ってしまった。
でも、気にしていられない。
こしゅこしゅと、手が止まらない。
目が離せない。
「いやぁ…ん…ああ…でてるよぉ……」
あさひ様が目をつぶり、体を震わせた。
むせかえりそうな堪らない香りがする。
今逝ったばかりなのにっ……まだ私も逝く!!
「っ!?」
声を必死にかみしめて、その射精感に堪える。
「……はぁはぁ…こっちの蜜も吸ってあげるね」
あさひ様が呼吸を整えて、着物を閉じると、深澤隊長の足の間にしゃがみ込んだ。
うらやましい…私も……あさひ様に吸って貰えたら……。
あさひ様が、隊長のペニスに刺さる棒をつまんだ。
深澤隊長のペニスはもう怒張しすぎて、大変な事になっている。
でも、彼は光悦の表情を浮かべている。
「ぐああああっ!?駄目だ!?あぁああ!」
あさひ様が棒を抜くと、深澤隊長がのけぞって、叫んだ。
すかさず、彼のペニスに口を当てて、あさひ様がそれを飲む。
「くうっ!あぁ…あぅ…うぅ…あさひ…あさひくん……愛してる……」
私のペニスからも精液が飛び出した。
ああ…私も華だったら……あさひ様に……。
私は歯を食いしばり、涙をにじませながら、むなしくハンカチで床を拭いた。
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