我が為に生きるもの

いんげん

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中佐の家で

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なんだか、気分が重い。
煌一の事もそうだし、朔夜兄さんに頼り過ぎている自分も嫌だ。
それに、おかしくなる華のことも気になる。

うだうだ、考えてばかりで気分が滅入る。
昨晩は、朔夜兄さんが討伐に行き、朔夜兄さんの蜜を吸った。
やっぱり、朔夜兄さんの蜜に酔って、昼になって起き出してからずっと無意味な思考に囚われている。

「あさひ様。里見大尉がお見えですが…」
部屋の外から声がかかる。

「!?」
里見大尉が…。
今一番会いたくない人だ。
一体僕に何の用なのだろう。煌一の所に来たんじゃないの?

「今、行きます」
会いたくない
凄く会いたくない。
でも、気になるから会いたい。

煌一のことが好き?
それとも、まさか煌一の片思い?

再び思考に囚われて、待たせているという玄関先へ向かった。

里見大尉は、キッチリと軍服を着こなし、今日も美しかった。均衡のとれた長い手足と、程よく鍛えられているであろう体。少し切れ長な怜悧な目。

あぁ、ただ細くて華奢、こどもっぽい自分が嫌になる。

「こんにちは」
「お休みの所、申し訳ございません。」
声をかけると、深々と頭を下げられた。

「いえ、大丈夫です。でも、どうかしましたか?」
里見大尉がすっと顔を上げて僕を見る。
僕は、緊張でついビクッと震えてしまった。

「すいません、今日はお願いがあって参りました」
「お願い?」
小首をかしげる。
なんだろう?僕に出来る事だろうか?

「深澤隊長を助けて頂けませんか?」
「え?なにかあったのですか!?」
まさか、おかしくなった華みたいになったとか?
灰にやられて怪我をしたとか?

どうしよう!?
オロオロと里見大尉の返答を待つ。

「……いえ、昨日の討伐で灰を食べ過ぎて、大変な事になっているだけです……」
「!?」
そうか…煌一と行ったときは、煌一が全部食べたみたいだけど、昨日は朔夜兄さんと行ったんだ。
ということは…昨日の朔夜兄さんくらいになっているわけで……。

「今、どちらに?」
「来て頂けるのですか!?」
「……はい」
見捨てる訳にはいかない。
あの情けない華を。



屋敷の車に乗り、里見大尉に案内されたのは、深澤中佐が借りているという家だった。

普段大きな屋敷に住んでいると小さく感じるけど、ずっと家にいる自分と違い、きっと忙しくて煌一と同じで寝に帰るような所ならば、十分だろう。

ガラスと木で出来た戸をあけて靴を脱ぎ、里見大尉が僕に手を差し出してくれた。
僕も大尉の手をとり雪駄を脱いで上がった。
里見大尉の手は剣だこでゴツゴツしていて美しい容姿よりもずっと男らしい。

「指まで折れてしまいそうなほど細く美しいのですね」
「そっ、そんなことは……」
手を見つめられて恥ずかしい。
水仕事なんてしたことないし、剣も握らない。針仕事もなにもしない。
すごく、自分が怠惰な人間に思えてくる。

「すいません。怒られてしまいますね、煌一様に」
「っ!?」
それって……里見大尉に触れたら煌一が怒るってことで……やはり二人は…。

「うぐぁっ・・・・あぁ・・・う・・」
そのとき中から、深澤中佐の苦しそうな声が聞こえてきた。
「あっ」
「普段は、男娼……まぁ、その…人を数人雇って一晩中処理してもらっているのですが、今日は人も呼ばず、耐えて居るみたいで、うわごとのように、あさひ様の名前を呼んでいて……ご迷惑かと思ったのですが……人々の為に戦ったのに、あまりに不憫で……お呼びだてして申し訳ありません」
里見大尉がまた頭を下げた。

この人は、隊長思いの良い人なんだな。

「そうだったのですか……呼んで頂いて良かったです」

「あっ・・・うぁ・・・あさひくん・・・あっ」
深澤中佐が中で僕の名前を呼んでいる。
僕が此処に居るのを知らないのに……なんだろう……恥ずかしい。
でも、頼りにされているみたいで、嬉しいかも。

「襲ってくるかも知れませんし、同席してもよろしいですか?」
里見大尉の言葉に首を振る。

「大丈夫です。お帰り頂いて」
「………暫く家の外におります。何かありましたら私の名前をお呼びください」
真剣に僕を心配してくれる里見大尉。

恋人のそばにいる邪魔な存在であるだろう僕にも優しい。
叶わないなぁ

「有り難うございます」
「……では」
里見大尉が戸を開けて家から出た。
ガラスからは里見大尉の後ろ姿が見える。

僕は、部屋に繋がる木で出来た戸を開けた。

部屋には布団が引かれ、かろうじて着物を引っかけている深澤中佐がその上で壁に寄りかかり座っていた。

開かれた膝の間には、巨大なペニスが勃起していた。
おそらく何度も射精していた為に、股間は白濁の汁で漏らしたようだ。

擦りすぎたのか、真っ赤になって痛そうだ。

もともとうねった髪は振り乱され顔に張り付いているし、顎の髭も伸びていてとても綺麗とは言えないのに、男の色気に溢れている。

痣からは蜜が溢れ胸と着物は赤く濡れている。
戸を開けた瞬間から独特な精液の匂いと血のにおいが襲ってきた。
あぁ……なんだか……僕まで変な気分になりそうだ。

「あっ……うぅぅ……ついに幻か……あさひくんがいる……あぁ……幸せな幻だ……」
僕を見た深澤中佐が顔をクシャクシャにして笑い、ペニスをしごく。

「うっ……くそぉ……可愛い……やべぇ……とまらねぇ……うぅ!」
深澤中佐が喉をそらして必死にしごき、精液を飛ばす。
「深澤中佐」
僕は、彼の足の間に膝立ちになった。
彼が僕を見つめる。

「……来てくれたのか?」
「はい、遅くなって……んん!」
すみませんと言う言葉は飲み込まれた。
深澤中佐の唇が、僕の口を塞いだ。頭が大きな手にわしづかみにされる。

「んっぅ……んん!!」
髭がザラザラと顔に当たる。
彼の舌が僕の口の中を暴れ回る。まるで僕を食べようとしているみたいに必死に。
僕の初めての接吻が……。
強く強く抱きしめられて口付けられて、ドキドキする。
苦しいのに、凄く必要とされているみたいで、嬉しい。

「…嬉しいぜっ…」
口が離されると、顔を両手で包まれた。
涙を浮かべて笑うと、ズズッっと鼻をすすった。
「あー、反則だっ…ずっとあんたを呼んでた…くそぅ……また勃っちまったぞ、コイツもあんたに会いたかったって言ってるぞ」
彼が自分の性器を掴んで言う。

「っ、言ってません!」
人が心配して来てみれば…またいい加減な事を言って。
「……あさひくんが俺の家に居る……」
「……ん!」
再び頭を引き寄せられ、口づけをされた。

「ん…あっ……」
深澤中佐のペニスが太ももに当たる。
僕のものとは比べ物にならないソレが、僕の足に飛びついて来るようにビクビク動いている。

「…あぁ…蜜なんてどうでも良いから、あんたを抱きてぇな……」
「えっ!」
口を離されて、抱きしめられて耳元で囁かれる。
「……大丈夫だ、おじさん、我慢する!さぁ、ちょうちょ様、俺の華にと~まれ」
深澤中佐が僕を離して布団に大の字に横たわった。

馬鹿な事ばかり言っているけれど、ペニスは、ひどく腫れて赤くなっているし、痣からは蜜がトロトロ吹き出している。相当辛いはず。

「あさひくん…優しくしてね」
深澤中佐は、女性のような声色で言った。
あぁ、もう本当に変な人。
屋敷の華達とは大違いだ。
でも、ほっとけない。

僕は深澤中佐の胸に顔を寄せて隣にうつ伏せた。
痣に口を当てると、それだけで溢れて来た。勝手に溢れ出す蜜を飲む。

「うぁぁっ……たまんねぇ……うぅ…」
ペニスからも精液がびゅびゅと吹き出る。
「んっ…ふ……んん」
相変わらず凄く沢山出てくる。むせないように必死に飲み込む。
濃厚でトロトロな蜜は美味しい。

お腹は空いて居なかったけど、美味しい。

「くっ……うぅあ……あさひ…く…ん」
深澤中佐が真っ赤になったペニスを掴む。
痛そうだよ…。
そうだ、朔夜兄さんみたいに蜜を塗って舐めてあげたら痛く無くなるかなぁ。

「ぐあぁああ!っく……あっ…あっ…あっ…」
僕は痣を強く吸い上げて口に沢山蜜を貯めた。
そして顔を上げると、彼はのけぞって痙攣している。
ペニスは何も出ていないのに天を突き上げ硬直して居る。

「?」
どうしたのだろう?大丈夫かな?
心配になって蜜を飲み込み、もう一度口を当てペロペロと舐めた。
「はっあ……はぁはぁ…くそっ……はぁ」
深澤中佐の呼吸が戻って来た。
何だったのかなぁ?
まぁいいや。
もう一度、蜜を強く吸い上げて、口いっぱいにする。

「うわあぁああ!!くっ…うっ…うっ…」
再び彼が歯を食いしばり大きくのけぞった。体とペニスがビクビク動くのに、精液が出て来ない。

まさか何か詰まっちゃったの?
大変だ!

僕は蜜をゴクンと飲み込んで、彼のペニスを覗き込む。
尿道口を指で開く。

「うぅぅぅ!!」
「ごめんなさいっ」
痛かったのか、彼が布団を握りしめ腰を突き上げて唸っている。

煌一や朔夜兄さんよりも発達した全身の筋肉が浮き上がって汗と精液で濡れている。

「うぅ…う……」
やっぱり蜜で舐めて、それから吸ってあげれば、詰まっている何かが取れるかも!

僕は急いで痣に口を寄せると、また吸い上げたが、流石に出てくる勢いが弱くなっていて、舌も使い、強く長く吸い上げた。

「!!??」
顔を上げると深澤中佐は声も上げず、目を見開いてのけぞっている。
すぐに硬直しているペニスを両手で掴み、しゃぶりついた。亀頭が僕の歯に当たる。
蜜が漏れて流れる。

「がぁああああ!」
深澤中佐が叫び、腰を使い始め、僕の手と口に擦り始めた。

ペニスが大きすぎて、苦しい。

手で抑えているのに喉の方まで入って来そう!

「ああっ…うぅ…くっ…あああ!あさひ!あさひくん!!くそっ!!駄目だ!!ぐあああ!!」
ズンズンと力強く腰を突き上げ僕の手と口を犯す。
苦しい。
でも、詰まってるもの吸わないと。

僕は腰を引いて下がった瞬間に蜜を吸うようにペニスを吸い上げた。

「あさひっ!!あああ!!口離せ!ぐあああ!」
ぱっと手と口を離した瞬間に、深澤中佐のペニスがクジラのように精液を吹き上げた。

「っん!」
僕の顔にべったりと精液がついた。
「あっ……あっ……うぅ」
うわぁっ。まだ出てる!
凄い。僕の顔も彼の体もドロドロで蜜の赤も混じって壮絶な光景だ。
屈強な軍人さんが鋼の肉体を、精液と血で汚し、うめきながら逝っている。

なんだか見てはいけないもののような、壮絶な色気…

どうしよう、僕の勃っちゃった。
なんで…。

「……うぅ…はぁはぁ…」
深澤隊長が目をつぶって呼吸を整えている。
今なら大丈夫かも。

僕は見つからないように、深澤隊長に背を向けてぺたんと座り、そっと着物の中に手を入れた。
半分くらい起き上がっているペニスに触れる。

「……っ……」
今まで彼のペニスを握っていたから凄く小さく感じる。
僕のものを握って、そっと擦る。
あっ……あ……声は出したらバレちゃう。
早く終わらせないと。

ペニスを擦る。

「……ん…ふ……」
静かにしないと、後ろでぐったりしている深澤中佐にばれてしまう。
でも、急がないと。
右手で輪を作り、シュシュッと擦る。
煌一に教えて貰った時に、絶対に誰も居ないところでやるって約束したのに…止まらないよ…。

気持ちいいけど、緊張しているから逝けそうもない。
どうしよう。
涙がにじむ。
早くしないと見つかっちゃう……
チラリと深澤中佐の顔を見た。

目が合った。深澤中佐は自分の腕枕で横を向いて僕を凝視している。
「っ!?」
「すやすや。ぐーぐー、おじさんは寝てるから、続けて」
深澤中佐が僕に躙り寄ってわざと寝たふりをする。

「……」
まさか見られていたなんて。
恥ずかしくて恥ずかしくて、ペニスを握ったまま涙が出てくる。
「わー、泣くな!泣くな!でかい目が落っこちるぞ!」
深澤中佐が驚いて起き上がり、後ろから僕の肩を抱く。
涙がポロポロ止まらない。

「……うぅ」
「なんだよ、おじさんなんて、こんな可愛いちょうちょに連続絶頂地獄されて、きったねぇチンコから潮吹いたんだぜ!大丈夫だ。自慰はいけないことじゃない。ほら、おじさん手伝ってやるぜ」

深澤中佐が後ろから僕の着物を開いて、僕のペニスを優しく持った。

「ここも綺麗なんだな。俺の手で痛くねぇか?」
彼の手は節くれ立ってゴツゴツの大きな手だ。
でも、他人に触られていると思うと……ドキドキしてペニスはもっと大きくなった。
「……ふぁ……」
彼の手が遠慮がちに上下する。
僕のこめかみに髭が当たってザラザラする。蜜の匂いが漂ってくる。

「……あぅ……あっ……ん…」
「気持ちいいか?」
優しく聞かれて、胸がキュンと高鳴った。
「……うん……あっ……」
素直に頷いたら後ろで彼が息をのんだ。
ちゅっちゅと頭にキスをされる。

「……可愛すぎだろ……」
「あっ……気持ちいいよぉ……あぁ!」
僕のペニスを擦る手が激しく動き出す。
すこし痛いけど、でも気持ちいい!
トロトロ先走りがたれてくる。
「あぁっ…あっ…もぅ……」
逝きたい。
射精したい。

「…んん…いちゃう……でるよ……あぁ!!」
僕はのけぞって彼に寄りかかりペニスから精液を出した。
「……ふ……あっ……」
余韻に浸っていると、彼が僕の精液を掬い取り、舐めた。
どうして?
満足そうに笑う深澤中佐。

「あぁ……くそう…帰したくねぇ……このまま俺のものにしてぇ」
深澤中佐が後ろから僕を抱きしめたまま言った。

「なぁ……このまま…俺と一緒にならないか……あんたの為なら俺……ってなんでもねぇ」
「深澤中佐?…んん…ふっ」
後ろを向いて彼を覗き込むと、口付けられた。
優しく、そっと唇が触れあう。
相変わらず、凄く嬉しそうに笑う。

「あっ・・・やべぇ・・・あぁ・・すまん」
「え?」

「今、屁が出た」
今、この人なんて言った?
え??屁って??

「うおお!やべぇ!くせぇぞ!逃げろ、あさひ。」
さっと着物を直されて背を押された。
うそ!?臭いの??

僕、大人になってからご飯食べてないし…よくわからない…。

「うげぇ、ほら、そとに里見がまだいるから、退避だ。凄いくせぇぞ。ありがとな!」

部屋から出されて戸をぴしゃりと閉められた。
僕は狐につままれたようにキョトンとする。

「あさひ様?どうかしましたか?……壮絶なお姿……」
「えっ?」
外から戸を開けた里見大尉が心配そうに覗き込んだ。
戸を開ける音で良く聞こえ無かった。
僕は里見大尉に近づき、雪駄を履いた。

「深澤中佐が、おならして…臭いから早く出て行けって」
里見大尉が目をつぶってため息を吐く。

「……まったくあの人は…すぐそういう誤魔化しかたを……」
「え?」
「いいえ、何でもありません。うちの馬鹿隊長が失礼しました。お送りします。その前にお風呂入りましょうか…」
「……はい、すいません」

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