我が為に生きるもの

いんげん

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蜜に酔う

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伊織さんと別れ僕は、屋敷の門の中で朔夜兄さんを待ち続けた。

帝都の喧騒から離れた場所にある屋敷は、代々の華が築いた莫大な財産により贅を尽くした邸宅になっている。
本宅は伝統的な和国形式の作りで、さらに敷地内に、いくつか別の建物がある。

お綺麗なあさひ。

伊織さんに言われた言葉が頭にこだまする。
それは、きっと役立たずでお荷物な卑怯者という事だと思う。

一族に居る蝶は3人。僕と伊織さんと、45歳の美しいお坊さんのキヨ様だ。

伊織さんは、沢山の華を相手にしているし、キヨ様も蜜を吸うことが救いの道として、求めるものを拒まない。
わがままを言っているのは僕だけ。

世の中には、したくない仕事をしている人が沢山いる。
口減らしに売られ、働かなければいけない子供も居る。

僕は、もうすぐ十八歳だ。
そろそろ誰かの為に働くべき時なのかもしれない。


考え込んでいると、足音が聞こえてきた。

朔夜兄さん?

僕は正面の大扉を開いて、外へ飛び出した。

「おかえりなさい!」
朔夜兄さんに飛びつくと、抱き上げられた。

「ただいま、あさひ。」



そのまま、部屋に運ばれて、布団の上に座らされる。

「朔夜兄さん、今日は誰も怪我をしたりしなかった?」
「あぁ、もちろん。沢山灰も始末できたしね」

朔夜兄さんが着ていた着物の帯を取る。しゅるしゅると外された帯と脱いだ着物が床に落ちた。

朔夜兄さんの裸は、西洋の彫刻よりも逞しく大きい。
優しく柔らかい印象の顔立ちだけど、鍛えられた体は見事なものだ。
僕の細くて不健康な体とは大違いだ。

「……朔夜兄さん…」

灰の討伐のことや、深澤中佐の事も聞きたかったけれど、朔夜兄さんのすでに完全に立ち上がった性器に言葉が飛んで行ってしまった。

パンパンに膨れ天を突き上げるペニスは既に先走りで濡れている。

痛々しく傷ついたあざからは蜜が溢れ、朔夜兄さんの胸が赤く染まっている。
朔夜兄さんが、布団に横になった。

「さあ、あさひ。蜜が布団を汚す前に舐めてごらん」
朔夜兄さんに体を引き寄せられて、上にのせられた。

「うわっ」
「……くっあぁ!」
朔夜兄さんの上に寝そべるかたちになり、勃起している朔夜兄さんのペニスが潰される。
その刺激でペニスが精液を吐き出した。

「っあ…っく…」
それでも朔夜兄さんのペニスは衰えず、上に乗る僕を押し上げる。僕の着物が精液で濡れる。

「…沢山灰を、っく…食べたから……ん‥体の熱が、止まらないよ…あさひ……さあ」
頭を引き寄せられて、痣へ誘導される。
そこからどくどくと滲む蜜を、舐めた。

「っぐ……ああ、あさひ!止まらないよ!」

濃厚で芳醇な蜜。

アルコールのような酩酊感。

僕は必死に舐めた。

僕の股間の下で朔夜兄さんのペニスがおどっている。

「…ん…ふぅあ……ん…あ…」
「あさひ!!ぐっ…溢れ出してっ…うっ…止まらない!」
溢れ出る蜜を舐めきれなくなって、直接唇を当てて吸った。

鼻に抜ける香りが堪らない。
美味しい。

「…ん…朔夜兄さん……美味しい」
「っああ!嬉しいよ、あさひ!!っうああ!」
ちゅくちゅくと吸い上げる。

朔夜兄さんが僕の体を抱き込むと、腰を動かし始めた。

「あああ!!くあっ!!うぅ!」
朔夜兄さんの突き上げる腰に揺られ、必死に蜜を吸う。抱きしめられて無かったら振り落とさていそうだ。

「んっ…ちゅ…んん」
「うあぁ…ぁ…」
朔夜兄さんの精液で着物がぐちょぐちょになり、めくり上がると互いのペニスが触れ合う。

硬く立ち上がり、何度も精液を吹き上げ濡れそぼるペニスに刺激されて、僕のものも勃ってしまう。

「んっ‥はぁ…んあ…」
「あさひ!あぁ……堪らない!…気持ちいいよ‥ぐあっ!何度逝ってもっあぁ…止まらない!!」
朔夜兄さんは必死に腰を突き上げる。

蜜も精液も朔夜兄さんが枯れてしまうのではないかと思うほど溢れている。

「あっ…あぁ…ん」
僕のペニスからも先走りが流れる。
気持ちいい

朔夜兄さんのペニスがめちゃくちゃに僕を刺激する。

「っくああ……ぐっ…あさひ…私の……あさひ!」
朔夜兄さんの蜜は酔ってしまう。

「あっ…んぁ…朔夜兄さん…」
下から突き上げられ、揺さぶられて余計に目が回る。ペニスを擦られる快感も加わり、もう限界!

「あさひ!あぁ……あさひ……愛してるよ……くあっ!」
「…やっ…やぁ……もう……やぁ」

気持ちいい、クラクラする!

でちゃう、僕の性器からも!
ぐちょぐちょと音がする。

絡み合う濡れたペニス。

「あっ…やっ…ん……でちゃうよ…あぁ」
もうやだ!!
僕は朔夜兄さんの痣を、強く吸い上げた。

その瞬間腰を上げられて…

噛み付いてしまった……

「っぐああっ!!」
「っんん!!」

朔夜兄さんが体を強張らせて、蜜と精液を吹き出した。
僕は大量の蜜を飲み込む。

「っは…っはぁ…あぁ……あさひ……」
朔夜兄さんが僕を抱きしめた。

僕は目の前がグルグルまわり、意識が薄れていく

朔夜兄さんの蜜はやっぱり酔いが……。



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